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【17】消えたセレーネ
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「う……」
呻き声が耳に飛び込んできて、ヘリオスは訝しげに眉を寄せると、次いで薄く目を開けた。
朝日が差し込んでおり、鳥の囀りが聞こえる。いつの間にか眠っていたようで、頭部にはゴワゴワとした感触があった。
触らずとも、それが傷の手当てをされた跡なのが分かった。
ゆっくりと体を起こしてみると、ズキンと頭部が痛む。
部屋を見回してみるが、人の気配はどこにもなかった。
どれほど寝ていたのだろうか。
日の射し具合からすると、いつも起床する時間より少し遅い。
ヘリオスはベッドから降りると、部屋の中を移動してセレーネを探す。
「いない……」
怒っているのだろうとか思案していると、ノックが聞こえてオルフェが顔を出した。
「傷の具合はいかがですか、旦那様」
「痛いが問題ない。それよりもセレーネはどうした」
今何をしているのかと聞いたつもりだった。しかしオルフェは顔を曇らせて目を伏せる。
「どうした」
「それが……」
一呼吸置いてからオルフェは口を開く。
「姿が見えないのです」
「いつからだ」
「昨晩、旦那様がお怪我をされたと言いに来られて、屋敷がバタバタしている間にいなくなったのだと思われます」
スッとヘリオスの目が細められた。簡単な思案の後、オルフェに向き直って言う。
「旅の一団はどうした」
「今朝、旅立ちました。ただし、女性は昨夜の内に出ていったようです。なんでも、旦那様に不敬な事をして怒りを買ったのだと……」
流し目でオルフェを睨むが、そんなヘリオスの威圧など慣れているのか、平気そうな表情で続きを言う。
「こっそり尾行させておりますし、もし奥様が拉致されていたら救出するよう命じております。念の為、追跡している者には、手に負えない事があればと、こちらの紙を持たせてあります」
オルフェは手に持っていた魔法道具の紙をヘリオスに渡す。
二枚一対のその道具は、片方が破り捨てるともう片方に居場所を記した地図が現れる。
オルフェの完璧な仕事ぶりに、顔の力を抜いたヘリオス。深く息を吐き出すと腕を組んでオルフェを見た。
「ミルテは?」
「扉が開いた形跡はありませんでした」
頷いたヘリオスはさらにオルフェに問いかける。
「許可証は?」
「持っていきました。旦那様の怪我を理由に跳ね除けたのですが、自分達は無関係だと言い張りましたので、泳がすつもりで渡しました。ただし、クウェイル・ミルテ領のみの物です。他領への許可証が欲しいのであれば、旦那様が目を覚ますまで数日お待ちくださいと申し上げたところ、クウェイル・ミルテ領の許可証のみ手にして旅立ちました」
「それでいい」
オルフェの口ぶりから一晩しか経っていない事が分かった。そしてセレーネが身につけている、銀の指輪の気配が遠のいていく事も分かった。
「外出の用意を」
「そのお体で追われるのですか?」
少し焦ったように言うオルフェに、ヘリオスはゆっくり頷く。
「追わせている者を増員しますので、旦那様はこちらでお休みください」
心痛な面持ちのオルフェの懇願。怪我を案じての事だと分かってはいるが、セレーネの肉体と精神の状態を知っているのはヘリオスだけだ。バランスを崩して精神が崩壊する前に合流しなければ。
「こんなもの魔法でどうにでもなる。しかしセレーネは手遅れになる前に、一刻も早く救出する必要がある」
強い口調のヘリオスに、オルフェは言葉を詰まらせた。
「……外出の準備を致します」
オルフェは黙って深く頭を下げると、準備をするため踵を返した。
屋敷を出たヘリオスは、五人の騎士と共に馬を走らせていた。その後頭部にはすでに傷がない。
騎士達は怪我をしていた事すら知らないため、当然誰も何も言わず、唯一口を出しそうなオルフェは屋敷に残っている。
「セレーネ……」
流れる景色と共に、その名が過去へ取り残されていく。
細く繋がる気配を頼りに馬を走らせ、その距離が徐々に縮んでいる事を実感しているが、焦燥は消えず膨らむばかり。
「ヘリオス様!このまま北の方角で大丈夫でしょうか」
「ああ、大丈夫だ」
以前セレーネに渡した銀の指輪。ヘリオスの魔力を込めた道具であるため、その気配を追うことができた。
近いはずだとヘリオスの感覚が告げる。
陽が傾き始めた頃、ヘリオス達は馬を側道の森林入口に置いて徒歩で進んでいた。
指輪の反応があり、馬を早めると通り過ぎた事に気がつき戻ってきたのだ。
街道から外れてしまったのなら、森の中であろうが視界にそれらしき場所がない。すると入り組んだ奥地であろうと予測して中に入ってきた。
馬の見張りに一人残してきたため、総勢四名である。
「この辺りに街や集落はないから、どこかで野宿するはずだ」
ヘリオスの言葉に、騎士達の視線が森の中に向かう。
「よい水場と草地があれば、そこで野宿するだろう。誰か情報はないか」
騎士の一人が手を上げる。
「少し奥深いところに、心当たりがあります」
頷いたヘリオスは案内を依頼し、全員がその騎士について移動した。
「この木が目印なんですよ。この幹、女が踊ってるみたいでしょ?」
四人はその木を繁々と見る。
「おぉ、言われてみれば……」
「おれは暗くてよく分からないなぁ」
森の外はまだ明るいが、陽は地平線の彼方に落ちた後だ。視界は徐々に暗くなっている。
首を傾げる同僚と主人を背に、案内の騎士はさらに奥を指差す。
「こっちです」
えーっと、と呟きながら上下左右に確認しつつ、どんどん奥に進む。
「待て」
ヘリオスの声に全員の動きが止まった。
奥の方に火の光が見える。
近づいて行くと、興奮したような男の声と、女の嬌声が聞こえてきた。
ヘリオスは手振りで指示を与えると、自らも近くの木陰に身を寄せる。
様子を伺うがセレーネの姿は無い。
四人の男女が確認できるだけた。
裸の女が男の一人に跨り、男の一人は上半身を背後から抱きしめている。残りの一人は自分の順番を待っているのか、半裸の状態で周囲をウロウロしていた。
「かかれ!」
飛び出すと同時に叫んだヘリオス。騎士達が一斉に男達を取り押さえる。
無防備な男達はあっさり押さえつけられ、縄で縛り上げられたが、その表情を見てヘリオスは眉を寄せた。
目の焦点が合わず、状況も把握していないようだ。
縛られているのにヘラヘラ笑っているのは異様であり、その様子は全員が同じだった。
「ヘリオス様、この瓶は……」
辺りを捜索していた騎士の一人が、割れた瓶を持ってやって来た。
それに顔を近づけたヘリオスは、鼻を覆って素早く離れて言った。
「魅了の香水だな。ここで割れて乱行に及んだのか……?しかし、この者達は誰だ」
昨日屋敷に来た旅の者ではない。
すっと立ち上がると、辺りを注意深く見る。
瓶の破片を見つけると、周囲をさらに探り、椅子代わりになりそうな石に目を止めた。そしてその横に、セレーネに渡した指輪が転がっていた。
瓶の欠片と一緒に拾い上げると、手のひらに乗せてじっと考え込む。
「誰かが故意に瓶を割ったのだとしたら……」
ヘリオス達を足止めするためだ。
「時間稼ぎだ」
足止めに使われた者達を放置して、ヘリオスは元の道に戻るために背を向ける。
「追うぞ」
瓶も指輪もその場に捨てたヘリオスは、踵を返して森を出た。
星の見え始めた空を見上げながら、どちらの方角に馬を進めるか考える。
そこへ……
「ヘリオス様!」
紙を掲げた騎士が小走りで近寄ってくる。オルフェが仕込んだ魔法の紙だ。
「地図が出ました」
「どこだ」
「これは……キケマンですね。ムニン市の郊外です」
セレーネの実家が近い。何か関係があるのだろうか。
「急ぐぞ」
馬上で考えれば良いとばかりに、ヘリオスは騎乗して言った。
素早く従った騎士達と共に、キケマン地方へ向けて馬を走らせる。
気配が辿れないため、紙に現れた場所が最後の情報だった。
呻き声が耳に飛び込んできて、ヘリオスは訝しげに眉を寄せると、次いで薄く目を開けた。
朝日が差し込んでおり、鳥の囀りが聞こえる。いつの間にか眠っていたようで、頭部にはゴワゴワとした感触があった。
触らずとも、それが傷の手当てをされた跡なのが分かった。
ゆっくりと体を起こしてみると、ズキンと頭部が痛む。
部屋を見回してみるが、人の気配はどこにもなかった。
どれほど寝ていたのだろうか。
日の射し具合からすると、いつも起床する時間より少し遅い。
ヘリオスはベッドから降りると、部屋の中を移動してセレーネを探す。
「いない……」
怒っているのだろうとか思案していると、ノックが聞こえてオルフェが顔を出した。
「傷の具合はいかがですか、旦那様」
「痛いが問題ない。それよりもセレーネはどうした」
今何をしているのかと聞いたつもりだった。しかしオルフェは顔を曇らせて目を伏せる。
「どうした」
「それが……」
一呼吸置いてからオルフェは口を開く。
「姿が見えないのです」
「いつからだ」
「昨晩、旦那様がお怪我をされたと言いに来られて、屋敷がバタバタしている間にいなくなったのだと思われます」
スッとヘリオスの目が細められた。簡単な思案の後、オルフェに向き直って言う。
「旅の一団はどうした」
「今朝、旅立ちました。ただし、女性は昨夜の内に出ていったようです。なんでも、旦那様に不敬な事をして怒りを買ったのだと……」
流し目でオルフェを睨むが、そんなヘリオスの威圧など慣れているのか、平気そうな表情で続きを言う。
「こっそり尾行させておりますし、もし奥様が拉致されていたら救出するよう命じております。念の為、追跡している者には、手に負えない事があればと、こちらの紙を持たせてあります」
オルフェは手に持っていた魔法道具の紙をヘリオスに渡す。
二枚一対のその道具は、片方が破り捨てるともう片方に居場所を記した地図が現れる。
オルフェの完璧な仕事ぶりに、顔の力を抜いたヘリオス。深く息を吐き出すと腕を組んでオルフェを見た。
「ミルテは?」
「扉が開いた形跡はありませんでした」
頷いたヘリオスはさらにオルフェに問いかける。
「許可証は?」
「持っていきました。旦那様の怪我を理由に跳ね除けたのですが、自分達は無関係だと言い張りましたので、泳がすつもりで渡しました。ただし、クウェイル・ミルテ領のみの物です。他領への許可証が欲しいのであれば、旦那様が目を覚ますまで数日お待ちくださいと申し上げたところ、クウェイル・ミルテ領の許可証のみ手にして旅立ちました」
「それでいい」
オルフェの口ぶりから一晩しか経っていない事が分かった。そしてセレーネが身につけている、銀の指輪の気配が遠のいていく事も分かった。
「外出の用意を」
「そのお体で追われるのですか?」
少し焦ったように言うオルフェに、ヘリオスはゆっくり頷く。
「追わせている者を増員しますので、旦那様はこちらでお休みください」
心痛な面持ちのオルフェの懇願。怪我を案じての事だと分かってはいるが、セレーネの肉体と精神の状態を知っているのはヘリオスだけだ。バランスを崩して精神が崩壊する前に合流しなければ。
「こんなもの魔法でどうにでもなる。しかしセレーネは手遅れになる前に、一刻も早く救出する必要がある」
強い口調のヘリオスに、オルフェは言葉を詰まらせた。
「……外出の準備を致します」
オルフェは黙って深く頭を下げると、準備をするため踵を返した。
屋敷を出たヘリオスは、五人の騎士と共に馬を走らせていた。その後頭部にはすでに傷がない。
騎士達は怪我をしていた事すら知らないため、当然誰も何も言わず、唯一口を出しそうなオルフェは屋敷に残っている。
「セレーネ……」
流れる景色と共に、その名が過去へ取り残されていく。
細く繋がる気配を頼りに馬を走らせ、その距離が徐々に縮んでいる事を実感しているが、焦燥は消えず膨らむばかり。
「ヘリオス様!このまま北の方角で大丈夫でしょうか」
「ああ、大丈夫だ」
以前セレーネに渡した銀の指輪。ヘリオスの魔力を込めた道具であるため、その気配を追うことができた。
近いはずだとヘリオスの感覚が告げる。
陽が傾き始めた頃、ヘリオス達は馬を側道の森林入口に置いて徒歩で進んでいた。
指輪の反応があり、馬を早めると通り過ぎた事に気がつき戻ってきたのだ。
街道から外れてしまったのなら、森の中であろうが視界にそれらしき場所がない。すると入り組んだ奥地であろうと予測して中に入ってきた。
馬の見張りに一人残してきたため、総勢四名である。
「この辺りに街や集落はないから、どこかで野宿するはずだ」
ヘリオスの言葉に、騎士達の視線が森の中に向かう。
「よい水場と草地があれば、そこで野宿するだろう。誰か情報はないか」
騎士の一人が手を上げる。
「少し奥深いところに、心当たりがあります」
頷いたヘリオスは案内を依頼し、全員がその騎士について移動した。
「この木が目印なんですよ。この幹、女が踊ってるみたいでしょ?」
四人はその木を繁々と見る。
「おぉ、言われてみれば……」
「おれは暗くてよく分からないなぁ」
森の外はまだ明るいが、陽は地平線の彼方に落ちた後だ。視界は徐々に暗くなっている。
首を傾げる同僚と主人を背に、案内の騎士はさらに奥を指差す。
「こっちです」
えーっと、と呟きながら上下左右に確認しつつ、どんどん奥に進む。
「待て」
ヘリオスの声に全員の動きが止まった。
奥の方に火の光が見える。
近づいて行くと、興奮したような男の声と、女の嬌声が聞こえてきた。
ヘリオスは手振りで指示を与えると、自らも近くの木陰に身を寄せる。
様子を伺うがセレーネの姿は無い。
四人の男女が確認できるだけた。
裸の女が男の一人に跨り、男の一人は上半身を背後から抱きしめている。残りの一人は自分の順番を待っているのか、半裸の状態で周囲をウロウロしていた。
「かかれ!」
飛び出すと同時に叫んだヘリオス。騎士達が一斉に男達を取り押さえる。
無防備な男達はあっさり押さえつけられ、縄で縛り上げられたが、その表情を見てヘリオスは眉を寄せた。
目の焦点が合わず、状況も把握していないようだ。
縛られているのにヘラヘラ笑っているのは異様であり、その様子は全員が同じだった。
「ヘリオス様、この瓶は……」
辺りを捜索していた騎士の一人が、割れた瓶を持ってやって来た。
それに顔を近づけたヘリオスは、鼻を覆って素早く離れて言った。
「魅了の香水だな。ここで割れて乱行に及んだのか……?しかし、この者達は誰だ」
昨日屋敷に来た旅の者ではない。
すっと立ち上がると、辺りを注意深く見る。
瓶の破片を見つけると、周囲をさらに探り、椅子代わりになりそうな石に目を止めた。そしてその横に、セレーネに渡した指輪が転がっていた。
瓶の欠片と一緒に拾い上げると、手のひらに乗せてじっと考え込む。
「誰かが故意に瓶を割ったのだとしたら……」
ヘリオス達を足止めするためだ。
「時間稼ぎだ」
足止めに使われた者達を放置して、ヘリオスは元の道に戻るために背を向ける。
「追うぞ」
瓶も指輪もその場に捨てたヘリオスは、踵を返して森を出た。
星の見え始めた空を見上げながら、どちらの方角に馬を進めるか考える。
そこへ……
「ヘリオス様!」
紙を掲げた騎士が小走りで近寄ってくる。オルフェが仕込んだ魔法の紙だ。
「地図が出ました」
「どこだ」
「これは……キケマンですね。ムニン市の郊外です」
セレーネの実家が近い。何か関係があるのだろうか。
「急ぐぞ」
馬上で考えれば良いとばかりに、ヘリオスは騎乗して言った。
素早く従った騎士達と共に、キケマン地方へ向けて馬を走らせる。
気配が辿れないため、紙に現れた場所が最後の情報だった。
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