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6章
昔にも
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特に用事がない太陽と千絵は公園に遊びに来た小学生の弦太と彩香と共に公園で遊ぶ事となった。
徒歩で疲れていた千絵は、多少の休憩と子供たちとの会話での気分的なリラックスのおかげで体調が戻ったのだが、遊び盛りの子供と引き篭もりのがり勉では体力の差があり、やはり早々に離脱。
ベンチで休む千絵を他所に太陽が鬼役として弦太と彩香と追いかけっこを興じる。
「いやー。久々に思いっきり遊んだぜ。こうやって汗を流すと気持ちいな」
「それは良いんだけど、太陽君。そのままだと風邪を引くからハンカチで汗を拭いてね?」
「ありがとよ、千絵。準備万端で有難いぜ」
太陽は千絵から渡されたハンカチで遊んだ結晶の汗を拭う。
太陽は昔の事故の後遺症で脚を負傷しているが、子供たちの遊び程度なら問題ないようだ。
だが、流石に体力的には辛く、ふぅ……と息を吐いて休憩に入る。
千絵は自分たちを他所に未だに公園内を元気に駆け回っている弦太と彩香を眺めて微笑み。
「それにしても……やっぱり子供って元気だね。あれだけ走ったのにまだ走ってるよ」
「俺達も昔はあんな感じだっただろ。子供は元気が一番だからな。けど、俺も運動不足は否めないな……。たまには運動しねえと」
「運動不足は生活習慣病の原因の一つだからね。しないよりかはした方がいいけど。太陽君は昔に足を怪我してるんだから無茶はいけないよ?」
わーってるって、と適当に返す太陽に千絵はむぅ……と頬を膨らます。
「太陽君も光ちゃんみたいに忠告を無視したら酷いからね」
「分かってるって。俺は別に走る事への未練はないから安心しろ。走れなくて多少の不便な事はあるが、これぐらいなら全然問題ない。千絵は心配性だな」
「医者志望として怪我人を心配するのは当然……それに、ね、他人事じゃないんだよ……」
突然と歯切れが悪くなる千絵を怪訝に思う太陽。
太陽の足は靭帯を酷く損傷しており、怪我をしたのが約8年前だが、未だに後遺症が残っている。
だが、太陽本人は事故での衝撃が原因かその事故の詳細を覚えてはいない。
千絵は太陽の足の怪我に何かしら思うところがあるのだろうか……それを聞こうと思ったが止めた。
「別に今更足の事で何も思わないが……。人に言っておいて自分が出来ないのって最高にカッコ悪いからな。だから安心しろ千絵。お前を心配させる事はしないからよ」
太陽は前に光に足の怪我で千絵などの親しき者に心配をかけるなと言った事があった。
人に言っておいて自分がその事を蔑ろにするのは筋が通してないからと太陽は嫌う。
だから太陽も光に言った言葉を我が身に誓う様に千絵に言い。
「それによ。お前は覚えているかどうか分からないが、俺に言ってくれたよな? 『太陽君の足の怪我はいつか私が医者になって治してあげる』ってよ。だから、期待して待ってるんだぜ、俺はよ。なあ、千絵先生」
ニシシッと笑う太陽によってどこか暗かった千絵の表情に明りが灯り。
「覚えてくれてたんだね……」
「当たり前だ。だから頑張ってくれよ。俺はいつまでも待ってるからよ。俺の足が治るのをよ」
ハハハッと笑い合う幼馴染の2人。
その仲睦まじい光景を見て、
「やっぱり太陽兄ちゃんと姉ちゃん、付き合ってるだろ?」
そんな急所を突く横槍に、ドキッ!と太陽と千絵は心臓が飛び出す程に驚く。
「げ、弦太! お前また! 先刻まであっちで遊んでたのにどうしたんだよ!」
「やっぱり追いかけっこだけじゃ飽きるからな……せめてボールか何かあれば色々と遊べるんだけど……。それよりも見てくれよ兄ちゃんたち」
弦太はそう言って目線を隣に向ける。
弦太の隣に弦太と一緒に走り回っていた彩香がおり、その彩香が抱えているのが。
「…………猫?」
首を傾げながらに太陽が言うと、彩香が胸に抱えている猫がにゃーと返事する。
「かわいいでしょこの猫ちゃん。さっきそこで拾ったんだ」
彩香が猫を両手で持ちながらに太陽たちに突き出す。
猫の下半身がびょーんと地面へと伸びるが、それは猫の体の構造上大丈夫である。
「へえー。見た感じだと首輪とか付いてないし、飼い猫じゃなくて野良かもな。うりうり可愛いなこいつ」
そこそこ動物好きの太陽が猫の頭を愛でるように撫でると、猫は気持ち様さそうに目を細める。
だが、猫を中心に和気藹々とする3人を他所に千絵だけが浮かない表情だった。
「猫……か」
「どうしたんだ千絵? なんか難しい顔をしてるけど。お前って猫苦手だったのか?」
勘違いかは分からないが、千絵は彩香が抱える猫から微妙に距離を空けようとしていた。
「うん……昔に色々あってね……少し苦手意識があるんだ」
辛そうに顔を背ける千絵に太陽が更に声を掛けようとした時だった。
「あっ! 猫ちゃんが逃げた!」
彩香の手からスルリと脱出した猫はしなやかな動きで走って行く。
そして公園の中心まで走ると猫はこちらに振り返り、にゃあ、と鳴く。
「むぅ。それは猫ちゃん、追いかけっこってことかな? よーし。待て猫ちゃん! 捕まえてやる!」
猫の鳴き声を挑発と捉えた彩香ははしゃいで猫を追いかける。
子供は逃げる動物を見ると追いかけたがるのか、疲れ知らずの如くに猫との追いかけっこが始まる。
猫を追いかけて遠ざかる彩香の背中を見て、太陽が「子供は元気だな」と微笑ましく思った矢先————
「ぐっ! 頭が……痛ぇえ……」
フラッシュバックの様にノイズ入りの記憶が頭痛となって脳裏に走る。
「なんだこの頭痛は……」
「どうしたの太陽君……。なんか辛そうだけど?」
千絵の心配する声も太陽の耳には届いていなかった。
頭痛によって細まる瞼の隙間からの視界に映る彩香が猫を追いかける光景。
昔にも同じ事があったようなというデジャヴが太陽の頭痛を強くする。
呼吸も荒くなり、額に脂汗が滲み出て、心臓の鼓動が破裂せんばかりに痛い。
「なんだ……なんだこれは。俺、どうしちまったんだ……」
原因不明の激しい動悸と頭痛。
酔っぱらったみたいに足が覚束なくなり、視界も歪む。
呼吸の回数も多くなり、胃袋の物が逆流しかねない程の嘔吐感を感じながら、太陽の視界の隅に映った物に目を見開く。
「あれは————!?」
太陽はそれを見るや険しい表情で飛び出す。
太陽が原因不明の動悸と頭痛に悩まされている間に猫を追いかけていた彩香に危機が迫っていた。
彩香は猫を追いかけるのに夢中になってか、自分が公園の入り口を通ろうとしていることに気づいていない。
この公園の入り口は車道と隣接している。つまり、公園から一歩出ればそこは車も通る危ない場所なのだ。
——————今まさに、公園の前の車道を車が通過しようとしている。
タイミングは最悪だ。
目視の推測であるが、車が前を通過するのと彩香が公園を出ようとしているのがタイミングは一緒。
太陽の鬼気迫る行動で千絵と弦太も気づいたのか驚愕の表情となり、弦太と千絵は叫ぶ。
「おい彩香! 止まれ! 危ないッ!」
「車来てるから止まって彩香ちゃん!」
「——————————え?」
弦太と千絵の怒声に彩香は顔だけ振り向くが、体は急には止まれない。
時はすでに遅く、彩香は公園を飛び出そうとしていた。次に彩香が気づいた時……手遅れだった。
彩香本人は横から迫るスピードが乗った鉄の塊に驚きを通り越して唖然とした表情で固まる。
「彩香ぁああああああ!」
弦太の悲痛な叫びを掻き消す程に甲高いブレーキ音が静かな公園周辺に響き渡る。
徒歩で疲れていた千絵は、多少の休憩と子供たちとの会話での気分的なリラックスのおかげで体調が戻ったのだが、遊び盛りの子供と引き篭もりのがり勉では体力の差があり、やはり早々に離脱。
ベンチで休む千絵を他所に太陽が鬼役として弦太と彩香と追いかけっこを興じる。
「いやー。久々に思いっきり遊んだぜ。こうやって汗を流すと気持ちいな」
「それは良いんだけど、太陽君。そのままだと風邪を引くからハンカチで汗を拭いてね?」
「ありがとよ、千絵。準備万端で有難いぜ」
太陽は千絵から渡されたハンカチで遊んだ結晶の汗を拭う。
太陽は昔の事故の後遺症で脚を負傷しているが、子供たちの遊び程度なら問題ないようだ。
だが、流石に体力的には辛く、ふぅ……と息を吐いて休憩に入る。
千絵は自分たちを他所に未だに公園内を元気に駆け回っている弦太と彩香を眺めて微笑み。
「それにしても……やっぱり子供って元気だね。あれだけ走ったのにまだ走ってるよ」
「俺達も昔はあんな感じだっただろ。子供は元気が一番だからな。けど、俺も運動不足は否めないな……。たまには運動しねえと」
「運動不足は生活習慣病の原因の一つだからね。しないよりかはした方がいいけど。太陽君は昔に足を怪我してるんだから無茶はいけないよ?」
わーってるって、と適当に返す太陽に千絵はむぅ……と頬を膨らます。
「太陽君も光ちゃんみたいに忠告を無視したら酷いからね」
「分かってるって。俺は別に走る事への未練はないから安心しろ。走れなくて多少の不便な事はあるが、これぐらいなら全然問題ない。千絵は心配性だな」
「医者志望として怪我人を心配するのは当然……それに、ね、他人事じゃないんだよ……」
突然と歯切れが悪くなる千絵を怪訝に思う太陽。
太陽の足は靭帯を酷く損傷しており、怪我をしたのが約8年前だが、未だに後遺症が残っている。
だが、太陽本人は事故での衝撃が原因かその事故の詳細を覚えてはいない。
千絵は太陽の足の怪我に何かしら思うところがあるのだろうか……それを聞こうと思ったが止めた。
「別に今更足の事で何も思わないが……。人に言っておいて自分が出来ないのって最高にカッコ悪いからな。だから安心しろ千絵。お前を心配させる事はしないからよ」
太陽は前に光に足の怪我で千絵などの親しき者に心配をかけるなと言った事があった。
人に言っておいて自分がその事を蔑ろにするのは筋が通してないからと太陽は嫌う。
だから太陽も光に言った言葉を我が身に誓う様に千絵に言い。
「それによ。お前は覚えているかどうか分からないが、俺に言ってくれたよな? 『太陽君の足の怪我はいつか私が医者になって治してあげる』ってよ。だから、期待して待ってるんだぜ、俺はよ。なあ、千絵先生」
ニシシッと笑う太陽によってどこか暗かった千絵の表情に明りが灯り。
「覚えてくれてたんだね……」
「当たり前だ。だから頑張ってくれよ。俺はいつまでも待ってるからよ。俺の足が治るのをよ」
ハハハッと笑い合う幼馴染の2人。
その仲睦まじい光景を見て、
「やっぱり太陽兄ちゃんと姉ちゃん、付き合ってるだろ?」
そんな急所を突く横槍に、ドキッ!と太陽と千絵は心臓が飛び出す程に驚く。
「げ、弦太! お前また! 先刻まであっちで遊んでたのにどうしたんだよ!」
「やっぱり追いかけっこだけじゃ飽きるからな……せめてボールか何かあれば色々と遊べるんだけど……。それよりも見てくれよ兄ちゃんたち」
弦太はそう言って目線を隣に向ける。
弦太の隣に弦太と一緒に走り回っていた彩香がおり、その彩香が抱えているのが。
「…………猫?」
首を傾げながらに太陽が言うと、彩香が胸に抱えている猫がにゃーと返事する。
「かわいいでしょこの猫ちゃん。さっきそこで拾ったんだ」
彩香が猫を両手で持ちながらに太陽たちに突き出す。
猫の下半身がびょーんと地面へと伸びるが、それは猫の体の構造上大丈夫である。
「へえー。見た感じだと首輪とか付いてないし、飼い猫じゃなくて野良かもな。うりうり可愛いなこいつ」
そこそこ動物好きの太陽が猫の頭を愛でるように撫でると、猫は気持ち様さそうに目を細める。
だが、猫を中心に和気藹々とする3人を他所に千絵だけが浮かない表情だった。
「猫……か」
「どうしたんだ千絵? なんか難しい顔をしてるけど。お前って猫苦手だったのか?」
勘違いかは分からないが、千絵は彩香が抱える猫から微妙に距離を空けようとしていた。
「うん……昔に色々あってね……少し苦手意識があるんだ」
辛そうに顔を背ける千絵に太陽が更に声を掛けようとした時だった。
「あっ! 猫ちゃんが逃げた!」
彩香の手からスルリと脱出した猫はしなやかな動きで走って行く。
そして公園の中心まで走ると猫はこちらに振り返り、にゃあ、と鳴く。
「むぅ。それは猫ちゃん、追いかけっこってことかな? よーし。待て猫ちゃん! 捕まえてやる!」
猫の鳴き声を挑発と捉えた彩香ははしゃいで猫を追いかける。
子供は逃げる動物を見ると追いかけたがるのか、疲れ知らずの如くに猫との追いかけっこが始まる。
猫を追いかけて遠ざかる彩香の背中を見て、太陽が「子供は元気だな」と微笑ましく思った矢先————
「ぐっ! 頭が……痛ぇえ……」
フラッシュバックの様にノイズ入りの記憶が頭痛となって脳裏に走る。
「なんだこの頭痛は……」
「どうしたの太陽君……。なんか辛そうだけど?」
千絵の心配する声も太陽の耳には届いていなかった。
頭痛によって細まる瞼の隙間からの視界に映る彩香が猫を追いかける光景。
昔にも同じ事があったようなというデジャヴが太陽の頭痛を強くする。
呼吸も荒くなり、額に脂汗が滲み出て、心臓の鼓動が破裂せんばかりに痛い。
「なんだ……なんだこれは。俺、どうしちまったんだ……」
原因不明の激しい動悸と頭痛。
酔っぱらったみたいに足が覚束なくなり、視界も歪む。
呼吸の回数も多くなり、胃袋の物が逆流しかねない程の嘔吐感を感じながら、太陽の視界の隅に映った物に目を見開く。
「あれは————!?」
太陽はそれを見るや険しい表情で飛び出す。
太陽が原因不明の動悸と頭痛に悩まされている間に猫を追いかけていた彩香に危機が迫っていた。
彩香は猫を追いかけるのに夢中になってか、自分が公園の入り口を通ろうとしていることに気づいていない。
この公園の入り口は車道と隣接している。つまり、公園から一歩出ればそこは車も通る危ない場所なのだ。
——————今まさに、公園の前の車道を車が通過しようとしている。
タイミングは最悪だ。
目視の推測であるが、車が前を通過するのと彩香が公園を出ようとしているのがタイミングは一緒。
太陽の鬼気迫る行動で千絵と弦太も気づいたのか驚愕の表情となり、弦太と千絵は叫ぶ。
「おい彩香! 止まれ! 危ないッ!」
「車来てるから止まって彩香ちゃん!」
「——————————え?」
弦太と千絵の怒声に彩香は顔だけ振り向くが、体は急には止まれない。
時はすでに遅く、彩香は公園を飛び出そうとしていた。次に彩香が気づいた時……手遅れだった。
彩香本人は横から迫るスピードが乗った鉄の塊に驚きを通り越して唖然とした表情で固まる。
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