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第三部 宰相閣下の婚約者
620 絶対零度の晩餐会~団欒の間①~
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「ようこそ、コンティオラ公爵令息でいらして?学園の入学祝いの晩餐会でお目にかかって以来かしら?男の子の成長は早くて驚きですわね。卒業は来年でしたかしら?」
貴族子弟の社交界デビューは18歳だそうだけど、これは令息たちが13歳から5年間通った学園を卒業して、本格的にそれぞれの進路に就くのに合わせて、明け透けに言えば「婚活」出来るようにと言うのがあるらしい。
卒業式の後、王宮内で王の祝辞と晩餐会が開かれ、それが事実上の社交界デビューとなるらしい。
ただ令息たちの側は、貴族の子弟として洩れなく学園入学が義務付けられている以上は、13歳の時点で全員王都にいるワケだから――と、学園の入学式の後でも、国王による祝辞と学園内でのささやかな食事会があるそうだ。
こちらは純粋な食事のみ、王と五公爵家のみが参加をして、基本的には自領の当主夫妻に、五公爵家は他の公爵家当主夫妻に、五年間の学園在籍を報告して顔見せを行う――令息たちにとっては、ここからが公に家名と名前を知られる、言わば「政治デビュー」とも言える場になると言う。
逆に13歳となる年齢上、その場に学生の親が娘を同伴させたりするのは禁止されているらしい。
せいぜい親同士で「18歳になったら……」と言ったような軽い口約束が黙認されている程度だとか。
まあ、ロリコンと言う単語はないにせよ、社会通念上、少女趣味・幼女趣味は嫌悪されていると言うことで良いんだろう。
つまりは、ヒース・コンティオラ公爵令息に限って言えば、学園入学時にエリィ義母様は、彼から挨拶を受けたことがあると言う話だ。
卒業は来年、つまり今は学園の四年生か。
エリィ義母様の言葉からそう推測していると、コンティオラ公爵夫人のすぐ近くにいた少年が、エリィ義母様に向かって優雅な〝ボウアンドスクレープ〟を披露した。
「お久しぶりにございます、フォルシアン公爵夫人。ヒース・コンティオラ、お招きによりこの場にまかり越しましてございます」
おお、話し声がちゃんと聞こえる!
それに確かに、先に聞いていた通りにコンティオラ公爵を若くして、クマをとったらこんな感じ――と言った容貌だ。
変に感動した私をよそに、ヒース君の挨拶をエリィ義母様は鷹揚に受け止めていた。
「今日は急な話でごめんなさいね?貴族の作法として、褒められたものではないことは承知していてよ?けれど、どうしても貴方と夫人の協力が必要な話があって、お招きしたの」
「……協力、ですか。馬車の事故があったと聞きましたが、それがなにか――」
戸惑うヒース君に、エリィ義母様は「ふふ」と淑女の笑みを閃かせた。
このあたりは、ギーレンで王妃教育を受けたシャルリーヌなんかも完璧にこなせる「微笑み」だ。
私には圧倒的に経験が足りない。
「とりあえず、立ってする話でもないから座ってちょうだい?ああ、その前に娘を紹介させて貰おうかしら。多分この先、貴方は無関係ではいられないでしょうから」
エリィ義母様にそっと背中を押された私は、戸惑ったままのヒース君に挨拶をした。
「初めまして。レイナ・フォルシアンと申します。どうか宜しくお見知りおきのほどを」
「……ご丁寧な挨拶を痛み入ります。コンティオラ公爵家嫡男のヒースです」
そうしてエリィ義母様にしたのと同じ、社交辞令全開の〝ボウアンドスクレープ〟を見せたヒース君は、戸惑ったままの視線をエリィ義母様に戻していた。
「ふふ……コンティオラ家のご子息はとても素直なお育ちでいらっしゃいますわね、夫人」
「フォルシアン公爵夫人……」
「ああ、悪い意味には捉えないで下さいませね?我が家の愚息は、もうこの頃には成績はともかく、周囲の空気を読むような余裕はなくなっていましたから、きっとご子息は将来大物になられましてよ?」
なるほど。
ヒース君、割とまだ考えていることが顔に出るとは思うけど、義兄は学生時代から既に神経質な一面が顔を覗かせていたのかも知れない。
答えに困るコンティオラ家の親子を見ながら、エリィ義母様はいつの間にかヒース君の方へと向き直っていた。
「貴方が今考えていたことは、杞憂だと言っておくわね?まだ知っている貴族はそれほど多くないけれど、義娘はイデオン公爵閣下と婚約をしたの。そう言う意味で貴方に紹介したなんて受け取られてしまったら、フォルシアン公爵家が潰されてしまうわ」
「えっ」
「……っ」
エリィ義母様の言葉に、ヒース君は目を丸くしていて、私は私でヒース君が戸惑っていた理由に気付いて、目を見開いていた。
「すっ、すみません!てっきり、この後会うナルディーニ侯爵家の令嬢よりも先に紹介しておきたいと、母が余計な気を回したのかと――」
そう言えば、学園の見学に来たと言うナルディーニ侯爵家の当主の弟一家、学園に入る本人以外に、母と妹がついて来ていると言っていた気がする。
「……そのご令嬢がお嫌いなんですか?」
うっかり聞いてみれば、ヒース君は思わぬことを聞かれた、と言った表情をこちらへと向けた。
「僕――いえ、私自身は好きも嫌いもないですよ。それを判断出来るほど、会って会話をしたこともありませんから。ただ、コンティオラ公爵家にとってナルディーニ侯爵家は不俱戴天の仇。いくらクレト様が人格者だと言っても、侯爵家の血をコンティオラ公爵家に入れることだけは死んでもしないだろうと思っているので……要は、縁組を避けるためなら何でもやるだろうと思っていたんですよ。姉に限らず、私の縁組を考えた時にも」
「あら、じゃあ我がフォルシアン公爵家は、ナルディーニ侯爵家よりは信を置いて貰えているのね?」
ヒース君の発言に、エリィ義母様はちょっと面白そうに笑っていた。
「もちろんです。比べることさえおこがましいと思っています」
どうやら、むやみに媚びているわけではないらしい。
これまで交流がほとんどなかったとしても、ナルディーニ侯爵家のまだ小さな令嬢との縁談に発展させるよりはと、フォルシアン公爵家との縁組をねじこんできた――と言う展開の方がおかしくはないと、彼の中では判断されていたのだ。
ここまで、どれほどナルディーニ侯爵家絡みの攻防があったのかと思ってしまう。
「ですが、イデオン公爵閣下とご婚約されていらっしゃるとは、大変失礼致しました。なるほど、確かに今後も長く関わるであろう方となりますね」
そう言ったヒース君は、再度こちらを見ながら軽く一礼をした。
「とは言え、今日は顔合わせが目的だったとは思えないのですが……」
ヒース、と窘める母を息子はチラと一瞥している。
「――お座りになって下さいな?」
そんな親子に、エリィ義母様がとっておきの笑みを張り付かせて着席を促した。
貴族子弟の社交界デビューは18歳だそうだけど、これは令息たちが13歳から5年間通った学園を卒業して、本格的にそれぞれの進路に就くのに合わせて、明け透けに言えば「婚活」出来るようにと言うのがあるらしい。
卒業式の後、王宮内で王の祝辞と晩餐会が開かれ、それが事実上の社交界デビューとなるらしい。
ただ令息たちの側は、貴族の子弟として洩れなく学園入学が義務付けられている以上は、13歳の時点で全員王都にいるワケだから――と、学園の入学式の後でも、国王による祝辞と学園内でのささやかな食事会があるそうだ。
こちらは純粋な食事のみ、王と五公爵家のみが参加をして、基本的には自領の当主夫妻に、五公爵家は他の公爵家当主夫妻に、五年間の学園在籍を報告して顔見せを行う――令息たちにとっては、ここからが公に家名と名前を知られる、言わば「政治デビュー」とも言える場になると言う。
逆に13歳となる年齢上、その場に学生の親が娘を同伴させたりするのは禁止されているらしい。
せいぜい親同士で「18歳になったら……」と言ったような軽い口約束が黙認されている程度だとか。
まあ、ロリコンと言う単語はないにせよ、社会通念上、少女趣味・幼女趣味は嫌悪されていると言うことで良いんだろう。
つまりは、ヒース・コンティオラ公爵令息に限って言えば、学園入学時にエリィ義母様は、彼から挨拶を受けたことがあると言う話だ。
卒業は来年、つまり今は学園の四年生か。
エリィ義母様の言葉からそう推測していると、コンティオラ公爵夫人のすぐ近くにいた少年が、エリィ義母様に向かって優雅な〝ボウアンドスクレープ〟を披露した。
「お久しぶりにございます、フォルシアン公爵夫人。ヒース・コンティオラ、お招きによりこの場にまかり越しましてございます」
おお、話し声がちゃんと聞こえる!
それに確かに、先に聞いていた通りにコンティオラ公爵を若くして、クマをとったらこんな感じ――と言った容貌だ。
変に感動した私をよそに、ヒース君の挨拶をエリィ義母様は鷹揚に受け止めていた。
「今日は急な話でごめんなさいね?貴族の作法として、褒められたものではないことは承知していてよ?けれど、どうしても貴方と夫人の協力が必要な話があって、お招きしたの」
「……協力、ですか。馬車の事故があったと聞きましたが、それがなにか――」
戸惑うヒース君に、エリィ義母様は「ふふ」と淑女の笑みを閃かせた。
このあたりは、ギーレンで王妃教育を受けたシャルリーヌなんかも完璧にこなせる「微笑み」だ。
私には圧倒的に経験が足りない。
「とりあえず、立ってする話でもないから座ってちょうだい?ああ、その前に娘を紹介させて貰おうかしら。多分この先、貴方は無関係ではいられないでしょうから」
エリィ義母様にそっと背中を押された私は、戸惑ったままのヒース君に挨拶をした。
「初めまして。レイナ・フォルシアンと申します。どうか宜しくお見知りおきのほどを」
「……ご丁寧な挨拶を痛み入ります。コンティオラ公爵家嫡男のヒースです」
そうしてエリィ義母様にしたのと同じ、社交辞令全開の〝ボウアンドスクレープ〟を見せたヒース君は、戸惑ったままの視線をエリィ義母様に戻していた。
「ふふ……コンティオラ家のご子息はとても素直なお育ちでいらっしゃいますわね、夫人」
「フォルシアン公爵夫人……」
「ああ、悪い意味には捉えないで下さいませね?我が家の愚息は、もうこの頃には成績はともかく、周囲の空気を読むような余裕はなくなっていましたから、きっとご子息は将来大物になられましてよ?」
なるほど。
ヒース君、割とまだ考えていることが顔に出るとは思うけど、義兄は学生時代から既に神経質な一面が顔を覗かせていたのかも知れない。
答えに困るコンティオラ家の親子を見ながら、エリィ義母様はいつの間にかヒース君の方へと向き直っていた。
「貴方が今考えていたことは、杞憂だと言っておくわね?まだ知っている貴族はそれほど多くないけれど、義娘はイデオン公爵閣下と婚約をしたの。そう言う意味で貴方に紹介したなんて受け取られてしまったら、フォルシアン公爵家が潰されてしまうわ」
「えっ」
「……っ」
エリィ義母様の言葉に、ヒース君は目を丸くしていて、私は私でヒース君が戸惑っていた理由に気付いて、目を見開いていた。
「すっ、すみません!てっきり、この後会うナルディーニ侯爵家の令嬢よりも先に紹介しておきたいと、母が余計な気を回したのかと――」
そう言えば、学園の見学に来たと言うナルディーニ侯爵家の当主の弟一家、学園に入る本人以外に、母と妹がついて来ていると言っていた気がする。
「……そのご令嬢がお嫌いなんですか?」
うっかり聞いてみれば、ヒース君は思わぬことを聞かれた、と言った表情をこちらへと向けた。
「僕――いえ、私自身は好きも嫌いもないですよ。それを判断出来るほど、会って会話をしたこともありませんから。ただ、コンティオラ公爵家にとってナルディーニ侯爵家は不俱戴天の仇。いくらクレト様が人格者だと言っても、侯爵家の血をコンティオラ公爵家に入れることだけは死んでもしないだろうと思っているので……要は、縁組を避けるためなら何でもやるだろうと思っていたんですよ。姉に限らず、私の縁組を考えた時にも」
「あら、じゃあ我がフォルシアン公爵家は、ナルディーニ侯爵家よりは信を置いて貰えているのね?」
ヒース君の発言に、エリィ義母様はちょっと面白そうに笑っていた。
「もちろんです。比べることさえおこがましいと思っています」
どうやら、むやみに媚びているわけではないらしい。
これまで交流がほとんどなかったとしても、ナルディーニ侯爵家のまだ小さな令嬢との縁談に発展させるよりはと、フォルシアン公爵家との縁組をねじこんできた――と言う展開の方がおかしくはないと、彼の中では判断されていたのだ。
ここまで、どれほどナルディーニ侯爵家絡みの攻防があったのかと思ってしまう。
「ですが、イデオン公爵閣下とご婚約されていらっしゃるとは、大変失礼致しました。なるほど、確かに今後も長く関わるであろう方となりますね」
そう言ったヒース君は、再度こちらを見ながら軽く一礼をした。
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