路地裏生活をしていた私ですが、実は騎士様の実の娘でした

上野佐栁

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第二章

アリス強制帰還前編

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 「わかりません。ですが、あの様子だと、多分、今回で赤き同盟団とケルベロスを殺すつもりだと思います」

 「そうかよ」

 「ん?ヴィーナ⁇反応薄くない?普通ならもっと怒りとかで顔がしわくちゃになるけどな?」

 「うるせよ、ウリエル」

 「だから私はクソじゃない......え?今名前で呼んだ?」

 「呼んだらまずいのかよ?」

 「い、いや、君が私を名前で呼ぶだなんてよっぽどのことがない限りはその......」

 「おい、ウリエル。俺のことをなんだと思っているんだ?」

 「ぎゃあああああ⁉︎やめて‼︎クソって呼んでください‼︎君が私の名前を呼び続けたら精神崩壊する⁉︎」

 「おい、まじでなんだと思ってるんだよ」

 「お願いですからクソとお呼びください」

 「既に夏の団長は精神崩壊しているのでは?」

 と、騎士団たちは思った。だけど、ヴィーナが怖くて誰も何も言えない。ただひとりを除いでは。

 「あんたはクソって呼ばれることが快感なんですか⁉︎」

 「え、エルビス⁇何を誤解しているんだ?ただ、私はヴィーナが怖いぐらいに私の名前を呼ぶから恐怖で悲鳴を上げただけだよ⁇」

 「これがおかしいんだ!」

 「え、エルビス。命が惜しくないのか?」

 「お前らももっと言うべきだ!うちの団長はとんでもないど変態で変人で魔物の研究オタクだと言うべきだ!」

 「お前!まじで、怖いもの知らずだな⁉︎」

 「だだだだ、団長にあんなこと言うだなんて、エルビス。あなたはいい人だったよ。ありがとう、そしてさよなら」

 「おい、俺が今ここで最後を迎えようとしていると思っているのか?」

 「違うの?」

 「ちげーわ!」

 「もういいかなぁ?」

 「モンゴル団長⁇」

 「アリスを連れ帰る方がよっぽど重要だ」
  
 「はっ!」

 「私が案内します。多分、中央区の時計台に入るには何かしらの仕掛けがあります」

 「仕掛けだと?」

 「はい。前の本拠地にもありましたが、私があらかじめ解いておいたんです」

 「ほぉーう?お前にそんな才能があるんだな?」

 「前と同じなら私にできると思います」

 「わかった」

 「アリスを連れ戻すぞ!」

 「おおー!」

 「今度は絶対に何ひとつも犠牲なしで帰るぞ!」

 「了解!」

 「じゃあ行くか」

 「はい!」

 その頃アリスは

 「この片目の悪魔!」

 数時間前

 「ステファニーを送り返したから後はやることはひとつだけね」

 時計台には入り口を塞ぐ何かしらの仕掛けがあるのだ。

 「ふーん。前とほとんど一緒か」

 これならすぐに解ける。

 数分後

 ゴゴゴゴッ

 「これでよし」

 私はただ、赤き同盟団を殺したいだけ。ただその感情しかもう残ってない。もう完全に心が冷たくなってしまった。だから昔の気持ちや記憶が徐々に薄れていく。

 「もう何日寝てないんだろ?」

 そう。私はここ一週間ほどまともに寝ていない。そんな状態では赤き同盟団に勝つことなど不可能。

 だけど、そんな考えができないほどに今の私は何も感じない。

 コツコツ

 「だ、誰だ?」

 「......」

 「か、片目の悪魔だ⁉︎」

 「殺せ!」

 「ここをシュシュしろ!」

 グサッ

 「がっ!」

 「このっ!」

 「今だ!放て!」

 両壁に銃弾が通る小さな穴がある。

 バンバンバン

 「シールド」

 「や、やったか?」

 「この程度か?」

 「この片目の悪魔!」

 そして現在

 「何事⁉︎」

 「メリヤス」

 「......アリスハート.レイトン」

 「やっと会えた。殺す」

 「よくも。よくもよくもよくもよくもよくもよくも‼︎私の仲間を供物を殺してくれたわね!絶対に許さない。許してなるものか」

 「いいから死んで?」

 「狂ってる」

 「メリヤスには言われたくない」

 「この化け物が!」

 「メリヤス。この俺様も参戦していいな?」

 「......」

 「駄目だとは言わせんぞ?」

 「わかったわよ。でも死なないでよ。あんたが死ぬと私まで死ぬことになるんだからね?」

 「わかっておる」

 「ケルベロス」

 「久しいな神に認められし人間よ」

 「......」

 「あの恨みと屈辱忘れておらん。殺して食ってやる!」

 「そう」

 「さぁ、早く供物になりなさい‼︎」

 私たちの戦いが幕を上げる。
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