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第三章 執着とすれ違い
眠る妖精
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俺はエルシーのことは気になっていはいたが、その夜はオーランド邸に帰るつもりにしていた。
昼間あんなことがあって、エルシーは俺を警戒しているだろうと。
だが、あんな話を聞かされて、俺は無性にエルシーに会いたくなった。
それに夜も遅く、明日は早い時間から公務が入っていた。
少しだけなら――。
俺はバージェス街に向かうよう、馭者に指示した。ロベルトが言う。
「いいんすか?」
「何がだ」
「今夜は急なことだったんで、アパートメントに泊めましたが、仮にも元・伯爵令嬢を……」
「……おば……いや、レディ・アシュバートンにはなんて言って説明を?」
ロベルトは首を振る。
「まだ何も。ばあさんの容体はかなり厳しくて……もう少し遅れたら命も危険だったと、お医者も言ってました。エルスペス嬢は、ホテルか、マクガーニ中将の家にお願いしてみるとか――」
俺は眉根を寄せる。
「……マクガーニの家より、あのアパートメントの方が司令部に近い。エルシーの通勤には便利なはずだ。それに、もともと、あの部屋はそのつもりで買ったものだし……」
ロベルトがやっぱり、という顔をした。
「でもそれは、彼女の了解を取り付けてからでしょ? おばあ様を人質にでも取るつもりっすか?」
「そんなつもりは――」
でも、今、彼女を一人にすれば、それこそハートネルに攫われるのではないかと、俺は恐れた。
アパートメントの玄関口でロベルトと別れ、俺はアパートメントに足を踏み入れる。ここの管理を任せているジュリアンが、早足にやってきた。
「すまんな、夜遅くに」
「いえ、母はもう、寝んでいますが――」
「構わない。……明日の朝はかなり早いが、朝食は――」
「それは心得ております」
俺はタイを緩めながら、ジュリアンに尋ねた。
「……彼女は?」
「お疲れだったのか、もうお休みなられました」
「そうか」
「その――」
ジュリアンが茶色い目で俺をじっと見る。
「なんだ?」
「以前から、あのお部屋が、アシュバートン嬢のためのものとは推測しておりましたが、我々使用人はあの方にどう、接するべきでございますか?」
「どう、……とは?」
低い声で話しながら、俺は寝室のドアを開けた。ジュリアンが俺の上着を受け取り、続き部屋に続くドアを見る。
「ただの客人なのか、それとも――。要するに、あの鍵を閉めておくか、開けておくかです」
俺はゴクリと唾を飲み込んだ。
「……今は?」
「普段使わないお部屋ですので、コネクション・ドアの鍵はかけてございます」
ジュリアンが俺に鍵を示す。
「……開けておいてくれるか?」
「わかりました」
ジュリアンは一礼すると、ドアに歩みより、カチャリ、と鍵の音がした。
それは俺の、決意の扉を開ける音でもあった――。
ジュリアンの用意した寝酒のブランデーを呷り、俺はドアを見た。吸い寄せらるようにそこに近づき――。
俺は、妖精の眠る森へと、足を踏み入れた。
部屋の中央に置いた大きな四本柱の天蓋付き寝台。濃い緑の天鵞絨のカーテンは四隅でまとめられている。薄い紗幕は半ばほど周囲を覆い、枕元のライトが淡く灯っていた。
俺は足音を立てないように寝台に近づき、そっと紗幕をめくる。
青白いほのかな光が寝台に差し込み、眠る彼女を照らす。
十二年ぶりの、エルシー。
俺の天使、俺の妖精。俺はそっと、彼女の乱れた前髪をかき分ける。閉じられた瞼を縁取る、長い睫毛。通った鼻筋、ほんのり開いた唇。規則正しい寝息を立てて眠る彼女を見て、俺はただただ、胸がいっぱいになる。
ずっと会いたかった。ずっと好きだった。
「……エルシー……」
もう、手放すことなど絶対にできない。
俺は眠るエルシーの頬にそっと、口づけた。
俺は誘惑に抗えず、靴を脱いで寝台に上がる。羽毛の上掛けをそろりとめくって滑り込めば、エルシーの体温を感じる。洗い立ての石鹸の香り――薔薇の香料を使ったそれは、リンドホルムで使っていたのと同じブランドのはず。
俺は目のまえのエルシーの額に、もう一度キスを落とし、そっと肩を抱き寄せる。
かつて、もっと小さくて折れそうだった肩だが、大人の女性になっても相変わらず細かった。
「んん……」
エルシーが身じろぎし、俺の胸に頭をこすりつける。――子供のころと同じ寝ぐせ。
エルシーの甘い香りと体温と、眠る息遣い。まとった絹の寝間着は薄く、エルシーの肌のぬくもりを伝える。
エルシーがごろんと寝返りを打ち、俺に背を向ける。そのうなじに俺は顔をうずめ、背後からそっと抱きしめる。
――昔と、同じように。
だが昔と違い、俺の掌には柔らかな感触があった。
もう、子供じゃない。俺は、腰をエルシーの尻に押し付ける。昼間、俺に奉仕していたエルシーの表情が甦って、罪悪感と同時に欲望が膨れ上がる。でも、ここまで。これ以上はダメだ。
俺はエルシーを抱きしめて眠った。
夜明け前のまだ暗いうちに、俺はエルシーを起こさないよう、そっとベッドを滑り出る。
十二年前も、こうやってバレないように部屋に戻っていた。
俺は朝から熱いシャワーを浴び、ついでにエルシーの寝顔を思い浮かべて抜いてから、すっきりした気分で仕事に向かう。
ヤれなくてもエルシーと添い寝できるだけで、エネルギーがマンタンに補給された気分だった。
が、その楽しい気分も、王宮で兄上から告げられた言葉で急激に萎えた。
「明日、ステファニーとレコンフィールド公爵を招いて昼食会をする。逃げ回ってないでちゃんと話し合え」
「はあ? 何を勝手な……」
「父上の決定だ」
俺は反論した。
「話し合うことなどない。俺とステファニーの婚約は四年前に白紙に戻っている」
「しかし、ステファニーはお前を待っていたのだぞ?」
「俺は待っていろなんて、一言も言ってない!」
だんだん激昂していく俺を宥めるように、兄上が俺の肩を叩く。
「バーティ。……その、例の女性については、私も調べた。事情は十分、同情に値するが、単なる王子妃ではなく、王妃になる可能性が高いんだ。ステファニーならこれまでも王子妃としての教育を受けてきたし、人脈もある。王都の世論は皆、ステファニーを支持している。今更他の女など――」
俺は兄上の手を振り払って言った。
「兄上、俺は彼女と王位なら彼女を選ぶ。継承権なんて放棄したって――」
「バーティ!」
兄上は半ば悲鳴のような声をあげた。
「今、この状況で継承権を放棄したら、後を継げる王子がいなくなる。――ジョージの回復は絶望的だ。これ以上ブリジットを追い詰めないでくれ!」
勝手なことを! と俺は思う。ブリジット妃に罪はないが、なぜ俺が犠牲にならなければならない。
「兄上、俺は何でも言いなりになるゴーレムじゃない。ステファニーと結婚するぐらいなら、亡命する!」
「バーティ!」
俺は、その日も兄上を振り切ってアパートメントに戻った。
俺はゴーレムじゃない。
エルシーを愛してる。エルシーを抱きしめ、彼女の体温を感じながら眠りたい。
「emeth」の文字が「meth」に変わり、粘土に戻るその日まで、ただエルシーだけ――。
俺は焦ってコネクティング・ドアを開ける。
だが、部屋の灯りはまだ灯っていて、暖炉の前にはエルシーが立って、懐かしい俺の絵を抱えていた。
ブルーグレイの瞳が猫のように丸くなって、俺を見る。
「――殿下?」
昼間あんなことがあって、エルシーは俺を警戒しているだろうと。
だが、あんな話を聞かされて、俺は無性にエルシーに会いたくなった。
それに夜も遅く、明日は早い時間から公務が入っていた。
少しだけなら――。
俺はバージェス街に向かうよう、馭者に指示した。ロベルトが言う。
「いいんすか?」
「何がだ」
「今夜は急なことだったんで、アパートメントに泊めましたが、仮にも元・伯爵令嬢を……」
「……おば……いや、レディ・アシュバートンにはなんて言って説明を?」
ロベルトは首を振る。
「まだ何も。ばあさんの容体はかなり厳しくて……もう少し遅れたら命も危険だったと、お医者も言ってました。エルスペス嬢は、ホテルか、マクガーニ中将の家にお願いしてみるとか――」
俺は眉根を寄せる。
「……マクガーニの家より、あのアパートメントの方が司令部に近い。エルシーの通勤には便利なはずだ。それに、もともと、あの部屋はそのつもりで買ったものだし……」
ロベルトがやっぱり、という顔をした。
「でもそれは、彼女の了解を取り付けてからでしょ? おばあ様を人質にでも取るつもりっすか?」
「そんなつもりは――」
でも、今、彼女を一人にすれば、それこそハートネルに攫われるのではないかと、俺は恐れた。
アパートメントの玄関口でロベルトと別れ、俺はアパートメントに足を踏み入れる。ここの管理を任せているジュリアンが、早足にやってきた。
「すまんな、夜遅くに」
「いえ、母はもう、寝んでいますが――」
「構わない。……明日の朝はかなり早いが、朝食は――」
「それは心得ております」
俺はタイを緩めながら、ジュリアンに尋ねた。
「……彼女は?」
「お疲れだったのか、もうお休みなられました」
「そうか」
「その――」
ジュリアンが茶色い目で俺をじっと見る。
「なんだ?」
「以前から、あのお部屋が、アシュバートン嬢のためのものとは推測しておりましたが、我々使用人はあの方にどう、接するべきでございますか?」
「どう、……とは?」
低い声で話しながら、俺は寝室のドアを開けた。ジュリアンが俺の上着を受け取り、続き部屋に続くドアを見る。
「ただの客人なのか、それとも――。要するに、あの鍵を閉めておくか、開けておくかです」
俺はゴクリと唾を飲み込んだ。
「……今は?」
「普段使わないお部屋ですので、コネクション・ドアの鍵はかけてございます」
ジュリアンが俺に鍵を示す。
「……開けておいてくれるか?」
「わかりました」
ジュリアンは一礼すると、ドアに歩みより、カチャリ、と鍵の音がした。
それは俺の、決意の扉を開ける音でもあった――。
ジュリアンの用意した寝酒のブランデーを呷り、俺はドアを見た。吸い寄せらるようにそこに近づき――。
俺は、妖精の眠る森へと、足を踏み入れた。
部屋の中央に置いた大きな四本柱の天蓋付き寝台。濃い緑の天鵞絨のカーテンは四隅でまとめられている。薄い紗幕は半ばほど周囲を覆い、枕元のライトが淡く灯っていた。
俺は足音を立てないように寝台に近づき、そっと紗幕をめくる。
青白いほのかな光が寝台に差し込み、眠る彼女を照らす。
十二年ぶりの、エルシー。
俺の天使、俺の妖精。俺はそっと、彼女の乱れた前髪をかき分ける。閉じられた瞼を縁取る、長い睫毛。通った鼻筋、ほんのり開いた唇。規則正しい寝息を立てて眠る彼女を見て、俺はただただ、胸がいっぱいになる。
ずっと会いたかった。ずっと好きだった。
「……エルシー……」
もう、手放すことなど絶対にできない。
俺は眠るエルシーの頬にそっと、口づけた。
俺は誘惑に抗えず、靴を脱いで寝台に上がる。羽毛の上掛けをそろりとめくって滑り込めば、エルシーの体温を感じる。洗い立ての石鹸の香り――薔薇の香料を使ったそれは、リンドホルムで使っていたのと同じブランドのはず。
俺は目のまえのエルシーの額に、もう一度キスを落とし、そっと肩を抱き寄せる。
かつて、もっと小さくて折れそうだった肩だが、大人の女性になっても相変わらず細かった。
「んん……」
エルシーが身じろぎし、俺の胸に頭をこすりつける。――子供のころと同じ寝ぐせ。
エルシーの甘い香りと体温と、眠る息遣い。まとった絹の寝間着は薄く、エルシーの肌のぬくもりを伝える。
エルシーがごろんと寝返りを打ち、俺に背を向ける。そのうなじに俺は顔をうずめ、背後からそっと抱きしめる。
――昔と、同じように。
だが昔と違い、俺の掌には柔らかな感触があった。
もう、子供じゃない。俺は、腰をエルシーの尻に押し付ける。昼間、俺に奉仕していたエルシーの表情が甦って、罪悪感と同時に欲望が膨れ上がる。でも、ここまで。これ以上はダメだ。
俺はエルシーを抱きしめて眠った。
夜明け前のまだ暗いうちに、俺はエルシーを起こさないよう、そっとベッドを滑り出る。
十二年前も、こうやってバレないように部屋に戻っていた。
俺は朝から熱いシャワーを浴び、ついでにエルシーの寝顔を思い浮かべて抜いてから、すっきりした気分で仕事に向かう。
ヤれなくてもエルシーと添い寝できるだけで、エネルギーがマンタンに補給された気分だった。
が、その楽しい気分も、王宮で兄上から告げられた言葉で急激に萎えた。
「明日、ステファニーとレコンフィールド公爵を招いて昼食会をする。逃げ回ってないでちゃんと話し合え」
「はあ? 何を勝手な……」
「父上の決定だ」
俺は反論した。
「話し合うことなどない。俺とステファニーの婚約は四年前に白紙に戻っている」
「しかし、ステファニーはお前を待っていたのだぞ?」
「俺は待っていろなんて、一言も言ってない!」
だんだん激昂していく俺を宥めるように、兄上が俺の肩を叩く。
「バーティ。……その、例の女性については、私も調べた。事情は十分、同情に値するが、単なる王子妃ではなく、王妃になる可能性が高いんだ。ステファニーならこれまでも王子妃としての教育を受けてきたし、人脈もある。王都の世論は皆、ステファニーを支持している。今更他の女など――」
俺は兄上の手を振り払って言った。
「兄上、俺は彼女と王位なら彼女を選ぶ。継承権なんて放棄したって――」
「バーティ!」
兄上は半ば悲鳴のような声をあげた。
「今、この状況で継承権を放棄したら、後を継げる王子がいなくなる。――ジョージの回復は絶望的だ。これ以上ブリジットを追い詰めないでくれ!」
勝手なことを! と俺は思う。ブリジット妃に罪はないが、なぜ俺が犠牲にならなければならない。
「兄上、俺は何でも言いなりになるゴーレムじゃない。ステファニーと結婚するぐらいなら、亡命する!」
「バーティ!」
俺は、その日も兄上を振り切ってアパートメントに戻った。
俺はゴーレムじゃない。
エルシーを愛してる。エルシーを抱きしめ、彼女の体温を感じながら眠りたい。
「emeth」の文字が「meth」に変わり、粘土に戻るその日まで、ただエルシーだけ――。
俺は焦ってコネクティング・ドアを開ける。
だが、部屋の灯りはまだ灯っていて、暖炉の前にはエルシーが立って、懐かしい俺の絵を抱えていた。
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「――殿下?」
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