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第二部 宰相閣下の謹慎事情
288 不可抗力の忘却
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※1日複数話更新です。お気を付け下さい。
会議自体はお開きになったものの、クヴィスト公爵令息はさすがに、父親がやらかした事にせよ「国に混乱を招いている事自体は間違いじゃない」とされて、サレステーデの面々が帰国するなり何なりして、アンジェスの国内向けに正式に代替わりを発表するまでは、王宮内に留め置かれる事となった。
とは言え、王子王女よりは罪はないだろうと言う事で、貴族牢ではなく、従者用の部屋の一つに、見張りを立てて留め置くと言う事らしい。
「――スヴェンテ老公」
国王陛下と、クヴィスト公爵令息が、それぞれ騎士に先導されて、先に部屋を出たところを確認したあたりで、エドヴァルドが小声でスヴェンテ老公爵に話しかけていた。
「突然である点は、この状況下ゆえに致し方なしと思って頂きたいのだが」
そう言って、エドヴァルドはフォルシアン公爵とコンティオラ公爵に続いて、三人目を公爵邸での昼食会に招こうとしていた。
「明日、昼食を公爵邸でと、そう仰るか」
「サレステーデの件で少々雑談がしたいと言うのもあるが――今、当家別邸には珍しい客が来ている。ぜひ貴方に紹介しておきたい」
「……珍しい客」
雑談が名ばかりである事は、先々代と言えど公爵家当主の経験があるだけに、二人ともが理解している。
だからスヴェンテ老公爵も、エドヴァルドが言う「珍しい客」の方に興味を示した。
「ミカ・ハルヴァラ。――亡きハルヴァラ伯爵の忘れ形見。今は優秀な家令の下で次期伯爵としての教育を着々とこなしているようだ。貴方は生前のハルヴァラ伯爵と交流があったと聞いているし、これを機に会ってみてはどうかと」
「‼」
――この裏を読めるのは、スヴェンテ老公爵ただ一人の筈だ。
それが証拠に、少し声が聞こえたらしいフォルシアン公爵は「ああ、あの子まだ王都にいるのか」と、好意的な笑みさえ浮かべていた。
「スヴェンテ老公。あの子なら会っておいて損はないと私も思う。ウチのカフェ〝ヘンリエッタ〟にも来てくれた事があるくらいだし、この前の〝ロッピア〟でも、白磁器の熱心な売り込みをかけていた。スヴェンテの羊毛産業との接点はなかなかないかも知れないが、将来有望な子だし、イデオン公爵領の中核を担っていく子になってもおかしくはない」
「お目付け役として来ているベルセリウス侯爵の都合もあって、未だ自領には帰らずにいた。そろそろと思っていたところが、今度はサレステーデの王子の話が降って湧いた結果、今に至っている」
事情を説明したエドヴァルドに、フォルシアン公爵は「なるほどな」と納得の呟きを洩らしていた。
「ああ、コンティオラ公も、ハルヴァラ伯爵令息は〝スヴァレーフ〟の素揚げも既に口にして気に入っているようだから、話は出来ると思う。もともと彼女が、ミカとボードリエ伯爵令嬢と約束をしていたところに、我々が便乗しているようなものだからな」
「……そうか。私もまだ直接話をした事はないが、エドベリ殿下の歓迎会にしろ、その後の〝ロッピア〟にしろ、その少年が話題になっていた事は知っている。挨拶を受ける事は、もちろんやぶさかではない」
コンティオラ公爵も、声の感じから不愉快ではなさそうだったので、それに頷いたエドヴァルドが「いかがだろうか」と、スヴェンテ老公爵に改めて向き直った。
「――そう言う事であれば、喜んで」
その一言に様々な感情がこめられていた事を知るのは、多分エドヴァルドとスヴェンテ老公爵だけだ。
色々とオブラートに包まなくてはならない、貴族社会の苦労の一端を垣間見たように思った。
「さて、レイナ。とりあえず公爵邸に戻るか」
私は頷いて、差し出された手を取る事しか出来なかったけれど。
* * *
私にしてみれば「怒涛の一日」と言っても良いくらいだったけど、エドヴァルドは何と、夕食もそこそこに、また王宮へと引き返して行ってしまった。
ただ考えてみれば、サレステーデの王女がフォルシアン公爵令息へやらかした事を考えると、王女を貴族牢に放り込んで、本国に送り返して、ハイ終わりと言う訳になどいく筈がない。
本来事情聴取等をすべき軍務・公安の責任者が、当事者の父親であるフォルシアン公爵である以上、必要以上に踏み込めないのは当たり前で、直属の長官では王女の相手にならないとなると、次に白羽の矢が立つのは司法を預かるイデオン公爵――エドヴァルドとなるのが必然だった。
そして逆に、第二王子がイデオン公爵邸に押しかけて来た件に関してを、フォルシアン公爵が担当する事になったようで、今度は私と入れ替わるようにセルヴァンが、王宮へと証言の為に向かった。
既に私なんかはキャパオーバーになっているけれど、そう考えると、宰相職と公爵としての責務の両立が、いかに激務であるのかを痛感させられる。
権限の重さを考えて、宰相職はそもそも王族か公爵かにしか代々受け継がれてはいないそうだ。
実務としてなら最悪長官がいるにせよ、身分の問題で太刀打ちできない場合があるからだ。
王族であればともかく、公爵が宰相位を兼ねる場合は、大抵当代公爵の兄弟や姉妹の夫などが補佐に回って領政を補佐するそうだが、何と言ってもイデオン公爵家の場合、異母弟であり、とうの昔にバーレント家に養子に入ったディルク以外に、兄弟姉妹どころか親すらいないのだ。
エドヴァルドに膨大な負担がかかるのは当たり前と言うべきだった。
「先代宰相閣下からの打診があった際を思い返しますと、旦那様ご自身は社交にも結婚にも一切興味がおありではありませんでしたから……忙しくなったところで問題ない、むしろ幸いとさえ思われたのかも知れません」
一人残された食堂で紅茶を飲みながら、よくエドヴァルドが宰相位を引き受ける気になったな…的な事を何気なく溢したところ、さりげなくお代わりを注ぎながら、ヨンナがそんな風に答えてくれた。
「先代の宰相閣下って……?」
「先々代の陛下にとっての王弟殿下、つまりは今の陛下からは大叔父君にあたられる方ですね。その当時で既にかなりのご高齢でしたので、旦那様が学園に通っていらした頃から見込んで、手元に囲い込んでおられたと言いましょうか……」
――どうやら色々とスパルタ教育が当時から施されていたらしい。
と言うかヨンナ、侍女長なのに家令同様の知識を有しているのが、さすがです。
「んー…じゃあやっぱり明日は、出来るだけエドヴァルド様に負担がかからないような昼食会にしないとね……皆には申し訳ないけど、朝から総出で準備だよね……」
私の呟きを耳にしたヨンナは、何故かそれは嬉しそうに微笑っていたけれど。
「いえいえ、私共の事は宜しいんですよ。旦那様の代になってから、この邸宅自体、公爵家とは言え社交面においては地方の下位貴族並みか、それ以下の事しかしてきておりませんでしたから。ようやく本領が発揮できると、それはもう皆が張り切っております」
さすがに王都のレストランからいきなり器を借りる様な事までは致しませんが、と茶目っ気たっぷりに言われると、私もつられて笑ってしまう。
「あ、頼んでた材料って、揃うのかな?」
「ええ。季節外れの品でない限り、この公爵邸から依頼をかけて、揃わない品はございません。全て明日の朝届きますよ」
「……頼もしいやら申し訳ないやら……」
「ドレスや宝石を際限なく注文された訳でもございませんし、まして急な食事会の為のお品です。旦那様からも、レイナ様に任せるようにと言付かりました。問題ございませんよ。サレステーデの王子殿下の様な方が押しかけてくる心配ももうないとの事ですし、明日、皆で乗り切りましょう」
心強い母のお言葉に、私は破顔した。
「有難う。頼りにしてるね。そうと決まったら、今日は早めに休まないとね」
「………」
何だかちょっとヨンナが微妙な表情になっていたけれど、私はそれを見落としていた。
……あまりに一日に色々ありすぎて、それを綺麗さっぱり忘れていたのだ。
会議自体はお開きになったものの、クヴィスト公爵令息はさすがに、父親がやらかした事にせよ「国に混乱を招いている事自体は間違いじゃない」とされて、サレステーデの面々が帰国するなり何なりして、アンジェスの国内向けに正式に代替わりを発表するまでは、王宮内に留め置かれる事となった。
とは言え、王子王女よりは罪はないだろうと言う事で、貴族牢ではなく、従者用の部屋の一つに、見張りを立てて留め置くと言う事らしい。
「――スヴェンテ老公」
国王陛下と、クヴィスト公爵令息が、それぞれ騎士に先導されて、先に部屋を出たところを確認したあたりで、エドヴァルドが小声でスヴェンテ老公爵に話しかけていた。
「突然である点は、この状況下ゆえに致し方なしと思って頂きたいのだが」
そう言って、エドヴァルドはフォルシアン公爵とコンティオラ公爵に続いて、三人目を公爵邸での昼食会に招こうとしていた。
「明日、昼食を公爵邸でと、そう仰るか」
「サレステーデの件で少々雑談がしたいと言うのもあるが――今、当家別邸には珍しい客が来ている。ぜひ貴方に紹介しておきたい」
「……珍しい客」
雑談が名ばかりである事は、先々代と言えど公爵家当主の経験があるだけに、二人ともが理解している。
だからスヴェンテ老公爵も、エドヴァルドが言う「珍しい客」の方に興味を示した。
「ミカ・ハルヴァラ。――亡きハルヴァラ伯爵の忘れ形見。今は優秀な家令の下で次期伯爵としての教育を着々とこなしているようだ。貴方は生前のハルヴァラ伯爵と交流があったと聞いているし、これを機に会ってみてはどうかと」
「‼」
――この裏を読めるのは、スヴェンテ老公爵ただ一人の筈だ。
それが証拠に、少し声が聞こえたらしいフォルシアン公爵は「ああ、あの子まだ王都にいるのか」と、好意的な笑みさえ浮かべていた。
「スヴェンテ老公。あの子なら会っておいて損はないと私も思う。ウチのカフェ〝ヘンリエッタ〟にも来てくれた事があるくらいだし、この前の〝ロッピア〟でも、白磁器の熱心な売り込みをかけていた。スヴェンテの羊毛産業との接点はなかなかないかも知れないが、将来有望な子だし、イデオン公爵領の中核を担っていく子になってもおかしくはない」
「お目付け役として来ているベルセリウス侯爵の都合もあって、未だ自領には帰らずにいた。そろそろと思っていたところが、今度はサレステーデの王子の話が降って湧いた結果、今に至っている」
事情を説明したエドヴァルドに、フォルシアン公爵は「なるほどな」と納得の呟きを洩らしていた。
「ああ、コンティオラ公も、ハルヴァラ伯爵令息は〝スヴァレーフ〟の素揚げも既に口にして気に入っているようだから、話は出来ると思う。もともと彼女が、ミカとボードリエ伯爵令嬢と約束をしていたところに、我々が便乗しているようなものだからな」
「……そうか。私もまだ直接話をした事はないが、エドベリ殿下の歓迎会にしろ、その後の〝ロッピア〟にしろ、その少年が話題になっていた事は知っている。挨拶を受ける事は、もちろんやぶさかではない」
コンティオラ公爵も、声の感じから不愉快ではなさそうだったので、それに頷いたエドヴァルドが「いかがだろうか」と、スヴェンテ老公爵に改めて向き直った。
「――そう言う事であれば、喜んで」
その一言に様々な感情がこめられていた事を知るのは、多分エドヴァルドとスヴェンテ老公爵だけだ。
色々とオブラートに包まなくてはならない、貴族社会の苦労の一端を垣間見たように思った。
「さて、レイナ。とりあえず公爵邸に戻るか」
私は頷いて、差し出された手を取る事しか出来なかったけれど。
* * *
私にしてみれば「怒涛の一日」と言っても良いくらいだったけど、エドヴァルドは何と、夕食もそこそこに、また王宮へと引き返して行ってしまった。
ただ考えてみれば、サレステーデの王女がフォルシアン公爵令息へやらかした事を考えると、王女を貴族牢に放り込んで、本国に送り返して、ハイ終わりと言う訳になどいく筈がない。
本来事情聴取等をすべき軍務・公安の責任者が、当事者の父親であるフォルシアン公爵である以上、必要以上に踏み込めないのは当たり前で、直属の長官では王女の相手にならないとなると、次に白羽の矢が立つのは司法を預かるイデオン公爵――エドヴァルドとなるのが必然だった。
そして逆に、第二王子がイデオン公爵邸に押しかけて来た件に関してを、フォルシアン公爵が担当する事になったようで、今度は私と入れ替わるようにセルヴァンが、王宮へと証言の為に向かった。
既に私なんかはキャパオーバーになっているけれど、そう考えると、宰相職と公爵としての責務の両立が、いかに激務であるのかを痛感させられる。
権限の重さを考えて、宰相職はそもそも王族か公爵かにしか代々受け継がれてはいないそうだ。
実務としてなら最悪長官がいるにせよ、身分の問題で太刀打ちできない場合があるからだ。
王族であればともかく、公爵が宰相位を兼ねる場合は、大抵当代公爵の兄弟や姉妹の夫などが補佐に回って領政を補佐するそうだが、何と言ってもイデオン公爵家の場合、異母弟であり、とうの昔にバーレント家に養子に入ったディルク以外に、兄弟姉妹どころか親すらいないのだ。
エドヴァルドに膨大な負担がかかるのは当たり前と言うべきだった。
「先代宰相閣下からの打診があった際を思い返しますと、旦那様ご自身は社交にも結婚にも一切興味がおありではありませんでしたから……忙しくなったところで問題ない、むしろ幸いとさえ思われたのかも知れません」
一人残された食堂で紅茶を飲みながら、よくエドヴァルドが宰相位を引き受ける気になったな…的な事を何気なく溢したところ、さりげなくお代わりを注ぎながら、ヨンナがそんな風に答えてくれた。
「先代の宰相閣下って……?」
「先々代の陛下にとっての王弟殿下、つまりは今の陛下からは大叔父君にあたられる方ですね。その当時で既にかなりのご高齢でしたので、旦那様が学園に通っていらした頃から見込んで、手元に囲い込んでおられたと言いましょうか……」
――どうやら色々とスパルタ教育が当時から施されていたらしい。
と言うかヨンナ、侍女長なのに家令同様の知識を有しているのが、さすがです。
「んー…じゃあやっぱり明日は、出来るだけエドヴァルド様に負担がかからないような昼食会にしないとね……皆には申し訳ないけど、朝から総出で準備だよね……」
私の呟きを耳にしたヨンナは、何故かそれは嬉しそうに微笑っていたけれど。
「いえいえ、私共の事は宜しいんですよ。旦那様の代になってから、この邸宅自体、公爵家とは言え社交面においては地方の下位貴族並みか、それ以下の事しかしてきておりませんでしたから。ようやく本領が発揮できると、それはもう皆が張り切っております」
さすがに王都のレストランからいきなり器を借りる様な事までは致しませんが、と茶目っ気たっぷりに言われると、私もつられて笑ってしまう。
「あ、頼んでた材料って、揃うのかな?」
「ええ。季節外れの品でない限り、この公爵邸から依頼をかけて、揃わない品はございません。全て明日の朝届きますよ」
「……頼もしいやら申し訳ないやら……」
「ドレスや宝石を際限なく注文された訳でもございませんし、まして急な食事会の為のお品です。旦那様からも、レイナ様に任せるようにと言付かりました。問題ございませんよ。サレステーデの王子殿下の様な方が押しかけてくる心配ももうないとの事ですし、明日、皆で乗り切りましょう」
心強い母のお言葉に、私は破顔した。
「有難う。頼りにしてるね。そうと決まったら、今日は早めに休まないとね」
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何だかちょっとヨンナが微妙な表情になっていたけれど、私はそれを見落としていた。
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