裏世界で開催されるショーに参加したら予想外の結末になりました。

まこ

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その他

自暴自棄になって裏世界のショーに参加したら、みんなからくすぐられました③

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ショーを終えた俺は、何ヶ月も屍のようになっていた。何故なら響にメッセージを送っても、返事がないどころか既読すらつかなくなったからだ。

──あぁ、ブロックされたんだ。

そう思うと無性に悲しくなり、何度も涙が出た。ショーのパートナーと言うだけの関係性はあまりにも脆かった。

響の先輩から送られた大金に心が躍る事も出来ず、こんな気持ちになるなら出なければ良かったとさえ思った。

長年付き合った恋人に振られた時よりダメージがデカいのは何故なんだろう。

「…レベル3、出よっかな」

小さく独り言を呟いてしまうと、決めたら一直線な俺は響の先輩にメッセージを送っていた。


◇ ◆


「初めまして詩ちゃん」

「…宜しくお願いします」

来てくれた響の先輩はかなりチャラそうな見た目で、一見真面目そうだった響とは正反対。そこらへんに居そうなホストみたいな外見をしていた。

「メッセージでも確認したけど、レベル3に本気で出るの?今ならキャンセル代は発生するけどやめれるよ?そんなにキャンセル代高くないからやめといたら?」

「…いいです、出ます」

「響も心配してたよ?」

名前を聞いて俺はピクリと反応した。

「…響くん、元気ですか?」

「あれ、連絡取ってないの?」

「はい。既読もつかないので…貴方にメッセージ送ったんです」

「ほぇ?珍しいねぇ~どうしたんだろね。まぁ覚悟があるなら行こうか。もしかしたらもう、普通の生活出来なくなるかもよ?」

「…いいです、別に」

「分かった。何があったか知らないけど、買われないか、いい人と出会えるか。どっちかがいいね」

「…」

俺は車に乗って会場へ向かった。今までとは全く違う目的地。山の奥の方へ連れて行かれると、俺の心臓はバクバク鳴り始めた。

「軽く説明すると、今回はパートナーから攻められるくだりは全くなし。というか一人での参加なるから俺も送り届けたら帰らないといけない。あとは、完全に拘束されて目隠しされて、相手に好きにされる。体を壊さない限りはいきなり挿入される可能性もある」

「はい」

「それで気に入られたらその場で買われる。時間内は誰でも好きに君のことを刺激出来るから、複数に買われてしまった場合だけ、詩ちゃんがどの人かいいか選べる権利はあるけど、一人だけならもう確定。後戻りは出来ないよ」

そこまで聞いて、俺は何でレベル3に何て出る気になったんだっけと思い返す。

先輩に連絡すれば、響くんに会えると思ったから?

心配してたとは聞かされたが駆けつけてくれる事も連絡をくれることもなかった。

そう思うとまた心が荒んだ。

響は何も悪くない。ただのショーのパートナーだっただけ。レベル2に優勝したら次は出ないと言われていたし、惚れるなとも言われた。俺が勝手に好きになって、勝手に傷ついただけだ。

うん、やっぱりもういいや。

俺はみんなから選ばれない存在。だから、こんな裏世界のショーだろうが、誰かに選ばれたいのかもしれない。

「大丈夫です。やります」

「ん、了解。正直俺もレベル3に出る子を担当したのは初めてだから買われた後のことは分かんないけど、頑張ってね」

「はい」

到着すると、俺はシャワーを浴びさせられ、生まれたままの姿で会場に設置されたベッドへ拘束された。

ベッドは複数あり、既に縛られている人もいれば、まだ来ていないのか空いているベッドもあった。

先輩に響くんに会いたいって言えば良かったかな、最後の心残り。まぁ選ばれなければ帰れるから問題ないんだけど。

目隠しをされて後は待つだけになった。

数分後に会場に響くアナウンス。気配で人が近くにいる事が分かった。

「さて、気になる子が見つかると良いのですが。皆様、各々好きに遊んで下さいね」

いつもの高いテンションとは異なる司会者の声が聞こえた後、俺の上に跨る奴がきた。

感触だけだが大柄の男のようで、乱暴に俺の体を触り始めた。

「……」

悪いけど全く感じる事が出来ずに完全マグロ状態の俺。舌打ちが聞こえたと思えば、去っていく男。

やべ、俺今日も選ばれないんじゃね?と思いながらも代わる代わる色んな男達に乱暴にされた。

体も痛いが何故か心まで痛い。

すると、ギシ、とベッドに誰かが乗る音がして。俺に跨るわけでもなく、触れもしない。不思議に思っていると、ちょんと唇に何かが触れた。

今までの奴らはキスなんてしなかったから分からなかったが、舌を絡めてきて気付いた。

「ん…っ」

ゆっくりと優しくキスするのは響を思い出した。

「ぅ…っ、」

あ、やばい。泣く。

「ごめ、なさ…ちょっと…待って下さい」

「何泣いてるの?こんなバカみたいなショーに出てさ。俺言ったよね。自分の事を大事にしろって。キスされたくらいで泣くくらいに辛いなら、やめておけば良かったのに」

「え?」

「話は後にしようか、詩。この前は傷つけないようにすごく大切に抱いたんだよ。…けど今日は好きにしていいんだから、覚悟してよね」

「響く…っ」

俺が相手の名前を言う前に強引に口を塞がれると少しだけ乱暴に舌を絡められた。

頭が追いつかないまま、口内を堪能され、俺の体はビクッと跳ねる。さっきまで何処を触られても反応しなかった体が、反応し始める。

「ひ、響く…っ、響くん…っ響くん、」

「何?呼び過ぎだよ」

クスッと笑う声が、優しく触れる手が、とても嬉しくてぶわっと涙が出た。

「あは、泣いちゃった。でもこれは嬉し泣きって思っていいのかな?」

スリスリと頬を撫でる手が温かくて、流した涙が止まらなかった。

「あとでゆっくり話をしようね詩」

あの時と同じようにゆっくりと肌を堪能しながら事を進められる。フェザータッチで腰を撫でられるとビクビクと体は跳ねた。

「ぁ…っ、んん、」

今まで凍りついていた自分がすっと溶かされた感覚。触れられるだけでイキそうになる自分に困惑した。

「敏感だね、相変わらず。さっきまでツンツンしてたくせに」

「んぅ…っ、見てたの、っ」

「一番に行こうとしたんだけど、初出場でレベル1も2も優勝したって書かれてるからみんな詩に殺到して行けなかったの」

「は、響くん小さいから勝てないもんなっ」

「もーそんなこと言うなら買ってあげないよ?」

「…買ってくれるつもりだったの?」

「買わないなら何のためにわざわざこんな所まで来たと思ってるの?参加費でこの前の賞金全部飛んだんだからね。もし複数が詩のこと選んだとして、俺の事選んでくれなかったら怒るからね」

「…ばーか。俺は、響くんしか、見えてない…よ」

俺が羞恥を感じながらも言葉にすると、またゆっくりキスをされた。抱き締めたい。早く顔が見たい。そう思っていると、司会者の声が響く。

「第一回、指名ターイム!今お気に入りの子を選んでもらって、被っていなければ購入する事が出来まーす」

「行ってくるね、待っててね」

響が去っていく音が聞こえると、何やら話し合っている声が聞こえた。どれくらい時間が経ったか分からない頃、パサリと目隠しを外された。

「誰もマグロの詩を買いたい人居なかったから、俺が購入出来ました~」

「…マグロ言うな」

「待たせてごめんね、もう手続きも全部終わったから帰ろ。先輩迎えに来てくれてるみたいだから」

「…うん」

拘束を解かれると、俺は帰る支度をして響と手を繋いだ。


◇ ◆


「いや、何この展開?時間作って来た意味!」

ぷんすか怒りながらも迎えに来てくれた先輩の車へ乗り込んだ。

「いやーすいません。俺ん家行ってもらっていいすか」

「タクシー呼んで帰れや」

「タクシー代バカになんないでしょ」

「お前なぁ。詩ちゃんこんな奴に買われて最悪だな」

「…嬉しいです、心から」

「え?何なのお前ら」

先輩は心底不思議そうにしながら車を走らせてくれて、初めて響の家を教えてもらった。

「響、お前後で覚えとけよ」

「はいはい、タクシー代として1,000円渡すんで」

「少なすぎるわ!!!」

「早く二人になりたいんで帰ってもらえます?」

「…まじで覚えとけよ。ま、お疲れ」

ヒラヒラと響は相変わらず軽いノリで手を振ると、俺の手を掴んで部屋へ入って行った。

「服脱いでベッドに寝て」

寝室へ行くなりそう言われると、俺は無言で服を脱いでベッドに寝かせてもらった。

「あのさ、何でレベル3なんかに出たの?」

「ひゃ…っ、ちょっ、」

「何?早く言いなよ」

「言うから耳やめてっ」

「何で?耳感じるから?」

両手共に恋人繋ぎで絡め取られて覆い被さって来られると動く事が出来なかった。

その上フッと耳へ息を吹きかけられて問いただされるとゾワッとして言葉が上手く出せなかった。

「…詩、教えて?」

「ぁぁ…っ、だって響くんと、もう会えないって思うと虚しくて…ヤケクソで…」

「俺にレベル3出たいって連絡しなかった訳は?」 

「その前に、既読も付かなくなったから、ブロックされたと思って…っ」

「……あー別にブロックしてないよ?」

「え?」

「俺恋人いらないって言ったよね?それなのに、詩に惹かれちゃったんだよね。だから会ったら好きになりそうだったからスルーしてただけ」

「な、にそれ」

「レベル2のショーの時、あんなに可愛く見つめられたり、明らかに好き好きオーラ出されたら…意識するでしょ。最後は指入れされて善がってんの見てめっちゃ腹立ったしさ」

「…ん、」

だからあの時少し不機嫌そうにしてたのかと思うと頬が熱くなった。

「しかも詩、イケメンが好きって言ってたから…ショーであんな好き好きオーラ出してても、もしかしたら違うんじゃないかとか思うじゃん。だから中々言えなくて。離れてたら気持ちも終わると思ったの。なのに会ってない時もずっと詩の事ばっかり考えちゃって。次に連絡貰えたら、きちんと返事して告白しようと思ってた。そしたらレベル3出るとか言い出してさ。俺に相談なしでそんなことするからびっくりさせてやろうと思って、俺も秘密で計画進めたのっ」

「…そうなんだ、なんか可愛いな」

「はぁ?何が?…もう」

「ひゃぁっ、」 

俺が少しからかうと、すぐに耳に舌を入れてきて、ゾワリとした。

「…ねぇ、詩の気持ち聞かせて」

「俺、多分レベル1のショーが終わってホテルに行った辺りが好きだったかも。だからレベル2にも出たいと思ったし。恋人いらないって言ってたから、告白しても無理だろうと思ったし、普通に友達としてメッセージ送ってもスルーだし…自暴自棄になってレベル3出ようと思って。そしたら…もしかしたら連絡くるんじゃないか、とか」

ぎゅっと繋いだ手に力を込めると、響も握り返してくれた。

「あー…俺の発言の所為で悩ませてごめんね。こんな事になるなら、あんな事言うんじゃなかったね」

「何で恋人いらないって思ってたの?」

「詩が振られてんの見て、付き合うって面倒だなーって思ったからかな」

「あ、ごめん俺の所為じゃん、それなら」

「…じゃあお互い様って事で」

フッと微笑む響はとても可愛くて。少し熱っぽくて、俺はその表情にかなり欲情してしまった。

「響くん、」

「ん?」

「好き。付き合ってほしい」

「そういうのって俺から言わなくていいの?」

「響くん恥ずかしがり屋さんだから言えないだろ?」

「恥ずかしがり屋じゃねーよ別に」

「そうなの?」

クスクスと俺が笑うと、ムッとした表情でまた耳に舌を這わす。

「んぁっ」

「…詩、気持ち良くなってね」

「ぁ、…っんん、」

絡めた指が離れると、響の指は俺の胸元を滑る。ピンと乳首を弾かれるとビクリと反応する体。熱くて嬉しくて堪らない。

「響くんっ、もっと…」

「俺ももう余裕ないから、痛かったらごめんね」

ちゅ、と乳首を優しく刺激しながら、先走りで濡れた自身を揉まれた。

「んんッ」

指に先走りをたっぷり絡めた響の指は、欲しくて堪らなく期待している蕾へ挿入された。

「はぁ、ぁ…」

響の指だと思うと異常に感じる。ビクビクと足が痙攣しながら、前立腺も触られていない今の状況でもイキそうになる。

「…詩、」

「響くん…っ」

初めて見る響の余裕ない表情は、どんな刺激よりも快感になった。

「入れるね」

グイッと足を開くと、自身を挿入された。前に一度体を重ねた時とは全く違う。前戯なんてあったもんじゃない今日の響は、余裕がなくて可愛くて。痛みなんて感じない程に熱くて、興奮した。

「響くんっ」

両手を広げて手を伸ばすと、少しだけ微笑んで抱き締めてくれた。繋がった部分が深くなり、俺はあまりの気持ち良さに強く締め付けた。

「ん、そんなに締めないで…っ」

「イッてよ響くん、俺の中で」

「ふ…ぁっ、ちょ、」

グイッとこちらへ引き寄せて、響の耳元で囁いてやると、中に入れたモノが大きくなった。

「…響くんも耳弱いの?」

「そりゃ、好きな人にそうやって言われたら感じるよ、今俺余裕ないの、もっと繋がりたいのに」

「余裕ない響くんも可愛いよ」

「…あんまりからかうなよ」

「ひゃ…っ」

逆転して次は俺が耳を刺激されるとビクビクと体が揺れた。

「イッ、イッちゃう、響くんっ、響くん…!」

「俺もイキそう」

「ん…っ?」

「好きだよ、大好き。ずっと大切にするからね」

「あ…っ!?」

前立腺を擦られた刺激と、何よりも強い言葉の刺激に俺は耐えられるはずもなく思いっきり絶頂した。

「ん…っ、締め付けすごい、」

ビクッと響も余裕ない声を出して俺の中で絶頂を迎えると、バタリと俺の上に倒れ込んだ。

「あーー…やば、この前すごく紳士ぶって前戯も頑張ったのに…ごめんがっついて」

「この前の響くんもすごく良かったけど、俺は今の余裕なく俺を求めてくれる方が好きかも」

「…そりゃどーも」

「重いから退いてよ」

「動けない。疲れた」

「本当に動けないの?」

俺がぎゅっと響の手を掴んで押さえつけた。

「何」

「こちょこちょ」

「ッ!?ちょっ、待て待て離せ」

ビクッと跳ねた響はめちゃくちゃ可愛くて。でもすぐに動き出して俺から離れるとむーっと怒っていた。

「響くん、好きだよ」

俺がクスクス笑いながらそう告白すると、むっとした表情が和らぎ、照れくさそうに俺を見つめた。

「…俺も。さっき言ってくれたけど、俺と付き合ってよ詩」

「俺詩じゃないよ、本名はね、"      "って言うんだ」

こちらへ引き寄せて耳元で本名を名乗った。

「…好きだよ、"       "」

響はそれを聞いて俺の本名を呼びながら愛を囁いてくれた。俺は、その後に教えてもらった響の本名を囁きながら、愛の言葉を贈ってキスをした。

振られて自暴自棄になって出場したショーが、こんな結末になるなんて思わなかった。

少し辛く悩んだ瞬間もあったけど、こんなに幸せになれるなんて。

俺は大好きな恋人に抱きついたまま、ベッドで甘い時間を過ごした。

end.
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