5 / 41
05.王妃の思惑
しおりを挟む
「まあ、あの下品な女がこのような場所にまで……図々しいわ」
「たかが子爵家の分際で……身の程をわきまえない恥知らずだこと」
「あのようなふしだらな女に惑わされるなど、これだから殿方というのは……」
アイリスが王城の庭園を歩いていると、令嬢達の陰口が聞こえてきた。
穏やかな陽気と温かい日差しに似つかわしくない、陰惨な空気だ。
だが、アイリスは気に留めることもなく、歩き続ける。すると、庭園を抜けて宮殿に入ろうとするところで、一人の令嬢が立ちはだかった。
「どちらに行こうとしているのかしら? この先は私たちのような、選ばれた淑女のみが立ち入りを許される場所よ。あなたのような下品な女が行ける場所ではないの。卑しい臭いが染みつくから、さっさと消えなさい」
ふわふわとしたストロベリーブロンドの令嬢が、水色の瞳に嘲りを浮かべて高慢に言い放つ。
周囲では、陰口を言っていた令嬢たちが唇の端を歪ませながら、頷いている。
勝ち誇ったような顔をする彼女たちに見せつけるように、アイリスは一通の手紙を取り出した。
王家の色である濃い鮮やかな青色の封筒に、百合の封蝋が押されている。王妃の印章だ。
「そっ……それは……」
ストロベリーブロンドの令嬢も、周囲の令嬢たちも、唖然と封筒を見つめる。
「王妃殿下からお招きいただきましたの。そこを通してくださいます?」
アイリスの言葉に、ストロベリーブロンドの令嬢は悔しそうな表情を浮かべながらも、黙って道を譲った。
令嬢たちによる怨嗟の眼差しを浴びながら、アイリスは軽やかに宮殿へと進んでいく。
「アイリス嬢ですね。お待ちしておりました。王妃殿下がお待ちです」
宮殿に入ると、凜と立つ侍女に迎えられた。先ほどの令嬢たちとは違い、アイリスに対する態度は礼儀正しく、何の感情もうかがえない。
侍女に案内されながら、アイリスは宮殿内を歩いていく。
王妃のための宮殿は優美で、慎ましやかな佇まいだ。だが、ところどころに飾られた花は華美なものが多く、強い香りを放っている。
やがて、アイリスは一つの部屋に案内された。
中に入ると、赤褐色の髪の三十代半ばほどの女性が、優しげな微笑みを浮かべてアイリスを見つめた。しかし、緑色の瞳に宿る光は鋭く、冷徹な観察者のようだ。
「王妃殿下、お目にかかれて光栄に存じます。ヘイズ子爵が娘、アイリスでございます。本日はお招きいただき、ありがとうございます」
淑女の礼を取りながら、アイリスは落ち着いて述べる。
「よく来てくれたわ、アイリス嬢。庭園では雌鶏を放し飼いにしているので、煩わしかったでしょう」
「いいえ。愛らしい、ひよこたちでございましたわ」
アイリスがにこやかに答えると、王妃の笑みが深くなった。
王妃から向かいのソファに座るよう促され、アイリスはしとやかに座る。
「あの雌鶏たちは、生まれ持った毛並みがすべてだと勘違いしているのが困ったものだわ。それよりも、どこに住まい、どのような卵を産むかのほうが重要なのにね」
静かに語る王妃だが、その口調には嘲りと怨嗟が入り交じっているようだった。
アイリスは、王妃が元は男爵家の出身だったことを思い出す。
彼女は侯爵家の養女となってから側妃として嫁いだのだ。そして王子を産み、前王妃が亡くなった後に正妃として繰り上がっている。
ちなみに、王太子は前王妃の子だ。
「あら……つい、このようなことまで。あなたと私は似ているような気がするのよ。だから、口も軽くなってしまうようだわ」
上品な笑みを浮かべながら、王妃は言い繕う。
「あなたには、ぜひお友達になってほしいのよ。ヘイズ子爵家は中立の立場だったと思うのだけれど、そういった派閥とは関係なく、個人的に親しくしてほしいわ」
「私ごときにそのような……身に余る光栄にございます」
アイリスは目を見開き、恐れおののいたように答える。
貴族たちの派閥は大きく分けると、王太子派、王妃派、中立派となる。今のところ、それぞれの力関係は拮抗している状態だ。
ヘイズ子爵家は表向きは中立派となっているが、実際には反王太子派と言える。ただ、アイリスの義父であるヘイズ子爵自身の考えというよりは、さらに上位の存在である誰かの言いなりになっているようだった。
「派閥が出来上がって対立してしまっているけれど、本当は王太子とも良い関係を築きたいと思っているのよ。でも、王太子はあのとおりの気性で、困っているわ……先日も、メイドを気に入らないからと斬り捨ててしまったの」
憂鬱そうに、王妃はため息を漏らす。
「やはり実の母である前王妃さまを病気で亡くしてしまったのが、大きな心の傷となったのかしら。それから変わってしまったのよ。それまで可愛がっていた妹王女のことも、母を思い出すのか遠ざけていると聞くわ」
前王妃は二年ほど前に亡くなっている。彼女は公爵家の出身で、前宰相の娘であり、現宰相の妹だった。
王太子である第一王子と王女は前王妃の子で、第二王子は現王妃の子だ。
王女は病弱で、なかなか表には出てこないという話を聞いたことがあった。
「社交界で話題のあなたなら、王太子の心をつかむことができると思うの。そうして、私と王太子との橋渡し役となってもらいたいのよ。やってもらえるかしら?」
王妃の言葉に、アイリスは震えそうになる手をぐっと握りしめる。
王太子に近付けという内容が、王妃の口から出るなど、思いもしなかった。
断られることなどかけらも想定していないような、自信にあふれた王妃の顔を見て、アイリスは一つの結論が浮かび上がってくる。
これまでヘイズ子爵やアイリスを操り、保護してきた上位の存在とは、もしや王妃だったのではないだろうか。
仮に王太子が亡くなれば、王妃の息子である第二王子が次期国王となる。己の子を王位に就けたいのは、ごく当たり前と言えるだろう。
いよいよ、時が来たということか。
王妃の言葉に、王太子を害しろといった内容は何もない。彼女には何の責任もなく、これから起こることはすべてアイリスの独断ということになるのだろう。
所詮、アイリスなど駒の一つに過ぎない。
だが、王妃の協力があれば王太子に近付くのも容易になるだろう。
アイリスの目的を果たすための手助けをしてくれていると思えば、王妃の思惑などどうでもよかった。
「……はい、身に余るお役目ではございますが、王妃殿下のために尽力してまいります」
アイリスは緊張で強張りそうになる己を叱咤し、はっきりと答える。
すると、王妃は満足したような笑みを浮かべ、アイリスを優しい目で見つめた。
「たかが子爵家の分際で……身の程をわきまえない恥知らずだこと」
「あのようなふしだらな女に惑わされるなど、これだから殿方というのは……」
アイリスが王城の庭園を歩いていると、令嬢達の陰口が聞こえてきた。
穏やかな陽気と温かい日差しに似つかわしくない、陰惨な空気だ。
だが、アイリスは気に留めることもなく、歩き続ける。すると、庭園を抜けて宮殿に入ろうとするところで、一人の令嬢が立ちはだかった。
「どちらに行こうとしているのかしら? この先は私たちのような、選ばれた淑女のみが立ち入りを許される場所よ。あなたのような下品な女が行ける場所ではないの。卑しい臭いが染みつくから、さっさと消えなさい」
ふわふわとしたストロベリーブロンドの令嬢が、水色の瞳に嘲りを浮かべて高慢に言い放つ。
周囲では、陰口を言っていた令嬢たちが唇の端を歪ませながら、頷いている。
勝ち誇ったような顔をする彼女たちに見せつけるように、アイリスは一通の手紙を取り出した。
王家の色である濃い鮮やかな青色の封筒に、百合の封蝋が押されている。王妃の印章だ。
「そっ……それは……」
ストロベリーブロンドの令嬢も、周囲の令嬢たちも、唖然と封筒を見つめる。
「王妃殿下からお招きいただきましたの。そこを通してくださいます?」
アイリスの言葉に、ストロベリーブロンドの令嬢は悔しそうな表情を浮かべながらも、黙って道を譲った。
令嬢たちによる怨嗟の眼差しを浴びながら、アイリスは軽やかに宮殿へと進んでいく。
「アイリス嬢ですね。お待ちしておりました。王妃殿下がお待ちです」
宮殿に入ると、凜と立つ侍女に迎えられた。先ほどの令嬢たちとは違い、アイリスに対する態度は礼儀正しく、何の感情もうかがえない。
侍女に案内されながら、アイリスは宮殿内を歩いていく。
王妃のための宮殿は優美で、慎ましやかな佇まいだ。だが、ところどころに飾られた花は華美なものが多く、強い香りを放っている。
やがて、アイリスは一つの部屋に案内された。
中に入ると、赤褐色の髪の三十代半ばほどの女性が、優しげな微笑みを浮かべてアイリスを見つめた。しかし、緑色の瞳に宿る光は鋭く、冷徹な観察者のようだ。
「王妃殿下、お目にかかれて光栄に存じます。ヘイズ子爵が娘、アイリスでございます。本日はお招きいただき、ありがとうございます」
淑女の礼を取りながら、アイリスは落ち着いて述べる。
「よく来てくれたわ、アイリス嬢。庭園では雌鶏を放し飼いにしているので、煩わしかったでしょう」
「いいえ。愛らしい、ひよこたちでございましたわ」
アイリスがにこやかに答えると、王妃の笑みが深くなった。
王妃から向かいのソファに座るよう促され、アイリスはしとやかに座る。
「あの雌鶏たちは、生まれ持った毛並みがすべてだと勘違いしているのが困ったものだわ。それよりも、どこに住まい、どのような卵を産むかのほうが重要なのにね」
静かに語る王妃だが、その口調には嘲りと怨嗟が入り交じっているようだった。
アイリスは、王妃が元は男爵家の出身だったことを思い出す。
彼女は侯爵家の養女となってから側妃として嫁いだのだ。そして王子を産み、前王妃が亡くなった後に正妃として繰り上がっている。
ちなみに、王太子は前王妃の子だ。
「あら……つい、このようなことまで。あなたと私は似ているような気がするのよ。だから、口も軽くなってしまうようだわ」
上品な笑みを浮かべながら、王妃は言い繕う。
「あなたには、ぜひお友達になってほしいのよ。ヘイズ子爵家は中立の立場だったと思うのだけれど、そういった派閥とは関係なく、個人的に親しくしてほしいわ」
「私ごときにそのような……身に余る光栄にございます」
アイリスは目を見開き、恐れおののいたように答える。
貴族たちの派閥は大きく分けると、王太子派、王妃派、中立派となる。今のところ、それぞれの力関係は拮抗している状態だ。
ヘイズ子爵家は表向きは中立派となっているが、実際には反王太子派と言える。ただ、アイリスの義父であるヘイズ子爵自身の考えというよりは、さらに上位の存在である誰かの言いなりになっているようだった。
「派閥が出来上がって対立してしまっているけれど、本当は王太子とも良い関係を築きたいと思っているのよ。でも、王太子はあのとおりの気性で、困っているわ……先日も、メイドを気に入らないからと斬り捨ててしまったの」
憂鬱そうに、王妃はため息を漏らす。
「やはり実の母である前王妃さまを病気で亡くしてしまったのが、大きな心の傷となったのかしら。それから変わってしまったのよ。それまで可愛がっていた妹王女のことも、母を思い出すのか遠ざけていると聞くわ」
前王妃は二年ほど前に亡くなっている。彼女は公爵家の出身で、前宰相の娘であり、現宰相の妹だった。
王太子である第一王子と王女は前王妃の子で、第二王子は現王妃の子だ。
王女は病弱で、なかなか表には出てこないという話を聞いたことがあった。
「社交界で話題のあなたなら、王太子の心をつかむことができると思うの。そうして、私と王太子との橋渡し役となってもらいたいのよ。やってもらえるかしら?」
王妃の言葉に、アイリスは震えそうになる手をぐっと握りしめる。
王太子に近付けという内容が、王妃の口から出るなど、思いもしなかった。
断られることなどかけらも想定していないような、自信にあふれた王妃の顔を見て、アイリスは一つの結論が浮かび上がってくる。
これまでヘイズ子爵やアイリスを操り、保護してきた上位の存在とは、もしや王妃だったのではないだろうか。
仮に王太子が亡くなれば、王妃の息子である第二王子が次期国王となる。己の子を王位に就けたいのは、ごく当たり前と言えるだろう。
いよいよ、時が来たということか。
王妃の言葉に、王太子を害しろといった内容は何もない。彼女には何の責任もなく、これから起こることはすべてアイリスの独断ということになるのだろう。
所詮、アイリスなど駒の一つに過ぎない。
だが、王妃の協力があれば王太子に近付くのも容易になるだろう。
アイリスの目的を果たすための手助けをしてくれていると思えば、王妃の思惑などどうでもよかった。
「……はい、身に余るお役目ではございますが、王妃殿下のために尽力してまいります」
アイリスは緊張で強張りそうになる己を叱咤し、はっきりと答える。
すると、王妃は満足したような笑みを浮かべ、アイリスを優しい目で見つめた。
5
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢だとわかったので身を引こうとしたところ、何故か溺愛されました。
香取鞠里
恋愛
公爵令嬢のマリエッタは、皇太子妃候補として育てられてきた。
皇太子殿下との仲はまずまずだったが、ある日、伝説の女神として現れたサクラに皇太子妃の座を奪われてしまう。
さらには、サクラの陰謀により、マリエッタは反逆罪により国外追放されて、のたれ死んでしまう。
しかし、死んだと思っていたのに、気づけばサクラが現れる二年前の16歳のある日の朝に戻っていた。
それは避けなければと別の行き方を探るが、なぜか殿下に一度目の人生の時以上に溺愛されてしまい……!?
断罪される前に市井で暮らそうとした悪役令嬢は幸せに酔いしれる
葉柚
恋愛
侯爵令嬢であるアマリアは、男爵家の養女であるアンナライラに婚約者のユースフェリア王子を盗られそうになる。
アンナライラに呪いをかけたのはアマリアだと言いアマリアを追い詰める。
アマリアは断罪される前に市井に溶け込み侯爵令嬢ではなく一市民として生きようとする。
市井ではどこかの王子が呪いにより猫になってしまったという噂がまことしやかに流れており……。
気配消し令嬢の失敗
かな
恋愛
ユリアは公爵家の次女として生まれ、獣人国に攫われた長女エーリアの代わりに第1王子の婚約者候補の筆頭にされてしまう。王妃なんて面倒臭いと思ったユリアは、自分自身に認識阻害と気配消しの魔法を掛け、居るかいないかわからないと言われるほどの地味な令嬢を装った。
15才になり学園に入学すると、編入してきた男爵令嬢が第1王子と有力貴族令息を複数侍らかせることとなり、ユリア以外の婚約者候補と男爵令嬢の揉める事が日常茶飯事に。ユリアは遠くからボーッとそれを眺めながら〘 いつになったら婚約者候補から外してくれるのかな? 〙と思っていた。そんなユリアが失敗する話。
※王子は曾祖母コンです。
※ユリアは悪役令嬢ではありません。
※タグを少し修正しました。
初めての投稿なのでゆる〜く読んでください。ご都合主義はご愛嬌ということで見逃してください( *・ω・)*_ _))ペコリン
【完結】アラサー喪女が転生したら悪役令嬢だった件。断罪からはじまる悪役令嬢は、回避不能なヤンデレ様に溺愛を確約されても困ります!
美杉日和。(旧美杉。)
恋愛
『ルド様……あなたが愛した人は私ですか? それともこの体のアーシエなのですか?』
そんな風に簡単に聞くことが出来たら、どれだけ良かっただろう。
目が覚めた瞬間、私は今置かれた現状に絶望した。
なにせ牢屋に繋がれた金髪縦ロールの令嬢になっていたのだから。
元々は社畜で喪女。挙句にオタクで、恋をすることもないままの死亡エンドだったようで、この世界に転生をしてきてしあったらしい。
ただまったく転生前のこの令嬢の記憶がなく、ただ状況から断罪シーンと私は推測した。
いきなり生き返って死亡エンドはないでしょう。さすがにこれは神様恨みますとばかりに、私はその場で断罪を行おうとする王太子ルドと対峙する。
なんとしても回避したい。そう思い行動をした私は、なぜか回避するどころか王太子であるルドとのヤンデレルートに突入してしまう。
このままヤンデレルートでの死亡エンドなんて絶対に嫌だ。なんとしても、ヤンデレルートを溺愛ルートへ移行させようと模索する。
悪役令嬢は誰なのか。私は誰なのか。
ルドの溺愛が加速するごとに、彼の愛する人が本当は誰なのかと、だんだん苦しくなっていく――
【完結】二度目の子育て~我が子を可愛がったら溺愛されました
三園 七詩
恋愛
私は一人娘の優里亜の母親だった。
優里亜は幼い頃から体が弱く病院でほとんどの時間を過ごしていた。
優里亜は本が好きでよく私にも本の話をしてくれた。
そんな優里亜の病状が悪化して幼くして亡くなってしまう。
絶望に打ちひしがれている時事件に巻き込まれ私も命を落とした。
そして気がつくと娘の優里亜が大好きだった本の世界に入り込んでいた。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
〘完結〛ずっと引きこもってた悪役令嬢が出てきた
桜井ことり
恋愛
そもそものはじまりは、
婚約破棄から逃げてきた悪役令嬢が
部屋に閉じこもってしまう話からです。
自分と向き合った悪役令嬢は聖女(優しさの理想)として生まれ変わります。
※爽快恋愛コメディで、本来ならそうはならない描写もあります。
冷酷騎士様の「愛さない」は一分も持たなかった件
水月
恋愛
「君を愛するつもりはない」
結婚初夜、帝国最強の冷酷騎士ヴォルフラム・ツヴァルト公爵はそう言い放った。
出来損ないと蔑まれ、姉の代わりの生贄として政略結婚に差し出されたリーリア・ミラベルにとって、それはむしろ救いだった。
愛を期待されないのなら、失望させることもない。
契約妻として静かに役目を果たそうとしたリーリアは、緩んだ軍服のボタンを自らの銀髪と微弱な強化魔法で直す。
ただ「役に立ちたい」という一心だった。
――その瞬間。
冷酷騎士の情緒が崩壊した。
「君は、自分の価値を分かっていない」
開始一分で愛さない宣言は撤回。
無自覚に自己評価が低い妻に、激重独占欲を発症した最強騎士が爆誕する。
以後、
寝室は強制統合
常時抱っこ移動
一秒ごとに更新される溺愛
妻を傷つける者には容赦なし宣言
甘さ過多、独占欲過剰、愛情暴走中。
さらにはリーリアを取り戻そうとする実家の横槍まで入り――?
自己評価ゼロの健気令嬢と愛が一分も我慢できなかった最強騎士。
溺愛が止まらない、契約結婚から始まる甘すぎる逆転ラブコメ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる