事故から始まる物語

maruta

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休み明け

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 夏休みが終わり授業が始まった。夏休み明けからは少しずつ商業の授業が本格的になっているまだ簡単なのでついて行けていた。
 お昼は流石に暑くて屋上でご飯を食べる事が出来ないため、教室はうるさいが他に食べる場所も無いので教室で食べようかと思っていた。でも、飛鳥先輩と照先輩が『一緒でいいならここで食べていいよ』と言ってくれて、私と詩音はお言葉に甘えて一緒に食べる事にした。お昼を食べて4人で話をしていたら夏休みの間の話になった。

 詩音「先輩たちは夏祭り行ったんですか?」

 飛鳥「行ってないよ~」

 優希「え、行ってないんですか!?」

 飛鳥「うん、照が嫌がるんだよね」

 優希「何でですか?」

 飛鳥「聞いても教えてくれないから分からない」

 詩音が夏祭りは行ったのか聞いたら先輩たちは行っておらず照先輩が何故か嫌がるらしく聞いても教えたくれないと言われると更に気になってしまう。

 詩音「照先輩なんでですか?」

 照「・・・」

 詩音「人混み嫌いなんですか?」

 照「・・・」

 飛鳥「ね?ずっとこれだよ」

 優希「飛鳥先輩にも言わないんだったら私たちが聞いても無駄だよ」

 詩音「そっかぁ」

 飛鳥先輩にも教えていない事を私たちに教えてくれるはずもないと思い諦めた。私もそうだからこそ聞いて欲しくない事もあるし聞いて欲しい時は照先輩の事なのでサラッと言いそうだなと思っていた。

 詩音「家で花火を見たんですか?」

 飛鳥「いや、照はずっと部屋に籠っていたから一緒には見てないよ」

 詩音「え、そうなんですか」

 飛鳥「うん、去年もそうだったからね」

 家ですら花火を見ていない事に更に謎が深まるばかりだが聞くことも出来ず気になることへのモヤモヤだけが残っていた。照先輩は体操座りをして頭を下げていた為、顔は見えず表情が分からなかった。

 飛鳥「2人は他にどこか行ったの?」

 詩音「プールに行きました!」

 飛鳥「プール!夏ならではだね~」

 詩音「はい!先輩たちは行きました?」

 飛鳥「私が泳げないから行ってないよ」

 優希「飛鳥先輩、泳げないんですか?」

 飛鳥「15mくらいなら泳げるよ!」

 詩音「それ勢いで行ってるだけなんじゃ・・・」

 飛鳥先輩は泳げないらしくプールや海は基本行きたくないと言っていた。そんな話をして昼が終わった。学校が終わり部活も特に何事もなく終わって詩音と駅まで帰っていた。

「照先輩、部活の時は普通にしてたけど昼のは気になるよね」

「そうだね、気になるけど言いたくないこともあるだろうからね」

「うん、そうだよね」

「飛鳥先輩にも言ってないんだから相当な事だと思うし、私よりも複雑な気持ちかもしれないからね」

「そんな事そうそう無いと思うけどね」

「あはは!まぁ飛鳥先輩が踏み込まない辺り私たちは本当に見てるだけの方が良さそうだよね」

「うん」

 そんな話をして駅で詩音と分かれた。帰宅すると珍しくお母さんが帰っていて一緒に夜ご飯を食べた。
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