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召喚されちゃいました
313★ご飯を作りましょう
しおりを挟むアラン様、その色気ダダ漏れ状態で、ヤンデレ以外のなに者でもないコト
を口にしないで下さいね。
本当に、アラン様はラノベあるあるの竜人ですよね………いや、それ以上ですよ、いや本当に。
でも、そんなコトを正直に口に出すほど馬鹿じゃないので、私は口を噤みます。
黙って、柔らかい光沢がある素材ワンピースを着せてもらい、髪はアップにしてもらいましたよ。
それに、真っ白でフリルたぁ~っぷりのエプロン。
これなら調理中に邪魔になりませんよ。
ここは、アラン様にお礼を言っておく必要があります。
媚びろ媚びるんだ私、とにかく愛らしくアラン様の胸にすりすりしてから、必殺上目遣いで言います。
「アラン様、色々とありがとう………」
お礼を言ったら、すかさずアラン様に口付けしますよ。
ここで、アラン様のご機嫌をとっておきます。
それに、調理を許可してくれたアラン様の気持ちが変わらないうちに、私は、お米を炊き上げますよ。
だって、ご飯が恋しくて堪らないんですもの。
日本人のソウルフードお米を食べたいんです。
というコトで、インベントリからお米と軽量カップを取り出します。
土鍋に近いおなべがあったので、それを水でざっと洗います。
調理台にお米と軽量カップそれとおなべをのせておきます。
お米を軽量カップに入れておなべにさらっと入れます。
このお米は無洗米なので、洗う必要は無いんです。
災害時のお供に無洗米ですよね。
余計な水を使わないですみますから………。
この台所には、《火の魔石》を使ったコンロがありましたので、簡単に料理が出来ます。
でも、これって、もしかして………なんて思っていたら、アラン様が話しかけてきます。
「これらの台所の設備や調理器具は、静香の予想通り
歴代の召喚された花嫁が欲しがって開発したものや
開発させたものなんですよ
本当に便利な物なので、瞬く間に貴族社会に受け入れられました
特許という法律も、その時に花嫁の提案で作られました
その特許料は、開発した人間達に30年間支払われていますよ
これらの設備や調理器具は、裕福な平民まで普及しています」
なるほど、こっちの世界が日本とあまり変わらないくらい便利なのは、歴代の花嫁達の我が侭とか、欲望とか、あったら便利という思いから開発されたものなんですね。
私の前に召喚された花嫁さん達に感謝ですね。
「そうですね、異世界から召喚された花嫁は、私達に愛情としあわせを
何時でも与えてくれる稀有な存在なんです
私は、静香に会えてとてもしあわせですよ
愛しています、我が番」
アラン様、お願いですから調理の邪魔になるようなコトをしないで下さいよぉぉ~………。
そんなに蕩ける様な甘い表情と声なのに、ダダ漏れな色気を足して、私に話しかけないで下さい。
腰砕けになってしまいそうですよぉぉ~………。
落ち着け、私、まずは、水と昆布を入れたおなべをコンロにかけるのよ。
そして、冷めても美味しい出し巻き卵焼きを作るのよ。
たったと卵を割って、お砂糖とお醤油とめんつゆを入れて混ぜる。
そして、何故かある小さな四角いフライパンに、油を満遍なくハケで塗りつける。
それをコンロにかけて、卵液を入れてちょっと待つ。
固まって来たら、お箸でちょいちょいとまとめてひっくり返していく。
これを卵液がなくなるまで、巻いた卵に足していく。
うふふ………まずは、卵焼き完成ね。
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