君と始めるデストーリー

青柳リド

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第1章

2.青城希利side

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もうここ数日何も食べていないし寝てすらいない。でも仕方が無いのだ、私にはやらなければいけないことがあるのだから。


半年ほど前だろうか。親が自殺して、何もかもが嫌になった時。たまたまポストに入っていた♡のトランプを見つけて。いつもなら気にせずにゴミ箱に捨てるのにその時だけはとてつもなくトランプに興味が湧いた。
それからずっと♡のトランプは机の引き出しにしまっていた。

学校の体育館裏で

    キ  リ
「今日は希利ちゃんの為に良いものを持ってきてあげたんだぁ~!」

その手に握られたのはカッターだった。でも怖くなんてなかった。こいつらの親のせいで私の親は死んだ。私を置いて。それなら私も死んでしまえばいい。

「っ...切るなら早く切ってちょうだい」

早く

「ん~じゃあ、丁寧に指から切ってあげる♡」

切られた。痛みはなかった。
血が1滴床に落ちた。

時が止まっていた。

...は?

もう1滴落ちた。

時は流れた。物凄い遅さで。

何なの。

またもう1滴落ちた。

次は時が早く流れた。

意味が分からない。

そしてまた1滴。

怖くなった私は走って家まで帰った。あの女達なんかどうでもよかった。

それから私は2週間学校を休んで考えた。

あぁ、そうか。

「あのトランプのせいなのね。」


そんなことがあってから私はネットの掲示板で同じような目に合った人間がいないか必死に探している。
あ。いた、見つけた、1人だけ。

『私も何故か能力を手に入れたんです。よければチャットでお話しませんか?』

その子は♤のトランプの能力を手に入れた子だった。良かった。仲間がいるだけでもまだ。

私は少しだけ安心して、その子とチャットで話すことにした。
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