俺の名前は今日からポチです

ムーン

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さんにんでおんせん、さん

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中途半端に伸びた黒髪をかき分けて頭皮を幼い指の腹が擦る。シャンプーを絡めたその指は細く、力もそれほど強くはなく、擽ったさと快感の中間の刺激が延々と続く。背にまで伝わるゾクゾクとした感覚を身体を反らしたりくねらせたりして発散していると、不意に内腿に手が添えられた。

「んぅっ……!」

鞭に打たれて痛む内腿を押さえた手は骨張っていて大きく、それでいて細やかな丁寧さも感じる。その手の主──雪風の唇が足の付け根に触れ、ちゅ、ちゅ……と音を立てながら少しずつ中心に向かう。

「痒いところございませんかー? なんてね、ふふ……どう? ポチ」

「だいっ、じょうぶ……です」

あの柔らかな薄桃色の唇が俺の陰嚢を挟んでいるところを見たい。けれど雪兎に髪を洗われる快感も味わっていたいし、美容師ぶった笑顔も見ていたい。

「ん……ふっ、ぅうっ…………雪風ぇ、するならっ……早く」

陰嚢を舌でつついて遊んでいた雪風は次に陰茎にキスをし始めた。唇を軽く触れさせるだけのキスは根元の方から裏筋をなぞって先端に近付いていく。頭皮への快感もあって焦れったくて仕方ない。絶頂に至らない快感ばかり与えられる俺の性器は先走りの汁でてらてらとしている。

「ポチ、シャンプー流すよ。一応目閉じてね」

「は、い……ぁ、ぅうっっ……!」

心地良さを感じる温度の湯が髪に絡まった泡を流していく。指の腹で擦られた敏感な頭皮を温めるように髪の隙間を通り抜けていく。髪を持ち上げるように指で梳かれながらシャンプーを落とされるのにゾクゾクとした感覚が治まらず、背骨をその焦れったさから解放したがって身体をくねらせる。
シャンプーが洗い流される寸前に雪風の唇が先端に到達し、鈴口に舌の先端を軽く沈めた。

「……なぁ、ユキ。尿道やってる?」

「たまーに。まだあんまり開発してないよ、やっぱりちょっと怖いしさ」

「そうか……じゃあこの旅行終わって、次の休みに一緒にやるか」

「んー……うん、安心かも。分かった」

俺にとっては複雑な話題が終わると雪風は俺の陰茎を咥えた。一気に根元まですっぽりと。湯をかけられてからしばらく経って冷え始めていた身体は雪風の口内の温かさを際立たせて脳に伝え、痛いくらいに勃起している性器の脈打ちまで感じさせた。

「ポチ、次リンス行くよ」

「はっ、はいっ……ぁあっ……ん…………ふぁ……」

口内に収められた陰茎はぬるぬると柔らかい舌にゆっくりと撫で回され、射精の準備を整える。その僅かな反応に気付いた雪風は口をすぼめ、吸引を強め、裏筋を舌で強く押した。

「ぁっ……出るっ、雪風ぇっ!」

亀頭は雪風の喉の奥に擦れていて、長時間禁止されていた射精の快感がより強まる。開いた状態で押さえられた足を震わせていつもより少し長い射精を終えると妙な達成感を覚えた。しかし雪風にはそんなものはないようで、萎えた陰茎を勃たせようと舌の動きを激しく変えた。

「雪風っ……!? 待って、今、出したばっか……ひぁっ!? ユキ様っ、耳やだぁっ……!」

突然膨らんだ刺激に頭を起こして下を見れば、幹の部分を手で扱きながら亀頭だけを咥えて飴玉のように舐め回す雪風と目が合った。赤い瞳は俺を煽るように恍惚としていて、その艶かしさに見蕩れていると雪兎の指がわざと耳の縁を掠った。

「耳の裏もしっかり洗わないとダメでしょ?」

「ゃ……あっ、それっ、リンスの時にしないって……耳、今耳だめぇっ……ぁ、あっ……出ちゃうっ、また出るぅっ!」

雪風は慌てて口をすぼめ、再び放たれた精液を一滴も零さず口に収めた。飲み込まずに口内にためて微笑む雪風の表情はとても幸せそうな可愛らしいものだった。
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