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第一部 久住家にようこそ
大団円
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躰が持たない。以前ここにお勤めしていた礼人さんって人がどこまで頑張っていたのかわからないけど、毎夜毎夜こう躰をいじられると頭がおかしくなりそうだ。
久しぶりに家で会った愁一に、「一度違う世界を見たいので今月のお給料をもらったら家に帰りたい」と告げた。
事情を説明すると愁一は何も言わずに理解してくれ、今までありがとうと優しい笑顔を向けてくれた。
そんな顔されたら、出るに出られなくてつらい。
他の兄弟にかける言葉が思いつかなかったので、愁一から手渡しされた小切手を持って久住家を後にした。
以前住んでいたアパートは愁一によって引き払われていた為、まずはホテルに転がり込む。
久住家に残してきた自分の荷物は全て処分してもらうよう頼んだし、先月と今月のお金でまっとうな職をもう一度探そう。
携帯電話の電源を久しぶりに入れると不在着信が結構入っていた。しかも電話の主はS商事に居た時の幸嶋先輩からだ。
「もしもし?」
『篠原、久しぶりだな。お前って今何してんの? 下が使えなくてお前に戻ってきて欲しいんだよ』
「えぇっ!? そんなことってあります?大体、俺は肩たたきにあって辞めたのに」
俺の驚きっぷりに幸嶋先輩は電話越しでも分かるくらい深いため息をついた。
『お前を追い出した奴がどんなバカか知らないけど、マジで仕事が回らないんだ。すぐにお前の席作れるから、明日とりあえず来てくれる?』
久住家をお暇したので、以前の仕事に戻れるならそれはそれに越したことはない。
幸嶋先輩は5つ年上で、元々部長クラスまで昇れる人材だったのにチームリーダーに落ち着いていた。
契約件数もずば抜けて高く、下からの信頼もかなり厚い。そして俺が憧れている先輩の一人だ。
──翌日。
俺は早くからスーツを見立ててもらう為に馴染みの店を訪れた。11時の約束に合わせて急遽見繕ったスーツセットを着てS商事に向かう。
「篠原さんじゃないですか! お待ちしてました」
受付の子に幸嶋先輩に会いたいことを告げると速攻で会議室まで案内してくれた。
「失礼します」
ノックをして懐かしい第一会議室のドアを開けると、そこには部長まで昇りつめた幸嶋先輩の姿があった。
「先輩、昇進したんですね。おめでとうございます! すいません、俺何も知らなくて……」
「いや、いいんだ。あのハゲ面の部長を追い出してやっとお前を取り返すことができた」
「えっ」
思いがけない先輩の言葉に頭の中が真っ白になる。確かに先輩とは色々な仕事をタッグ組んでやってきたけど、いきなり俺なんかが必要なわけ?
目まぐるしく変わるIT業界において、二ヶ月のブランクはかなり大きい気がするとは言え、8年間働いた仕事にまた戻れるのは嬉しい。
「俺の片腕として働いて欲しい。お前が必要なんだよ、篠原……いや、綾人」
「……少しだけ時間もらってもいいですか?」
「ああ、構わない。答えが決まったら、いつでも連絡をくれ」
「……わかりました。今日はこれで……失礼します」
信頼していた先輩に必要とされることは嬉しいし、8年間必死に働いてきたS商事に戻れる。こんなに好条件は無い。しかも面倒な部長は既にいないので、ここのトップは幸嶋先輩だ。
何を返事に躊躇うことがある、何に迷っているんだ俺は!!
ふらふらと外に出ると夜勤明けの渉さんが職場の人と仲良く歩いている姿が見えた。
声をかけようか悩んでいる間に、一瞬目があったが、彼は俺に対して冷たい視線を向けてすぐに顔を背けた。
あぁそうだ……久住家の人間ともう関わることはないんだ。
「──篠原さん」
「えっ」
項垂れた俺に声をかけてきたのは別人のように穏やかな顔をした匠真さんだった。
S商事のパソコンメンテナンスに来ていたようで、濃紺のスーツをびしっと着こなしていた。
「匠真さん、手伝いましょうか?」
「いいえ、篠原さんとはもう関係ありませんから」
篠原さんって……匠真さんから苗字で呼ばれたことなんて、一度も無い。
何だかこうして毎夜過ごしてきた人達からいきなり他人扱いされると胸の奥にぽっかりと穴が開いたような気分になる。
今の俺は仕事も家もない。ならばS商事に戻って先輩の手足になった方が自分の将来の為じゃないか。
すぐさま俺は幸嶋先輩にS商事で働きたい旨を告げた。
仕事の話も交えて飲みたいと誘破れたので、それまでの時間を俺はいきつけの店で潰すことにした。
◇
馴染みのレストランはちょっと人気の少ない路地裏から行った方が近い。ルンルン気分で歩いていると、途中から伸びてきた手に口を塞がれた。
「んぐぅっ!?」
おいおい、もう俺は久住家と無関係なんだから、身代金なんて取れないよ。
じたばたもがいてみるが、屈強な男に抑えられて身動きが取れない。
「……綾人」
「んんんっ!?」
「──ごめんね綾人。もう一回うちに来てくれる?」
俺の口元を抑えていたのは何と瑛太さんだった。悲しい声音を聞いているだけで胸が押しつぶされそうになる。
3人にきちんと別れを告げなかったことが傷つけていたのか。
こくりと頷くと漸く手を離してくれたので、そのまま瑛太が乗って来た黒塗りベンツに乗り込む。
この光景は久しぶりだ。
あの時は隣に愁一さんが居て、リストラされた俺を拾ってくれたんだっけ。
車内では一言も発することなく久住家に到着する。
瑛太の後ろに続いて玄関をくぐると、玄関前で愁一に泣きついていた匠真と渉が綾人に気づき、物凄い勢いで飛びついて来た。
「うわっ!?」
「綾人!! 僕を置いて行かないで……」
「俺を一人にすんなって。嫌なこと、全部言って、出来るだけ頑張って直すから」
二人とも目が真っ赤に腫れあがっていた。イケメン二人がどれだけ泣いていたのだろう。
両腕にしがみついてくる可愛い年下の弟のような二人の頭をぐしゃりと撫でる。
「泣いてたんですか、二人とも……」
「だって、綾人がいなくなっちゃったんだもん」
「嫌なことした? 俺、綾人のこと、傷つけちゃった……?」
抱きついて離れない二人を、子どもをあやすように頭をぽんぽんと撫でながら目の前に立つ愁一と瑛太を見上げる。
「綾人。すまん……やはり我が家にはお前がどうしても必要だ」
「家政夫の契約解除はできないってさ。お金なら幾らでも積むけど、どうする?」
瑛太が金色のカードをぴっと取り出して茶目っ気たっぷりに微笑む。
「ははっ、お金じゃないですよ、愁一さん、瑛太さん……」
S商事をリストラされた時、これ以上失うものは何もない──そう思っていた。
この久住家で過ごした数ヶ月間は、自分にとってかけがえのない第二の家族との出会いとなり、失いかけて初めてその存在の大きさに気づく。
腕に抱きついている匠真と渉を自分の胸にぐっと引き寄せて眸を閉じる。
「お金じゃないんです、俺は、久住家の家政夫で、これからも皆さんとずっと一緒に居させてください」
「綾人……」
玩具大好きなかなり変態だけど、人の嫌がることを決して強要はしない本心は優しい瑛太さん。
年下のくせに言葉攻めで人の理性を際限なくぶっちぎることが大好きで、鬼畜なドSだけど本当は愛情表現が下手なだけの匠真さん。
天使のように無邪気で好奇心旺盛だけど、心の底では一番小悪魔的な部分を持っている渉さん。
そしてこの大変な兄弟をまとめている大人の魅力溢れる愁一さん。
「みんな、大好きですよ。自分勝手に出て行ってすいませんでした……」
「綾人ぉ……」
鼻水を垂らしながら渉がわんわんと大声で泣いている。
こんなにも自分を必要としてくれる人がいるなんて、仕事冥利に尽きるじゃないか。
8年働いたS商事での仕事よりも、この強烈な4兄弟の相手の方が何倍も、何十倍もやりがいのある仕事だと思う。
パソコンと向き合って社畜として仕事をするのではなくて、この4兄弟が、俺がしたことで何か一つでも喜んでくれるならそれでいい。
「じゃあ、綾人。今晩は一緒に寝ようね?」
「ずるいよ瑛太兄さん! 僕も綾人と一緒がいい!」
目の前で俺を挟んで小さなバトルが繰り広げられている。それをひきつった笑みで見つめることしかできないのだが。
瑛太さんと渉さんの小競り合いの横で、俺の耳を掴んだ匠真さんが恐ろしい言葉を囁いていた。
やっぱり、躰持つかなあ……
ここに残ると決めた事を、今すぐ後悔しそうになるけど、夜の営みの件に関してはこの4兄弟全員そろった時にたっぷりと話し合う必要があるだろう。
本当に……
──久住家の家政夫は、大変です。
でも、世界で一番やりがいのある、”俺だけの”特別な仕事だと思うよ。
久しぶりに家で会った愁一に、「一度違う世界を見たいので今月のお給料をもらったら家に帰りたい」と告げた。
事情を説明すると愁一は何も言わずに理解してくれ、今までありがとうと優しい笑顔を向けてくれた。
そんな顔されたら、出るに出られなくてつらい。
他の兄弟にかける言葉が思いつかなかったので、愁一から手渡しされた小切手を持って久住家を後にした。
以前住んでいたアパートは愁一によって引き払われていた為、まずはホテルに転がり込む。
久住家に残してきた自分の荷物は全て処分してもらうよう頼んだし、先月と今月のお金でまっとうな職をもう一度探そう。
携帯電話の電源を久しぶりに入れると不在着信が結構入っていた。しかも電話の主はS商事に居た時の幸嶋先輩からだ。
「もしもし?」
『篠原、久しぶりだな。お前って今何してんの? 下が使えなくてお前に戻ってきて欲しいんだよ』
「えぇっ!? そんなことってあります?大体、俺は肩たたきにあって辞めたのに」
俺の驚きっぷりに幸嶋先輩は電話越しでも分かるくらい深いため息をついた。
『お前を追い出した奴がどんなバカか知らないけど、マジで仕事が回らないんだ。すぐにお前の席作れるから、明日とりあえず来てくれる?』
久住家をお暇したので、以前の仕事に戻れるならそれはそれに越したことはない。
幸嶋先輩は5つ年上で、元々部長クラスまで昇れる人材だったのにチームリーダーに落ち着いていた。
契約件数もずば抜けて高く、下からの信頼もかなり厚い。そして俺が憧れている先輩の一人だ。
──翌日。
俺は早くからスーツを見立ててもらう為に馴染みの店を訪れた。11時の約束に合わせて急遽見繕ったスーツセットを着てS商事に向かう。
「篠原さんじゃないですか! お待ちしてました」
受付の子に幸嶋先輩に会いたいことを告げると速攻で会議室まで案内してくれた。
「失礼します」
ノックをして懐かしい第一会議室のドアを開けると、そこには部長まで昇りつめた幸嶋先輩の姿があった。
「先輩、昇進したんですね。おめでとうございます! すいません、俺何も知らなくて……」
「いや、いいんだ。あのハゲ面の部長を追い出してやっとお前を取り返すことができた」
「えっ」
思いがけない先輩の言葉に頭の中が真っ白になる。確かに先輩とは色々な仕事をタッグ組んでやってきたけど、いきなり俺なんかが必要なわけ?
目まぐるしく変わるIT業界において、二ヶ月のブランクはかなり大きい気がするとは言え、8年間働いた仕事にまた戻れるのは嬉しい。
「俺の片腕として働いて欲しい。お前が必要なんだよ、篠原……いや、綾人」
「……少しだけ時間もらってもいいですか?」
「ああ、構わない。答えが決まったら、いつでも連絡をくれ」
「……わかりました。今日はこれで……失礼します」
信頼していた先輩に必要とされることは嬉しいし、8年間必死に働いてきたS商事に戻れる。こんなに好条件は無い。しかも面倒な部長は既にいないので、ここのトップは幸嶋先輩だ。
何を返事に躊躇うことがある、何に迷っているんだ俺は!!
ふらふらと外に出ると夜勤明けの渉さんが職場の人と仲良く歩いている姿が見えた。
声をかけようか悩んでいる間に、一瞬目があったが、彼は俺に対して冷たい視線を向けてすぐに顔を背けた。
あぁそうだ……久住家の人間ともう関わることはないんだ。
「──篠原さん」
「えっ」
項垂れた俺に声をかけてきたのは別人のように穏やかな顔をした匠真さんだった。
S商事のパソコンメンテナンスに来ていたようで、濃紺のスーツをびしっと着こなしていた。
「匠真さん、手伝いましょうか?」
「いいえ、篠原さんとはもう関係ありませんから」
篠原さんって……匠真さんから苗字で呼ばれたことなんて、一度も無い。
何だかこうして毎夜過ごしてきた人達からいきなり他人扱いされると胸の奥にぽっかりと穴が開いたような気分になる。
今の俺は仕事も家もない。ならばS商事に戻って先輩の手足になった方が自分の将来の為じゃないか。
すぐさま俺は幸嶋先輩にS商事で働きたい旨を告げた。
仕事の話も交えて飲みたいと誘破れたので、それまでの時間を俺はいきつけの店で潰すことにした。
◇
馴染みのレストランはちょっと人気の少ない路地裏から行った方が近い。ルンルン気分で歩いていると、途中から伸びてきた手に口を塞がれた。
「んぐぅっ!?」
おいおい、もう俺は久住家と無関係なんだから、身代金なんて取れないよ。
じたばたもがいてみるが、屈強な男に抑えられて身動きが取れない。
「……綾人」
「んんんっ!?」
「──ごめんね綾人。もう一回うちに来てくれる?」
俺の口元を抑えていたのは何と瑛太さんだった。悲しい声音を聞いているだけで胸が押しつぶされそうになる。
3人にきちんと別れを告げなかったことが傷つけていたのか。
こくりと頷くと漸く手を離してくれたので、そのまま瑛太が乗って来た黒塗りベンツに乗り込む。
この光景は久しぶりだ。
あの時は隣に愁一さんが居て、リストラされた俺を拾ってくれたんだっけ。
車内では一言も発することなく久住家に到着する。
瑛太の後ろに続いて玄関をくぐると、玄関前で愁一に泣きついていた匠真と渉が綾人に気づき、物凄い勢いで飛びついて来た。
「うわっ!?」
「綾人!! 僕を置いて行かないで……」
「俺を一人にすんなって。嫌なこと、全部言って、出来るだけ頑張って直すから」
二人とも目が真っ赤に腫れあがっていた。イケメン二人がどれだけ泣いていたのだろう。
両腕にしがみついてくる可愛い年下の弟のような二人の頭をぐしゃりと撫でる。
「泣いてたんですか、二人とも……」
「だって、綾人がいなくなっちゃったんだもん」
「嫌なことした? 俺、綾人のこと、傷つけちゃった……?」
抱きついて離れない二人を、子どもをあやすように頭をぽんぽんと撫でながら目の前に立つ愁一と瑛太を見上げる。
「綾人。すまん……やはり我が家にはお前がどうしても必要だ」
「家政夫の契約解除はできないってさ。お金なら幾らでも積むけど、どうする?」
瑛太が金色のカードをぴっと取り出して茶目っ気たっぷりに微笑む。
「ははっ、お金じゃないですよ、愁一さん、瑛太さん……」
S商事をリストラされた時、これ以上失うものは何もない──そう思っていた。
この久住家で過ごした数ヶ月間は、自分にとってかけがえのない第二の家族との出会いとなり、失いかけて初めてその存在の大きさに気づく。
腕に抱きついている匠真と渉を自分の胸にぐっと引き寄せて眸を閉じる。
「お金じゃないんです、俺は、久住家の家政夫で、これからも皆さんとずっと一緒に居させてください」
「綾人……」
玩具大好きなかなり変態だけど、人の嫌がることを決して強要はしない本心は優しい瑛太さん。
年下のくせに言葉攻めで人の理性を際限なくぶっちぎることが大好きで、鬼畜なドSだけど本当は愛情表現が下手なだけの匠真さん。
天使のように無邪気で好奇心旺盛だけど、心の底では一番小悪魔的な部分を持っている渉さん。
そしてこの大変な兄弟をまとめている大人の魅力溢れる愁一さん。
「みんな、大好きですよ。自分勝手に出て行ってすいませんでした……」
「綾人ぉ……」
鼻水を垂らしながら渉がわんわんと大声で泣いている。
こんなにも自分を必要としてくれる人がいるなんて、仕事冥利に尽きるじゃないか。
8年働いたS商事での仕事よりも、この強烈な4兄弟の相手の方が何倍も、何十倍もやりがいのある仕事だと思う。
パソコンと向き合って社畜として仕事をするのではなくて、この4兄弟が、俺がしたことで何か一つでも喜んでくれるならそれでいい。
「じゃあ、綾人。今晩は一緒に寝ようね?」
「ずるいよ瑛太兄さん! 僕も綾人と一緒がいい!」
目の前で俺を挟んで小さなバトルが繰り広げられている。それをひきつった笑みで見つめることしかできないのだが。
瑛太さんと渉さんの小競り合いの横で、俺の耳を掴んだ匠真さんが恐ろしい言葉を囁いていた。
やっぱり、躰持つかなあ……
ここに残ると決めた事を、今すぐ後悔しそうになるけど、夜の営みの件に関してはこの4兄弟全員そろった時にたっぷりと話し合う必要があるだろう。
本当に……
──久住家の家政夫は、大変です。
でも、世界で一番やりがいのある、”俺だけの”特別な仕事だと思うよ。
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