738 / 785
第三部 宰相閣下の婚約者
772 その罪状は「全部乗せ」で
しおりを挟む
「エリィ、レイナちゃん、入るよ」
エドヴァルドがカプート子爵やフラーヴェク子爵を連れて〝誓約の間〟を出た後。
それほど間を置かずに、イル義父様と叔父レンナルト卿が再びこの部屋へと戻って来た。
「……っと、大公殿下もいらっしゃいましたか。これは大変失礼致しました」
どうやらイル義父様の頭の中には、テオドル大公がここにいることは全くの想定外だったらしい。
一瞬だけ目を瞠ったものの、すぐさま〝ボウアンドスクレープ〟の礼を見せる。
「うむ。何やら〝軍神の間〟は立て込んでおるらしくてな。宰相の指示でここでしばらく待てと言われたわ」
「……そうでしたか」
立て込んでいる、のところでやっぱりイル義父様も形の良い眉を顰めていたけれど、表立って触れるつもりはないように見えた。
きっと〝軍神の間〟がまだ諸侯の移動が落ち着いていないだろうことにも、エドヴァルドがテオドル大公をここに誘導したことにも、異論はなかったんだろう。
「殿下、私の義弟であるレンナルト・ダリアン卿の同席も許可いただけますか。この後、我が妻と共に引き上げる予定だったものですから」
侯爵家関係者となれば、恐らくはテオドル大公も把握はしているだろうけど、礼儀作法上、紹介をしないわけにもいかない。
位が下となるレンナルト卿は、もちろん言葉は発することなく無言で〝ボウアンドスクレープ〟の礼だけを取り、テオドル大公も世間話をしている場合ではないとばかりに「うむ」と、頷いて見せただけで、この場での邂逅は良しとされた。
「そうそうフォルシアン公爵、ちょうど今、其方の妻に『これ以上夫の公務の負担が増えぬよう助けては貰えまいか』と泣きつかれておったところだ。夫思いの良き妻を持って幸せものだな、公爵」
「!」
ここで言う公務の負担とは、もちろん「王族公務」のことだ。
もうしばらく大公でいることを望まれた――そのことを仄めかせてきたテオドル大公に、気付かないイル義父様じゃなかった。
「寛容なる殿下におかれましては、我が最愛の妻の申し入れ、受け入れて下さったものとの認識で間違いございませんでしょうか」
「たおやかなる美女の申し入れ、無下にするわけにもいかぬわな。こちらこそ我が最愛の怒りを買うであろうよ」
そして今の会話で、テオドル大公が当面の間「大公」位を持ち続けることへの確認も取れたものと思われた。
面倒だからと、ド直球に用件のやりとりはしないと言うことなんだろう。
貴族カーストの頂点に近いところにいる二人だからこそ、揚げ足取りになるような単語はなるべく避けているに違いない。
「殿下、心より感謝申し上げます。さすがに私の手には余りますもので」
「ふ……まさか其方が実質の第二位になろうとは、誰も思うまいよ。下手をすると宰相くらいしか把握をしておらんかったのではないか?」
「恥ずかしながら、仰る通りです」
「で、あろうなぁ」
サイコパス、という名称が知られていないのはともかくとしても、逆らえるものなら逆らってみろ、下剋上むしろ歓迎――が、国王陛下の基本の立ち位置だと思う。
何せ楽しめれば倫理は二の次三の次の人だ。
王家直系の血を残すことに固執しているようには全く見えないし、いっそ好きにすればいいとさえ思っているフシがある。
周囲は周囲で、王の若さが後継者不足と言うコトの深刻さ覆い隠していた。
今回改めてそのことに気付かされたであろうテオドル大公もイル義父様も、それぞれが迂闊さを恥じるかのように、苦笑いをすることしか出来ずにいた。
「それで儂は〝軍神の間〟で再度仰々しい任命でもされるのか? それとも何か、今の肩書での立ち会いでも必要としておるのか?」
「任命に関しては、これまでの当面復帰が延長となるだけでしたら、そもそもいつまでと明記されておりませんでしたから、しれっとこのまま強行されるかと。それとも、アンディション侯爵領でのんびりとお過ごしになることは諦められましたか?」
大公位は臨時のままか、恒久復帰なのか。
裏から匂わせるように聞いてくるイル義父様に、テオドル大公はふん、と鼻を鳴らした。
「年寄りをあてにするのは期間限定にしておくが良いぞ。悪いがそこは譲れん」
「それは失礼を致しました。肝に銘じましょう」
笑っているようで笑っていない、オトナのやり取りだ。
ある意味、ちゃんとアンジェス王家の血を持っている者同士だと、私は思わず納得してしまった。
「それで殿下、話はどこまで……?」
「うん? 投資詐欺と〝痺れ茶〟の流通の話は聞いたが、そこまでだ。ああ、あとその件で詰め腹を切らされるのがレイフになるだろうことか? まあ、レイフの話はそこまで詳しく聞いとらんかったが、もともとサレステーデへの赴任話があったくらいだ。いっそ全部乗せした方がアンジェス王家としての傷は最低限で済むだろうからな」
「全部乗せ……」
さすがにそれはどうなんだろう、と私だけじゃなくイル義父様もそう思ったみたいで、表情に出ていた。
ただテオドル大公は、あながち間違いでもないだろう……と、ニコリともしない。
どうやら冗談で言ったわけではないようだった。
「とは言え、それだけでは儂はこの場には呼ばれまいよ。それなら事後報告でも済むことだからな。陛下あるいは宰相か? この老体に何を望んでおられるのであろうな」
そう言ったテオドル大公の口の端が、不敵に持ち上げられる。
イル義父様でさえ気圧される、それはより本流に近い王族としての威厳だった。
恐らく無意識のうちに、イル義父様の背が少し伸びたように私には見えた。
「――テオドル大公殿下、この後の五公爵会議への立ち会いをお願い申し上げたい」
「立ち会い?」
訝しむ大公にイル義父様が、スヴェンテ老公爵が臨時の議長となること、その他の公爵家は部分的に採決に参加が出来ない状態であることなどを簡潔に説明する。
「先ほどのレイナ嬢の話だけでも、何故そこまでのことになっておるのかと思っておったが……諸悪の根源はナルディーニ侯爵家か……!」
はい、大公殿下。
それも今回の関係者の内心の総意です。
ただ、とイル義父様はそこに更に付け加えていた。
「そうとも言えますし、先代エモニエ侯爵夫人に関して言うなら、先代あるいは先々代の王が残した最後の負の遺産が露呈したのだとも……」
「うむ。バリエンダールのフレイア伯爵家か……なるほど、儂が呼ばれた理由の一端はそこにもあるか」
イル義父様やエドヴァルド以上に、テオドル大公には先代、先々代の王の時代の記憶はよりハッキリと残っているはずだ。
アレンカ・フレイア伯爵令嬢がアンジェスのエモニエ侯爵家に輿入れした経緯についても知らないはずがなかった。
「殿下におかれましては、バリエンダール王家の誰にこの件を告げるべきなのか、ぜひ王と宰相に忌憚なきところを語っていただければと愚考する次第です」
「ふむ……」
口元に手をやるテオドル大公の目は、とても厳しいものになりつつあった。
エドヴァルドがカプート子爵やフラーヴェク子爵を連れて〝誓約の間〟を出た後。
それほど間を置かずに、イル義父様と叔父レンナルト卿が再びこの部屋へと戻って来た。
「……っと、大公殿下もいらっしゃいましたか。これは大変失礼致しました」
どうやらイル義父様の頭の中には、テオドル大公がここにいることは全くの想定外だったらしい。
一瞬だけ目を瞠ったものの、すぐさま〝ボウアンドスクレープ〟の礼を見せる。
「うむ。何やら〝軍神の間〟は立て込んでおるらしくてな。宰相の指示でここでしばらく待てと言われたわ」
「……そうでしたか」
立て込んでいる、のところでやっぱりイル義父様も形の良い眉を顰めていたけれど、表立って触れるつもりはないように見えた。
きっと〝軍神の間〟がまだ諸侯の移動が落ち着いていないだろうことにも、エドヴァルドがテオドル大公をここに誘導したことにも、異論はなかったんだろう。
「殿下、私の義弟であるレンナルト・ダリアン卿の同席も許可いただけますか。この後、我が妻と共に引き上げる予定だったものですから」
侯爵家関係者となれば、恐らくはテオドル大公も把握はしているだろうけど、礼儀作法上、紹介をしないわけにもいかない。
位が下となるレンナルト卿は、もちろん言葉は発することなく無言で〝ボウアンドスクレープ〟の礼だけを取り、テオドル大公も世間話をしている場合ではないとばかりに「うむ」と、頷いて見せただけで、この場での邂逅は良しとされた。
「そうそうフォルシアン公爵、ちょうど今、其方の妻に『これ以上夫の公務の負担が増えぬよう助けては貰えまいか』と泣きつかれておったところだ。夫思いの良き妻を持って幸せものだな、公爵」
「!」
ここで言う公務の負担とは、もちろん「王族公務」のことだ。
もうしばらく大公でいることを望まれた――そのことを仄めかせてきたテオドル大公に、気付かないイル義父様じゃなかった。
「寛容なる殿下におかれましては、我が最愛の妻の申し入れ、受け入れて下さったものとの認識で間違いございませんでしょうか」
「たおやかなる美女の申し入れ、無下にするわけにもいかぬわな。こちらこそ我が最愛の怒りを買うであろうよ」
そして今の会話で、テオドル大公が当面の間「大公」位を持ち続けることへの確認も取れたものと思われた。
面倒だからと、ド直球に用件のやりとりはしないと言うことなんだろう。
貴族カーストの頂点に近いところにいる二人だからこそ、揚げ足取りになるような単語はなるべく避けているに違いない。
「殿下、心より感謝申し上げます。さすがに私の手には余りますもので」
「ふ……まさか其方が実質の第二位になろうとは、誰も思うまいよ。下手をすると宰相くらいしか把握をしておらんかったのではないか?」
「恥ずかしながら、仰る通りです」
「で、あろうなぁ」
サイコパス、という名称が知られていないのはともかくとしても、逆らえるものなら逆らってみろ、下剋上むしろ歓迎――が、国王陛下の基本の立ち位置だと思う。
何せ楽しめれば倫理は二の次三の次の人だ。
王家直系の血を残すことに固執しているようには全く見えないし、いっそ好きにすればいいとさえ思っているフシがある。
周囲は周囲で、王の若さが後継者不足と言うコトの深刻さ覆い隠していた。
今回改めてそのことに気付かされたであろうテオドル大公もイル義父様も、それぞれが迂闊さを恥じるかのように、苦笑いをすることしか出来ずにいた。
「それで儂は〝軍神の間〟で再度仰々しい任命でもされるのか? それとも何か、今の肩書での立ち会いでも必要としておるのか?」
「任命に関しては、これまでの当面復帰が延長となるだけでしたら、そもそもいつまでと明記されておりませんでしたから、しれっとこのまま強行されるかと。それとも、アンディション侯爵領でのんびりとお過ごしになることは諦められましたか?」
大公位は臨時のままか、恒久復帰なのか。
裏から匂わせるように聞いてくるイル義父様に、テオドル大公はふん、と鼻を鳴らした。
「年寄りをあてにするのは期間限定にしておくが良いぞ。悪いがそこは譲れん」
「それは失礼を致しました。肝に銘じましょう」
笑っているようで笑っていない、オトナのやり取りだ。
ある意味、ちゃんとアンジェス王家の血を持っている者同士だと、私は思わず納得してしまった。
「それで殿下、話はどこまで……?」
「うん? 投資詐欺と〝痺れ茶〟の流通の話は聞いたが、そこまでだ。ああ、あとその件で詰め腹を切らされるのがレイフになるだろうことか? まあ、レイフの話はそこまで詳しく聞いとらんかったが、もともとサレステーデへの赴任話があったくらいだ。いっそ全部乗せした方がアンジェス王家としての傷は最低限で済むだろうからな」
「全部乗せ……」
さすがにそれはどうなんだろう、と私だけじゃなくイル義父様もそう思ったみたいで、表情に出ていた。
ただテオドル大公は、あながち間違いでもないだろう……と、ニコリともしない。
どうやら冗談で言ったわけではないようだった。
「とは言え、それだけでは儂はこの場には呼ばれまいよ。それなら事後報告でも済むことだからな。陛下あるいは宰相か? この老体に何を望んでおられるのであろうな」
そう言ったテオドル大公の口の端が、不敵に持ち上げられる。
イル義父様でさえ気圧される、それはより本流に近い王族としての威厳だった。
恐らく無意識のうちに、イル義父様の背が少し伸びたように私には見えた。
「――テオドル大公殿下、この後の五公爵会議への立ち会いをお願い申し上げたい」
「立ち会い?」
訝しむ大公にイル義父様が、スヴェンテ老公爵が臨時の議長となること、その他の公爵家は部分的に採決に参加が出来ない状態であることなどを簡潔に説明する。
「先ほどのレイナ嬢の話だけでも、何故そこまでのことになっておるのかと思っておったが……諸悪の根源はナルディーニ侯爵家か……!」
はい、大公殿下。
それも今回の関係者の内心の総意です。
ただ、とイル義父様はそこに更に付け加えていた。
「そうとも言えますし、先代エモニエ侯爵夫人に関して言うなら、先代あるいは先々代の王が残した最後の負の遺産が露呈したのだとも……」
「うむ。バリエンダールのフレイア伯爵家か……なるほど、儂が呼ばれた理由の一端はそこにもあるか」
イル義父様やエドヴァルド以上に、テオドル大公には先代、先々代の王の時代の記憶はよりハッキリと残っているはずだ。
アレンカ・フレイア伯爵令嬢がアンジェスのエモニエ侯爵家に輿入れした経緯についても知らないはずがなかった。
「殿下におかれましては、バリエンダール王家の誰にこの件を告げるべきなのか、ぜひ王と宰相に忌憚なきところを語っていただければと愚考する次第です」
「ふむ……」
口元に手をやるテオドル大公の目は、とても厳しいものになりつつあった。
1,043
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
愛人を選んだ夫を捨てたら、元婚約者の公爵に捕まりました
由香
恋愛
伯爵夫人リュシエンヌは、夫が公然と愛人を囲う結婚生活を送っていた。
尽くしても感謝されず、妻としての役割だけを求められる日々。
けれど彼女は、泣きわめくことも縋ることもなく、静かに離婚を選ぶ。
そうして“捨てられた妻”になったはずの彼女の前に現れたのは、かつて婚約していた元婚約者――冷静沈着で有能な公爵セドリックだった。
再会とともに始まるのは、彼女の価値を正しく理解し、決して手放さない男による溺愛の日々。
一方、彼女を失った元夫は、妻が担っていたすべてを失い、社会的にも転落していく。
“尽くすだけの妻”から、“選ばれ、守られる女性”へ。
静かに離婚しただけなのに、
なぜか元婚約者の公爵に捕まりました。
事情があってメイドとして働いていますが、実は公爵家の令嬢です。
木山楽斗
恋愛
ラナリアが仕えるバルドリュー伯爵家では、子爵家の令嬢であるメイドが幅を利かせていた。
彼女は貴族の地位を誇示して、平民のメイドを虐げていた。その毒牙は、平民のメイドを庇ったラナリアにも及んだ。
しかし彼女は知らなかった。ラナリアは事情があって伯爵家に仕えている公爵令嬢だったのである。
平民の娘だから婚約者を譲れって? 別にいいですけど本当によろしいのですか?
和泉 凪紗
恋愛
「お父様。私、アルフレッド様と結婚したいです。お姉様より私の方がお似合いだと思いませんか?」
腹違いの妹のマリアは私の婚約者と結婚したいそうだ。私は平民の娘だから譲るのが当然らしい。
マリアと義母は私のことを『平民の娘』だといつも見下し、嫌がらせばかり。
婚約者には何の思い入れもないので別にいいですけど、本当によろしいのですか?
お前は家から追放する?構いませんが、この家の全権力を持っているのは私ですよ?
水垣するめ
恋愛
「アリス、お前をこのアトキンソン伯爵家から追放する」
「はぁ?」
静かな食堂の間。
主人公アリス・アトキンソンの父アランはアリスに向かって突然追放すると告げた。
同じく席に座っている母や兄、そして妹も父に同意したように頷いている。
いきなり食堂に集められたかと思えば、思いも寄らない追放宣言にアリスは戸惑いよりも心底呆れた。
「はぁ、何を言っているんですか、この領地を経営しているのは私ですよ?」
「ああ、その経営も最近軌道に乗ってきたのでな、お前はもう用済みになったから追放する」
父のあまりに無茶苦茶な言い分にアリスは辟易する。
「いいでしょう。そんなに出ていって欲しいなら出ていってあげます」
アリスは家から一度出る決心をする。
それを聞いて両親や兄弟は大喜びした。
アリスはそれを哀れみの目で見ながら家を出る。
彼らがこれから地獄を見ることを知っていたからだ。
「大方、私が今まで稼いだお金や開発した資源を全て自分のものにしたかったんでしょうね。……でもそんなことがまかり通るわけないじゃないですか」
アリスはため息をつく。
「──だって、この家の全権力を持っているのは私なのに」
後悔したところでもう遅い。
離婚する両親のどちらと暮らすか……娘が選んだのは夫の方だった。
しゃーりん
恋愛
夫の愛人に子供ができた。夫は私と離婚して愛人と再婚したいという。
私たち夫婦には娘が1人。
愛人との再婚に娘は邪魔になるかもしれないと思い、自分と一緒に連れ出すつもりだった。
だけど娘が選んだのは夫の方だった。
失意のまま実家に戻り、再婚した私が数年後に耳にしたのは、娘が冷遇されているのではないかという話。
事実ならば娘を引き取りたいと思い、元夫の家を訪れた。
再び娘が選ぶのは父か母か?というお話です。
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。