483 / 813
第二部 宰相閣下の謹慎事情
528 先代ギルド長のために
しおりを挟む
「保存の話もあったから、魚は厨房に置かせて貰ってあるんだよ。あ、追加で貝もあるから。昼食会が済んだら、バルトリとか他の従業員の手を借りて、運び出してやって。で、面白い調理法が見つかれば、僕かシレアンかジーノに連絡してよ。チェーリアでも良いんだけど、あの女性かなりお人好しだろう?誰にレシピを盗まれるとも限らないからね」
お人好しと言っても悪い意味じゃないよ、と斜め前を歩きながら、ナザリオギルド長は片手をひらひらと振っている。
「帰る前にもう一度食べに来て欲しかったけど残念だ、って彼女言ってたよ」
私もチェーリアさんは素直にいい人だと思うので、そこをあげつらうつもりはなかった。
「そうですね。でも、まぁ……これっきりと言う事もないと思うので」
「確かにね。それで、イユノヴァ・シルバーギャラリーとの店舗共有の件は、考えてくれた?実はそれを確認したくて、押しかけて来たようなところはあるんだよね」
「ナザリオギルド長は……どうしてそこまで、あのお店に拘るんですか?正直、ギルド長としての職務の範囲は越えている様に思うんですけど」
実際、気にはなっていたのだ。
シレアンさんも、それに頷けば、トリーフォンを受け入れる事もやぶさかじゃない様な事を言っていた。
「あー……やっぱり、そこにいっちゃうかぁ」
口調は軽いけれど、ナザリオギルド長は、わざとこちらを見ない様にしている気がした。
『んー……じゃあ、僕とシレアンしか知らない事だから、言葉を変えて良いかな。気付かなければ黙っていても良かったんだけど、聞けばだいぶ深くまで関わっちゃったみたいだしね』
私には同じようにしか聞こえなかったけれど、エドヴァルドが無言で眉を顰めたところを見ると、確かに話す言語が変わったと言う事なんだろう。
以前のナザリオギルド長との王都商業ギルド内でのやり取りを考えれば、もしかしたらベルィフ語に変えているのかも知れない。
『前に、僕がこの年齢でバリエンダール王都商業ギルド長になったのは、先代のギルド長が任期満了前に殺されて、すぐに任命出来る人材が他にいなかった……って話をしたよね』
『はい、伺いました』
『で、その殺された前のギルド長の娘さんが、王都から北部イラクシ族に嫁いだって言う話もしたよね?』
『……されてましたね』
答える私の口の中は、ちょっと渇いていたかも知れない。
まさか、と思ったけれど、ナザリオギルド長は緩々と首を横に振った。
『今、誰を想像したのかは何となく分かったけど、その娘さんはもう病気でこの世にはいない女性だから、違うと思うよ』
シレアンさんから概略は耳にしているんだろう。
私が一瞬エレメア側室夫人を疑った事を察して、否定してきていた。
『ああ、でも、まるきり無関係でもないのかな』
『え?』
首を傾げた私に、ナザリオギルド長は一瞬空中で、説明の言葉を模索していた様に見えた。
『今は亡き先代ギルド長の娘さんの結婚相手、イユノヴァオーナーの従兄だったんだけどね。それは同時にエレメア側室夫人の義兄であるマカールの兄でもあったわけなんだよ』
『……?』
ナザリオギルド長じゃないけれど、私もちょっと、頭の中に家系図を書きそびれた。
『まあ、少数民族の家系図なんて、狭くて当然だから、辿ればどこかで繋がるのは、むしろ当たり前だよ。――だからね』
そこは深く追求しなくても良いでしょ、とナザリオギルド長は言う。
『多分先代ギルド長だったら、その……トリーフォンだっけ?その子を放っておかなかったと思うんだよ。もちろん、イユノヴァ・シルバーギャラリーの方もだけど』
『それは……』
『別にお人好しぶるつもりはないよ。たださ、僕もシレアンもいきなり他国のギルドからここに来ただろう?余所者が任期の間、適当な経営をしていると思われたくなかったんだよね。先代ギルド長の仕事内容を確認した限り、相当優秀な人だった事は間違いないからさ。どのみち何年か先に次に繋がなきゃいけないなら、ちゃんと彼の遺志もそこに加えておきたいじゃない』
これが副ギルド長だったら、ここまではしなかった――と、前を歩きながら、ナザリオギルド長はそこでおどけて見せた。
『あっちはあっちで、引きずり降ろされても当然な仕事しかしていなかったしね。これでも、慈善事業はしていないつもりだよ?』
単に、先代ギルド長の遺志と功績が、自分とシレアンに今の動きをさせているのだと、ナザリオギルド長はそう断言した。
この分だと、シレアンさんに聞いても、同じ事を言いそうだ。
『イユノヴァオーナーも、早くにイラクシ族の村を飛び出してきての修行三昧だったから、自分とトリーフォンが親戚関係にある事は知らないと思うよ。そもそも、先代ギルド長の娘さんがイラクシ族に嫁いだ事さえも知らないんじゃないかな。僕もシレアンも、北方遊牧民族の男性と結婚した、としかぼかして説明した事はないからね』
この後も、自分たちの方からは知らせるつもりはない、とナザリオギルド長はきっぱりと言い切った。
『多少なりとやらかしている事を聞けば、自省する必要は確かにある訳だろう?聞けばどうしたって、どちらにも甘えが出てくる。知らずにいておいて、少なからずの苦労を背負うべきだね』
元が天才肌であるにせよ、ナザリオギルド長がこれまで置かれてきた環境は、決して易しい環境ではなかった。
逆境を跳ね返し続けて、ここまで来ている。
トリーフォンの心身が少し不安定だと分かっていても、ナザリオギルド長はそこを乗り越えさせたいと思っているに違いなかった。
『別に僕は、心が折れたまま放っておくとは言ってない。先代ギルド長の為にも、多少の協力はするよ。そこは疑って欲しくないね。……で、そろそろ納得してくれた?』
『そ……うですね。シレアンさんとお二人、亡くなられた先代ギルド長の存在を限りなく尊重していらっしゃると言うのは、分かりました』
『僕もシレアンも、ここへ来てから分かった事だけれど、王公認で、中央と北部との商業面からの懸け橋になろうとしていた人だったみたいだからね。この国の特殊性を考えれば、それは引き継ぐべき事項ではあるよね』
そう言ったところで、どうやら昼食会が行われる部屋の前に付いたらしい。
「本当は、まだまだ話し足りないんだけど仕方がないな」
恐らくは言葉を元に戻して、ナザリオギルド長は扉の前に立った。
「まあ、とりあえずは今日持ち帰る品物の感想と取引の書類を送り返してくれる事を待ってるよ。共有店舗の取引書面は、正式な形に認めて、別便で僕の方から送るから。あ、講師派遣に関する資料もそこに付けておくね」
ああ、忙しい。
そう笑ったナザリオギルド長は、案内役の侍女が扉を叩くのを、笑みを浮かべながら見つめていた。
お人好しと言っても悪い意味じゃないよ、と斜め前を歩きながら、ナザリオギルド長は片手をひらひらと振っている。
「帰る前にもう一度食べに来て欲しかったけど残念だ、って彼女言ってたよ」
私もチェーリアさんは素直にいい人だと思うので、そこをあげつらうつもりはなかった。
「そうですね。でも、まぁ……これっきりと言う事もないと思うので」
「確かにね。それで、イユノヴァ・シルバーギャラリーとの店舗共有の件は、考えてくれた?実はそれを確認したくて、押しかけて来たようなところはあるんだよね」
「ナザリオギルド長は……どうしてそこまで、あのお店に拘るんですか?正直、ギルド長としての職務の範囲は越えている様に思うんですけど」
実際、気にはなっていたのだ。
シレアンさんも、それに頷けば、トリーフォンを受け入れる事もやぶさかじゃない様な事を言っていた。
「あー……やっぱり、そこにいっちゃうかぁ」
口調は軽いけれど、ナザリオギルド長は、わざとこちらを見ない様にしている気がした。
『んー……じゃあ、僕とシレアンしか知らない事だから、言葉を変えて良いかな。気付かなければ黙っていても良かったんだけど、聞けばだいぶ深くまで関わっちゃったみたいだしね』
私には同じようにしか聞こえなかったけれど、エドヴァルドが無言で眉を顰めたところを見ると、確かに話す言語が変わったと言う事なんだろう。
以前のナザリオギルド長との王都商業ギルド内でのやり取りを考えれば、もしかしたらベルィフ語に変えているのかも知れない。
『前に、僕がこの年齢でバリエンダール王都商業ギルド長になったのは、先代のギルド長が任期満了前に殺されて、すぐに任命出来る人材が他にいなかった……って話をしたよね』
『はい、伺いました』
『で、その殺された前のギルド長の娘さんが、王都から北部イラクシ族に嫁いだって言う話もしたよね?』
『……されてましたね』
答える私の口の中は、ちょっと渇いていたかも知れない。
まさか、と思ったけれど、ナザリオギルド長は緩々と首を横に振った。
『今、誰を想像したのかは何となく分かったけど、その娘さんはもう病気でこの世にはいない女性だから、違うと思うよ』
シレアンさんから概略は耳にしているんだろう。
私が一瞬エレメア側室夫人を疑った事を察して、否定してきていた。
『ああ、でも、まるきり無関係でもないのかな』
『え?』
首を傾げた私に、ナザリオギルド長は一瞬空中で、説明の言葉を模索していた様に見えた。
『今は亡き先代ギルド長の娘さんの結婚相手、イユノヴァオーナーの従兄だったんだけどね。それは同時にエレメア側室夫人の義兄であるマカールの兄でもあったわけなんだよ』
『……?』
ナザリオギルド長じゃないけれど、私もちょっと、頭の中に家系図を書きそびれた。
『まあ、少数民族の家系図なんて、狭くて当然だから、辿ればどこかで繋がるのは、むしろ当たり前だよ。――だからね』
そこは深く追求しなくても良いでしょ、とナザリオギルド長は言う。
『多分先代ギルド長だったら、その……トリーフォンだっけ?その子を放っておかなかったと思うんだよ。もちろん、イユノヴァ・シルバーギャラリーの方もだけど』
『それは……』
『別にお人好しぶるつもりはないよ。たださ、僕もシレアンもいきなり他国のギルドからここに来ただろう?余所者が任期の間、適当な経営をしていると思われたくなかったんだよね。先代ギルド長の仕事内容を確認した限り、相当優秀な人だった事は間違いないからさ。どのみち何年か先に次に繋がなきゃいけないなら、ちゃんと彼の遺志もそこに加えておきたいじゃない』
これが副ギルド長だったら、ここまではしなかった――と、前を歩きながら、ナザリオギルド長はそこでおどけて見せた。
『あっちはあっちで、引きずり降ろされても当然な仕事しかしていなかったしね。これでも、慈善事業はしていないつもりだよ?』
単に、先代ギルド長の遺志と功績が、自分とシレアンに今の動きをさせているのだと、ナザリオギルド長はそう断言した。
この分だと、シレアンさんに聞いても、同じ事を言いそうだ。
『イユノヴァオーナーも、早くにイラクシ族の村を飛び出してきての修行三昧だったから、自分とトリーフォンが親戚関係にある事は知らないと思うよ。そもそも、先代ギルド長の娘さんがイラクシ族に嫁いだ事さえも知らないんじゃないかな。僕もシレアンも、北方遊牧民族の男性と結婚した、としかぼかして説明した事はないからね』
この後も、自分たちの方からは知らせるつもりはない、とナザリオギルド長はきっぱりと言い切った。
『多少なりとやらかしている事を聞けば、自省する必要は確かにある訳だろう?聞けばどうしたって、どちらにも甘えが出てくる。知らずにいておいて、少なからずの苦労を背負うべきだね』
元が天才肌であるにせよ、ナザリオギルド長がこれまで置かれてきた環境は、決して易しい環境ではなかった。
逆境を跳ね返し続けて、ここまで来ている。
トリーフォンの心身が少し不安定だと分かっていても、ナザリオギルド長はそこを乗り越えさせたいと思っているに違いなかった。
『別に僕は、心が折れたまま放っておくとは言ってない。先代ギルド長の為にも、多少の協力はするよ。そこは疑って欲しくないね。……で、そろそろ納得してくれた?』
『そ……うですね。シレアンさんとお二人、亡くなられた先代ギルド長の存在を限りなく尊重していらっしゃると言うのは、分かりました』
『僕もシレアンも、ここへ来てから分かった事だけれど、王公認で、中央と北部との商業面からの懸け橋になろうとしていた人だったみたいだからね。この国の特殊性を考えれば、それは引き継ぐべき事項ではあるよね』
そう言ったところで、どうやら昼食会が行われる部屋の前に付いたらしい。
「本当は、まだまだ話し足りないんだけど仕方がないな」
恐らくは言葉を元に戻して、ナザリオギルド長は扉の前に立った。
「まあ、とりあえずは今日持ち帰る品物の感想と取引の書類を送り返してくれる事を待ってるよ。共有店舗の取引書面は、正式な形に認めて、別便で僕の方から送るから。あ、講師派遣に関する資料もそこに付けておくね」
ああ、忙しい。
そう笑ったナザリオギルド長は、案内役の侍女が扉を叩くのを、笑みを浮かべながら見つめていた。
972
あなたにおすすめの小説
継子いじめで糾弾されたけれど、義娘本人は離婚したら私についてくると言っています〜出戻り夫人の商売繁盛記〜
野生のイエネコ
恋愛
後妻として男爵家に嫁いだヴィオラは、継子いじめで糾弾され離婚を申し立てられた。
しかし当の義娘であるシャーロットは、親としてどうしようもない父よりも必要な教育を与えたヴィオラの味方。
義娘を連れて実家の商会に出戻ったヴィオラは、貴族での生活を通じて身につけた知恵で新しい服の開発をし、美形の義娘と息子は服飾モデルとして王都に流行の大旋風を引き起こす。
度々襲来してくる元夫の、借金の申込みやヨリを戻そうなどの言葉を躱しながら、事業に成功していくヴィオラ。
そんな中、伯爵家嫡男が、継子いじめの疑惑でヴィオラに近づいてきて?
※小説家になろうで「離婚したので幸せになります!〜出戻り夫人の商売繁盛記〜」として掲載しています。
あ、すみません。私が見ていたのはあなたではなく、別の方です。
秋月一花
恋愛
「すまないね、レディ。僕には愛しい婚約者がいるんだ。そんなに見つめられても、君とデートすることすら出来ないんだ」
「え? 私、あなたのことを見つめていませんけれど……?」
「なにを言っているんだい、さっきから熱い視線をむけていたじゃないかっ」
「あ、すみません。私が見ていたのはあなたではなく、別の方です」
あなたの護衛を見つめていました。だって好きなのだもの。見つめるくらいは許して欲しい。恋人になりたいなんて身分違いのことを考えないから、それだけはどうか。
「……やっぱり今日も格好いいわ、ライナルト様」
うっとりと呟く私に、ライナルト様はぎょっとしたような表情を浮かべて――それから、
「――俺のことが怖くないのか?」
と話し掛けられちゃった! これはライナルト様とお話しするチャンスなのでは?
よーし、せめてお友達になれるようにがんばろう!
不貞の子を身籠ったと夫に追い出されました。生まれた子供は『精霊のいとし子』のようです。
桧山 紗綺
恋愛
【完結】嫁いで5年。子供を身籠ったら追い出されました。不貞なんてしていないと言っても聞く耳をもちません。生まれた子は間違いなく夫の子です。夫の子……ですが。 私、離婚された方が良いのではないでしょうか。
戻ってきた実家で子供たちと幸せに暮らしていきます。
『精霊のいとし子』と呼ばれる存在を授かった主人公の、可愛い子供たちとの暮らしと新しい恋とか愛とかのお話です。
※※番外編も完結しました。番外編は色々な視点で書いてます。
時系列も結構バラバラに本編の間の話や本編後の色々な出来事を書きました。
一通り主人公の周りの視点で書けたかな、と。
番外編の方が本編よりも長いです。
気がついたら10万文字を超えていました。
随分と長くなりましたが、お付き合いくださってありがとうございました!
覚悟は良いですか、お父様? ―虐げられた娘はお家乗っ取りを企んだ婿の父とその愛人の娘である異母妹をまとめて追い出す―
Erin
恋愛
【完結済・全3話】伯爵令嬢のカメリアは母が死んだ直後に、父が屋敷に連れ込んだ愛人とその子に虐げられていた。その挙句、カメリアが十六歳の成人後に継ぐ予定の伯爵家から追い出し、伯爵家の血を一滴も引かない異母妹に継がせると言い出す。後を継がないカメリアには嗜虐趣味のある男に嫁がられることになった。絶対に父たちの言いなりになりたくないカメリアは家を出て復讐することにした。7/6に最終話投稿予定。
【完結】婚約者が私以外の人と勝手に結婚したので黙って逃げてやりました〜某国の王子と珍獣ミミルキーを愛でます〜
平川
恋愛
侯爵家の莫大な借金を黒字に塗り替え事業を成功させ続ける才女コリーン。
だが愛する婚約者の為にと寝る間を惜しむほど侯爵家を支えてきたのにも関わらず知らぬ間に裏切られた彼女は一人、誰にも何も告げずに屋敷を飛び出した。
流れ流れて辿り着いたのは獣人が治めるバムダ王国。珍獣ミミルキーが生息するマサラヤマン島でこの国の第一王子ウィンダムに偶然出会い、強引に王宮に連れ去られミミルキーの生態調査に参加する事に!?
魔法使いのウィンロードである王子に溺愛され珍獣に癒されたコリーンは少しずつ自分を取り戻していく。
そして追い掛けて来た元婚約者に対して少女であった彼女が最後に出した答えとは…?
完結済全6話
2025.10〜連載版構想書き溜め中
2025.12 〜現時点10万字越え確定
婚約破棄とか言って早々に私の荷物をまとめて実家に送りつけているけど、その中にあなたが明日国王に謁見する時に必要な書類も混じっているのですが
マリー
恋愛
寝食を忘れるほど研究にのめり込む婚約者に惹かれてかいがいしく食事の準備や仕事の手伝いをしていたのに、ある日帰ったら「母親みたいに世話を焼いてくるお前にはうんざりだ!荷物をまとめておいてやったから明日の朝一番で出て行け!」ですって?
まあ、癇癪を起こすのはいいですけれど(よくはない)あなたがまとめてうちの実家に郵送したっていうその荷物の中、送っちゃいけないもの入ってましたよ?
※またも小説の練習で書いてみました。よろしくお願いします。
※すみません、婚約破棄タグを使っていましたが、書いてるうちに内容にそぐわないことに気づいたのでちょっと変えました。果たして婚約破棄するのかしないのか?を楽しんでいただく話になりそうです。正当派の婚約破棄ものにはならないと思います。期待して読んでくださった方申し訳ございません。
ワザと醜い令嬢をしていた令嬢一家華麗に亡命する
satomi
恋愛
醜く自らに魔法をかけてケルリール王国王太子と婚約をしていた侯爵家令嬢のアメリア=キートウェル。フェルナン=ケルリール王太子から醜いという理由で婚約破棄を言い渡されました。
もう王太子は能無しですし、ケルリール王国から一家で亡命してしまう事にしちゃいます!
【完結・全3話】不細工だと捨てられましたが、貴方の代わりに呪いを受けていました。もう代わりは辞めます。呪いの処理はご自身で!
酒本 アズサ
恋愛
「お前のような不細工な婚約者がいるなんて恥ずかしいんだよ。今頃婚約破棄の書状がお前の家に届いているだろうさ」
年頃の男女が集められた王家主催のお茶会でそう言ったのは、幼い頃からの婚約者セザール様。
確かに私は見た目がよくない、血色は悪く、肌も髪もかさついている上、目も落ちくぼんでみっともない。
だけどこれはあの日呪われたセザール様を助けたい一心で、身代わりになる魔導具を使った結果なのに。
当時は私に申し訳なさそうにしながらも感謝していたのに、時と共に忘れてしまわれたのですね。
結局婚約破棄されてしまった私は、抱き続けていた恋心と共に身代わりの魔導具も捨てます。
当然呪いは本来の標的に向かいますからね?
日に日に本来の美しさを取り戻す私とは対照的に、セザール様は……。
恩を忘れた愚かな婚約者には同情しません!
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。