俺の名前は今日からポチです

ムーン

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おとなになって、ろく

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身体を弓なりに反らせた俺は縄に支えられていると過信して首を支える力を抜いていた。だらしなく開いた口から舌と唾液を垂らし、絶頂の余韻に浸っていた。

「……またイったのか? すごいな……なぁ、ユキ、さっきドヤ顔したこと忘れてくれ。口のやつ。あれ俺の技術じゃなく真尋の感度だわ」

その訂正は雪風の名誉を守ることにならない上に俺に恥辱を与えることになるのでやめて欲しい。肢体を震わせながら熱を冷ましていると、頼りない指先に左乳首が抓られた。

「ゃあぁんっ!? あっ、ひぁあっ……! ユキ様っ、待って……今っ、イったぁ……」

浴衣の上から丁寧にくりくりと弄られて自由を奪われた身を捩っていると、右胸を引っ掻かれた。

「ひっ……!? 雪風っ!? やめっ、ゃ……ユキ様ぁっ、抓らないでっ……ぁんっ!」

雪風が浴衣越しに優しく右胸を引っ掻く。全体的に指先で軽く擦られるのだ、焦れったさが溜まる。しかし右乳首が快楽を求めて膨らんでいる間に左乳首は強く抓られ、乱暴に引っ張られていく。

「さっき抓ってって言ってたじゃん」

「ひっ、ぁ、あっ……だってぇっ、あれはっ、イく前ぇ……」

右胸をカリカリと引っ掻かれて、左乳首をグリグリと虐められて、焦れったさと痛みに近い快楽のアンバランスさに思考が蕩けていく。身を捩っても与えられる刺激のバランスは変わらず、どれだけねだっても変わらない。

「ひっ、ぁ、あっぁあっ……!」

「真尋、ほら、どこがどんな感じだとか、どこをどうして欲しいとか、そういうことちゃんと言わないと俺達やる気出ないぞ、なぁ?」

「そうだね、ポチが何も言わないならこのまま放っておこうかな」

左胸の突起は痛みでジンジンと痺れて、右胸の突起は焦れてジンジンと疼く。自分で掻き毟りたい衝動を麻縄に抑えられ、拘束されている実感と肢体に食い込む縄の味に唾液が滴る。

「ち……乳首、抓られるの……好き、です……もっと乱暴にグリグリして、ちぎれるくらい引っ張って欲しいです。ちくび……引っ掻かれるのも、好きですっ……もっと強くガリガリして、周りに爪の跡残るくらいにして欲しいです…………む、胸、虐めて……何回もイかせて欲しいです……」

興奮に蕩けた顔を持ち上げられたかと思えば左頬に雪兎の唇が優しく触れる。驚きに目を見開く暇もなく、右頬に同じように雪風の唇が触れる。二人の行動の可愛らしさにときめかせた胸は唇が頬から離れると同時に虐められ、頬へのキスに混乱する思考は快楽に塗り潰された。

「ひあぁあっ!? ゃぁあっ! イった、イったぁあっ! 今っ、イったぁ!」

絶頂しても変わらずに乳首を抓られ、執拗に引っ掻かれる。

「直接触ってもないのにそんなにイっちゃって、二人がかりで虐められてるのに嬉しそうな顔しちゃって、仕方ないワンちゃんだね、ポチは」

「胸弄られただけで漏らしやがってもったいないな、精液はちゃんと俺に注いでくれなきゃダメだろ? 真尋?」

耳元で囁かれ、折り畳まれて縛られた手足を震わせながら浴衣の中に精液を溢れさせる。

「イくっ……だめっ、ユキ様ぁっ、あっ、ぁあっ……! なんかっ、癖ついてるっ、らめぇっ! またイっちゃう!」

「いいよ、もっと情けなくなって、犬なんだから恥ずかしくないよ、喋れなくなるまでイきまくって、僕のポチ」

「ゃああっ……! ひっ、ィっ……もぉっ、もぉイきたくないっ、胸変になる、雪風ぇっ、ゆるして……」

「泣いてんのか? 可愛いな、でも嘘はダメだ。もっとイきたいから、おかしくして欲しいから、もっと弄ってください、だよな? 真尋」

命令に合わせて絶頂することまで教え込まれた可愛い声が鼓膜を揺らす。俺に抱かれて可愛く変わることもある落ち着く低い声が鼓膜を揺らす。

「耳っ……ひぃっ、声ぇっ! らめぇっ……耳元でやだぁあっ!」

「何が嫌なの、ポチ。僕の声嫌い? そんなこと言わないで……僕のポチ、可愛いペット、愛してるよ」

「……っ、イっ…………!」

膝立ちのまま動かすことを縄に禁じられた足と腰をカクカクと揺らし、雪兎の声で深い絶頂を味わう。

「あーぁ、顔ぐっちゃぐちゃだな。涎と涙でどろどろ、微妙にニヤけてるし……」

「ふふ、可愛いね。ねぇ雪風……ポチって瞳孔常に開いてる気がするんだけど」

「分かる。見える。キメてる顔してるよな、好き」

雪兎の親指が左側から、雪風の親指が右側から口内に侵入する。俺を無理矢理笑わせるように引っ張って、俺の顔を持ち上げさせる。

「ゆきしゃまぁ……ゆきかじぇ……」

蕩けた俺を見て嬉しそうに歪む二人の美顔を見ていると自然と笑顔になる。

「二人とも、しゅきぃ……らいしゅき……」

雪兎は呆れたようなため息をついて、雪風は満面の笑みで、大好きだと返事をしてくれた。
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