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1・ナウラティスの魔女
*1-1・来客①
しおりを挟む窓からは朝の光が燦々と降り注ぐ。
しかし室内は淫靡な気配に満ちていた。
「あっ! あっ! あぁん! そこぉ! もっとぉ! つょくぅ!」
響くのはぬちゃぬちゃずりゅと尾を引く水音とぱんぱんという肌と肌のぶつかる音。
それと甘く高く媚びるような喘ぎ声だ。
広い室内の大部分は寝台に占められており、その上で一心不乱に腰を振っているのは一人の男。
喘ぎ声は、男に組み敷かれた少年から上がっていた。
少年、否、見た目だけなら少年と青年の間ぐらいだろうか。
蕩けきった顔で閉じないままの口から涎と共に喘ぎをこぼし、揺さぶられるまま、快楽を甘受する。
身の内に迎え入れた男の雄身を腹の奥深くで食い占め、最奥を突かれてはぎゅっと気持ちよさに蠕動する胎内を引き絞った。
「うっ……、くぅっ……」
「あぁああぁあ……あったかいの出てるぅ……」
男が呻きと共に腰を震わせ、どくどくと少年の腹の奥に欲を吐き出す。
少年は陶然と身悶え、呟いて男の背に回していた手を解き、いやらしい手つきで自らの腹をすると擦った。
「あっ!」
途端、びくと、また男の雄身が固さを取り戻し始め、少年が甘く悦びの声を上げる。
再び腰を動かし始めた男からの刺激は、少年を酔わせるのに充分なもので、少年はまた、高い声で男の動きに応え始めた。
「あっ! あっ! もっとぉ! ぁあ!」
「うっ……くっ、リオ、ル様っ! リオル様っ!」
男が少年に抱き着いて縋る。その間もパンパンと腰を動かしながら。でも。
幾度少年の中へと吐き出しただろうか。男の精も欲も無限ではない。
そのうちに勢いを失くした男の動きに、少年――……リオルは物足りなさそうな声を上げた。
「あぁん、もぉ……もぉおわりぃ……?」
ぎゅっと男の欲を誘うよう体内を意図的に締め付けるが、男は苦しそうに眉を顰めるばかりで、リオルの体内に収まったままの男自身は、どうも再度、硬さを取り戻すには疲れすぎているらしい。
リオルが、男が身を引こうとするのを止めるよう、男の腰の辺りに絡めていた両足から力を抜く。
「あぁん……」
萎えた男がずると、腹の中から抜けていく感触にさえ体を震わせ、喘ぎながら、リオルの様子は明確に物足りなさそうだった。
男がずると、疲れ切った様子でリオルの横へと体を横たえるのを目で追いながら、はぁとあからさまな溜め息を吐く。
ゆっくりと後ろに両手をついて上半身を緩く起こした。
「ジェーラ」
そうしながら甘い声で名前を呼ぶ。
「はいよ」
はじめから室内にいたのだろう、腕を組んで壁に寄りかかっていた、ジェーラと呼ばれた男が、壁から背を離し寝台に近づいてきた。
「足りない。下脱いで?」
身も蓋もない何を求めているのかが明白なほど直接的なリオルの言葉に、逆らわずに肩を竦める。
「仰せのままに、お姫様」
指示通りに身に着けていたトラウザーズを寛げ、リオルのあられもない痴態にすでに硬く張りつめていた自身を取り出した。
リオルの眼差しが、舐めるようにそこへと注がれる。
「あは。相変わらずかぁっこいぃー」
甘く呟くリオルに、寝台に乗り上げてきたジェーラが覆い被さった。
リオルが両手を伸ばして、ジェーラを引き寄せる。
ジェーラは無遠慮に、先程まで男を受け入れていたリオルの穴を探った。
「あっ!」
リオルがジェーラの指を悦びを持って迎え入れる。ぐちゅ、はしたない水音がして、解れ切ったそこはぬかるんで、ひくひくと震えながら、更なる刺激を待ち望んでいた。
「やわらけぇ……ぬるぬるだな」
「ぁんっ、ぃや? 治す?」
ぐちゅぐちゅと指でかき回されながら呟かれて、リオルが一応とばかり、確認するように訊ねると、ジェーラはふると口を横に振った。
「いや? これはこれで気持ちよさそうだからそのままでいい」
「ふふ。なら……ねぇ、早く……」
リオルはジェーラの応えに満足そうに微笑むと、すると誘うように滑らかな頬を撫でて。
獰猛な獣の眼差しになり始めたジェーラの顔を間近で見ながら、早く手折って欲しいと待ちわびる。
ジェーラが至近距離にある赤く熟れたリオルの唇に、己がそれを寄せた。
と、その時。
ガチャ、ノックもなく扉の開く音がして。
ピタと動きを止め、ジェーラと二人、そちらへと注意を向ける。
「リオル、お客様がいらしてます」
そんな言葉と共に入室してきたのは見慣れた侍従でその後ろに見えた陰に、リオルは思わず溜め息を吐いたのだった。
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