異世界では人並みに幸せになれますように

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何か冷たい物が額に感じる、、、冷たくて気持ち良い、、、。


「んっ？」


私はゆっくりと目を開けた、、、此処は何処だろう？


「気づいたかい？」


優しそうな顔の女の人が顔を覗いてきて目が合った。


「、、、だれ？」


「私はロニーナあんたが助けてくれたこの子ルナの母親さ」


ロニーナさんの隣りを見るとさっきの女の子が抱き付いていた。


「ルナに話しを聞いたよ、有り難うねルナを庇って蹴られたんだろそれに熱が出ていたよ、
　なかなか目を覚さなかったから大丈夫かい」


「あっ、、、よかった」


あっそうだ！私は身体を持ち上げたが、、、。


「うっ、、、」


思わず声を上げてしまった蹴られた背中が痛いし少しくらくらする。


「大丈夫かい、無理をしちゃ駄目だよもう暫く横になっていな」


駄目だ今は寝込んでいる暇は無い、私は頭を横にゆっくりと振った。


「だいじょうぶありがとう、わたしは、、、」


本名を名乗ったら少しまずいかな？


「えっとわたしは、リア、ルナちゃんはだいじょうぶ？」


「リアちゃんね、ルナは大丈夫だよリアちゃんが庇ってくれたお陰で転んだ時膝を少し擦りむいたぐらいだよ、
　ルナ、リアちゃんにお礼を言いなさい」


「さっきは有り難う、私を庇ってくれて、、、リアちゃんの方こそルナのせいで御免なさい」


ルナちゃんはペコッと頭を下げた。


「うううん、だいじょうぶだよわたしがかってにしたことだからきにしないで」


私はルナちゃんを安心させる為にニコリと笑った。


リアちゃんは目を大きく開けて私をじっと見るとガバッと私の手を握ってきた。


「リアちゃん！リアちゃん凄く可愛いね、私の方がお姉ちゃんなのに、、、
　それなのに、、、私何も出来なくて、、、」


リアちゃんの目から涙がポロポロと落ちた。


「なかないでねっ」


見た目は私の方が歳下かも知れ無いけど、中身は私の方が上だ、
こんな小さな子が泣くなんて此処の神殿は何があったんだろう！？
周りを見ると女の人ばかりで男の人は1人も居ない、、、
確かジルはお父さんお母さん妹さんお婆さんが居るって言ってたけど。


「ここはしんでんでしょ？みんななんでこんなところにいるの？
　ここにはおんなのひとばかりでおとこのひとたちはどうしたの？」


するとロニーナさんが暗い顔をして説明してくれた。


此処の神殿は有る貴族が仕切っていて昼間はその貴族が雇っている騎士が見張りに立ち働かされていて、
仕事が終わると皆牢に入れられるみたいだ。


何時からこんな事になっているのかロニーナさんは知らないみたいだけど、
ロニーナさんの息子さんが神殿に目を付けられて家族皆で神殿に連れて来られた時から、
ロニーナさんの家族はこんな生活をしているみたいだ。


私は酷い！神殿はこんな所じゃいけないのに！と手をギュッと握った。