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第41話.それぞれの避難と応援
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『よし、じゃあ、このまま行くんだな』
『ああ。我々は残るが、子供達はなるべく遠くへ。最低でもこの嫌な気配を感じない場所までは避難しろと言ってある』
『そうか。そうだな、大丈夫だとは思うが、途中まで数人付けよう』
『良いのか?』
『ああ、君達との仲だ。それに向こうの様子も気になるからな』
『それでは頼む』
『フロイド、数人選んで彼らの護衛に』
『はっ!!』
私達が国を出て数日、目的地へは問題なく着いた。あの気配以外は。昨日突然感じた嫌な気配。それさえなければ、完璧に何もなくそのまま国へ、家族が待っている家へ帰れたのだが。
私達が今回調査へやってきたここは、あるドラゴン種の生息地で、プレルスというドラゴンが住んでいる場所だ。大きさは子供はとても小さいが、大人になるとかなり大きくなり。私達数人など、ひと飲みにできるほど大きい。
彼らと我々の関係はとても良好で、海で何か問題が起きれば、協力してそれを解決し。また時々皆で集まって過ごすこともあるほどの関係だ。
さらに言えば、彼らは力を使い、私達と言葉を交わす事が出来る。頭に言葉が響いてくるというのだろうか。だから彼らと話しをする事が出来る。まぁ、あの姿になってもらえれば、魔法は必要なくなるが。
そんな彼らの元へ定期的に調査に来る我々だが、何故調査に来ると言えば、調査というか確認だ。彼らは海の中でも、最強クラスの魔法の攻撃力と防御力を持っていて、そう簡単に他からの攻撃に負けたりはしない。
そして最強クラスと言われるのは魔法だけの事ではない。攻撃されても、なかなか傷つかない身体をしているため、魔法とそれが合わさり、そのため更に最強と言われているのだ。
しかし彼らにも問題が。彼らは一旦体が傷つくと、なかなかそれが治癒せずに、その傷が原因で死ぬ事があるのだ。傷が治るまでに最低でも40日以上だったか。その間に傷から悪いものが入り傷が悪化。そのせいでまた治癒が遅くなり……。
また子供も問題だ。大人のプレルスは最強クラスだが、子供は最弱クラスなのだ。ここまで大人と子供で差が出るのも珍しいが。
しかしそれをどうにか出来るわけでもなく。海の中でもそれは勿論知られているからな。となると子供達が狙われて、子供達は怪我を。子供達は大人より体力がないため、すぐに症状が悪化して、そして子供達も……。
そういったプレルス達を治療するのが我々の目的だ。定期的に確認しにきて、もし怪我をしていたり、病気にかかっていれば、その者達を連れ帰り治療してからここへ帰す。今回もそのための、定期的な調査だった。だが……。
ここへ着く少し前、それは突然起こった。しっかりとした場所は分からないが、悪意のような、嫌な気配が爆発を起こし、その力が波のように我々を通り過ぎて行ったのだ。あまりの悪意に、その場で警戒体制をとったが。
その爆発以降は、爆発は起こらず。しかし悪意の気配だけは残っていて。そしてそれを感じ取っている魔獣、魚達が逃げ始めた。
我々もすぐに国へ帰らなければいけなかったが、しかしこの嫌な気配も調べなければと、プレルス達の元へ来ながら、嫌な気配について調べてきた。が、何かも分からず。
ここへ着くと、プレルス達がこの嫌な気配に気づいていないわけもなく。そして話しを聞けば、怪我や病気のプレルスはいないという事で、子供とその子供達を守るプレルスは、これから気配を感じない場所まで避難させるという事だった。
最強クラスの彼らだ。我々の力は必要ないかもしれないが。それでも子供達がいるからな。それで私達の方からも護衛をつける事に。それとついでに、他の場所の状況も知るための護衛でもある。
プレルスと話しているうちに、フロイドが護衛を10人程選び、すぐに子供達は出発する事に。そして子供達を見送れば、次は私達が移動を始める。
『私達の所で良いのか?』
『ああ、我らはあそこに慣れているからな。それにもし何かあった場合、お主らと共に戦った方が、確実とまでは言えないが、勝利の確率が高くなる。それに我はお主と相性が良い』
『ああ、そうだな。私達も助かる、ありがとう』
『それにしても、この気配、あれで間違い無いと思うのだが、違う気配もしている。おそらくは完璧な変異種だろう。まずい事になった。完璧なあの気配を感じたのはいつぶりか』
今私と話しをしているプレルスは、プレルスの中で1番年上のプレルスで、歳はもう分からないと。プレルスは長生きだからな。私達の寿命は約200歳だが、彼らは500歳を超える。そんな彼がいつぶりだというのだ。まったくこのまま出てこなければ良いものを。
『はぁ、あの子が来てまだそんなに経っていないのに』
『あの子?』
『ああ。最近私は君たちの所へ行けなかったからな。ちょっとした事があって、家族が増えたんだよ』
『子供が生まれたのか?』
『いいや、引き取ったんだ。人間の子をね』
俺はグレンヴィルについて彼に話した。すると彼は興味津々に、かなり詳しくグレンヴィルについて聞いてきて。そして全ての問題が解決したら、ゆっくり遊ばせて欲しいと。
悪意のない人間に会うのは久しぶりだと。そかも人間の子供となると、さらに何十年ぶりで。どうもグレンヴィルと遊びたいらしい。
『息吹のパルを付けているのだろう?』
『ああ、だかついこの間ハイハイをしたばかりだからな。まだそんなに自由の動けないんだ』
『ならばお前でも、シェリアーナでも、共に我に乗ればいいだろう。勿論ケニーシャもだ。そうかそうか、人間の子がいるのか。我は子供が大好きなのだ。よし、なるべく早く、この問題を片付け、泊まりがけで遊ぶぞ!』
遊ぶき気満々のプレルス。大丈夫か? まぁ、グレンヴィルは喜びそうだが。あの子は海の生き物を見るのが大好きだからな。
早く国に戻り、この嫌な気配について解決しなかれば。そして私達が戻るまで、何も起こらなければいいが。
『ああ。我々は残るが、子供達はなるべく遠くへ。最低でもこの嫌な気配を感じない場所までは避難しろと言ってある』
『そうか。そうだな、大丈夫だとは思うが、途中まで数人付けよう』
『良いのか?』
『ああ、君達との仲だ。それに向こうの様子も気になるからな』
『それでは頼む』
『フロイド、数人選んで彼らの護衛に』
『はっ!!』
私達が国を出て数日、目的地へは問題なく着いた。あの気配以外は。昨日突然感じた嫌な気配。それさえなければ、完璧に何もなくそのまま国へ、家族が待っている家へ帰れたのだが。
私達が今回調査へやってきたここは、あるドラゴン種の生息地で、プレルスというドラゴンが住んでいる場所だ。大きさは子供はとても小さいが、大人になるとかなり大きくなり。私達数人など、ひと飲みにできるほど大きい。
彼らと我々の関係はとても良好で、海で何か問題が起きれば、協力してそれを解決し。また時々皆で集まって過ごすこともあるほどの関係だ。
さらに言えば、彼らは力を使い、私達と言葉を交わす事が出来る。頭に言葉が響いてくるというのだろうか。だから彼らと話しをする事が出来る。まぁ、あの姿になってもらえれば、魔法は必要なくなるが。
そんな彼らの元へ定期的に調査に来る我々だが、何故調査に来ると言えば、調査というか確認だ。彼らは海の中でも、最強クラスの魔法の攻撃力と防御力を持っていて、そう簡単に他からの攻撃に負けたりはしない。
そして最強クラスと言われるのは魔法だけの事ではない。攻撃されても、なかなか傷つかない身体をしているため、魔法とそれが合わさり、そのため更に最強と言われているのだ。
しかし彼らにも問題が。彼らは一旦体が傷つくと、なかなかそれが治癒せずに、その傷が原因で死ぬ事があるのだ。傷が治るまでに最低でも40日以上だったか。その間に傷から悪いものが入り傷が悪化。そのせいでまた治癒が遅くなり……。
また子供も問題だ。大人のプレルスは最強クラスだが、子供は最弱クラスなのだ。ここまで大人と子供で差が出るのも珍しいが。
しかしそれをどうにか出来るわけでもなく。海の中でもそれは勿論知られているからな。となると子供達が狙われて、子供達は怪我を。子供達は大人より体力がないため、すぐに症状が悪化して、そして子供達も……。
そういったプレルス達を治療するのが我々の目的だ。定期的に確認しにきて、もし怪我をしていたり、病気にかかっていれば、その者達を連れ帰り治療してからここへ帰す。今回もそのための、定期的な調査だった。だが……。
ここへ着く少し前、それは突然起こった。しっかりとした場所は分からないが、悪意のような、嫌な気配が爆発を起こし、その力が波のように我々を通り過ぎて行ったのだ。あまりの悪意に、その場で警戒体制をとったが。
その爆発以降は、爆発は起こらず。しかし悪意の気配だけは残っていて。そしてそれを感じ取っている魔獣、魚達が逃げ始めた。
我々もすぐに国へ帰らなければいけなかったが、しかしこの嫌な気配も調べなければと、プレルス達の元へ来ながら、嫌な気配について調べてきた。が、何かも分からず。
ここへ着くと、プレルス達がこの嫌な気配に気づいていないわけもなく。そして話しを聞けば、怪我や病気のプレルスはいないという事で、子供とその子供達を守るプレルスは、これから気配を感じない場所まで避難させるという事だった。
最強クラスの彼らだ。我々の力は必要ないかもしれないが。それでも子供達がいるからな。それで私達の方からも護衛をつける事に。それとついでに、他の場所の状況も知るための護衛でもある。
プレルスと話しているうちに、フロイドが護衛を10人程選び、すぐに子供達は出発する事に。そして子供達を見送れば、次は私達が移動を始める。
『私達の所で良いのか?』
『ああ、我らはあそこに慣れているからな。それにもし何かあった場合、お主らと共に戦った方が、確実とまでは言えないが、勝利の確率が高くなる。それに我はお主と相性が良い』
『ああ、そうだな。私達も助かる、ありがとう』
『それにしても、この気配、あれで間違い無いと思うのだが、違う気配もしている。おそらくは完璧な変異種だろう。まずい事になった。完璧なあの気配を感じたのはいつぶりか』
今私と話しをしているプレルスは、プレルスの中で1番年上のプレルスで、歳はもう分からないと。プレルスは長生きだからな。私達の寿命は約200歳だが、彼らは500歳を超える。そんな彼がいつぶりだというのだ。まったくこのまま出てこなければ良いものを。
『はぁ、あの子が来てまだそんなに経っていないのに』
『あの子?』
『ああ。最近私は君たちの所へ行けなかったからな。ちょっとした事があって、家族が増えたんだよ』
『子供が生まれたのか?』
『いいや、引き取ったんだ。人間の子をね』
俺はグレンヴィルについて彼に話した。すると彼は興味津々に、かなり詳しくグレンヴィルについて聞いてきて。そして全ての問題が解決したら、ゆっくり遊ばせて欲しいと。
悪意のない人間に会うのは久しぶりだと。そかも人間の子供となると、さらに何十年ぶりで。どうもグレンヴィルと遊びたいらしい。
『息吹のパルを付けているのだろう?』
『ああ、だかついこの間ハイハイをしたばかりだからな。まだそんなに自由の動けないんだ』
『ならばお前でも、シェリアーナでも、共に我に乗ればいいだろう。勿論ケニーシャもだ。そうかそうか、人間の子がいるのか。我は子供が大好きなのだ。よし、なるべく早く、この問題を片付け、泊まりがけで遊ぶぞ!』
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