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訓練シリーズ
たまにはいいよね?
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桃瀬が責められてる描写があるので、苦手な方はご注意下さい。性描写はないです。
攻→千隼
受→桃瀬/視点
◇ ◆
「どうもーお邪魔しまーす」
「うげぇ…桃瀬さん。どうもこんにちは…」
「あはは。七彩さんちょっとお久しぶりです。露骨に嫌そうな顔されると燃えますねぇ。任務で近く通ったんで寄らせてもらったんですけど、千隼くん居ます?」
いつも通りにこにこと笑顔を浮かべながら問いかけると、多分居ると思うよ。居なかったら部屋入って待ってていいですよ、と言われたので遠慮なく中へ入らせてもらうことにした。
何度も足を運んだ千隼くんの部屋まで進み、ノックをしてみたが返答はない。不在の時に勝手に入るのは気が引けたが、七彩さんからの了承は得ているのでおそるおそる扉を開けた。
キッチリと整頓された部屋は相変わらず綺麗で、同室の人も真面目なんだろうなと思わせるほど。しかし、ふと机を見ると何故か俺そっくりの人形が6体も居て、久しぶりに驚いた。
「何これ……」
可愛らしいフォルムではあるが、おそらくモデルは自分なので素直に可愛いとも言いにくい。なんとなく視線を離せずに居ると、急に目の前が真っ暗になった。
「っ!? 何、」
顔面にむにむにとした何が飛びついてきたようだが、ぴったりと張り付いて剥がれない。なんとか呼吸する部分はあいているので苦しさはないが、得体の知れないものが体に触れているのが気持ち悪くて必死にもがくと、ぬるりと服の中にもむにむにとした何かが侵入してきた。
「…?」
もしかして不審者が侵入してきたら攻撃出来るように未南さんか篠田さんが開発した防犯グッズでもあったんだろうか。
Irisの組織内ということもあって完全に油断していたので、上手く抵抗出来ずに居ると、思いっきり足首を引っ張られてすっ転んだ。
「んっ」
が、固い床に体が激突することはなく、これもまたむにむにとした何かがクッションとなってくれたため、衝撃はなかった。
「何、ちょ……七彩さん!助けて!七彩さん!千隼くん!…誰か!」
必死に叫び続けると、とたとたと小さな足音が聞こえてきて、無性にほっとしてしまう。
「あ、あの…すみません!Daisyの桃瀬ですっ…あの、助けて下さいっ」
視界が塞がれているため、誰かを認識することは出来ず、とにかく名前を名乗って助けを求めた。
「こら!おもち!その人は俺の大切な人だから顔からは離れなさい!」
聞こえてきたのは、そう叫ぶ千隼くんの声。その声を聞いたからか、顔面にへばりついていた物体はゆっくりと離れて行った。
「桃ちゃん、来てたの?大丈夫?」
「千隼くん…!良かった!七彩さんに声かけたら中入ってていいよって言われたから部屋に入らせてもらったんだ。勝手に入ってごめんね」
「それは全然いいんだけど…」
「あの…この子、離れてくれないんだけど」
「…うん、そうだね」
手足に絡みついた物体が離れてくれなくて動けずに居ると、千隼くんは何やらにやけた笑みを浮かべ近付いてきた。
「ね、桃ちゃん。会いたかった」
「うん…俺も会いたかった、けど…ん、」
千隼くんは嬉しそうな顔をしながら、ちゅっと可愛い音を立ててキスをしてくれたのだが。
「千隼くん…?」
「こんな機会ないしさ、少しだけ俺が責めてみてもいい?」
「ダメ」
「ふぅん。動けないくせにね?」
「んぅ…」
クイっと顎を持ち上げられ、舌を絡めたキスをされるとどうしても触れたくなる。手を動かしてみても、なかなか強い拘束力によりびくともしない。
それを見た千隼くんが服の中へ手を差し込み、ゆっくりと肌を撫で回してきた。脇腹からツゥ、と指が滑り、脇の下へ差し込まれるとこしょこしょと動き出した。
初めて俺を責めることが出来たからか、千隼くんはキスしながらもニヤニヤとしているが、正直くすぐりに関しては何も感じない。──んだけど。
「…っふ、ぅ…」
流石に好きな人に体を触られてキスされたら変な気持ちにはなってくる。必死に手足を動かして逃げようとすると、ガシッと顔を固定して口内を犯してきた。
「ちは…っ、やくん…」
「桃ちゃんってキス好きだよね。他触っても全然だけど。あ、もちろん俺も桃ちゃんとのキスは大好きだよ」
くっと首の後ろに手を回して軽く頭を上向きにさせると、千隼くんの舌が上顎辺りをなぞり出した。
「っ」
「ここ、気持ち良くない?全部桃ちゃんが教えてくれたんだよ」
「や……め、」
口内だけはやけに気持ち良くてくすぐったくて、首を振ろうとすると更に舌は奥まで侵入して感じる箇所をなぞる。
ペースを持って行かれるのが嫌で必死に手足をばたつかせると、千隼くんは嬉しそうに深いキスを繰り返した。
「あはは。桃ちゃん可愛い。顔は俺より可愛いもんねぇ…どう?初めて責められた感想は」
「…キスは気持ち良かったけど、千隼くんに触れられないのは辛い。今すごく抱き締めたいんだけど」
「ん、いいよ。おもち、桃ちゃんのこと離してあげて」
物体に向かってそう声をかけると、するすると手足から離れて行く。完全に体から離れると、それはぷよんぷよんと跳ねながら千隼くんの方へ擦り寄って行った。
「その子、おもちって言うの?顔もあって可愛いね」
「うん。元々は篠田さんがお客さん用に作ったスライムだったんだけど、イメージと違ったみたいで返品されちゃったらしい。せっかくだからって人工知能をつけてペットにしたの」
「ふぅん。この子、千隼くんの言うことは何でも聞くの?」
「うん。大体は聞くけど」
「じゃあ俺が今から千隼くんのことお仕置きしたら、邪魔されちゃう?」
「……桃ちゃんからのお仕置きは嬉しいから、おもちには外に行っててもらうよ」
「そう。じゃあさっき俺のこと責めたお仕置きするね?」
ドサリと千隼くんを押し倒してそう告げると、昔の強気な面影は一切ない表情でこくんと頷いてくれたので、限界までたっぷりとお仕置きを実行した。
end.
今日はこの後0時ぴったりにも更新します。連続ですみません!(次は柚木の話です)
攻→千隼
受→桃瀬/視点
◇ ◆
「どうもーお邪魔しまーす」
「うげぇ…桃瀬さん。どうもこんにちは…」
「あはは。七彩さんちょっとお久しぶりです。露骨に嫌そうな顔されると燃えますねぇ。任務で近く通ったんで寄らせてもらったんですけど、千隼くん居ます?」
いつも通りにこにこと笑顔を浮かべながら問いかけると、多分居ると思うよ。居なかったら部屋入って待ってていいですよ、と言われたので遠慮なく中へ入らせてもらうことにした。
何度も足を運んだ千隼くんの部屋まで進み、ノックをしてみたが返答はない。不在の時に勝手に入るのは気が引けたが、七彩さんからの了承は得ているのでおそるおそる扉を開けた。
キッチリと整頓された部屋は相変わらず綺麗で、同室の人も真面目なんだろうなと思わせるほど。しかし、ふと机を見ると何故か俺そっくりの人形が6体も居て、久しぶりに驚いた。
「何これ……」
可愛らしいフォルムではあるが、おそらくモデルは自分なので素直に可愛いとも言いにくい。なんとなく視線を離せずに居ると、急に目の前が真っ暗になった。
「っ!? 何、」
顔面にむにむにとした何が飛びついてきたようだが、ぴったりと張り付いて剥がれない。なんとか呼吸する部分はあいているので苦しさはないが、得体の知れないものが体に触れているのが気持ち悪くて必死にもがくと、ぬるりと服の中にもむにむにとした何かが侵入してきた。
「…?」
もしかして不審者が侵入してきたら攻撃出来るように未南さんか篠田さんが開発した防犯グッズでもあったんだろうか。
Irisの組織内ということもあって完全に油断していたので、上手く抵抗出来ずに居ると、思いっきり足首を引っ張られてすっ転んだ。
「んっ」
が、固い床に体が激突することはなく、これもまたむにむにとした何かがクッションとなってくれたため、衝撃はなかった。
「何、ちょ……七彩さん!助けて!七彩さん!千隼くん!…誰か!」
必死に叫び続けると、とたとたと小さな足音が聞こえてきて、無性にほっとしてしまう。
「あ、あの…すみません!Daisyの桃瀬ですっ…あの、助けて下さいっ」
視界が塞がれているため、誰かを認識することは出来ず、とにかく名前を名乗って助けを求めた。
「こら!おもち!その人は俺の大切な人だから顔からは離れなさい!」
聞こえてきたのは、そう叫ぶ千隼くんの声。その声を聞いたからか、顔面にへばりついていた物体はゆっくりと離れて行った。
「桃ちゃん、来てたの?大丈夫?」
「千隼くん…!良かった!七彩さんに声かけたら中入ってていいよって言われたから部屋に入らせてもらったんだ。勝手に入ってごめんね」
「それは全然いいんだけど…」
「あの…この子、離れてくれないんだけど」
「…うん、そうだね」
手足に絡みついた物体が離れてくれなくて動けずに居ると、千隼くんは何やらにやけた笑みを浮かべ近付いてきた。
「ね、桃ちゃん。会いたかった」
「うん…俺も会いたかった、けど…ん、」
千隼くんは嬉しそうな顔をしながら、ちゅっと可愛い音を立ててキスをしてくれたのだが。
「千隼くん…?」
「こんな機会ないしさ、少しだけ俺が責めてみてもいい?」
「ダメ」
「ふぅん。動けないくせにね?」
「んぅ…」
クイっと顎を持ち上げられ、舌を絡めたキスをされるとどうしても触れたくなる。手を動かしてみても、なかなか強い拘束力によりびくともしない。
それを見た千隼くんが服の中へ手を差し込み、ゆっくりと肌を撫で回してきた。脇腹からツゥ、と指が滑り、脇の下へ差し込まれるとこしょこしょと動き出した。
初めて俺を責めることが出来たからか、千隼くんはキスしながらもニヤニヤとしているが、正直くすぐりに関しては何も感じない。──んだけど。
「…っふ、ぅ…」
流石に好きな人に体を触られてキスされたら変な気持ちにはなってくる。必死に手足を動かして逃げようとすると、ガシッと顔を固定して口内を犯してきた。
「ちは…っ、やくん…」
「桃ちゃんってキス好きだよね。他触っても全然だけど。あ、もちろん俺も桃ちゃんとのキスは大好きだよ」
くっと首の後ろに手を回して軽く頭を上向きにさせると、千隼くんの舌が上顎辺りをなぞり出した。
「っ」
「ここ、気持ち良くない?全部桃ちゃんが教えてくれたんだよ」
「や……め、」
口内だけはやけに気持ち良くてくすぐったくて、首を振ろうとすると更に舌は奥まで侵入して感じる箇所をなぞる。
ペースを持って行かれるのが嫌で必死に手足をばたつかせると、千隼くんは嬉しそうに深いキスを繰り返した。
「あはは。桃ちゃん可愛い。顔は俺より可愛いもんねぇ…どう?初めて責められた感想は」
「…キスは気持ち良かったけど、千隼くんに触れられないのは辛い。今すごく抱き締めたいんだけど」
「ん、いいよ。おもち、桃ちゃんのこと離してあげて」
物体に向かってそう声をかけると、するすると手足から離れて行く。完全に体から離れると、それはぷよんぷよんと跳ねながら千隼くんの方へ擦り寄って行った。
「その子、おもちって言うの?顔もあって可愛いね」
「うん。元々は篠田さんがお客さん用に作ったスライムだったんだけど、イメージと違ったみたいで返品されちゃったらしい。せっかくだからって人工知能をつけてペットにしたの」
「ふぅん。この子、千隼くんの言うことは何でも聞くの?」
「うん。大体は聞くけど」
「じゃあ俺が今から千隼くんのことお仕置きしたら、邪魔されちゃう?」
「……桃ちゃんからのお仕置きは嬉しいから、おもちには外に行っててもらうよ」
「そう。じゃあさっき俺のこと責めたお仕置きするね?」
ドサリと千隼くんを押し倒してそう告げると、昔の強気な面影は一切ない表情でこくんと頷いてくれたので、限界までたっぷりとお仕置きを実行した。
end.
今日はこの後0時ぴったりにも更新します。連続ですみません!(次は柚木の話です)
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