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102★ダリューン君は通常運転でドSです

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 グリフォンを呼び出す召喚魔法中も、私を1人にしたくない………。
 というコトで、順番に私と一緒にいたみたい………。
 でも、目が覚めたらダリューン君は………ちょっと怖いんです(涙)
 まだ、慣れていないので、ジーク君かハルト君にして欲しかったわ。
 心臓に悪いのよ………確かに、夫に優劣つけたくなるわ。

 なんてコトを考えていると、ダリューン君は、私が目を覚ました気配を察して、声を掛けてくれます。

 「目が覚めた?」

 うっ…まぶしい…イケメンの蕩けるような笑顔と優しい声………。
 でも、そんなモノでごまかされないように………頑張れ私。

 「はい…どうして…ベッドに…ダリューン君と居るのでしょうか?」

 「あの水晶体の部屋から出て、さほどたたずに、アリアってば、寝ちゃったから」

 私の質問に何の気負いも無く答えるダリューン君。
 でもね、あの時は、私、魔法使いのローブと騎士見習いの服を着ていましたよ。
 それなのに、なんで、今の私は裸なんですか?
 でも、ダリューン君の顔を見ていたら、聞いても無駄な気がしてきました。

 「どうして裸なんですか?」

 「裸の方が、抱き心地が良いから」

 ダリューン君の予想通りの答えに、返す言葉がありませんでした。
 きっと、私の瞳は、死んだ魚の目と変わらなくなっているでしょうね。
 言い返したら、『婚約しているし、結婚するんだから慣れてね』って言われるだけだわ………諦めが肝心ね。

 「………」

 「目が覚めたなら、シャワーを浴びようね」

 「えっ?」

 「ボク達全員でお風呂に入ろうね」

 ダリューン君は、そう言うと、私をバスタオルで包んで、抱き上げてくれました。
 ずるい…自分だけジャージを着ているなんて………。
 私も、ジャージを着ていたかったわ。
 そうだ言ってみよう。

 「ダリューン君、私もジャージを持っているんだけど」

 「そう…部屋着にしたいの?」

 「ううん、寝るときに使いたいの」

 「ダメだよ。身体が休まらないからね。アリアは体力が無いんだから、しっかり休息を取るためにも裸で寝たほうが良いよ」

 「いや…あの…地震でもあったら…ねっ」

 「大丈夫、毛布でくるんで逃げるから」

 この時、ナニを言ってもダメだなって思い知りました。
 ダリューン君達は、私が裸でベッドに入っているという事実を、日常にする気だってわかりました(号泣)。

 それも、触り心地が良いってだけで………。
 いや、もしかしたら、いやらしい意味も入っているかもしれませんけど………。
 抵抗しても、無駄なんでしょうね。

 慣れるしか無いってわかっていても、当分は無理な私です(号泣)。
 チートな能力に、どうして、ビッチな部分とか、羞恥心が薄くなるとかって無かったんでしょうか?
 切実に欲しい能力なんですけどぉ~………。
 なんて、現実逃避している間に、お風呂場に付きました。








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