転生したら森の主人になりました

上野佐栁

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転生したら森の主人になりました4

転生したら森の主人になりました二人の記憶

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 私はメモリーの力を使って、昔の記憶を見せた。私自身も別の世界の私の記憶を見た。
 「私が、皆んなを殺したの?力の暴走で大事な人達を殺してしまった。私なんて生きてる価値なんて無い‼︎」
 「苦しい気持ち……悔しさ……痛み……後悔の気持ちが伝わって来る。そうか……自らの手で愛しい人を殺してしまったのね」
 もう一人の私はなにを感じているんだろう?私の記憶を見て考えが変わればいいんだけど......私も私の記憶を見て、あの時言っていたもう一人の私の気持ちがわかった。とても残酷で辛い。あんなことがあったら私も......。
 「タロット‼︎私は貴方を絶対に倒す」
 「お前には無理だぜ」
 「やってみなきゃわからない」
 「でもなぁ、目の前の死者のラフォーレさえ救えないお前はなんだ?」
 「......」
 「お前はヒーローにでもなったつもりか?たかが転生者の分際で?主人の分際で?」
 「......」
 なにも言えない。その言葉が自然と私に伝わってくる。
 「臆病で卑怯なラフォーレ.ア.ウッドが?笑わせるな」
 「臆病でも卑怯でも......私は皆んなを助けたい。その想いは駄目なことなの?」
 「だったらこれを見てもまだそう言えるか?」
 「なにをするつもり?」
 「お前の家族を見るも無惨に殺してやるよ!」
 「やめて!」
 「じゃあな」
 「タロット‼︎待って!?」
 消えた?地球に行ったの?駄目だよ。殺したらもうタロットも別の世界の私も戻れなくなる。
 「ライフ様!お願いです。私を地球に連れて行ってください‼︎」
 「え、えぇ。あの言葉を聞いた今、ラフォーレちゃんを返すべきだわ。ワープの石を使いなさい」
 「ありがとうございます」
 「必ず無事に帰って来るのよ」
 「はい」
 「......死んでしまったラフォーレちゃんみたいにはなって欲しいないわ」
 そっと呟くライフ。
 「はぁはぁ」
 「まずは一人目」
 ドン
 「タロット‼︎」
 「チッ!もう来たのかよ」
 「ら、ラフォーレちゃん!?」
 「凄い怪我だ!今すぐに病院へ!」
 「タロット。私は貴方を許さない。許すことが出来ない」
 「そうかよ」
 「ラフォーレちゃん!駄目よ。こいつは化け物よ‼︎」
 「知ってるよ。でもねぇ、こいつは私が倒す!」
 「ラフォーレちゃ?」
 「この数の死者を捌きながらこの俺を止めらるのかよ?」
 「やるしかない」
 「くっくっく」
 これじゃ無理よ。数が多過ぎる。今の私ですらこの数を捌くのは無理なのに......この時の私の力じゃ敵わない。
 「やあああああ‼︎」
 数時間後
 「あ、あがっ‼︎」
 「......」
 どうしよう。見ているだけで発狂しそうになる。怖い。私も一歩間違えれば別の世界の私と同じ道を進むことになる。
 「......お母さん?お兄ちゃん?楓?嘘よね?」
 「お姉たん‼︎」
 「ウッズ!?来ちゃ駄目!」
 「好都合だ」
 ベチャッ
 「あ、ああ......ああああ......達哉......いやああああ‼︎」
 「これで此処にも死者が沢山出るな」
 「......」
 もう何もかもどうでもいい。そんな事を考えてしまう。別の世界の私は言った。
 「貴方になにがわかるの?」
 そうだよね?わかってなかった。こんなにも辛いなんて......考えてなかった。私は浅はかだ。考えて行動しても考え足らずで誰かを傷付ける。
 「あ、ラフォーレ‼︎無事だったか」
 「ラフォーレちゃん。無事でよかっ......ぐはっ!?」
 「は?ラフォーレ......お前なにしてるんだよ?」
 「もういいや」
 「は?」
 「あははは‼︎私の大事な家族はもうこの世には居ない。だから皆んな死んじゃえばいい。あはははははは!」
 「なに言ってんだよ」
 「ねぇ、フィードバック。私ねぇ、今最高に気分がいいの。何もかも面白く見えるの。おかしいでしょ⁇うふふ」
 「しっかりしろよ!」
 「うるさい」
 ブスッ
 「あ、ああ‼︎」
 「フィードバックも死んでよ?」
 「駄目だよ!」
 「なんだ。アクアか......」
 「やめてよ。そんなことしても誰も救われない。いつもラフォーレが言っている言葉なんだよ!」
 「だからなに?もう希望なんてこの世界の何処にも無いていうのに......あははは‼︎」
 ゴオオオオ
 「ラフォーレ‼︎いい加減にしろ!君は罪を犯した。だが、今ならまだ引き返せる。これ以上罪を重ねるのはやめるんだ」
 「もうこんな世界壊して方がましだよ」
 「そんなことない」
 「フィードバック大丈夫?」
 「な、なんとなぁ」
 「さっさと死ねばいいのに......」
 「ラフォーレ‼︎」
 「アクア駄目だ。ラフォーレの心は完全に壊れている」
 「そんなぁ」
 「俺達で止めるぞ」
 「うん」
 「ああ‼︎」
 こうして、終わらない戦いが始まり別の世界の私は神を半分も殺した。私はこの記憶を見てあることに気付いた。すぐに実行しなければならない気がする。取り返しがつかなくなる前に。
 次に続く
 
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