異世界召喚に巻き込まれました

ブラックベリィ

文字の大きさ
133 / 140

135★異世界のクリフォンって………

しおりを挟む



 そんなコトを思いながら、リュックにシャーペンとノートを入れて、ハルト君達と外に出ました。

 うふふ………やっと、ハルト君達のグリフォンを見れます。
 無意識ににこにこしている私を他所に、ハルト君達は、誰からグリフォンを召喚するかという話しをしていたようです。

 「ジーク、順番に呼び出す?
  それとも、一斉に呼び出す?」

 「ここは、全員で呼び出すほうが
  良いと思う」

 「どうして?」

 「実際に、旅に出て
  移動するコトを考えると

  同時に動く方が効率良いと思うから………」

 「それに、同時に呼び出しても
  トラブルにならないか? を
  確認するべきでしょう」

 「ああ確かに………」

 「じゃ~全員で召喚しようぜ」

 「「「OK」」」

 そして、ハルト君達は、それぞれのグリフォンの名前を呼ぶことにした。
 ダリューン君が、パチッと指を鳴らして言う。

 「鋼牙(こうが)」

 呼びかけに応えて、艶やかで硬質な漆黒のグリフォンが現れる。
 そして、ダリューン君に向かって言う。

 『はい、マスターお呼びですか?』

 もしかして、ダリューン君の土属性に引っ張られて、鉄(くろがね)色になったのかなぁ~って思った。
 それとも、中二病らしい名前に染まったのかな?なんて思ってしまう。

 でも、グリフォンってこんな色合いもあったのねって驚きましたよ。
 そんなコトを思って見ていたら、アルス君もパチッと指を鳴らして呼びかける。

 「蒼牙(そうが)」
 
 呼びかけに応えて、氷河の輝く白と光りで変化する蒼色を纏ったグリフォンが現れる。
 そして、アルス君に向かって言う。

 『はい、マスターお呼びですか?』

 ダリューン君の時は、偶然かもって思ったけど、これはマスターの属性に引っ張られた色を纏うって思って間違いないよね。

 もしかして、マスターの属性の魔法も使えるようになるのかな?
 そうだったら面白いのにって思いながら、私は、アルス君達を見ていた。
 すると、ジーク君が、指を鳴らして呼びかける。

 「風牙(ふうが)」

 呼びかけに応えて、真っ白と薄緑の毛が揺らめく不思議な毛並みのグリフォンが現れる。
 この色合いって、風属性って感じがするよね。

 まさに、ジーク君の属性の色って思っちゃう。
 瞳の色に属性が出ているって感じだよねぇ~なんて…思って見ていると……。
 グリフォンは、ジーク君に向かって言う。

 『はい、マスターお呼びですか?』

 ふう~ん、グリフォン達のマスターに対する応えって、みんな一緒なのねって思ったわ。
 そんな中で、ハルト君が、指を鳴らしてグリフォンの名前を名前を呼ぶ。

 「烈牙(れつが)」

 呼びかけに応えて、毛の根元は黒に近い赤で毛先に向かって赤のグラデーションで先端が金色のグリフォンが現れる。
  ハルト君の髪の色に近いわね。

 もしかして、火の属性魔法が使えるグリフォンだったりして………。
 そして、グリフォンは、ハルトに向かって言う。

 『はい、マスターお呼びですか?』
 
 これで、4頭のグリフォンが現れたコトになる。
 それぞれ、ハルト君達が言葉を濁した意味がわかる色合いだったわ。

 なんかイメージと違う色彩だわ。
 でも、本当にこんな色彩だったのかな?ちょっと聞いてみよう。

 「ハルト君、グリフォン達って
  最初っからこんな色彩だったの?」

 「いや、もっと凄い色彩と柄だったよ」

 私の質問に、ハルト君は苦笑ながら答えてくれた。
 その表情に聞いても大丈夫だって思い再度質問した。

 「聞いても良い?」

 「水玉柄、ゼブラ柄、縦縞柄、豹柄
  って感じだったよ」

 ジーク君が、嫌そうに、指折りしながら教えてくれた。
 その内容に、余計な好奇心を誘われてつい私は聞いてしまう。

 「色合いは、どうだったの?」

 それに、生温い表情でアルス君が言う。 

 「赤、青、黄色、黒って
  色の三原色で
  目に優しくない色だったね」

 「うっわぁ~何か想像できないわ」

 「事実はねぇ~ってコトで
  百聞は一見にしかず………
  これを見てね」

 ダリューン君から差し出されたスマホには、恐ろしい色合いと柄のグリフォンが写っていた。

 それを、指でちょいちょいって動かすと、確かに4頭ともに凄かった。
 今の方が、ずぅーっとマシだって思う程には………。









しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

冗談のつもりでいたら本気だったらしい

下菊みこと
恋愛
やばいタイプのヤンデレに捕まってしまったお話。 めちゃくちゃご都合主義のSS。 小説家になろう様でも投稿しています。

異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?

すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。 一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。 「俺とデートしない?」 「僕と一緒にいようよ。」 「俺だけがお前を守れる。」 (なんでそんなことを私にばっかり言うの!?) そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。 「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」 「・・・・へ!?」 『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!? ※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。 ※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。 ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。

私に姉など居ませんが?

山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」 「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」 「ありがとう」 私は婚約者スティーブと結婚破棄した。 書類にサインをし、慰謝料も請求した。 「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」

お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?

すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。 お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」 その母は・・迎えにくることは無かった。 代わりに迎えに来た『父』と『兄』。 私の引き取り先は『本当の家』だった。 お父さん「鈴の家だよ?」 鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」 新しい家で始まる生活。 でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。 鈴「うぁ・・・・。」 兄「鈴!?」 倒れることが多くなっていく日々・・・。 そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。 『もう・・妹にみれない・・・。』 『お兄ちゃん・・・。』 「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」 「ーーーーっ!」 ※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。 ※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 ※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。 ※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)

お父さんのお嫁さんに私はなる

色部耀
恋愛
お父さんのお嫁さんになるという約束……。私は今夜それを叶える――。

処理中です...