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第1章

異世界の女の子はやっぱ可愛い

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「...うおマジか...」

 今起こったことに俺、驚愕。

 いや鍛えたからといってこんなで風になるのかわからないですけど。

 まあ待てその前にこの格好どうすっかな。

「うーん湖近くにあったっけな」

 腕を組み頭をフル回転させていると、

「あ、あのう...」

 ああ、襲われていた獣人の子か。ずっと黙っていたからうっかり忘れていた。

「その...助けてくださってありがとうございます!」

 元気良い感謝を叫ぶ女の子は尻部に生えた毛ぶかな尻尾を生やし、頭部にはぴょこぴょこ狐のような耳を動かしている。

 ああやっとヒロイン登場かーーー。やったでおい。

「ああ!人を助けるのは当たり前だぜ!」

 キラリン、と歯を光らせて答える。我ながらイケメンだと思う。

「人...ですか...ありがとう、ございます」

 あれ反応がおかしいぞ?ああそっか、人というよりは獣人か、いやなんて言えば良いんだ?

 まあいいか。取り敢えず名前を聞こう。

「あの、私カーナムと言います。見ての通り、獣人です」

 先越された。

「カーナム。可愛い名前だな」

 ここは取り敢えず褒めとくんだ。俺よ。

「俺は...」

 そう言えば俺名前思い出せねえな。なんでだ?

 まあ、取り敢えず。昔読んだ物語の登場人物の名前でも良いか。

「俺はクライス。クライス・ケルキオンだ。よろしくな!」

 そっとカーナムの近くまで歩み寄り手を差し伸べる。

 めちゃくちゃありがちな展開だけど。やっぱ読むのと行うのは違うんだな。ふむ。

 だがなかなか手を取ってくれない。

 ああ、そう言えば俺血だらけだった。でもずっとうつむいたままだな。この子。

「クライス・ケルキオン...」
「ん?どした?」
「あ!いえなんでもありません!」

 カーナむえはそういうと俺の手を取り、

「ひっ!?」

 いまきずいたんかい。

 だが俺は無理やりカーナムの手を掴み。立たせる。

「で、なんでここで襲われてたん?」
「は、はい。森に生えている薬草を採取しようかと...」
「ふーん。一人で?」
「はい」

 ロリが頑張るもんだ。しかしこんだけ可愛いと魔獣よりも変態に気をつけろよ。

「で、目的は達成したのか?」
「いえ、全く見つかりませんでした...」
「じゃあ手伝おう」
「へ...本当ですか?」

 色々ありすぎてなんでここにきたか忘れちゃったよ。

「そんでどんなやつなんだ?その薬草は」
「はい、カヤークという雑草です」

 おいちょっとまてあぶねえな臭がプンプンするぞおい。

「き、聞いておくが...何に使うんだ?」
「はい、殺したい人がいるのでそいつに一発ぶち込んでやろうかと」

 おいいいいいいいいいいいいいいい!?

 この小娘以外に物騒だ。いやだ!なんでこいつをメインヒロインなんて言ってしまった。今までの清掃な雰囲気どこいった!?

 まあ可愛いからおk

「わかった」
「あれ、もっと驚くと思いました」
「俺は女のこの味方だからな!」
「結構あなたも物騒ですね...ではお言葉に甘えてもよろしいですか?」
「ああ!」

 そんな訳で俺とこのサイコ娘の小さな冒険は幕を開けた。

 




 



 
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