26 / 30
新婚生活はお静かに3
しおりを挟む
「あの坊やも身の程知らずねぇ。ライバルが若だってことわかっているのかしら?」
店を出て少ししたところで、ジュリアナが呟く。
「うちの若は問題がないわけじゃないけど、顔良し、体格良し、頭良し。腕っぷしも良しの男なんだけど」
その中に性格は入っていないのね。
それを意外に思いながら横目で彼女を見るが、彼女はその事に言及せずに続けた。
「おまけにこんなものが必要になるくらい、奥様を愛しきっちゃっているんですもの。間男になれる隙間なんて、1ミクロンもないのにね」
「え?え?な、何で知ってるの?」
私は袋の隙間から中を覗くジュリアナに、声を跳ね上げた。
お店の人からだって隠れるようにして買ったのに、何故わかるのか。って、そうよね。あの時彼女は隣にいたものね。
「でも、何もそんなのわざわざ隠れて買わなくても、若に直接言ったらいいんじゃないんですか?自重しろ、って」
「う……。そうなのかもしれないけど……」
城に出入りしている業者にも、近くで世話をしてくれている侍女たちにも頼まず、自ら街に出て買っていた物。
それは傷薬というか、消炎殺菌作用のある傷薬だった。使う用途としては……その。夜の行為によるもので。
とはいえ、決して彼が自分本位というわけではない。それは決してない。
いつだって、大事に扱ってくれるし、どちらかというと奉仕タイプの人なのだと思う。思うんだけ
ど……。その、回数とかいろいろあるじゃない。
だから、ジュリアナが心配してくれるのもわかるのだけど。
「その……ね?前に爺や様がおっしゃっていたの。騎士は長い時間戦場にいて、性欲も勿論だけど、メンタル面で娼婦を抱く事もある、って」
遠征と日常は違う。期間が長ければ、不便も多くなる。
そこに商機を見出したのが、商隊や娼婦たちだ。長期の遠征になると見るや、彼らは自主的に軍に寄り添い、彼らと行動を共にする。それ故、過ちも多いけれど、待っている妻や恋人を裏切っているつもりはないから見逃してやってほしい。と言いたかったようだ。
私も父は軍人だったし、自分も騎士の妻になろうとしていた人間だ。事情はわかるし、覚悟もしている。
……もっとも、父はそういうものを利用したことがないらしいけど。
父が出征すると、フランクと同じく何故かとんでもない事件や事故が起こるらしい。それらから逃げ回りつつ、対処しているうちに戦が終わっている、と。
「一瞬でもそんな時間があれば、寝るよ」
戦から帰ってくる度、ボロ雑巾のようになっている父を見ると、納得せざるを得ない。
因みに現在アレクは騎士ではなく次期領主だし、彼が出なければならないような戦はここ最近ない。けれど、この先もまったくないとは限らないのだ。
「あの爺ぃ。余計な事を……」
「でも、本当の事だし」
だから、そういう時が来た時にも、プロフェッショナルな彼女たちに負けないよう、なるべくアレクの気持ちを引いておけるように努力(?)しているのだけど。
応えきれていないんじゃないかと思う、今日この頃だ。
「ああ、もう若奥様ってば。おバカちんすぎて、可愛いわぁ」
少ししょんぼりした気分でいると、ジュリアナが自分の両頬を押さえて弾んだ声を上げる。
おバカちんって……。
唇を尖らせた私に、ジュリアナが優しくほほ笑む。
「例え長引く戦争になっても、若様は娼婦たちを近寄らせませんよ。その為に、あれだけ嫌がっていた魔道を使うようになったんだし」
騎士たるもの、己の剣に命を懸け、己の剣技だけで戦うべし。
誰から教わったのか知らないけど、魔道の一族の中にあって、アレクは長い間この言葉を信じ、研鑽を重ねてきた。
そして、兄や姉に魔道では敵わないというコンプレックス抱いた彼は、剣を扱えば当代一と呼ばれる剣の達人になった。
その彼が、私と婚約した頃から、あれほど拒んでいた魔道の練習をしている。
理由は一つ。いつでもどこでも、私の傍にいたいから。
聞いた時は「何てこっ恥ずかしい!」と真っ赤になってしまったけれど、彼は真剣にそう思っていて。そして、元々の才能故か、彼の魔道は短期間で目覚ましく上達したそう。
「今の若なら、例え戦場からだって毎晩、若奥様の寝所に現れますって。それに元々、若ってそういう方面では淡泊だし」
「そうなの?」
連日の所業を考えるに、そうはとても思えないんだけど。
「先日も視察先の町長の孫とかいう女が、『奥様一筋なのはわかりますが、他のも試してみたらどうでしょう?案外気に入るかもしれませんよ』って迫ってきたらしいです」
ああ、やっぱりアレクってばモテるから!
頭の中にアレクに身を寄せる女性の姿が容易に浮かぶ。夫の貞操の危機!
だが、過去の事とはいえ焦る私とは反対に、ジュリアナは白けた目で遠くを見てから告げた。
「そしたら若、その女に何て言ったと思います?『生臭い』ですよ!」
「は……?臭い?」
若い女性に言っていい言葉じゃないでしょう、それは。
「若ってば、鼻がいいんですよ。それこそ犬並みに」
どこまでもフランクと一緒なのね。
感心していいのか、悪いのか。戸惑う私を他所に、話が続く。
「若奥様は、出会った時から果実のようないい匂いがしたそうですが、若がそう感じるのは若奥様だけだそうです」
匂い?
私は一度、自分の腕を持ち上げて匂いを嗅いでみる。……よくわからない。毎日お風呂は欠かさないから臭い事はないようだけど、果物のようないい匂いもしない。
「私……臭い?」
自分ではよくわからなくて、隣のジュリアナに聞いてみると、彼女は真面目な顔で首を横に振った。
「臭くはないですね。というか、若奥様は無臭に近いですよね」
う、申し訳ない。香水もつけてない日が多くて。
でもとりあえず、臭くはないということで。ちょっとホッとしたわ。じゃあ、アレクの言う匂いって……フェロモンって事かしら?フェロモンは意識した匂いじゃないっていうし。
「あの鼻のせいもあるかも知れませんが、若って前から若奥様以外と同衾なんてしたことないんですよね」
「え?そうなの?」
ってことは、アレクも私が最初?嘘、あんなにモテそうなのに?
彼なら相手の方からお願いしますっ!って頼まれるだろうに。もっと言うなら、そういう相手が城の周囲を十重二十重に囲い込み、押し合いへし合い。それが邪魔で外出できない状態になっていても、おかし
くないと思うんだけど。
「そうなんですよねぇ。閨教育は悉く失敗するし、戦場で無理やり娼婦を送り込んでも叩き出すし」
次男とはいえ、アレクは領主の子供だ。万が一の時の為にも、機能不全では困る。
なんの反応もしなかったという娼婦たちの言葉に、周囲の者たちは困惑していた。
「男の方がいいのか、なんて話もあったくらいですよ」
それを真に受けた兵士の一人が、夜這いの末、死ぬか生きるかの状態にされるまでは。
「結局杞憂でしたよね。若奥様が嫁いで来られてからの若の行動を見ると」
ジュリアが私の手の中の袋を見下ろし、はーっとため息を吐く。
そうね。結婚してからのアレクと言ったら、禁欲的とは口が裂けても言えない状況なのだもの。
時間が許す限り私の傍から離れず、大抵は私の足元に腰を下ろし、うっとりとした目で見上げ、膝に頬ずりをしてくる。
実家に遊びに行った時なんて、「その場所は俺様のものだ」というフランクと喧嘩になったくらい。
アレクの犬化が止まらない。
「でもやっぱり、ご夫婦の事ですから、話し合った方がいいですよ」
「……うん」
恥ずかしい話だけど、本気で心配してくれるのがわかるから、私は小さく頷いた。
店を出て少ししたところで、ジュリアナが呟く。
「うちの若は問題がないわけじゃないけど、顔良し、体格良し、頭良し。腕っぷしも良しの男なんだけど」
その中に性格は入っていないのね。
それを意外に思いながら横目で彼女を見るが、彼女はその事に言及せずに続けた。
「おまけにこんなものが必要になるくらい、奥様を愛しきっちゃっているんですもの。間男になれる隙間なんて、1ミクロンもないのにね」
「え?え?な、何で知ってるの?」
私は袋の隙間から中を覗くジュリアナに、声を跳ね上げた。
お店の人からだって隠れるようにして買ったのに、何故わかるのか。って、そうよね。あの時彼女は隣にいたものね。
「でも、何もそんなのわざわざ隠れて買わなくても、若に直接言ったらいいんじゃないんですか?自重しろ、って」
「う……。そうなのかもしれないけど……」
城に出入りしている業者にも、近くで世話をしてくれている侍女たちにも頼まず、自ら街に出て買っていた物。
それは傷薬というか、消炎殺菌作用のある傷薬だった。使う用途としては……その。夜の行為によるもので。
とはいえ、決して彼が自分本位というわけではない。それは決してない。
いつだって、大事に扱ってくれるし、どちらかというと奉仕タイプの人なのだと思う。思うんだけ
ど……。その、回数とかいろいろあるじゃない。
だから、ジュリアナが心配してくれるのもわかるのだけど。
「その……ね?前に爺や様がおっしゃっていたの。騎士は長い時間戦場にいて、性欲も勿論だけど、メンタル面で娼婦を抱く事もある、って」
遠征と日常は違う。期間が長ければ、不便も多くなる。
そこに商機を見出したのが、商隊や娼婦たちだ。長期の遠征になると見るや、彼らは自主的に軍に寄り添い、彼らと行動を共にする。それ故、過ちも多いけれど、待っている妻や恋人を裏切っているつもりはないから見逃してやってほしい。と言いたかったようだ。
私も父は軍人だったし、自分も騎士の妻になろうとしていた人間だ。事情はわかるし、覚悟もしている。
……もっとも、父はそういうものを利用したことがないらしいけど。
父が出征すると、フランクと同じく何故かとんでもない事件や事故が起こるらしい。それらから逃げ回りつつ、対処しているうちに戦が終わっている、と。
「一瞬でもそんな時間があれば、寝るよ」
戦から帰ってくる度、ボロ雑巾のようになっている父を見ると、納得せざるを得ない。
因みに現在アレクは騎士ではなく次期領主だし、彼が出なければならないような戦はここ最近ない。けれど、この先もまったくないとは限らないのだ。
「あの爺ぃ。余計な事を……」
「でも、本当の事だし」
だから、そういう時が来た時にも、プロフェッショナルな彼女たちに負けないよう、なるべくアレクの気持ちを引いておけるように努力(?)しているのだけど。
応えきれていないんじゃないかと思う、今日この頃だ。
「ああ、もう若奥様ってば。おバカちんすぎて、可愛いわぁ」
少ししょんぼりした気分でいると、ジュリアナが自分の両頬を押さえて弾んだ声を上げる。
おバカちんって……。
唇を尖らせた私に、ジュリアナが優しくほほ笑む。
「例え長引く戦争になっても、若様は娼婦たちを近寄らせませんよ。その為に、あれだけ嫌がっていた魔道を使うようになったんだし」
騎士たるもの、己の剣に命を懸け、己の剣技だけで戦うべし。
誰から教わったのか知らないけど、魔道の一族の中にあって、アレクは長い間この言葉を信じ、研鑽を重ねてきた。
そして、兄や姉に魔道では敵わないというコンプレックス抱いた彼は、剣を扱えば当代一と呼ばれる剣の達人になった。
その彼が、私と婚約した頃から、あれほど拒んでいた魔道の練習をしている。
理由は一つ。いつでもどこでも、私の傍にいたいから。
聞いた時は「何てこっ恥ずかしい!」と真っ赤になってしまったけれど、彼は真剣にそう思っていて。そして、元々の才能故か、彼の魔道は短期間で目覚ましく上達したそう。
「今の若なら、例え戦場からだって毎晩、若奥様の寝所に現れますって。それに元々、若ってそういう方面では淡泊だし」
「そうなの?」
連日の所業を考えるに、そうはとても思えないんだけど。
「先日も視察先の町長の孫とかいう女が、『奥様一筋なのはわかりますが、他のも試してみたらどうでしょう?案外気に入るかもしれませんよ』って迫ってきたらしいです」
ああ、やっぱりアレクってばモテるから!
頭の中にアレクに身を寄せる女性の姿が容易に浮かぶ。夫の貞操の危機!
だが、過去の事とはいえ焦る私とは反対に、ジュリアナは白けた目で遠くを見てから告げた。
「そしたら若、その女に何て言ったと思います?『生臭い』ですよ!」
「は……?臭い?」
若い女性に言っていい言葉じゃないでしょう、それは。
「若ってば、鼻がいいんですよ。それこそ犬並みに」
どこまでもフランクと一緒なのね。
感心していいのか、悪いのか。戸惑う私を他所に、話が続く。
「若奥様は、出会った時から果実のようないい匂いがしたそうですが、若がそう感じるのは若奥様だけだそうです」
匂い?
私は一度、自分の腕を持ち上げて匂いを嗅いでみる。……よくわからない。毎日お風呂は欠かさないから臭い事はないようだけど、果物のようないい匂いもしない。
「私……臭い?」
自分ではよくわからなくて、隣のジュリアナに聞いてみると、彼女は真面目な顔で首を横に振った。
「臭くはないですね。というか、若奥様は無臭に近いですよね」
う、申し訳ない。香水もつけてない日が多くて。
でもとりあえず、臭くはないということで。ちょっとホッとしたわ。じゃあ、アレクの言う匂いって……フェロモンって事かしら?フェロモンは意識した匂いじゃないっていうし。
「あの鼻のせいもあるかも知れませんが、若って前から若奥様以外と同衾なんてしたことないんですよね」
「え?そうなの?」
ってことは、アレクも私が最初?嘘、あんなにモテそうなのに?
彼なら相手の方からお願いしますっ!って頼まれるだろうに。もっと言うなら、そういう相手が城の周囲を十重二十重に囲い込み、押し合いへし合い。それが邪魔で外出できない状態になっていても、おかし
くないと思うんだけど。
「そうなんですよねぇ。閨教育は悉く失敗するし、戦場で無理やり娼婦を送り込んでも叩き出すし」
次男とはいえ、アレクは領主の子供だ。万が一の時の為にも、機能不全では困る。
なんの反応もしなかったという娼婦たちの言葉に、周囲の者たちは困惑していた。
「男の方がいいのか、なんて話もあったくらいですよ」
それを真に受けた兵士の一人が、夜這いの末、死ぬか生きるかの状態にされるまでは。
「結局杞憂でしたよね。若奥様が嫁いで来られてからの若の行動を見ると」
ジュリアが私の手の中の袋を見下ろし、はーっとため息を吐く。
そうね。結婚してからのアレクと言ったら、禁欲的とは口が裂けても言えない状況なのだもの。
時間が許す限り私の傍から離れず、大抵は私の足元に腰を下ろし、うっとりとした目で見上げ、膝に頬ずりをしてくる。
実家に遊びに行った時なんて、「その場所は俺様のものだ」というフランクと喧嘩になったくらい。
アレクの犬化が止まらない。
「でもやっぱり、ご夫婦の事ですから、話し合った方がいいですよ」
「……うん」
恥ずかしい話だけど、本気で心配してくれるのがわかるから、私は小さく頷いた。
123
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
ご褒美人生~転生した私の溺愛な?日常~
紅子
恋愛
魂の修行を終えた私は、ご褒美に神様から丈夫な身体をもらい最後の転生しました。公爵令嬢に生まれ落ち、素敵な仮婚約者もできました。家族や仮婚約者から溺愛されて、幸せです。ですけど、神様。私、お願いしましたよね?寿命をベッドの上で迎えるような普通の目立たない人生を送りたいと。やりすぎですよ💢神様。
毎週火・金曜日00:00に更新します。→完結済みです。毎日更新に変更します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
【完結】精霊姫は魔王陛下のかごの中~実家から独立して生きてこうと思ったら就職先の王子様にとろとろに甘やかされています~
吉武 止少
恋愛
ソフィアは小さい頃から孤独な生活を送ってきた。どれほど努力をしても妹ばかりが溺愛され、ないがしろにされる毎日。
ある日「修道院に入れ」と言われたソフィアはついに我慢の限界を迎え、実家を逃げ出す決意を固める。
幼い頃から精霊に愛されてきたソフィアは、祖母のような“精霊の御子”として監視下に置かれないよう身許を隠して王都へ向かう。
仕事を探す中で彼女が出会ったのは、卓越した剣技と鋭利な美貌によって『魔王』と恐れられる第二王子エルネストだった。
精霊に悪戯される体質のエルネストはそれが原因の不調に苦しんでいた。見かねたソフィアは自分がやったとバレないようこっそり精霊を追い払ってあげる。
ソフィアの正体に違和感を覚えたエルネストは監視の意味もかねて彼女に仕事を持ち掛ける。
侍女として雇われると思っていたのに、エルネストが意中の女性を射止めるための『練習相手』にされてしまう。
当て馬扱いかと思っていたが、恋人ごっこをしていくうちにお互いの距離がどんどん縮まっていってーー!?
本編は全42話。執筆を終えており、投稿予約も済ませています。完結保証。
+番外編があります。
11/17 HOTランキング女性向け第2位達成。
11/18~20 HOTランキング女性向け第1位達成。応援ありがとうございます。
【完結】以上をもちまして、終了とさせていただきます
楽歩
恋愛
異世界から王宮に現れたという“女神の使徒”サラ。公爵令嬢のルシアーナの婚約者である王太子は、簡単に心奪われた。
伝承に語られる“女神の使徒”は時代ごとに現れ、国に奇跡をもたらす存在と言われている。婚約解消を告げる王、口々にルシアーナの処遇を言い合う重臣。
そんな混乱の中、ルシアーナは冷静に状況を見据えていた。
「王妃教育には、国の内部機密が含まれている。君がそれを知ったまま他家に嫁ぐことは……困難だ。女神アウレリア様を祀る神殿にて、王家の監視のもと、一生を女神に仕えて過ごすことになる」
神殿に閉じ込められて一生を過ごす? 冗談じゃないわ。
「お話はもうよろしいかしら?」
王族や重臣たち、誰もが自分の思惑通りに動くと考えている中で、ルシアーナは静かに、己の存在感を突きつける。
※39話、約9万字で完結予定です。最後までお付き合いいただけると嬉しいですm(__)m
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
【完結】初恋の人に嫁ぐお姫様は毎日が幸せです。
くまい
恋愛
王国の姫であるヴェロニカには忘れられない初恋の人がいた。その人は王族に使える騎士の団長で、幼少期に兄たちに剣術を教えていたのを目撃したヴェロニカはその姿に一目惚れをしてしまった。
だが一国の姫の結婚は、国の政治の道具として見知らぬ国の王子に嫁がされるのが当たり前だった。だからヴェロニカは好きな人の元に嫁ぐことは夢物語だと諦めていた。
そしてヴェロニカが成人を迎えた年、王妃である母にこの中から結婚相手を探しなさいと釣書を渡された。あぁ、ついにこの日が来たのだと覚悟を決めて相手を見定めていると、最後の釣書には初恋の人の名前が。
これは最後のチャンスかもしれない。ヴェロニカは息を大きく吸い込んで叫ぶ。
「私、ヴェロニカ・エッフェンベルガーはアーデルヘルム・シュタインベックに婚約を申し込みます!」
(小説家になろう、カクヨミでも掲載中)
「転生したら推しの悪役宰相と婚約してました!?」〜推しが今日も溺愛してきます〜 (旧題:転生したら報われない悪役夫を溺愛することになった件)
透子(とおるこ)
恋愛
読んでいた小説の中で一番好きだった“悪役宰相グラヴィス”。
有能で冷たく見えるけど、本当は一途で優しい――そんな彼が、報われずに処刑された。
「今度こそ、彼を幸せにしてあげたい」
そう願った瞬間、気づけば私は物語の姫ジェニエットに転生していて――
しかも、彼との“政略結婚”が目前!?
婚約から始まる、再構築系・年の差溺愛ラブ。
“報われない推し”が、今度こそ幸せになるお話。
公爵令嬢は嫁き遅れていらっしゃる
夏菜しの
恋愛
十七歳の時、生涯初めての恋をした。
燃え上がるような想いに胸を焦がされ、彼だけを見つめて、彼だけを追った。
しかし意中の相手は、別の女を選びわたしに振り向く事は無かった。
あれから六回目の夜会シーズンが始まろうとしている。
気になる男性も居ないまま、気づけば、崖っぷち。
コンコン。
今日もお父様がお見合い写真を手にやってくる。
さてと、どうしようかしら?
※姉妹作品の『攻略対象ですがルートに入ってきませんでした』の別の話になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる