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第一部 久住家にようこそ
天使不在中の秘密の戯れ
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匠真さんは仕事が煮詰まっているのか、ここ2日くらい部屋にこもっている。
タイミングの悪いことに、渉さんが病院の研修で一週間程地方に行っているので、匠真さんをコントロールしてくれる人が久住家に居ない。
一応各部屋に小さなユニットバスとトイレがついているので食事さえ摂れていれば倒れる心配はないのだが。
部屋のドアをノックしても返事はない。かと言って部屋の入口に置いても出てこないので、そっと中へと入った。
「失礼します、匠真さん夕食置きますよ」
ちらりと中の様子を見ると昼食がそのまま置かれていた。──また何も食べていない。
これでは匠真さんが倒れてしまう。体調管理は家政夫である俺の一番重要な仕事だ。
「匠真さん、今日こそ食事をとってください」
「……」
相変わらず返答がない。これはもう強硬手段に出るしかないか。
綾人は夕食に添えていた麦茶を口に含むとパソコンに集中している匠真の顔を無理やり自分の方に向けて口づけた。
「ん……」
冷たい麦茶を相手に流し込む。ごくりと飲み込んだのを確認してから唇をした。
「……綾人」
「いい加減食事を摂ってください! もう2日ですよ、2日! 匠真さんが倒れたらみんな心配します」
もう一度麦茶を口に含むと今度は匠真の方から口づけてきた。
お茶を呑み込んだ後も唇を離そうとはせず、そのまま綾人の舌と唾液まで吸い上げられた。
「ん……」
角度を変えて何度も唇を吸われ、漸く離してもらえた時には互いの息が上がっていた。
「下だけ脱いで俺の上に座りな、綾人」
「だ、だから、匠真さんは夕食を……」
「うん、食べるから。メインディッシュを先に頂いてからね?」
レザーチェアの肘当ての上に太ももを乗せるよう指示され、躰は匠真さんの上を跨ぐ形になる。
「腰、浮かせて」
「匠真さん…んぅっ」
シャツのボタンも外され、胸元にキスを散らされる。
その間にぱっくりと開いた蕾部分を唾液を乗せた指がゆっくりとほぐしていく。
「ローション遠い……綾人、これ舐めて」
「んふ……ぅう」
口の中に指を2本無造作に突っ込まれ、俺は無心でそれを舐めた。
「いっぱい舐めておかないと痛いよ」
「ん、ぁ……たく、ま…さ……」
指を舐めているだけで下半身がピクつき、綾人は無意識のうちに匠真の乳首を撫でていた。
「なに、乳首いじって欲しいの?」
「ち、ちが……」
否定する前に乳首を軽く噛まれ、周囲の輪郭をねっとりと舐められた。
「はぁっ……」
与えられる刺激に躰がびくりと跳ねて、とにかく縋る場所を求めて匠真の肩を必死に掴んだ。
すっかり彼らに開発されてしまった躰はそれだけでじわりと熱を孕んでいく。
とろとろになっていると匠真は自分の先走りを綾人の蕾に塗り、舐めた指をつぷりと侵入させた。
「ふ、ああっ! あ、あっ」
力が抜けていた分、乾いた蕾は指を美味しそうに呑み込んだ。
「綾人、淫乱ちゃんになったね……中ひくひくしてる……」
「あ、あ、ぁ……やだ……ちが…」
「……違わないだろう? 俺とセックスしたくてここに来た。ご飯を持ってきたのはついで。違う?」
そんなことはない。
2日も飯食わないで部屋に缶詰してりゃあ誰だって心配する。倒れているんじゃないか? 生きているか? って。
渉さんもいないのに、これで匠真さんに何かあったら誰が責任とるんだよ。
「渉さんも、いないし……匠真さんの、体調……心配で……ッああ──!!」
「可愛いこと言うなぁ。渉がいないから俺のことを独占しに来たんでしょ? いいよ、この一週間毎日綾人を抱くから」
いや、結構です!
このケダモノに付き合っていたら間違いなく躰が持たない。
ちゃんと飯食ってくれるんだったら速攻愁一さんのお部屋に逃げさせてもらおう。
「ああっ!! た、匠真さ……」
「激しいの、好きでしょ綾人……いいよ、いっぱい気持ちよくなって……」
既に一度達してしまった綾人は目の前の匠真の紺色のシャツを吐き出したもので白く穢していた。
逃げようとしても足がレザーチェアに乗ったままで身動きが取れない。
猛る匠真に突き上げられる度に現実から思考回路が離れた。
「や、あ……ッ……もぅ……」
無理──と言っても赦してもらえず、その後もスイッチの入った匠真に3回もイかされてしまい、流石の綾人ももう無理だと力なく崩れ落ちて意識を失った。
綾人が意識を取り戻した時、躰は綺麗に拭かれており、匠真のベッドに寝かされていた。
夕食のトレイが空になっていたので、きちんと匠真がご飯を食べてくれたことに対してほっとしながら綾人は眠りについた。
タイミングの悪いことに、渉さんが病院の研修で一週間程地方に行っているので、匠真さんをコントロールしてくれる人が久住家に居ない。
一応各部屋に小さなユニットバスとトイレがついているので食事さえ摂れていれば倒れる心配はないのだが。
部屋のドアをノックしても返事はない。かと言って部屋の入口に置いても出てこないので、そっと中へと入った。
「失礼します、匠真さん夕食置きますよ」
ちらりと中の様子を見ると昼食がそのまま置かれていた。──また何も食べていない。
これでは匠真さんが倒れてしまう。体調管理は家政夫である俺の一番重要な仕事だ。
「匠真さん、今日こそ食事をとってください」
「……」
相変わらず返答がない。これはもう強硬手段に出るしかないか。
綾人は夕食に添えていた麦茶を口に含むとパソコンに集中している匠真の顔を無理やり自分の方に向けて口づけた。
「ん……」
冷たい麦茶を相手に流し込む。ごくりと飲み込んだのを確認してから唇をした。
「……綾人」
「いい加減食事を摂ってください! もう2日ですよ、2日! 匠真さんが倒れたらみんな心配します」
もう一度麦茶を口に含むと今度は匠真の方から口づけてきた。
お茶を呑み込んだ後も唇を離そうとはせず、そのまま綾人の舌と唾液まで吸い上げられた。
「ん……」
角度を変えて何度も唇を吸われ、漸く離してもらえた時には互いの息が上がっていた。
「下だけ脱いで俺の上に座りな、綾人」
「だ、だから、匠真さんは夕食を……」
「うん、食べるから。メインディッシュを先に頂いてからね?」
レザーチェアの肘当ての上に太ももを乗せるよう指示され、躰は匠真さんの上を跨ぐ形になる。
「腰、浮かせて」
「匠真さん…んぅっ」
シャツのボタンも外され、胸元にキスを散らされる。
その間にぱっくりと開いた蕾部分を唾液を乗せた指がゆっくりとほぐしていく。
「ローション遠い……綾人、これ舐めて」
「んふ……ぅう」
口の中に指を2本無造作に突っ込まれ、俺は無心でそれを舐めた。
「いっぱい舐めておかないと痛いよ」
「ん、ぁ……たく、ま…さ……」
指を舐めているだけで下半身がピクつき、綾人は無意識のうちに匠真の乳首を撫でていた。
「なに、乳首いじって欲しいの?」
「ち、ちが……」
否定する前に乳首を軽く噛まれ、周囲の輪郭をねっとりと舐められた。
「はぁっ……」
与えられる刺激に躰がびくりと跳ねて、とにかく縋る場所を求めて匠真の肩を必死に掴んだ。
すっかり彼らに開発されてしまった躰はそれだけでじわりと熱を孕んでいく。
とろとろになっていると匠真は自分の先走りを綾人の蕾に塗り、舐めた指をつぷりと侵入させた。
「ふ、ああっ! あ、あっ」
力が抜けていた分、乾いた蕾は指を美味しそうに呑み込んだ。
「綾人、淫乱ちゃんになったね……中ひくひくしてる……」
「あ、あ、ぁ……やだ……ちが…」
「……違わないだろう? 俺とセックスしたくてここに来た。ご飯を持ってきたのはついで。違う?」
そんなことはない。
2日も飯食わないで部屋に缶詰してりゃあ誰だって心配する。倒れているんじゃないか? 生きているか? って。
渉さんもいないのに、これで匠真さんに何かあったら誰が責任とるんだよ。
「渉さんも、いないし……匠真さんの、体調……心配で……ッああ──!!」
「可愛いこと言うなぁ。渉がいないから俺のことを独占しに来たんでしょ? いいよ、この一週間毎日綾人を抱くから」
いや、結構です!
このケダモノに付き合っていたら間違いなく躰が持たない。
ちゃんと飯食ってくれるんだったら速攻愁一さんのお部屋に逃げさせてもらおう。
「ああっ!! た、匠真さ……」
「激しいの、好きでしょ綾人……いいよ、いっぱい気持ちよくなって……」
既に一度達してしまった綾人は目の前の匠真の紺色のシャツを吐き出したもので白く穢していた。
逃げようとしても足がレザーチェアに乗ったままで身動きが取れない。
猛る匠真に突き上げられる度に現実から思考回路が離れた。
「や、あ……ッ……もぅ……」
無理──と言っても赦してもらえず、その後もスイッチの入った匠真に3回もイかされてしまい、流石の綾人ももう無理だと力なく崩れ落ちて意識を失った。
綾人が意識を取り戻した時、躰は綺麗に拭かれており、匠真のベッドに寝かされていた。
夕食のトレイが空になっていたので、きちんと匠真がご飯を食べてくれたことに対してほっとしながら綾人は眠りについた。
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