AV男優の生活(完結)

まこ

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本編

05

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羞恥/オナ/玩具/声イキ/本番有/双葉視点

◇ ◆

『双葉、また次の撮影決まったよ』

マネージャーから着信があると、開口一番にその報告を受けた。前までは打ち合わせのために事務所へ行ったりしていたが、湊専属になってから更に台本も適当になったので電話で済ませる事が多くなった。

「はーい。次はどんな撮影ですか?」

『また若宮さんのスタイルみたいだけど、今回はローターの使用を予定してるみたい。初めてだけど大丈夫そう?』

この前練習させたのはこのためか、と納得した。マネージャーはプライベートには干渉しないで居てくれる人なので、まだ俺が玩具類が初めてだと思って心配してくれている様子。

「平気です。宜しくお願いします」

『はいはーい。若宮さんだから問題ないと思うけど不安な事とかあったら言うんだよ~』

「ありがとうございます」  

電話を終えるとゴロンとベッドへ寝転び、次の撮影の事を考えた。前初めて玩具を使用した日から、俺は湊の恋人になった。

仕事仲間なので今はまだ二人だけの秘密だが、湊は今すぐにでもマネージャーには伝えたいと言った。恋愛禁止とかはないので別に構わないが、普通に恥ずかしい。

恋人になって更に格好良く見えてしまうのに、撮影の時はどうなってしまうのかと考えると体が熱くなり、枕に顔を埋めて足をバタバタさせた。
 
「あ、一応湊に電話して確認しよ」

湊のプレイスタイルとは言え、何か準備しておける事があればしておきたいので、電話をかけてみた。
 
『んー…はぁい。なーにぃー』

「あ、湊。ごめんね、寝てた?」

『…双葉くん、おはよう!ごめんマネージャーかと思っちゃった』

俺からだと認識するとシャキッとした声になった。マネージャーと仲良しなんだなと少しほっこりした。

「受けたよ、仕事。ローターは使うって聞いたけど、内容的にはどんな感じ?」

『ありがと~。前みたいに使わせてもらうくらいで、後はいつもの俺のスタイルだよ。だから安心して。…まぁ恋人になってから初めてだし、ちょーっといじめちゃうかもだけど?』

電話越しでも分かる位にニヤニヤとした声で言われると期待と羞恥でスマホを持つ手に力が入る。

「…お手柔らかに」

そう言って電話を切り、撮影当日を迎えた。


◇ ◆


マネージャーに迎えにきてもらい、本当にザックリとしすぎている台本を車の中で渡されて確認すると。

「…は?何これ、内容聞いてたの?」 

「さ~て。着いたよ双葉。行ってらっしゃい。車置いて来まーす」  

「お、おい!」

ニパッと笑顔のマネージャーに無理矢理現場の入口で降ろされた。あの態度、マネージャーは絶対に知っていたはずだ。すぐさま湊の楽屋へ突撃した。

「わぁ、びっくりしたぁ。誰かと思った」

怒りでノックもせずに入ったので、驚いた表情を見せた湊に台本を見せつけた。

「オナニーってどういう事?この前電話した時に何で言ってくれなかった?」 

撮影の前半部分に俺が恥ずかしがりながらオナニーすると書かれていて、真っ赤になりながら怒鳴った。

「あぁ、ごめんね?一応双葉くんのマネージャーさんにも確認して、昔そういう撮影した事があるって聞いたから問題ないと思ったんだよね」

「も、問題はないけど…その、」 

「…なーに?俺の前でするのは恥ずかしい?何日も前からオナニーしなきゃってなるとドキドキしちゃうでしょ?だから敢えて言わなかったの」

「で、でも…知ってたらもっと勉強出来たのに」

「しなくていいよ。だって前俺の作品見ながらしようとしてたじゃん?…同じやり方を俺に見せてよ」 

クイッと手首を引かれて抱き寄せられると耳元で低い声でそう言われた。その瞬間ゾワッとした感覚が生まれ、バッと押し返した。

「~~ッ!!!ドSめ!」

俺は吐き捨てるようにそう言って湊の楽屋を後にした。時間もあまりないので結局どうも出来ずにいると、撮影時間になり現場へ向かった。


◇ ◆


「よろしくお願いしますー」

相変わらず笑顔で雰囲気を良くする湊に対して、俺も大人としてニコッと笑顔で挨拶を交わした。

「じゃあスタート」

入りは湊のプレイスタイルで進めていく事になっているので、身を任せていると、いつも通り優しいキスから始まった。

「ん…」

触れ合う位の軽いキスから始まり、段々と深いキスで変化させていく。ゆっくりと舌を入れられて口内を探られると温かくてそれだけで体が反応してしまう。

俺の好きな所を知っている湊の舌は少し頭を傾かせて上顎を刺激する。鼻を抜けるような声が漏れてしまったので、湊の手を持ち、ギュッと力を込めた。

「キスだけでこんなに感じちゃって可愛いよね」

羞恥を煽るように言われ、チラッと自分の足を見ると既に半勃ち状態。実際恥ずかしいが、まだこれ位は平気なので、恥ずかしがるフリをしながら足を閉じた。

トサっとベッドへ押し倒されると、次は首筋に舌を這わされた。ピクリと反射的に体が揺れて気持ち良さに湊の首へ腕を回した。首筋を舐めた後、舌は上へと移動し、俺の耳元へ到達した。次に来るであろう刺激に備えて、回している腕に力を込めた。

「可愛い、好きだよ」

「…っ」

耳元で小さく呟かれた後、軽く息を吹きかけられると、ゾワリとしたいつもの感覚が襲う。

「次はこっちね」

体を少し移動させ、胸へキスをされた。周りをなぞるように舌で弄られると、段々とプクリと主張し始める。

片方は軽く甘噛みをされた後、舌先で先端を擽るように舐められ、もう片方はカリカリと優しく爪で引っ掻かれた。どちらも一番弱い触り方をしてくる辺り、自分の体をよく知られていると感じてしまう。

「あ…っぁ、」

胸への刺激はダイレクトに股間へ送られ、もどかしくなり足を擦り寄せた。それに気付いた湊が足を開かせ、自身に触れられないように足を入れ込ませた。

「じれったいの?触って欲しい?」

意地悪な顔でそう訊ねられると俺は素直にコクリと頷いた。

「足開いて」

そう指示されると、俺はゆっくりと足を開いた。完全に勃ち上がって先走りも滴るのが見え、流石に恥ずかしくなる。

「…っあ、んま見んなよ…」

足元に移動した湊が凝視するように見つめてきたので堪らなくなり、俺は足を閉じた。

「足閉じたら何も出来ないよ?」

「…っ」

意地悪な顔でそう言われたので顔を見ないようにそっぽ向きながらもう一度足を開いた。

「ねぇ双葉くん。どうしてほしい?」

「さわ…ってほしい」

「どうやって?」

「…どうって」

「俺やり方分かんないから、一回自分でやってみてくれない?」

ここまでが湊のターンのようだ。俺は今から一人でしなければいけない状況になり、羞恥で目尻に涙が溜まってきた。

「…っ」

耳まで熱いのでおそらく真っ赤に染まっているんだろうなとは思ったが、仕事だ。やらなければ。今までだって何度かやってきた。でも。

「やだ…恥ずかしい」

大好きな湊の前だからか、体が中々動いてくれない。すると、催促するように"ほら"と言って俺の膝をグイッと掴んで開かせてきた。

「ひ、開くなっ」

「やり方教えてよ」

足を開かせた後、俺の手を掴んで自身へ誘導した。羞恥に耐えながら自分のモノを掴むと緩く扱き始めた。

「あ…っ」

今まで一人でやっていて声なんて出た事がないが、少し触れただけで声が漏れた。見られていると意識してしまうので目を閉じて必死に自分のモノを慰めていると、クイッと顎を持ち上げられた。

「ん…?」

「双葉くん。俺の事見ながらやって。やり方教えてよ」

「んな…っ」

「早く」

「………っ」

目を開いて湊を見るとそれだけで興奮してしまい、早く終わらせたい一心で自身を扱いた。意地悪な視線が興奮材料になるとは思わなかった。

「どこが気持ち良いの?」

「…ッ」

「ほら、言いなよ」

「はぁ…っここ、とかぁ…」

親指で先端を示しながら、途切れ途切れに言うと、湊は満足そうに笑いながら軽いキスをしてくれた。

「いい子だね」

「もぉ…っ無理、」

「だーめ、自分で最後までやるんだよ?」

「意地悪…」

限界に近付き、絶頂に向かって指を動かし続けていると一気に恥ずかしくなって手を緩めてしまった。

「ぁ…もう…だめ…」

もちろんイク事は出来ずに寸止め状態になってしまい、体は辛いと訴えてきたが、どうしても恥ずかしい。フルフルと体を震わせながら湊を見つめるが、手伝ってくれる気はないらしい。

「ねぇ、イキなよ」

「…は、ずかしい…」

「見ててあげるよ、イッて?」

「…湊、お願い…」

「双葉くんがイッちゃうところ見せて?」

ポロポロと涙がこぼれ落ちて動けないでいる俺を、湊は優しく抱き寄せてくれた。

「イけたらご褒美あげるから、頑張れる?」

耳元で優しく囁く声。俺が一人でイカないと作品が変わってしまう。仕事をしている者として、そんなのはいけないと無理矢理意識を立て直した。

「ん、ん…っ」

カメラのアングルも確認しながら、湊に寄り添うと俺は絶頂に向かって必死に手を動かした。

「湊っイきそう、…イッていい?」

「いいよ、俺の顔見ながらイッて」

熱っぽい表情を向けてくれた湊の瞳を見つめながら、俺は気持ちが高まりイク寸前の特有の言葉を伝えた。

「…ッんん、好き…大好きっ好き…」

恥ずかしい時、気持ち良すぎる時、湊への思いが溢れた時。好きだと伝えるのが癖になった俺は何度か言葉を繰り返して自分の手の中へ欲を吐き出した。いつも以上にビクビクと跳ねる体が止まらなくて恥ずかしい。

クタリと力尽きて湊にもたれかかると優しくキスをされた後に押し倒された。自分でも思った以上に時間を使いすぎてしまったので、必死に呼吸を整えながら次に備えた。

「双葉くん可愛すぎ」

クスッと微笑む湊は、指にローションを付けてゆっくりと蕾を解し始めた。

「次はこの子にいじめてもらおうね」

すぐに解れたそこに、ローターを当てがうとゆっくりと挿入された。達したばかりの体には強い快感になってしまい、背中がのけ反った。 

「ぁ…っやば、ぁぁ…っん」

「痛くない?」

「ん…痛くはない…っ」

ローターが進んでくるとチカっと目の前に光が散った。前立腺に当たった瞬間、俺の反応に気付いた湊はニヤリと口角を上げた。

「双葉の弱い所、みーっけ」

「んァッ…ひ、ぁぁッ!!」

ビクッと激しく体が跳ねると、俺は反射的に体を捩らせて刺激から逃げようとすると、湊が俺に覆い被さって動きを制限した。

「イッた直後だしキツイねェ。耐えれるかなぁ?」

両手を頭上で一纏めにされると、湊の片手で押さえつけられた。力の入らない今の状態では解く事は出来なくて、ビクビクと体を反応させながら首を振って意識を紛らわせた。

「…今日はローターと俺の声でイこっか」

湊の低い声は体の奥底から何かが込み上げてくる感覚になるのでイヤイヤと首を振って逃げようとするが、上手く動く事が出来なかった。

「ぁああ!!やめてっ、湊…それ、だめっ」

耳の穴へ舌を差し込まれ、音が響くように舐められると体全体が大きく跳ねた。

「ふぁぁぁ…だ、めっ、やばっ、…それだめ、やめてっ」

「双葉大好き。だーいすき」

「やぁぁ…だめ、待って…言わないで…、お願い!」

前に声だけで絶頂してしまった時に似た体の状態に焦りながら必死にジタバタ暴れてみるが、動けば動く程にローターもいい所へ当たってしまい、頭がおかしくなってきた。

「…双葉、大好き。今日も大好きな俺の声でイッてよ」

「ふぁ…やめ、呼ばな、でぇ…!」

「んー?双葉?双葉。…可愛い、双葉くん」 

「やっ、めて…!バカ、名前…やだっ、待って、変…!だめ、本当に…っ」

「いいよ、また可愛い双葉みーせて」

やめてくれる様子のない湊に本気で焦り始めるが、名前を呼ばれながら舌を入れて恥ずかしい音が響くともう体が限界を訴えていた。

「双葉、好き。大好きだよ、双葉」

「~~ッッ!!」

名前を呼ばれて愛を囁かれると全身に前と同じ感覚が襲いかかった。ビクンと体が跳ね、大きく痙攣して絶頂した。

「…イッたのかな?可愛すぎ。双葉は名前呼ばれて好きって言われたらイッちゃうんだね」

「こんの…っドSが…!」

怒りと恥ずかしさで震えながら睨み付けると、湊はニヤニヤと今までにない位に意地悪な顔をしていた。

「俺がドSなら双葉くんはドMだね。さっき俺の声でイッたくせにさ」

「うるせ…っ!!早く…っ止めろ!!」

強気な言葉を言わないと羞恥でおかしくなってしまいそうになり、ジタバタと暴れてやると、頭上で押さえられていた手を解放し、湊は俺の足へ移動した。

「えーそんなに反抗的ならこのまま入れちゃおうかなぁ」

「はぁ…っ?おま、ふざけ…」

「俺にそんな口聞いたからね。お仕置きだよ」

お互い撮影ということが抜けたのか普通に素で言い合いをしていると、前と同じくローターがあるにも関わらず湊は俺に挿入してきた。

「ひ、ぁァッ---!!!抜けっ、抜いて…っ!」

「やだよ」

ついでにローターを弱から強にされたのか更に強く動き出し、湊のモノでガンガンと弱い箇所を集中的に突かれると意識が飛んでしまいそうになる。

「あっあぁあ、イク…っまた!みな、と…ッ」

「あ…っちょ、そんなに締めないでよ。俺もイキそう」

「ん…一緒、に…イこう…?」

「ん、そうだね」

「湊、っ好き、好き…好きっ」

ぎゅっと湊の首へ腕を回して抱き付くと、腰を動かしたまま俺の自身も扱いてくれて、強く締め付けながら俺は欲を吐き出すと、その直後に湊を俺の中で果てた。ゴム越しに湊の欲が吐き出された感覚が分かり、満たされた気分になった。

ローターの電源が切られると、湊は俺の横にバタリと倒れ込んできた。

「お前…やりすぎだぞ…」

「あはは…でも最高だったよ」

「はーい、カット!湊くん今日凄かったね!これもかなりヒットすると思うよ~!」

興奮気味のスタッフさんに安心しながら疲れ切った俺はゆっくりさせてもらい、湊がいつも通りに後処理をしてくれた。お互い素を出しつつあったが、今回の撮影も無事にヒットしたようだ。

05 end.
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