異世界では人並みに幸せになれますように

bokutinkei

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98(カイル視点)

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俺は頑張った!ギレットの半端ないプレッシャーにも耐えた。


テレジョン邸から帰り出発の朝迄時間に追われ父上に話しを聞こうと思って居たが出来なかった。


唯一分かった事はやはりあの仔犬はラルクリム様だった。


それはラルクリム様が仔犬の姿で王宮を訪れ大騒動になったからだ、
父上も騒動のお陰で会えずじまいで出発の朝に伝言だけ受け取った。


(お前なら出来る、お前に任せた、気を付けて行ってこい、私は頑張ったぞ!)だ、、、
そして伝言と共に力尽きたそうだ。


まぁ仕方無い今迄のラルクリム様は大体は大人しくしてこの大陸を守って頂いていたが、
リアが愛しい者と判明した時から色々と問題を起こしていたからな父上も大変そうだ。


などと思って居たが、、、今回の旅では俺が大変な思いをしそうな予感がする、
出来るなら何事も無い用に祈るばかりだ。


テレジョン邸につくと大勢で見送られた、リアの側には仔犬事ラルクリム様事ライ君だったか?が寄り添っていた。


では確認だ、、、さて寝たなリアには気づかれ無い用に話しをさせて頂こう。


「、、、では話をしましょか?ライ君、、、いやラルクリム様」


仔犬いやラルクリム様はピクッと耳を動かしたが返事は無い沈黙が続く、、、


「ああーゴホンッもうバレていますよ」


ワンッワンッワワンッ


「えー申し訳無いのですが分かりません」


ワンッ
もう一度ラルクリム様が吠えると光の粒と共に元の大きさになったラルクリム様が目の前に現れた、
王族用の馬車なのでかなり大きい馬車なのだが流石に狭くなった、リアはさっきまでラルクリム様を抱いていたが、今度はラルクリム様のお腹辺りでスヤスヤ寝ている。


「これで良いか」


「はい有難う御座います」


「それで話しとは何だ?」


「先に防音装置を起動させて頂きますのでお待ち下さい」


「もうして有る、アムルにも聞こえなくしているので安心しろ、寝させて上げたいからな」


ラルクリム様はリアの寝顔を見て優しく微笑む、俺もリアの寝顔を見ると顔が緩んだ、可愛いなリア。


「それで?」


「、、、はい、何故ラルクリム様はリアとご一緒に居るのでしょうか?神殿の方は宜しいのですか?
 何故仔犬のサイズに?」


「あー先ずは神殿の方は問題無い、
 クリスが伝えれば良いのに神殿長に出掛ける事をクリスに連れて行かれ伝えた、
 色々やらされたがな問題無い。

 仔犬のサイズはアムルが可愛いと喜んでくれてな、抱き締めてくれる、良いだろ?」


ラルクリム様の顔が勝ち誇った顔に見える、、、


「チッ!」


「何だ?


「いえ、続きを」


「そうか?そして何故一緒に居るかだが、、、
 アムルの為だ本来ならまだアムルは動けん私が私の力をアムルに流しているので今元気に出来ている。

 なので一緒に居るアムルの為だ」


「リアは、、、そんなに弱くなっているのですか?」


「ああ、アムルは心に蓋をしている部分が有る身体と心が1つになっていない、
 元々身体の方は弱かったのだろう元からなのかある時からなのか心が心の方が離れてしまっている、
 それを補佐する為に私の力が必要になっている。

 ある程度は今は溜まっているが何時その溜まった物でも足りなく成ればアムルを失う、、、
 それは絶対に嫌なのだ、私の愛しい者を失いたく無い。

 お前もそうだろ?」


「はい、リアが居なくなる事など考えたく無い考えられ無い、、、
 ラルクリム様どうすればリアを救えますか?」


「私にも分からん、、、だが、出来る事は何でもする」


「そうですね、、、俺もします出来る限りリアを守ります」


「うむ」


そう言うともう話しは終わりだと言う様にラルクリム様が光の粒と一緒に仔犬に戻った。


リアの足に鼻先を乗せ片目を開け自慢する用にニヤリと俺を見た。


仔犬はリアが喜ぶと言っていたがラルクリム様の方が喜んで無いか?
チッ!いや今は我慢だ、、、。


俺はリアの為に我慢と思ったが少し位良いだろうと思い宿屋に付く頃ラルクリム様、
今は仔犬のライ君の首根っこを掴み


「リアの為ですので我慢して下さいね」
と有無を言わせずに鞄に放り込んでやった!
さて今度は俺の番だヒョイッとリアを抱っこして馬車を降りたのだった。


吠える声が聞こえたが無視だ。
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