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079★同郷の彼女達と、水晶越しに情報交換?6
しおりを挟むハルト君とジーク君の会話で、料理の材料が手に入ったと知った私は、つい嬉しくなってしまう。
そんなに色々な材料があるなら、ちょっと料理を作りたい。
小麦粉に塩を入れて、うどんでも作って………。
出汁は、塩漬け肉を戻したのをとってしまえば、味も付くし………。
なんてのほほんと食欲に従っていた私と違って、彼女達とアルス君達の会話が続く。
ちょっといや、かなり嫌そうな表情でエリーさんが言う。
「私は、料理がほとんど出来ないから、スープの味を調える牛乳だけで良いわ」
そんな寂しいことを言うエリーさんに、私はつい口を挟んでしまう。
「えーとね、塩漬け肉と野菜とバターとチーズと生クリーム、それにかったいパンと小麦粉を少量入れて、シチューもどきにしようよ。これなら、なべに入れるだけで出来上がるから大丈夫よ」
そう言ってから、私はその応用も思いついて言う。
「野菜を燻製肉や干し肉、それに塩漬け肉と煮れば、簡単にポトフになるじゃない。その中からお肉を出して、軽くあぶって食べれば柔らかいと思うよ……」
ご飯に移行した話題に気付いたアルス君がちょっと苦笑しながら言う。
「じゃなくて、お風呂に話しを戻そうよ」
言われて、美味しいご飯に飢えて、食事の話題に食いついていた彼女達は、ちょっと残念そうに頷く。
「「「あっ…うん」」」
気を取り直し、エリーさんが話し始める。
「食事の後に、お風呂に入ろうって話になって………」
「だったら、大きい方のお風呂に入ってみようかぁ~ってコトに………」
「で、着替えを持って部屋から出たら………」
「部屋の前で護衛していた神官戦士様に話しかけられて、お風呂に行くって言ったのよ……」
そして、何故か一瞬の沈黙が訪れてから、再び話し始める。
「そうしたらね、付いて行くって言われたのよ。それと、1人が先にいないくなったの。先行して、お風呂の準備してくれるのかな? って思ったわ………」
「していたって言えば……していたのよねぇ~」
「お湯張って、浴室内を温めて、バスタオルやタオル、ボディーソープやシャンプー、リンスやコンディショナーなんかを用意していたの?」
「うふふ……アリアってば…ほんとぉーに初心ね」
「えっ?」
「普通の準備じゃなかったのよ」
「えっ?」
「ラノベを思い出して欲しいのよ」
「えぇーとぉ…普通のラノベでは、侍女にむかれて無理やりエステって感じだったよね?」
私の言葉コクコクしてから、苦笑い浮かべてダリューン君が言う。
「でも、王城には女性はいない。神殿でもいないと思うが?」
その指摘に、ローズさんは、何処か遠くを見てから、くらぁ~く嗤って言う。
「うふふ……羞恥心をガンガン削られるし………」
ちょっと意味不明なその言葉に、私ははっとする。
昨日の私を思い出したから………。
ハルト君達に、貧弱な裸を見られてしまい、魂を空に飛ばした時の私と同じ切ない匂いを感じたから………。
だから、思い切って聞いてみる。
「もしかして、神官様達に…本当に洗われたの?」
私の問いかけに、彼女達は頬を紅く染めて、怒ったように言う。
「「「その通りよ」」」
その答えに、私は引きつってしまう。
うっわぁ~……ありえないわ。
……知らない男に、身体を洗われるなんて………。
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