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第五話・私が思っていた夏休みとちがう

がんばれ! 理性がんばれ!(誠慈視点・性描写あり)

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「……そこも触ってみる?」

 まるで俺の願望を読んだみたいな萌乃の誘いにギクッとする。言葉で認めなくても態度に出ていたのか、俺の顔を見た萌乃は自分からベッドに移動した。ベッドに腰を下ろすと、俺の前で足をM字に開いて

「真ん中、触ってみて?」

 あまりにすごい体勢を披露されて、理性が弾け飛びそうになるが

(がんばれ! 理性がんばれ!)

 と懸命に呼び戻した。お陰で前のように襲いかからずに済んだが

「ほ、本当に大丈夫? 痛くない?」

 萌乃の反応を気にしながら、おっかなびっくり触らせてもらう。ブルマよりも薄い布地は、そこの形を浮かび上がらせている。視覚だけでもヤバいけど、指先に触れる肉の温かさとか

「ん……大丈夫。気持ちいい。誠慈君の指」

 いつも俺が気持ち良くしてもらう側だったので、萌乃が気持ち良くなってくれていると思うと、もっと気持ち良くなって欲しくてダメになりそうだった。

 萌乃と付き合い始めてから、いつかはこういうことをするのかなと、女の子が気持ちいい場所を調べたことがある。痛くない程度に指でクリを刺激していると

「音、変わって来た……」

 萌乃の足の間から、クチュクチュと水音が聞こえる。音だけでなくパンツも明らかに湿って来て

「うん……。くちゅくちゅ気持ちいい……」

 萌乃はピクピクと体を震わせながら、火照った顔でとろんと微笑むと

「もっとくちゅくちゅして?」

 パンツに手を突っ込んで、直接かき回してしまいたい衝動にかられる。でもこれ、罠だ! いや、罠では無いけど! 頼まれて無いことまでしてはダメだ!

 切れそうになる理性の糸を繋ぎ止めるのに必死で逆に無心で弄っていると、ひときわ大きく痙攣して萌乃がベッドにパタッと倒れた。欲望と戦いすぎて、心ここにあらずだった俺は驚いて

「えっ、大丈夫? 触りすぎた?」

 俺の質問に、萌乃は恥ずかしそうに、体を捻ってベッドに顔を伏せながら

「……なんかイッたみたい」
「いったって……あっ、そ、そうなんだ?」

 俺は数え切れないほど射精させられたけど、萌乃がイクのははじめてだ。自分の手で彼女を感じさせられたことも、それほどの接触を許してもらえたのも嬉しかった。

 じんわり喜んでいたが

「誠慈君のもパンパンだね」

 萌乃の指摘どおり、体は勝手に反応して、ズボンの前を浅ましく押し上げていた。もう何度も見られているのに、未だに恥ずかしくて赤くなっていると

「今度は私が触っていい?」

 少し躊躇ったものの、欲望に抗えず俺はコクンと頷いた。


 萌乃は俺のズボンのチャックを下ろして、パンツから勃起したものを取り出すと

「誠慈君のおちんちんも、もうドロドロだね」
「い、言わないで……」

 てっきりこのまま手でイかされるのだと思っていたが

「こんなにドロドロなら、もっと汚してもいい?」
「もっと汚すって……えっ、えっ?」

 萌乃は俺を仰向けに押し倒すと、剥き出しの性器に股間を押し当てるように跨った。そのまま腰を前後に動かして、自分のあそこで俺のものを擦りながら

「ここで動いたら気持ちいいかなって……気持ちいい?」

 大胆すぎる萌乃の行為に、俺は動転しながら

「気持ちいいけど……こんなすごいこと、本当にいいの?」
「中に入れるのは怖いけど、もっと誠慈君と気持ち良くなりたい」

 萌乃は息を乱しながら俺を見下ろすと

「だからいい? このまま動いて。グリグリして」

 動揺と興奮で目をグルグルさせながら「う、うん……」と返すと、萌乃はそのまま硬くなった俺のもので、自分の気持ちいいところを突くように腰を動かした。

 単純に体が気持ちいいのもあるけど、俺に跨って淫らに腰をくねらせる萌乃の姿に理性を焼かれそうになる。さらに萌乃は俺のTシャツをまくりあげると、硬い胸や腹を撫でたり、ペロペロ舐めてくれた。

 快感というよりは、好きな子からの愛撫が嬉しすぎて

「っ、萌乃、萌乃……。そんなことをされたら……」

 小柄な体を引っ繰り返して、俺のほうが萌乃を貪りたくなってしまうが

「やだ? 我慢できない?」
「~っ、ちゃんと我慢するから。やめないで……」

 情けなく懇願すると、萌乃は行為を続けてくれた。子猫のように俺の身体を舐めながら、温かくて柔らかいあそこをガチガチに硬くなったものにグリグリと押し付けてくれる。

 こんなにすごいことをされたら、ダメだと思っても理性が溶ける……俺は熱に浮かされながら

「萌乃、ゴメン……。ちょっとだけ腰を動かしたい……」

 勝手に腰が動きそうになるのを、流石に我慢できなくて頼むと

「ちょっとならいいよ。誠慈君もグリグリして?」

 萌乃だけじゃなくて自分も動くと、どちらかの一方的な行為じゃなくて、2人でしている感じがして余計に高ぶった。さっきまでは体に触れないようにしていたけど、彼女の細い背を抱きしめたくて腕を伸ばす。体を重ねて薄いパンツ越しに、敏感な場所を擦りつけ合って、夢中になって達した。


 事後。俺はまだ夢見心地でポーッとしていたけど、萌乃はなぜか少し落ち込んだ顔で

「なんかいつも中途半端でゴメンね」
「えっ? そんなこと思ってないよ。むしろいつも積極的で嬉しいよ」

 俺は奥手なので相手が萌乃じゃなければ、未だにキスもできてないだろう。いつも萌乃のほうから、自分では絶対に思っても強請れないことをさせてくれて感謝しているくらいだった。

「でも最後までしたいのかなって」
「……正直いつかはしてみたいけど、前に言ったとおり、萌乃に無理させるくらいなら、ずっとしなくてもいいよ。だから心配しないでね」

 流石にじゃっかんやせ我慢だけど、やっぱり自分だけ気持ち良くて、萌乃は無理しているなんて嫌だった。精神的にも肉体的にも、どっちも望んでするんじゃなければ、多分しないほうがいい関係で居られる。

 しかし頭を撫でながら言うと萌乃は

「今すぐは怖いけど、私もいつかは誠慈君としてみたい」

 自分からギュッと抱きつくと

「だから、もうちょっとだけ待っていて?」
「う、うん。待っている」

 俺としてくれる気があるんだと、なんだかすごくドキドキした。萌乃の家から帰る途中も、夜になっても「いつかはしてくれるのか……」と、ずっと考えてしまうくらい衝撃的で楽しみだった。

 萌乃には他の女の人の画像とかは見ないと約束したけど、そういうことなら知識だけでも、頭に入れておいたほうがいいかもしれない。はじめてはちゃんと成功させたいし、萌乃に痛い想いをさせたくない。できれば気持ち良くなって欲しい。いつ来るか分からない機会に備えて、俺なりに勉強しようと思った。
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