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第三章
漫画の真実
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こんにちは。アリスハート.レイトンです。私は今、赤き騎士の物語を読み返しているところです。
「うーん。悠美が言ってたことってなんだろ?」
あの時確かに漫画の中に答えはあるって言った。だから読み返しているけど......。
パラパラ
「......っ!」
ピタッ
「ここは読めなかった箇所?」
前世の私はずっとこれを読んでいたけど、一ページだけ読めなかった。なぜならページがピッタリとくっついて離れなかったからだ。
「読めるようになってる?」
どうして?世界を跨いでこっちやってきたから?
「読まなきゃ......」
期待と不安が混じりながらも読むことにした。
パラっ
「......嘘でしょ⁇」
これが悠美が言ってた答え?
「パパとママが隠してたんだ」
私たちにはもうひとりの兄がいることを隠していたんだ。
「家族なのに......」
こんな重要なことを隠して騙してたんだ。
そう思ったら腹が立ち、パパの元へと向かった。
「なのにをしている!こんな動きではケルベロスに瞬殺されるぞ!」
「はっ!」
「モンゴル団長」
「ん?アリスか?悪いが今訓練中だ。後にしてくれ」
「いいえ。今お話があります。着いてきてください」
今ここで問いただしてもいいものなのか?わからない。でも今はそんな考えも思いつかないほどに怒っている。
「......わかった」
「ありがとうございます」
「お前たちはこのまま訓練していろ!」
「了解!」
「俺がいないからってサボっているやつを見つけたらこの火山を百周してもらう」
「了解‼︎」
私はパパを連れてひと気のないところに来た。
「アリス話ってなんだ?」
「どうして教えてくれなかったの?」
「なんの話だ?」
「......私たちにはもうひとりの兄さんがいるってなんで教えてくれなかったの⁉︎」
家族なのに、私は自分の秘密を打ち明けたのに......。
「一体どこでそれを知ったんだ⁇」
私は手に持っていた漫画を自分の胸元に持ち上げた。
「この本は......」
「このまんー......本には本物のアリスハートの人生が描かれているの」
「......」
言葉を失ったかのように黙り込むパパ。
「どうして何も言ってくれなかったの?私はちゃんと自分の秘密を打ち明けた。なのにパパはずっと私たちを騙してたんだね」
「それは違う!」
「何が違うの‼︎」
「だって......」
「もういいよ。兄さんがどこにいるのかも知ってる。あの時、ママが言ってたあの言葉がこれだったんだね?」
一番上の兄は死んだことになっているが、実はまだ生きている。心臓も息も止まってないししてもないのにまだ生きている。なぜかは知らない。
「パパは私たちのこと信用してないんだね?」
「それは本当に違うんだ!頼むから俺の話を......」
「父上?」
「か、カーラル⁉︎」
「兄さん」
「アリスがここに来てほしいってテレパシーで言ってたから来てみたけど、僕に兄がいるの?」
「......そうだ。だが、もう死んでいる。だからいないと同然......」
「まだ死んでないよ」
「は?」
「えっ?」
「心臓も止まっているし息もしてないけど、体はまだ生きているの」
「どういう意味だ?」
「何かの呪いがかかっていると思う」
兄がいることと、体がまだ生きていることが描かれただけで詳しいことは私にもわからない。
「パパ。私の神力から治せるの?」
そう言うしかなかった。パパはあの日から私たちに隠し事をして騙していたのだから。私たちは二人の兄弟だって言ってたから。だから余計に辛い。
そう思うのであった。
「うーん。悠美が言ってたことってなんだろ?」
あの時確かに漫画の中に答えはあるって言った。だから読み返しているけど......。
パラパラ
「......っ!」
ピタッ
「ここは読めなかった箇所?」
前世の私はずっとこれを読んでいたけど、一ページだけ読めなかった。なぜならページがピッタリとくっついて離れなかったからだ。
「読めるようになってる?」
どうして?世界を跨いでこっちやってきたから?
「読まなきゃ......」
期待と不安が混じりながらも読むことにした。
パラっ
「......嘘でしょ⁇」
これが悠美が言ってた答え?
「パパとママが隠してたんだ」
私たちにはもうひとりの兄がいることを隠していたんだ。
「家族なのに......」
こんな重要なことを隠して騙してたんだ。
そう思ったら腹が立ち、パパの元へと向かった。
「なのにをしている!こんな動きではケルベロスに瞬殺されるぞ!」
「はっ!」
「モンゴル団長」
「ん?アリスか?悪いが今訓練中だ。後にしてくれ」
「いいえ。今お話があります。着いてきてください」
今ここで問いただしてもいいものなのか?わからない。でも今はそんな考えも思いつかないほどに怒っている。
「......わかった」
「ありがとうございます」
「お前たちはこのまま訓練していろ!」
「了解!」
「俺がいないからってサボっているやつを見つけたらこの火山を百周してもらう」
「了解‼︎」
私はパパを連れてひと気のないところに来た。
「アリス話ってなんだ?」
「どうして教えてくれなかったの?」
「なんの話だ?」
「......私たちにはもうひとりの兄さんがいるってなんで教えてくれなかったの⁉︎」
家族なのに、私は自分の秘密を打ち明けたのに......。
「一体どこでそれを知ったんだ⁇」
私は手に持っていた漫画を自分の胸元に持ち上げた。
「この本は......」
「このまんー......本には本物のアリスハートの人生が描かれているの」
「......」
言葉を失ったかのように黙り込むパパ。
「どうして何も言ってくれなかったの?私はちゃんと自分の秘密を打ち明けた。なのにパパはずっと私たちを騙してたんだね」
「それは違う!」
「何が違うの‼︎」
「だって......」
「もういいよ。兄さんがどこにいるのかも知ってる。あの時、ママが言ってたあの言葉がこれだったんだね?」
一番上の兄は死んだことになっているが、実はまだ生きている。心臓も息も止まってないししてもないのにまだ生きている。なぜかは知らない。
「パパは私たちのこと信用してないんだね?」
「それは本当に違うんだ!頼むから俺の話を......」
「父上?」
「か、カーラル⁉︎」
「兄さん」
「アリスがここに来てほしいってテレパシーで言ってたから来てみたけど、僕に兄がいるの?」
「......そうだ。だが、もう死んでいる。だからいないと同然......」
「まだ死んでないよ」
「は?」
「えっ?」
「心臓も止まっているし息もしてないけど、体はまだ生きているの」
「どういう意味だ?」
「何かの呪いがかかっていると思う」
兄がいることと、体がまだ生きていることが描かれただけで詳しいことは私にもわからない。
「パパ。私の神力から治せるの?」
そう言うしかなかった。パパはあの日から私たちに隠し事をして騙していたのだから。私たちは二人の兄弟だって言ってたから。だから余計に辛い。
そう思うのであった。
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