もふもふが溢れる異世界で幸せ加護持ち生活!

ありぽん

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445普通のおやつ? スペシャルおやつ?

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 もっ、もっ、もぎゅもぎゅ、ごくんっ。

「ジョーディ、どう? 食べられそう? ジョーディが嫌いな味ではないはずだけれど。なにしろ初めてのおやつだから」

「………」

「ジョーディ?」

「…にょおぉぉぉ!! うみゃあぁぁぁ!!」

 僕は思わず両手を上げて、流しうどんに続き、思いっきり美味しいアピールをしました。大袈裟じゃなくて、本当に美味しかったんだよ。

 まず味は、完璧におしるこでした。色は地球のおしること、ちょっと違っているけど、でも味は完璧におしるこだったよ。まさかこの世界におしるこがあるなんて。

 僕、地球にいた時、何回か食べたことがあって、全部美味しいおしるこでした。地球のお母さんが作ってくれた、とっても美味しいおしるこ。僕、大好きだったんだ。

 もちろん今回のおしるこも、お母さんのおしること、同じくらいの美味しいおしるこで、料理人さん、こんなに美味しいおしるこを作ってくれてありがとう!! でも、1番はお母さんのおしるこね。

 そういえば…。お母さんのおしるこ、1度だけ不味い時があったっけ。確かお砂糖とお塩を間違えたって。
 その日もいつも通り作ったと思ってたお母さん。おしるこのお汁ができた時、たまたま電話が来て。それでその電話に出ながら、お餅をおしるこに入れて。味見をしないで、お父さんんと僕に出して。

 僕は一口食べて、思わず吐き出しちゃって、お父さんは吐き出すことはしなかったけど、無理に飲み込んで、顔が真っ青になっちゃって。お母さんはすぐに、新しいおしるこを作ってくれたんだけど。うん、あのおしるこは世界で1番不味かったかも。

 そんな感じで、味は完璧にのおしるこだったんだけど。お餅の代わりに入れたパンは、とっても不思議な感覚のおもち? って感じでした。
 こう、噛んだ瞬間は、お餅みたいにもちもちしているんだけ、でも噛み切る時はスッと、そんなに力を入れないで噛み切れて。その後はふわぁっと自然に溶ける感じ。

 噛むともちもち、噛み切る時はスッ、そしてとろぉ。だから小さい僕も、パンが初めてのドラック達も、平気で食べられたんだ。だって本物のお餅だったら、今の僕はまだ食べられなさそう。噛めてもしっかり噛み切れなさそうだし、喉に詰まっちゃう可能性が。

 でもこのパンなら、もちろん気をつけて食べないとダメだけど、しっかり食べることができるもんね。こんな不思議なパンがあるなんて。他にも僕がまだ食べていない、不思議なパンがあるのかな?

『ジョーディ、美味しいね!』

『とっても甘くて、とってももちもち』

『初めて食べたなの!!』

「おちゃあ! うみゃあ!」

『オレ、いっぱい食べられるぜ!』

 ブラスターがお椀に、思いっきり顔を突っ込んで、それでパンを2つ、まとめて口に。ブラスターの顔全体におしるこが。え? もしかして顔全体入れたの? 目まで? 

 ただ、ブラスターまでじゃないけど、みんなの顔も凄い事に。それはみんなだけじゃありません。お兄ちゃんが僕の顔を見て大笑い。

「ジョーディ、パンみたいになってるよ。アハハハハ!」

 パン? パンは今食べているけど、何でパンみたい? よく分からないまま、またおしるこを食べ始める僕。う~ん、やっぱり不思議な感覚、それからとっても美味しい! 

 レスターがが用意してくれた1つ目のスペシャルなおやつ、本当にスペシャルおやつでした。こんなにスペシャルなら、隣に置いてある、まだ何か分からない別のおやつ。あれはどんなスペシャルおやつなのかな?

 チラチラ隣に置いてあるおやつを見ながら、おしるこを食べる僕。そのせいで口からおしるこが。ママによそ見しないのって怒られちゃったよ。

 それから30分くらい、ゆっくりおしるこを食べた僕達。それでねドラック達は1回おかわりをして、もう1回おかわりをしようとしました。でもママの、もう1つの方のおやつもたくさん食べるだろうから、やめておきなさいって。

 それにね、ドラック達がおかわりを止められている最中に、何処かへ行っていて戻ってきたレスターが。これからが特別なおやつですよって言ったんだ。僕、おしるこもスペシャルおやつだと思っていたのに、おしるこの方は、普通のおやつだったみたい。

 みんなレスターの話しを聞いて、おかわりの大合唱をしていたんだけど、それをピタッとやめて、隣に置いてあったおやつの周りに集まりました。

『特別なおやつ、何かなぁ』

『今のみたいに、とっても美味しいと良いなぁ』

『あったかいおやつかな? それとも冷たいおやつかな?』

『どっちでも、きっと美味しいよ!』

 メイドさん達がおしるこを片付けている間に、まずは顔を拭きましょうって、みんなを席に戻したママ。ベルと一緒に順番に、僕達の顔を拭いていきます。そしてみんなの顔を拭いたタオルは…。

 あっ、でもね、僕の顔を拭く前に、お兄ちゃんがベルに鏡って言って、僕の顔を見せてくれたんだけど。僕の顔はおしるこでパンダみたいになっていました。パンダ? レッサーパンダ? 
 
「あのね、ジョーディ。今のジョーディにそっくりな魔獣がいるんだよ。名前はパンっていうの。パンが描いてある図鑑があるから、夜、ゆっくりしてる時に見せてあげるね。本当にそっくりなんだよ」

 僕の顔に似ている魔獣? パンて魔獣の名前だったんだね。そんな魔獣がいるんだ。そんな魔獣かな? パンダみたいな顔の魔獣だから、可愛い魔獣かな? 

 最後、僕の顔が綺麗になる頃、おしるこセットも綺麗に片付けられて、いよいよスペシャルおやつです。

「では、まずこちらから」

 料理人さんが、氷で冷やしてある果物を、みんな平等に分け始めました。

 
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