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135★異世界のクリフォンって………
しおりを挟むそんなコトを思いながら、リュックにシャーペンとノートを入れて、ハルト君達と外に出ました。
うふふ………やっと、ハルト君達のグリフォンを見れます。
無意識ににこにこしている私を他所に、ハルト君達は、誰からグリフォンを召喚するかという話しをしていたようです。
「ジーク、順番に呼び出す?
それとも、一斉に呼び出す?」
「ここは、全員で呼び出すほうが
良いと思う」
「どうして?」
「実際に、旅に出て
移動するコトを考えると
同時に動く方が効率良いと思うから………」
「それに、同時に呼び出しても
トラブルにならないか? を
確認するべきでしょう」
「ああ確かに………」
「じゃ~全員で召喚しようぜ」
「「「OK」」」
そして、ハルト君達は、それぞれのグリフォンの名前を呼ぶことにした。
ダリューン君が、パチッと指を鳴らして言う。
「鋼牙(こうが)」
呼びかけに応えて、艶やかで硬質な漆黒のグリフォンが現れる。
そして、ダリューン君に向かって言う。
『はい、マスターお呼びですか?』
もしかして、ダリューン君の土属性に引っ張られて、鉄(くろがね)色になったのかなぁ~って思った。
それとも、中二病らしい名前に染まったのかな?なんて思ってしまう。
でも、グリフォンってこんな色合いもあったのねって驚きましたよ。
そんなコトを思って見ていたら、アルス君もパチッと指を鳴らして呼びかける。
「蒼牙(そうが)」
呼びかけに応えて、氷河の輝く白と光りで変化する蒼色を纏ったグリフォンが現れる。
そして、アルス君に向かって言う。
『はい、マスターお呼びですか?』
ダリューン君の時は、偶然かもって思ったけど、これはマスターの属性に引っ張られた色を纏うって思って間違いないよね。
もしかして、マスターの属性の魔法も使えるようになるのかな?
そうだったら面白いのにって思いながら、私は、アルス君達を見ていた。
すると、ジーク君が、指を鳴らして呼びかける。
「風牙(ふうが)」
呼びかけに応えて、真っ白と薄緑の毛が揺らめく不思議な毛並みのグリフォンが現れる。
この色合いって、風属性って感じがするよね。
まさに、ジーク君の属性の色って思っちゃう。
瞳の色に属性が出ているって感じだよねぇ~なんて…思って見ていると……。
グリフォンは、ジーク君に向かって言う。
『はい、マスターお呼びですか?』
ふう~ん、グリフォン達のマスターに対する応えって、みんな一緒なのねって思ったわ。
そんな中で、ハルト君が、指を鳴らしてグリフォンの名前を名前を呼ぶ。
「烈牙(れつが)」
呼びかけに応えて、毛の根元は黒に近い赤で毛先に向かって赤のグラデーションで先端が金色のグリフォンが現れる。
ハルト君の髪の色に近いわね。
もしかして、火の属性魔法が使えるグリフォンだったりして………。
そして、グリフォンは、ハルトに向かって言う。
『はい、マスターお呼びですか?』
これで、4頭のグリフォンが現れたコトになる。
それぞれ、ハルト君達が言葉を濁した意味がわかる色合いだったわ。
なんかイメージと違う色彩だわ。
でも、本当にこんな色彩だったのかな?ちょっと聞いてみよう。
「ハルト君、グリフォン達って
最初っからこんな色彩だったの?」
「いや、もっと凄い色彩と柄だったよ」
私の質問に、ハルト君は苦笑ながら答えてくれた。
その表情に聞いても大丈夫だって思い再度質問した。
「聞いても良い?」
「水玉柄、ゼブラ柄、縦縞柄、豹柄
って感じだったよ」
ジーク君が、嫌そうに、指折りしながら教えてくれた。
その内容に、余計な好奇心を誘われてつい私は聞いてしまう。
「色合いは、どうだったの?」
それに、生温い表情でアルス君が言う。
「赤、青、黄色、黒って
色の三原色で
目に優しくない色だったね」
「うっわぁ~何か想像できないわ」
「事実はねぇ~ってコトで
百聞は一見にしかず………
これを見てね」
ダリューン君から差し出されたスマホには、恐ろしい色合いと柄のグリフォンが写っていた。
それを、指でちょいちょいって動かすと、確かに4頭ともに凄かった。
今の方が、ずぅーっとマシだって思う程には………。
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