601 / 785
第三部 宰相閣下の婚約者
655 悪役令嬢はどっち?(前)
しおりを挟む
「姉上……っ」
咎めるような声をヒース君が上げたけれど、私は緩々と首を横に振った。
「もともと私はこの国の出身じゃありませんし、それでなくともエドベリ殿下歓迎のための夜会と、その後の〝ロッピア〟くらいしか社交の場には顔を出していませんから、すぐに分からずとも仕方がないかと」
「――――」
そんな感じに私がちょっとだけ「ヒント」を零したところで、ようやくと言うべきか、ただ反発していたらしい瞳に別の色が浮かんだ。
「……貴女……」
さすが公爵令嬢、上から下まで嘗め回すように見るとか、そう言ったことはしないものの、一度で視界全体に私の髪やドレスを収めたようで、その目がゆっくりと見開かれた。
なので私も、そこでスッと〝カーテシー〟をすることにした。
「初めまして、コンティオラ公爵令嬢。フォルシアン公爵家息女レイナですわ」
……お義兄様、横でそんな複雑そうな表情をしないで下さい。
「フォルシアン公爵の……父が『見切りをつけなさい』と言うのは……そう言う……」
どうやらダメパパなりにコンティオラ公爵、私がフォルシアン公爵家の養女になった時に、一応の苦言は呈していたらしかった。
ただ、普段放っておきながら突然小言を言われたところで、私でも聞かないだろうなとは思うけど。
「……どうして……」
「え?」
「どうして貴女なのよ!政略で隣国の王女が相手とか、それならまだ諦めもついた!せめて側室で、くらいの心境にはなれたわ!それがどうして……っ」
いや、それは「諦めた」とは言わないと思う。
――多分、マリセラ嬢以外の全員が、私の内心と同じ気持ちの筈だ。
「同じ公爵家だもの、オルセン侯爵家よりは遥かに条件は良い筈だし、あの娘の様なタイプがお嫌なら、私の方がより『公爵夫人』として相応しいことを示せば良いのだと思って、見た目だけのアピールにならないよう努力したのよ⁉」
「あ、はい」
どうやらトゥーラ嬢と、エドヴァルドを狙っていた二大巨頭状態だったと言うのは、聞いていると確かなようだった。
なるほど、トゥーラ嬢に欠片も興味を持っていないのなら、違った方向からアピールしないと――と、考えたこと自体は間違ってない。
「それが今度は聖女の姉⁉見た目でも淑女教育でもなく、政治が重要だったとでも⁉そんな貴婦人はこの国にいなかったわ!誰を手本にしろと言うのよ!」
淑女であることと、職業婦人であることを両立させている女性なら、それこそブレンダ・オルセン侯爵夫人なんかは良い例だろうに、とは思ったものの、トゥーラ嬢憎しが先に立って、母親までは視界に入らなかったのかも知れない。
そう言えばエドヴァルドは言っていた。
お花畑在住も、公爵夫人になりたい女にも用はない――と。
それは立場だけのことを指してはいなかったんだろう。
「エドヴァルド様……外交は大事と思っていても、社交はむしろ不要くらいに思ってそう……」
国王陛下に踊らせておいて、自分は壁の花――とは言わないまでも、誰とも踊ることをしなかったのだから、その姿勢は徹底していたと言って良かった。
「エドヴァルド様……?」
あ、しまった。
どうやらココロの声が洩れ出てしまっていたっぽい。
第三者が聞けば「私は『エドヴァルド様』呼びが許されてるんですよ」って、タダの嫌味だ。
「何よ……何なのよ……っ」
ギリリと手のひらを握りしめるマリセラ嬢の反応は表向き無視しつつ、私はとりあえずこの場をごまかすように「ふふふ」と微笑っておいた。
「コンティオラ公爵令嬢」
姿勢は立派かも知れない。
お花畑在住の令嬢よりは、全然。
ただ壊滅的に、周囲の状況、時勢、自家が何をしているのかと言うことを判断する能力が欠けていたのだと思う。
ヒース君を見るに、もう何でも言ってやってくれと言う空気すら感じるので、私は遠慮なくそこに乗っからせて貰うことにした。
多分、エドヴァルドもそうした方が褒めてくれそう――と言うか、詐欺師集団の逮捕に首を突っ込んでいることへの吹雪が多少は緩むじゃないかと、淡い期待を抱きつつ、私はマリセラ嬢に話しかけることにした。
「一日何時間勉強なさっていらっしゃいます?」
「え?」
恐らくはまるで想定外なことを聞かれたからだろう。
握りしめていた手も緩んで、ぽかんとした顔をこちらへと向けていた。
普段はキツめの美人さんだけど、意識しないところでは、これはこれで美人がより際立つんだなぁ……と、一瞬場違いなことを考えてしまった。
「私、元いた国で王都学園のもう一段階上、的な学園に通っていたんですけど」
最初の頃は学園に似ているのかと思ったけれど、年数やカリキュラムを考えれば、王都学園は中高一貫教育の進学校のようなものではないかと思う。
卒業後は、実家の後継者教育を受けるか、王宮に就職するか、市井に出るか――大学に行くか、高卒で公務員試験を受けるか、民間就職あるいは専門学校に行くか……に似ていると。
王都学園に上がある、と言っているも同然なので、お義兄様やヒース君は、分かりやすく目を瞠っていた。
「その学園に入るために、王都学園に通う以上の時間、一日の半分以上を勉強に費やしてました」
「「「⁉」」」
これに関しては誇張は一切ない。
中学高校と通っていた時間も加えれば、確実に一日12時間以上は机に向かっていた筈だ。
ただの丸暗記では意味がない。
覚えたことを利用して、次の回答に活かすだけの融通さがないと、SランクどころかAランクの大学も通らない。
だから山ほど問題を解いて、パターンを学んで、応用力をひたすら鍛えたのだ。
それには時間はどれほどあったとて、足りないくらいだった。
「相手の話を聞きすぎるくらいに聞いて、自分が知っているパターンを頭の中で当てはめて、何を問われているのか、どう答えるのが正しいのか。いくつも問題を解いて、過去例をたたきこみました。今回、私がどうして詐欺が分かったのかと思えば……そう言うことです」
受験と言うよりは大学に入ってから、経営経済の勉強を進めた過程で目にした事例ではあるけど、過去の事例を知っていて、頭の中で結びついたと言うところは否定出来ない。
それでも。
「貴女はこの契約書を読んだのかも知れないし、読んだ『つもり』になっているのかも知れない」
「つもりですって⁉」
「この書類のあちらこちらに散りばめられた悪意に、何一つ気付かなければ結果的にそうなりますよね」
「……っ」
「自覚した方が良いですよ?貴女が読んだ『つもり』で交わした契約と、渡した資金は――」
素人投資家の練習台で済ませられることではなくなった。
それはちゃんと、自覚して貰わないといけない。
「――このまま行けば領内の侯爵家や大手商会を巻き込んで、コンティオラ公爵家そのものを潰しかねない」
「⁉」
私の言葉にマリセラ嬢は、これ以上ないくらいに目を瞠り――ヒース君は、そっと床に視線を落とした。
咎めるような声をヒース君が上げたけれど、私は緩々と首を横に振った。
「もともと私はこの国の出身じゃありませんし、それでなくともエドベリ殿下歓迎のための夜会と、その後の〝ロッピア〟くらいしか社交の場には顔を出していませんから、すぐに分からずとも仕方がないかと」
「――――」
そんな感じに私がちょっとだけ「ヒント」を零したところで、ようやくと言うべきか、ただ反発していたらしい瞳に別の色が浮かんだ。
「……貴女……」
さすが公爵令嬢、上から下まで嘗め回すように見るとか、そう言ったことはしないものの、一度で視界全体に私の髪やドレスを収めたようで、その目がゆっくりと見開かれた。
なので私も、そこでスッと〝カーテシー〟をすることにした。
「初めまして、コンティオラ公爵令嬢。フォルシアン公爵家息女レイナですわ」
……お義兄様、横でそんな複雑そうな表情をしないで下さい。
「フォルシアン公爵の……父が『見切りをつけなさい』と言うのは……そう言う……」
どうやらダメパパなりにコンティオラ公爵、私がフォルシアン公爵家の養女になった時に、一応の苦言は呈していたらしかった。
ただ、普段放っておきながら突然小言を言われたところで、私でも聞かないだろうなとは思うけど。
「……どうして……」
「え?」
「どうして貴女なのよ!政略で隣国の王女が相手とか、それならまだ諦めもついた!せめて側室で、くらいの心境にはなれたわ!それがどうして……っ」
いや、それは「諦めた」とは言わないと思う。
――多分、マリセラ嬢以外の全員が、私の内心と同じ気持ちの筈だ。
「同じ公爵家だもの、オルセン侯爵家よりは遥かに条件は良い筈だし、あの娘の様なタイプがお嫌なら、私の方がより『公爵夫人』として相応しいことを示せば良いのだと思って、見た目だけのアピールにならないよう努力したのよ⁉」
「あ、はい」
どうやらトゥーラ嬢と、エドヴァルドを狙っていた二大巨頭状態だったと言うのは、聞いていると確かなようだった。
なるほど、トゥーラ嬢に欠片も興味を持っていないのなら、違った方向からアピールしないと――と、考えたこと自体は間違ってない。
「それが今度は聖女の姉⁉見た目でも淑女教育でもなく、政治が重要だったとでも⁉そんな貴婦人はこの国にいなかったわ!誰を手本にしろと言うのよ!」
淑女であることと、職業婦人であることを両立させている女性なら、それこそブレンダ・オルセン侯爵夫人なんかは良い例だろうに、とは思ったものの、トゥーラ嬢憎しが先に立って、母親までは視界に入らなかったのかも知れない。
そう言えばエドヴァルドは言っていた。
お花畑在住も、公爵夫人になりたい女にも用はない――と。
それは立場だけのことを指してはいなかったんだろう。
「エドヴァルド様……外交は大事と思っていても、社交はむしろ不要くらいに思ってそう……」
国王陛下に踊らせておいて、自分は壁の花――とは言わないまでも、誰とも踊ることをしなかったのだから、その姿勢は徹底していたと言って良かった。
「エドヴァルド様……?」
あ、しまった。
どうやらココロの声が洩れ出てしまっていたっぽい。
第三者が聞けば「私は『エドヴァルド様』呼びが許されてるんですよ」って、タダの嫌味だ。
「何よ……何なのよ……っ」
ギリリと手のひらを握りしめるマリセラ嬢の反応は表向き無視しつつ、私はとりあえずこの場をごまかすように「ふふふ」と微笑っておいた。
「コンティオラ公爵令嬢」
姿勢は立派かも知れない。
お花畑在住の令嬢よりは、全然。
ただ壊滅的に、周囲の状況、時勢、自家が何をしているのかと言うことを判断する能力が欠けていたのだと思う。
ヒース君を見るに、もう何でも言ってやってくれと言う空気すら感じるので、私は遠慮なくそこに乗っからせて貰うことにした。
多分、エドヴァルドもそうした方が褒めてくれそう――と言うか、詐欺師集団の逮捕に首を突っ込んでいることへの吹雪が多少は緩むじゃないかと、淡い期待を抱きつつ、私はマリセラ嬢に話しかけることにした。
「一日何時間勉強なさっていらっしゃいます?」
「え?」
恐らくはまるで想定外なことを聞かれたからだろう。
握りしめていた手も緩んで、ぽかんとした顔をこちらへと向けていた。
普段はキツめの美人さんだけど、意識しないところでは、これはこれで美人がより際立つんだなぁ……と、一瞬場違いなことを考えてしまった。
「私、元いた国で王都学園のもう一段階上、的な学園に通っていたんですけど」
最初の頃は学園に似ているのかと思ったけれど、年数やカリキュラムを考えれば、王都学園は中高一貫教育の進学校のようなものではないかと思う。
卒業後は、実家の後継者教育を受けるか、王宮に就職するか、市井に出るか――大学に行くか、高卒で公務員試験を受けるか、民間就職あるいは専門学校に行くか……に似ていると。
王都学園に上がある、と言っているも同然なので、お義兄様やヒース君は、分かりやすく目を瞠っていた。
「その学園に入るために、王都学園に通う以上の時間、一日の半分以上を勉強に費やしてました」
「「「⁉」」」
これに関しては誇張は一切ない。
中学高校と通っていた時間も加えれば、確実に一日12時間以上は机に向かっていた筈だ。
ただの丸暗記では意味がない。
覚えたことを利用して、次の回答に活かすだけの融通さがないと、SランクどころかAランクの大学も通らない。
だから山ほど問題を解いて、パターンを学んで、応用力をひたすら鍛えたのだ。
それには時間はどれほどあったとて、足りないくらいだった。
「相手の話を聞きすぎるくらいに聞いて、自分が知っているパターンを頭の中で当てはめて、何を問われているのか、どう答えるのが正しいのか。いくつも問題を解いて、過去例をたたきこみました。今回、私がどうして詐欺が分かったのかと思えば……そう言うことです」
受験と言うよりは大学に入ってから、経営経済の勉強を進めた過程で目にした事例ではあるけど、過去の事例を知っていて、頭の中で結びついたと言うところは否定出来ない。
それでも。
「貴女はこの契約書を読んだのかも知れないし、読んだ『つもり』になっているのかも知れない」
「つもりですって⁉」
「この書類のあちらこちらに散りばめられた悪意に、何一つ気付かなければ結果的にそうなりますよね」
「……っ」
「自覚した方が良いですよ?貴女が読んだ『つもり』で交わした契約と、渡した資金は――」
素人投資家の練習台で済ませられることではなくなった。
それはちゃんと、自覚して貰わないといけない。
「――このまま行けば領内の侯爵家や大手商会を巻き込んで、コンティオラ公爵家そのものを潰しかねない」
「⁉」
私の言葉にマリセラ嬢は、これ以上ないくらいに目を瞠り――ヒース君は、そっと床に視線を落とした。
1,049
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
愛人を選んだ夫を捨てたら、元婚約者の公爵に捕まりました
由香
恋愛
伯爵夫人リュシエンヌは、夫が公然と愛人を囲う結婚生活を送っていた。
尽くしても感謝されず、妻としての役割だけを求められる日々。
けれど彼女は、泣きわめくことも縋ることもなく、静かに離婚を選ぶ。
そうして“捨てられた妻”になったはずの彼女の前に現れたのは、かつて婚約していた元婚約者――冷静沈着で有能な公爵セドリックだった。
再会とともに始まるのは、彼女の価値を正しく理解し、決して手放さない男による溺愛の日々。
一方、彼女を失った元夫は、妻が担っていたすべてを失い、社会的にも転落していく。
“尽くすだけの妻”から、“選ばれ、守られる女性”へ。
静かに離婚しただけなのに、
なぜか元婚約者の公爵に捕まりました。
事情があってメイドとして働いていますが、実は公爵家の令嬢です。
木山楽斗
恋愛
ラナリアが仕えるバルドリュー伯爵家では、子爵家の令嬢であるメイドが幅を利かせていた。
彼女は貴族の地位を誇示して、平民のメイドを虐げていた。その毒牙は、平民のメイドを庇ったラナリアにも及んだ。
しかし彼女は知らなかった。ラナリアは事情があって伯爵家に仕えている公爵令嬢だったのである。
平民の娘だから婚約者を譲れって? 別にいいですけど本当によろしいのですか?
和泉 凪紗
恋愛
「お父様。私、アルフレッド様と結婚したいです。お姉様より私の方がお似合いだと思いませんか?」
腹違いの妹のマリアは私の婚約者と結婚したいそうだ。私は平民の娘だから譲るのが当然らしい。
マリアと義母は私のことを『平民の娘』だといつも見下し、嫌がらせばかり。
婚約者には何の思い入れもないので別にいいですけど、本当によろしいのですか?
お前は家から追放する?構いませんが、この家の全権力を持っているのは私ですよ?
水垣するめ
恋愛
「アリス、お前をこのアトキンソン伯爵家から追放する」
「はぁ?」
静かな食堂の間。
主人公アリス・アトキンソンの父アランはアリスに向かって突然追放すると告げた。
同じく席に座っている母や兄、そして妹も父に同意したように頷いている。
いきなり食堂に集められたかと思えば、思いも寄らない追放宣言にアリスは戸惑いよりも心底呆れた。
「はぁ、何を言っているんですか、この領地を経営しているのは私ですよ?」
「ああ、その経営も最近軌道に乗ってきたのでな、お前はもう用済みになったから追放する」
父のあまりに無茶苦茶な言い分にアリスは辟易する。
「いいでしょう。そんなに出ていって欲しいなら出ていってあげます」
アリスは家から一度出る決心をする。
それを聞いて両親や兄弟は大喜びした。
アリスはそれを哀れみの目で見ながら家を出る。
彼らがこれから地獄を見ることを知っていたからだ。
「大方、私が今まで稼いだお金や開発した資源を全て自分のものにしたかったんでしょうね。……でもそんなことがまかり通るわけないじゃないですか」
アリスはため息をつく。
「──だって、この家の全権力を持っているのは私なのに」
後悔したところでもう遅い。
離婚する両親のどちらと暮らすか……娘が選んだのは夫の方だった。
しゃーりん
恋愛
夫の愛人に子供ができた。夫は私と離婚して愛人と再婚したいという。
私たち夫婦には娘が1人。
愛人との再婚に娘は邪魔になるかもしれないと思い、自分と一緒に連れ出すつもりだった。
だけど娘が選んだのは夫の方だった。
失意のまま実家に戻り、再婚した私が数年後に耳にしたのは、娘が冷遇されているのではないかという話。
事実ならば娘を引き取りたいと思い、元夫の家を訪れた。
再び娘が選ぶのは父か母か?というお話です。
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。