路地裏生活をしていた私ですが、実は騎士様の実の娘でした

上野佐栁

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騎士様

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 赤い髪に緑色の瞳、間違えない。この人はアリスハートの実の父親だ。

 そう確信はしたが、どうやって娘だと知らせよう。アリスハートが路地裏で生活をしていたのは五歳まで。今何歳かはわからない。

 てか、生きるのに精一杯で自分の顔すらまともに見れてない!

 「なんだ?お前はどこの誰だ?」

 「あ......えと......」

 なにもごもごしているのよ⁉︎ちゃんと娘だと証明できれば......。

 「おおー!ここにおったのか⁇なぜわしから逃げるのじゃ?」

 「......っ⁉︎」

 また来た!

 ギュッ

 「ん?お前の家族ではないのか?」

 「......違うもん」

 「じゃあなんだ?」

 「悪い人......」

 「酷いではないか⁇もうわしらは家族同然の扱いじゃろ?」

 「違うもん!家族だったら私の目をこんなにはしないもん!」

 「こんなに?」

 「うん!このお目目はこのおじちゃんが改造したんだもん」

 「......」

 「なにを言っておる?お前の片目はもう駄目だった。だからわしが新たに目を与えた。それだけじゃ!」

 「......」

 「助けて。お兄ちゃん」

 「......」

 髪はピンク色に片目だけ緑色。レイトン家の目の特徴に似ている。それに消えた娘にそっくりだ。たが、あれは不慮の事故のはずだった。なのに目の前にいるのは本物の娘なのか?

 「さぁーおいで」

 「やだやだやだ!」

 ここはできるだけ子供っぽくしなきゃ。でなければ、あいつからは逃れられない。確かモンゴルは幼い子供は見捨てられない性格のはず。それを利用すれば逃れられるはず。

 「お兄ちゃん。アリス怖いよ」
  
 「アリス⁇」

 「うん。アリス」

 「それは本名か?」

 「......うん」

 はっ⁉︎私はなにを言っているの?アリスハートだって言えばよかった!そうすれば(名前が一緒だな。俺の娘だ)ってなってたのに!

 「......」

 「お兄ちゃん、アリス。もう痛いことしたくないよ」

 実際に痛みを感じ苦しんだのは本物のアリスハートだけど、今は私がアリスハートだからいいよね?

 「わかった。俺の屋敷に来い」

 「ま、待つのじゃ!わしの許可なしにその子を連れて行けるとは思わんでいただき......ぎゃあああ⁉︎」

 グサッ

 「え......」

 ドサッ

 「う、腕が......」

 ウルグアイの腕が真っ二つに⁉︎

 「いや......」

 怖い。私もいつかモンゴルに......アリスハートの運命を辿るのかもしれないって思うと怖くてたまらない。

 「いやあぁああああああ⁉︎」

 「ど、どうした?」

 「死にたくない。死にたくないよおお!」

 「お、落ち着け!」
  
 「うわあああああああ‼︎」

 ドサッ

 どのぐらい経っただろうか?なにかに握りられた感触がある。なにこれ?大きな何か?

 「うぅーん」

 「目が覚めたか?」

 「はっ⁉︎も......お兄ちゃん⁉︎」

 あっぶなっ!危うくモンゴルって言うところだった。もし言ってたら......。

 「なぜ俺の名前を知っている?死ね」

 「ぎゃああああ⁉︎」

 ってなってた!絶対‼︎

 「すまなかった」

 「えっ?なにが?」

 「その......騎士の性格上ああやるのが日常ってわけではないが、誰かを切るのには躊躇などなくてなぁ......お、お前が怖がるのを考えてなかった」

 「......」

 ぽかーん

 「な、なんだその顔?」
  
 「なんでもない」

 「そうか」

 モンゴルってこんなやつだっけ?なんか違う。

 少し驚きを隠せないアリスハートなのであった。

 
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