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番外編
♪出版記念 アレスティスとメリルリースの初めての出会い前編 ルードヴィヒ視点
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僕には姉が一人と妹が一人いる。
姉のマリールイザはひとつ年上。妹のメリルリースは六歳下。
我が家は父と母、そして僕たち三人の五人家族で、家族仲はいい方だと思う。
サリヴァン家は特に裕福でもなく、かと言って貧しいわけでもない。ごく普通の貴族で爵位は子爵だ。
貴族の子弟は十歳になると王立の学園に入学する。
全寮制の学園で、僕はアレスティス・ギレンギースと同室になった。
黒髪と緑の瞳の彼は、学問でも武芸でも常に上位にその名を掲げていた。
だが、それに慢心することも傲ることもせず、不思議とうまがあった。
「アレスティス、今度の夏の休暇に我が家に来ないか?」
学園は年明けに始まり、夏と冬に長期休暇がある。
「ルードヴィヒの家に?」
「両親に君と仲良くなったことを手紙で書いたら、ぜひ会いたいって言うんだ」
「手紙?」
「もちろん、悪口じゃなく、君のことをどれだけ凄いか自慢したんだ。この前の試験でも全教科でほぼ満点だったじゃないか」
優秀な成績だったのはアレスティスなのに、なぜか嫉みや妬みはなく、まるで自分のことのように誇らしい。
「もちろん、君も家に帰るだろうから、時間があればだけど」
彼にも都合がある。無理に誘って気を悪くしたのではと不安になった。
「ぜひ行かせてもらうよ。友達に誘われるなんて初めてで嬉しいな」
予想に反してアレスティスは喜んだ。
「確か、君にはお姉さんと妹さんがいたんだったね。二人にも会える?」
「ああ、でも、姉や妹なんてちっともよくないぞ。僕はアレスティスみたいに尊敬できる兄が欲しかったな」
姉や妹は嫌いではないが、女に挟まれた男一人は何とも寂しい。
頼りになる兄という存在が欲しいと思う時がある。
「でも妹なんて可愛いじゃないか。頼るより頼られる方がいいな」
「そんなものか……お互い無い物ねだりだね。僕は兄が欲しい。君は妹が欲しい」
「今からでも父様たちに頼んでみようかな」
「妹はいいけど……兄は無理だな」
「それはそうだ」
などと話ながら、休みに入った。
「ただいま、母上」
「お帰りなさい、ルードヴィヒ」
父はまだ仕事から帰っておらず、母が出迎えてくれた。
生まれて初めて親元から離れて、初めての帰省だった。
いつも傍にいた母の顔をまじまじと見て、ひどく懐かしく思った。
「母上、彼がアレスティスです」
「こんちには、サリヴァン夫人。お招きありがとうございます」
「ようこそ、我が家へ」
アレスティスは侯爵家の次男で子爵家の我が家より爵位は上だが、学園内では爵位の上下は関係ない。
アレスティスとは家のレベルとは関係なく付き合った。
我が家へ招待するにあたって、アレスティスも学園と同じように爵位のことは忘れて対応して欲しいと言われていた。
「それから、こちらが僕の姉のマリールイザ」
「こんにちは」
「初めまして、アレスティスです」
「メリルリースは?」
母のスカートにいつも纏わり付いているメリルリースが見当たらず訊ねた。
「それが、メリルリースがお客様のお菓子を食べたのを注意したらどこかに行ってしまったの」
「お客様?」
「さっきまでケイトリンお姉さまとイアナが来ていたの」
「ああ……相変わらずメリルリースは食いしん坊ですね」
「ごめんなさい、初めて我が家に来てくれたのに、バタバタしてしまって」
母がアレスティスに謝った。
「かまいません。妹さん、どこかへ行ってしまったの?」
「敷地のどこかにいるだろうから、危なくはないけでしょうけど」
「庭のどこかにいるのでしょ」
母も姉もよくあることだと慌ててもいない。
「じゃあ、アレスティスと一緒に僕が探してくるよ、行こうアレスティス」
アレスティスを誘って居間の大きな窓から直接庭へ出る。
「妹さん、よくこんなことがあるのか?」
「食いしん坊なんだ。食べるのも遅いから、いっつも最後まで食堂に残ってるよ。フォークを右手に持っているのに、それを忘れて左手で直接鷲掴みにして食べたりしてるよ」
「かわいいじゃないか。六歳下か……」
「あんまり期待しないほうがいいよ。かわいいのはコロコロした見た目だけで、泣き出したらランギルスの森に出る魔獣並みに暴れるから」
我が国の端にはランギルスの森と言われる太古から鬱蒼と木々が生い茂り、底無しの沼が点在する森がある。
そこにはなぜかわからないが、数百年に一度狂暴な魔獣が大量に発生する。
そうなると周辺の国々が連合軍を編成し、数年にわたり討伐に赴く。
どこの国の子供たちも、小さい頃からしかられる時は、よくランギルスの森の魔獣に連れ去られるよと脅される。
学校でも繰り返し討伐の歴史について教えられる。
最後の討伐が行われたのは三百五十年前。僕たちのひいひいじい様の時代だ。
その頃のことを語る者は既に全員土の下で、僕たちは討伐のことを紙の上でしか知らない。
「魔獣扱いするなんて、自分の妹だろう?」
メリルリースが隠れていそうな場所を探しながら、アレスティスと二人で庭を歩く。
「アレスティスは生まれたての赤ちゃんを見たことがあるか?」
「……赤ん坊は見たことがあるが、生まれたばかりの赤ちゃんはないな」
少し考えてアレスティスが答えた。
建物に近いところにはメリルリースはいなかった。
我が家は首都とは言っても中心地から少し離れている。建物はそれほど大きくないが、庭はそこそこの広さはある。
建物の一階の面積より庭の方が広いらしい。
「メリルリースが生まれた時、母上が可愛いだろうと言うから顔を見たら、バラリスみたいだった」
これまで討伐された魔獣のことを書いた図鑑がある。毎回新たな種類の魔獣が数十種類は現れる。
バラリスは何代か前の討伐隊が発見した新種で、顔はヒヒに似て体は巨大なバイソンのような魔獣だ。
「妹をそんな風に言わなくても……」
「真っ赤なしわくちゃでぎゃあぎゃあ泣くし……数日で人間になったけど……小さくてまだ舌足らずで、『にいしゃま』ってまとわりつくんだ。構ってやらないとすぐ泣くし……ここにもいないな。僕はこっちからまわるから、アレスティスは向こうからまわってくれる?」
「わかった」
「ちんちくりんの茶色い巻き毛のバラリスに似た子がいたら、それがメリルリースだから」
二手に別れて歩きだすアレスティスにそう言うと、背中を向けたまま、わかったと言うように手を振った。
同じ年なのに、アレスティスは兄がいるせいか、妙に大人びていた。
巷ではそのうち次の討伐が行われるのではと、噂されている。
魔獣退治に赴く男子は英雄扱いされる。
志願する者も多いが、義務として参加を強要される者もいる。
家の存続のために、後継ぎとなる男子は討伐参加を免除され、複数の男子がいる家は必ず一人は徴兵される。
サリヴァン家の長男で唯一の男子の僕は免除の対象だが、アレスティスはすでに兄がいるから、討伐の勅令が出れば部隊に編成されるだろう。
まだ十歳だが、アレスティスはもしそうなったら立派に勤めをはたすんだと言っていた。
僕はそんな日が来なければいいと思う。
そんな危険なところに行ってしまうアレスティスが心配だった。
姉のマリールイザはひとつ年上。妹のメリルリースは六歳下。
我が家は父と母、そして僕たち三人の五人家族で、家族仲はいい方だと思う。
サリヴァン家は特に裕福でもなく、かと言って貧しいわけでもない。ごく普通の貴族で爵位は子爵だ。
貴族の子弟は十歳になると王立の学園に入学する。
全寮制の学園で、僕はアレスティス・ギレンギースと同室になった。
黒髪と緑の瞳の彼は、学問でも武芸でも常に上位にその名を掲げていた。
だが、それに慢心することも傲ることもせず、不思議とうまがあった。
「アレスティス、今度の夏の休暇に我が家に来ないか?」
学園は年明けに始まり、夏と冬に長期休暇がある。
「ルードヴィヒの家に?」
「両親に君と仲良くなったことを手紙で書いたら、ぜひ会いたいって言うんだ」
「手紙?」
「もちろん、悪口じゃなく、君のことをどれだけ凄いか自慢したんだ。この前の試験でも全教科でほぼ満点だったじゃないか」
優秀な成績だったのはアレスティスなのに、なぜか嫉みや妬みはなく、まるで自分のことのように誇らしい。
「もちろん、君も家に帰るだろうから、時間があればだけど」
彼にも都合がある。無理に誘って気を悪くしたのではと不安になった。
「ぜひ行かせてもらうよ。友達に誘われるなんて初めてで嬉しいな」
予想に反してアレスティスは喜んだ。
「確か、君にはお姉さんと妹さんがいたんだったね。二人にも会える?」
「ああ、でも、姉や妹なんてちっともよくないぞ。僕はアレスティスみたいに尊敬できる兄が欲しかったな」
姉や妹は嫌いではないが、女に挟まれた男一人は何とも寂しい。
頼りになる兄という存在が欲しいと思う時がある。
「でも妹なんて可愛いじゃないか。頼るより頼られる方がいいな」
「そんなものか……お互い無い物ねだりだね。僕は兄が欲しい。君は妹が欲しい」
「今からでも父様たちに頼んでみようかな」
「妹はいいけど……兄は無理だな」
「それはそうだ」
などと話ながら、休みに入った。
「ただいま、母上」
「お帰りなさい、ルードヴィヒ」
父はまだ仕事から帰っておらず、母が出迎えてくれた。
生まれて初めて親元から離れて、初めての帰省だった。
いつも傍にいた母の顔をまじまじと見て、ひどく懐かしく思った。
「母上、彼がアレスティスです」
「こんちには、サリヴァン夫人。お招きありがとうございます」
「ようこそ、我が家へ」
アレスティスは侯爵家の次男で子爵家の我が家より爵位は上だが、学園内では爵位の上下は関係ない。
アレスティスとは家のレベルとは関係なく付き合った。
我が家へ招待するにあたって、アレスティスも学園と同じように爵位のことは忘れて対応して欲しいと言われていた。
「それから、こちらが僕の姉のマリールイザ」
「こんにちは」
「初めまして、アレスティスです」
「メリルリースは?」
母のスカートにいつも纏わり付いているメリルリースが見当たらず訊ねた。
「それが、メリルリースがお客様のお菓子を食べたのを注意したらどこかに行ってしまったの」
「お客様?」
「さっきまでケイトリンお姉さまとイアナが来ていたの」
「ああ……相変わらずメリルリースは食いしん坊ですね」
「ごめんなさい、初めて我が家に来てくれたのに、バタバタしてしまって」
母がアレスティスに謝った。
「かまいません。妹さん、どこかへ行ってしまったの?」
「敷地のどこかにいるだろうから、危なくはないけでしょうけど」
「庭のどこかにいるのでしょ」
母も姉もよくあることだと慌ててもいない。
「じゃあ、アレスティスと一緒に僕が探してくるよ、行こうアレスティス」
アレスティスを誘って居間の大きな窓から直接庭へ出る。
「妹さん、よくこんなことがあるのか?」
「食いしん坊なんだ。食べるのも遅いから、いっつも最後まで食堂に残ってるよ。フォークを右手に持っているのに、それを忘れて左手で直接鷲掴みにして食べたりしてるよ」
「かわいいじゃないか。六歳下か……」
「あんまり期待しないほうがいいよ。かわいいのはコロコロした見た目だけで、泣き出したらランギルスの森に出る魔獣並みに暴れるから」
我が国の端にはランギルスの森と言われる太古から鬱蒼と木々が生い茂り、底無しの沼が点在する森がある。
そこにはなぜかわからないが、数百年に一度狂暴な魔獣が大量に発生する。
そうなると周辺の国々が連合軍を編成し、数年にわたり討伐に赴く。
どこの国の子供たちも、小さい頃からしかられる時は、よくランギルスの森の魔獣に連れ去られるよと脅される。
学校でも繰り返し討伐の歴史について教えられる。
最後の討伐が行われたのは三百五十年前。僕たちのひいひいじい様の時代だ。
その頃のことを語る者は既に全員土の下で、僕たちは討伐のことを紙の上でしか知らない。
「魔獣扱いするなんて、自分の妹だろう?」
メリルリースが隠れていそうな場所を探しながら、アレスティスと二人で庭を歩く。
「アレスティスは生まれたての赤ちゃんを見たことがあるか?」
「……赤ん坊は見たことがあるが、生まれたばかりの赤ちゃんはないな」
少し考えてアレスティスが答えた。
建物に近いところにはメリルリースはいなかった。
我が家は首都とは言っても中心地から少し離れている。建物はそれほど大きくないが、庭はそこそこの広さはある。
建物の一階の面積より庭の方が広いらしい。
「メリルリースが生まれた時、母上が可愛いだろうと言うから顔を見たら、バラリスみたいだった」
これまで討伐された魔獣のことを書いた図鑑がある。毎回新たな種類の魔獣が数十種類は現れる。
バラリスは何代か前の討伐隊が発見した新種で、顔はヒヒに似て体は巨大なバイソンのような魔獣だ。
「妹をそんな風に言わなくても……」
「真っ赤なしわくちゃでぎゃあぎゃあ泣くし……数日で人間になったけど……小さくてまだ舌足らずで、『にいしゃま』ってまとわりつくんだ。構ってやらないとすぐ泣くし……ここにもいないな。僕はこっちからまわるから、アレスティスは向こうからまわってくれる?」
「わかった」
「ちんちくりんの茶色い巻き毛のバラリスに似た子がいたら、それがメリルリースだから」
二手に別れて歩きだすアレスティスにそう言うと、背中を向けたまま、わかったと言うように手を振った。
同じ年なのに、アレスティスは兄がいるせいか、妙に大人びていた。
巷ではそのうち次の討伐が行われるのではと、噂されている。
魔獣退治に赴く男子は英雄扱いされる。
志願する者も多いが、義務として参加を強要される者もいる。
家の存続のために、後継ぎとなる男子は討伐参加を免除され、複数の男子がいる家は必ず一人は徴兵される。
サリヴァン家の長男で唯一の男子の僕は免除の対象だが、アレスティスはすでに兄がいるから、討伐の勅令が出れば部隊に編成されるだろう。
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