異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~

ありぽん

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4話 転生確定? 痛い確認と新しい世界

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「おっ、もっと出てきてくれた。もう少し近づいても大丈夫かな?」

 そう言いながら、タヌーの獣人でコンタンと名乗った獣人さんが、私の方へそろそろと近づいてくる。その行動に隠れはしなかったものの、思わず身構えてしまう私。

「あ、やっぱり無理そう? そうだよね、見知らぬ獣人が急に現れたら驚くよね。そうだ! ちょっと待っててくれ? すぐに戻ってくるから!!」

 元気よくそう言うと、コンタンさんはさっさと部屋を出て行った。と、私はその間に急いで掛け布団から完全に出て、まずはベッドからずれ落ちるように何とか降りると、周りを確認。
 そうしたら近くに、私にちょうど良いサイズの丸椅子をがあったから、その丸椅子をずるずると引きずりながら、窓の方へ向かったよ。

 すると、頭に乗っていた可愛いピンクの小鳥が降りてきて、イスを後ろから頭で押し、動かすのを手伝ってくれたんだ。

「ありがちょ、こちょりしゃん」

 コンタンさんはすぐに戻ってくると言っていた。もしコンタンさんが信用できる人だったら、後でこの小鳥の名前を聞こうかな。なんて思いながら、すぐに窓まで到着。

 それから、よじ登るようにして丸椅子に乗ると、はしたないけれどイスに立たせてもらって外の様子を確かめたんだ。すると……。

 うん、窓の外には、私がバカ神にお願いした、ライトノベルや漫画に出てくるような景色が広がっていたよ。

 大小さまざまな木造の建物がずらりと並び、格好いい建物も可愛い建物もあって、まるでヨーロッパのどこかにある街並みって感じだし。
 道はコンクリートじゃなくて石を敷き詰めてあって、そこを見たことのない生き物や獣人、人やエルフぽい人、いろんな種族が歩いているの。

 あっ、あの荷馬車を引いている牛みたいな魔獣、体が大きくて迫力あるなぁ。あっ! あっちには、とっても可愛い猫耳の女の子が、パンを抱えて走って行った!! 
 ああっ!! 空を飛んでいる人までいるよ! いや獣人か、鳥の獣人なら飛ぶのはおかしくないもんね。良いなぁ、私も飛べたらなぁ。

 ん? あの大きな鐘は何かな? もしかしてあれで時間をみんなに教えてくれるのかな? それとも、敵が襲ってきた時に危険を知らせるための鐘?

 おお!! 綺麗な白い鳩みたいな鳥が群れで飛んでいった。飛んだ後、キラキラした綺麗なものが降り注いでるよ! あれも気になるなぁ。

 ……そうか、私、本当の本当に、新しい世界へ、異世界へ転生してきたんだ。……まさか夢じゃないよね? 私は自分の頬を軽くつねってみる。……痛い。

 もう1度、もう1度確認してみよう。最初よりも強く頬をつねる私。

「いちゃちゃちゃ」

『ぴ、ぴぃ!?』

 私の行動と声に、窓枠に乗っていた可愛いピンクの小鳥が、心配そうな顔をして近づいてくると、すぐにキリッとした顔になって、つねっていた私の手に体当たりしてきたよ。まるで何してるんだって感じにね。

 しかもその後なぜか、私の頬にも頭突きをくらわせてきたし。やるなら自分がやってやるって?

 いやいや、ちょっと確認しただけだから。そんな何回も頭突きをしてこようとしなくていいから、ね?

「たちかめただけ! もうちゅねらない、じゅちゅきもだいじょぶ!!」

 本当か? と疑いの目を向けながら、窓枠に戻る可愛いピンクの小鳥。本当だよ。ていうか、小さくて可愛い姿と行動が合ってないんじゃない?

 と、異世界に来たっていう感動が、可愛いピンクの小鳥によって終了したくらいのタイミングで、ドアがノックされて、

「入るね!」

 そうコンタンさんの声が聞こえるとすぐに、何かを持っているコンタンさんと、オオカミ? 犬? ぽい大柄な獣人さんが入ってきたんだ。そして私の姿を見るなり、慌てて私の方へやってきて、私を支えてくれたよ。

「そんな不安定なイスの上に乗って危ないだろう! コンタン! こんな状態でこの子を放って、私を呼びにきたのか!」

「ま、まさか!? そんなことするわけないじゃないですか!! 僕が出てきた時は、ベッドに乗っていましたよ!!」

「本当だろうな!」

 そうそう、コンタンさんが出て行った時はベッドの上にいたんだよ。私がその後勝手にこれをやっただけ。かなりの勢いで攻められるコンタンさんに、私はオオカミか犬? の獣人さんに声をかける。

「だれもいないとき、あたちがのりまちた。ごめんしゃい」

『ん? そうなのか?』

「あい」

 見つめられ、しっかりと頷く。

「そうか、分かった。コンタン、すまなかった」

「いいえ、今の状況じゃ」

「いいか、人族は我々獣人と違って、力も弱いし、私たちほど、たくさん動けるわけではない。だからイスの上に乗るのは危ないんだ。怪我をしてしまうかもしれない。だから今度からは、誰かがいる時にやるんだぞ。私の話が分かるか?」

「あい、ごめんなしゃい。ひとりでやらない」

「よし! えらいぞ」

 そう言いながら、私の頭を撫でるオオカミ? 犬? の獣人さん。完璧に子ども扱いだ。いや、確かに今の私はちびっ子なんだけど、なんか変な感じがする。あ、嫌ってことじゃないよ? ただ、こう、慣れていないことをされて、何とも言えない感じ?

「それじゃあ、起きたばかりで、どのくらいお前が食事をしていなかったか分からないが、診察した限り、どこも悪くないようだからな。とりあえずスープを持ってきた。それを飲んでからもう1度、確認の診察をしよう。私はオオカの獣人で、レーノルドと言う。お医者さんだ、よろしく」

 オオカ? オオカミじゃなく? まぁ、良いか。コンタンさんも、たぬきっぽいけどタヌーって言ってたし。そしてレーノルドさんは、お医者さんなんだね。

「さぁ、ベッドに戻ってスープを飲ませてあげよう」

「ひとりで、たべられましゅ」

「ん? そうか?」

「えー、僕が飲ませてあげようと思ってたのに」

「コンタン煩いぞ!」

 レーノルド先生が私をベッドまで抱っこして運び、そっと座らせてくれる。う~ん、このヒョイって感じと、お子様抱っこ。
 それに、自分で体を確認した時と、イスを運んだ時や乗った時の感じ。ちびっ子なのは分かってるけど、どのくらいちびっ子かというと、2、3歳くらいか?

 なんて考えているうちに、レーノルドさんがベッドテーブルを置き、その上にコンタンさんがスープ皿が乗ったトレイを置く。すると、いい匂いが漂ってきたよ。うん、美味しそうなスープ。

 私は、残念そうなコンタンさんからスプーンを受け取って、スープを飲もうとした。ここまでの感じ、私を心配してくれていること以外、怖いこともないし、変な動きを見ていないから、スープを飲んでも大丈夫だと思ったの。

 ただ、ひと口目を口に入れようとした時だったよ。

「目を覚ましたって!!」

 と、大きな声と共に、勢いよくドアが開かれ、ボンって感じの風? が吹いてね。そして、何で部屋で風!? と思っているうちに、その風のせいでスープがひっくり返り、私の洋服はスープまみれになっちゃったんだ。
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