あなたが救ってくれたあの日の夜を私は一生忘れない
高校三年の夏、受験のことで母に叱責され、終電間近に家を飛び出したユキは、知らない街にたどり着く。
頑張ることに疲れ、何もかもどうでもよくなっていたユキは、一人の男性に声をかけられる。
少し話をした後、怪我の手当てをするからという理由で、その男性の家へ行くことになった。
知らない男の人の家に行くなんてどうかしていると思いながらも、穏やかで優しい彼に心が解かされていく。
彼になら何をされても構わないと思うほどに。
けれど、その男性は決してユキが嫌がることはしなかった。
「自分の優しさは偽善なんだ」という彼に、ユキはどれだけ自分が救われたかという気持ちを伝える。
そして彼もまた、ユキの言葉に救われていく。
半年後、受験を終えたユキがもう一度彼に会いにアパートに行くと、そこにいたのは彼の弟だった。
「兄はもうここにはいない」と言われ、残された伝言にユキは最後の気持ちをメモに託す。
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彼になら何をされても構わないと思うほどに。
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