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エルブレヴィットの街道計画
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オランド伯爵家に先触れを持ってきた者がいた。
「旦那様、如何いたしますか?」
「余程に美味い疑似餌に見えるらしいな。老眼とは素晴らしい」
エルブレヴィットは家令に「会うと伝えてくれ」と言い残し、数日前からの訪問客の元に向かった。
遠い帝国からレ・ナニル王国にやって来たのは皇太子殿下本人だった。
「大きな買い物をした後にまた大きな買い物か」
「殿下、買い物ではありません。投資ですよ。投資」
ルシェルからの手紙のやり取りが始まり、レスピナ侯爵家の財政が既に行き詰まっている事は父親が残した書類からも明らかでエルブレヴィットは当初、オリーブ商会を解体し部分的に各貴族に売り渡す金を手切れ金としてレスピナ侯爵家からルシェルを連れ戻す事も考えた。
だがルシェルから断ってきた。
【やるなら徹底的にやりたい】
今回の事は全てルシェルの計画である。
【領地を売る事で借金は帳消しになった】事を侯爵が理解しているかどうか。
ルシェルは「しない」と踏んでいる。
そう、街道を抜く領地は「売った」のだ。それも超破格の言い値で売った。
だが売った金は借金の返済でほとんどがオランド伯爵家に戻って来る。オランド伯爵家は不良債権になるであろう各領地や屋敷、土地を担保に借りた金を返してもらったのだ。
そして、まっさらになった7つの領地と屋敷と土地。
少し考えれば解る事だが、侯爵はルシェルが言ったように「まだ借金がある」と思っている。
それまで借金しかない生活だったのだから擦りこまれているのだ。
新たに金を借りるには、まっさらになった領に抵当を売って金を借りれば良いがそうなればまた借金縺れになる。ルシェルは他家の手が及ばないよう『根抵当権』を全てに打って、それぞれの評価額の8割を限度額にした。
根抵当権は「侯爵」とした事でレスピナ侯爵家から動かない。
継承されれば継承者が金を限度額まで借りられるし返済をすればいい。
通常の借金や抵当権と違って払い終わっても根抵当権を抹消するには双方の合意が必要でオランド伯爵家は評価額の8割の金を貸していればいずれ破綻するレスピナ侯爵家の不動産の全てを手に入れる事が出来る。
連帯債務者も設定できない根抵当権。
苦しむのはレスピナ侯爵家のみなのだ。
選民思考の強い学園でも淑女科でありながら他の学科を抜いて首席で卒業したルシェル。商会の手助けになればと【経営科】を望んだが叶わなかった。
なにがしかの商売に携わりたいというのは、否定をしてのあの父親の子供だと言う事だろう。
エルブレヴィットは溜息交じりに笑った。
「怖い妹だな」
「可愛い妹です。妹には長い間…苦労をさせましたから」
「で?手に入れた領はどうする」
皇太子は前のめりになってエルブレヴィットの顔を覗き込んだ。
「ガルレロ侯爵家が弄ってくれます」
「街道を抜かせるか」
「勿論。サファイヤも魅力的ですが有限の鉱石より無限の流通。どちらを取ればよいか。考える間もありません」
「お前も黒いな」
「殿下ほどでは。街道を使って西方の国を一気に抑えようとしてる癖に」
「その街道を掘るのは西方の国と懇意にしている侯爵家。飼い犬に手を噛まれるどころの騒ぎではなくなるな」
「よく言いますね~。この案を出したのは殿下なのに」
「取りが大きいからな。お互いに」
その日の午後、先触れを出していたガルレロ侯爵が執事と共にやってきた。
――このクソ親父の娘がルシーを!今に見てろよ――
既に根回しを終えて、ガルレロ侯爵の娘、ブリジットは60歳を目前にした変態貴族に嫁がせる事が決まっている。58歳の男はこれまでに迎えた妻は19人。ブリジットが20人目になる。
当初は否定したガルレロ侯爵だったが、学園生時代からの娘の素行が次々に提示され顔色を悪くした。純潔を失ったのが13歳で侯爵家の従者見習いが相手で、堕胎も2回履歴があると知ったガルレロ侯爵はブリジットを見限ったのだ。
それまで相手はレスピナ侯爵家のオレリアンだけだと思っていたガルレロ侯爵の動揺は激しかった。レ・ナニル王国では堕胎は厳しく禁じられている。性交も親の同意があれば16、17歳も婚姻出来るのでありえるが13歳は言い訳が出来ない。
ブリジットが嫁ぐのは食肉用の家畜の残骸を処理する子爵家である。
忌み嫌われるが、無ければ困る商売故に数代前に爵位を賜り今に至る。
人が肉を食う以上出る残骸。それを時間をかけて土の中で腐らせて腐葉土と混ぜて販売をする。何もしなくても残骸を引き取る事で金になり、肥料を売っても金になる。子爵は若い時から堕落した生活をしていて、ガマガエル子爵とも二つ名を拝命している男。
特殊な性癖を持ち、それまでの妻は「人」ではなくなった事から、これもまた特別な修道院で余生を過ごしている。
「お嬢さんは喜んでいるんじゃないですか?」
「ヴッ…痛い所を突くじゃないか。まぁ誰彼構わず股を開くような娘など娘ではない。娘は他にも3人いる。問題ない」
エルブレヴィットはブリジットに適した嫁ぎ先をガルレロ侯爵に持ち掛け、ブリジットは間もなく結婚となる。
エルブレヴィットの次の獲物はこのガルレロ侯爵家そのものだ。
獲物をじっくりと温度のない目で見やる。
ガルレロ侯爵も同様である。オランド伯爵家は先々代より前の男爵時代から名前は知っているし、先代のオランド伯爵は野心家だった。亡くなったと聞いたがすぐさまあの領地をオランド伯爵家が買い取ったと聞いた。
調べてみれば新しく当主になったのは息子で9歳から隣国に行かされており、その手腕は未知数。
しかし年若い、まだ少年の顔の抜けない目の前のエルブレヴィットを飲み込んでやるとほくそ笑んだ。
「さて、今日は何のお話でしょう?随分と急いでいるようですが?」
「貴殿が‥‥その…レスピナ侯爵家の領のひとつを買い取ったと聞いた」
「おや?どこからそんな話を?まだ極秘だったんですがね」
しれっとエルブレヴィットは首を傾げたが、噂など瞬きをする間に広がるものだ。第二、第三抵当権を打っていた貴族が一括で返済があったとなれば何事かと調べると言うもの。
「ガルレロ侯爵家にその領地を売ってくれないだろうか」
エルブレヴィットは心の中で「食いついた」と呟く。
勿論表情にはおくびにも見せない。
「売ってくれ‥‥ですか。これは困りましたね」
「何故困る?言い値で良い。400億か?!500億でもいい。売ってくれないか」
「それがね、あの領はサファイヤが出るじゃないですか。オリーブ商会を解体した今、唯一の産業と言っても過言ではないので経年的な資産計画がまたやり直しになるんですよね。鉱石が目的ですか?」
「いや、鉱石ではなく‥‥」
「なら止めておいた方がいい。あの領は大街道からも外れた位置で交通の便も悪い。鉱石があるからウチも買い取っただけで、それが無ければ…ハハハ。二束三文よりたたき売りです」
ソファに背を預けてふんぞり返り、足を組んで声をあげて笑う。
エルブレヴィットは仕掛けた餌にもっと深く食いつくのを狙っている。
ガルレロ侯爵にも策はあったのだろう。切り札とも言えるたったひとつの案を提示してきた。
「私は自領からの迂回路を回るよりもその領を回って農作物を運びたいんだ。良かったら使わない廃坑になった坑道を工事させてくれないだろうか。いや、工事に関わる金は当然だがこちらで出す。サファイヤの採掘に影響のない工事をする事を約束しよう。サファイヤが出なくなればその時は買い取らせてくれないか?」
「出なくなったら?おかしいな。あと50年は出ると踏んだんだが」
エルブレヴィットは悪びれる風もなく言い放った。
メインの宝飾品に使うようなものは出なくても、小さな爪の先ほどのサファイヤなら200年後でも出るだろう。
「私も色々と流通経路を調査していてね。残念だが…あの鉱脈は3年。持っても5年で出なくなる」
「本当ですか!うわぁ…ババ掴まされたか…」
大袈裟に落ち込むふりをして膝の間に頭を突っ込み、エルブレヴィットは震えるほど笑った。
ガバリと顔を上げ、渋い表情を浮かべるエルブレヴィット。
「やられたなぁ…商会はもう解体したのに。クソっ!」
「ですから…サファイヤが出なくなれば売ってくれると言う事で。先行して工事だけは先にさせて欲しい。ダメだろうか」
「それならば…飲みましょう。あの領がお荷物になる所だった。商会もない今、流通経路を持っていても仕方ありませんからね」
「良かった。では早速来月から工事に入らせてもらうが構わないだろうか」
「どうぞ。領民とのイザコザは勘弁してください」
「勿論だよ」
エルブレヴィットと固い握手をしてガルレロ侯爵は帰って行った。
金は動かない。動かないがエルブレヴィットと皇太子は大笑いをした。
労せずに山に風穴があく。
莫大な工事費もガルレロ侯爵家が負担をするのだ。工事中は領民も金が落ちるので潤うだろう。
風穴があいた時、それはガルレロ侯爵家の終焉を意味するに同義。
エルブレヴィットは腹が痛くなる程に笑った。
「旦那様、如何いたしますか?」
「余程に美味い疑似餌に見えるらしいな。老眼とは素晴らしい」
エルブレヴィットは家令に「会うと伝えてくれ」と言い残し、数日前からの訪問客の元に向かった。
遠い帝国からレ・ナニル王国にやって来たのは皇太子殿下本人だった。
「大きな買い物をした後にまた大きな買い物か」
「殿下、買い物ではありません。投資ですよ。投資」
ルシェルからの手紙のやり取りが始まり、レスピナ侯爵家の財政が既に行き詰まっている事は父親が残した書類からも明らかでエルブレヴィットは当初、オリーブ商会を解体し部分的に各貴族に売り渡す金を手切れ金としてレスピナ侯爵家からルシェルを連れ戻す事も考えた。
だがルシェルから断ってきた。
【やるなら徹底的にやりたい】
今回の事は全てルシェルの計画である。
【領地を売る事で借金は帳消しになった】事を侯爵が理解しているかどうか。
ルシェルは「しない」と踏んでいる。
そう、街道を抜く領地は「売った」のだ。それも超破格の言い値で売った。
だが売った金は借金の返済でほとんどがオランド伯爵家に戻って来る。オランド伯爵家は不良債権になるであろう各領地や屋敷、土地を担保に借りた金を返してもらったのだ。
そして、まっさらになった7つの領地と屋敷と土地。
少し考えれば解る事だが、侯爵はルシェルが言ったように「まだ借金がある」と思っている。
それまで借金しかない生活だったのだから擦りこまれているのだ。
新たに金を借りるには、まっさらになった領に抵当を売って金を借りれば良いがそうなればまた借金縺れになる。ルシェルは他家の手が及ばないよう『根抵当権』を全てに打って、それぞれの評価額の8割を限度額にした。
根抵当権は「侯爵」とした事でレスピナ侯爵家から動かない。
継承されれば継承者が金を限度額まで借りられるし返済をすればいい。
通常の借金や抵当権と違って払い終わっても根抵当権を抹消するには双方の合意が必要でオランド伯爵家は評価額の8割の金を貸していればいずれ破綻するレスピナ侯爵家の不動産の全てを手に入れる事が出来る。
連帯債務者も設定できない根抵当権。
苦しむのはレスピナ侯爵家のみなのだ。
選民思考の強い学園でも淑女科でありながら他の学科を抜いて首席で卒業したルシェル。商会の手助けになればと【経営科】を望んだが叶わなかった。
なにがしかの商売に携わりたいというのは、否定をしてのあの父親の子供だと言う事だろう。
エルブレヴィットは溜息交じりに笑った。
「怖い妹だな」
「可愛い妹です。妹には長い間…苦労をさせましたから」
「で?手に入れた領はどうする」
皇太子は前のめりになってエルブレヴィットの顔を覗き込んだ。
「ガルレロ侯爵家が弄ってくれます」
「街道を抜かせるか」
「勿論。サファイヤも魅力的ですが有限の鉱石より無限の流通。どちらを取ればよいか。考える間もありません」
「お前も黒いな」
「殿下ほどでは。街道を使って西方の国を一気に抑えようとしてる癖に」
「その街道を掘るのは西方の国と懇意にしている侯爵家。飼い犬に手を噛まれるどころの騒ぎではなくなるな」
「よく言いますね~。この案を出したのは殿下なのに」
「取りが大きいからな。お互いに」
その日の午後、先触れを出していたガルレロ侯爵が執事と共にやってきた。
――このクソ親父の娘がルシーを!今に見てろよ――
既に根回しを終えて、ガルレロ侯爵の娘、ブリジットは60歳を目前にした変態貴族に嫁がせる事が決まっている。58歳の男はこれまでに迎えた妻は19人。ブリジットが20人目になる。
当初は否定したガルレロ侯爵だったが、学園生時代からの娘の素行が次々に提示され顔色を悪くした。純潔を失ったのが13歳で侯爵家の従者見習いが相手で、堕胎も2回履歴があると知ったガルレロ侯爵はブリジットを見限ったのだ。
それまで相手はレスピナ侯爵家のオレリアンだけだと思っていたガルレロ侯爵の動揺は激しかった。レ・ナニル王国では堕胎は厳しく禁じられている。性交も親の同意があれば16、17歳も婚姻出来るのでありえるが13歳は言い訳が出来ない。
ブリジットが嫁ぐのは食肉用の家畜の残骸を処理する子爵家である。
忌み嫌われるが、無ければ困る商売故に数代前に爵位を賜り今に至る。
人が肉を食う以上出る残骸。それを時間をかけて土の中で腐らせて腐葉土と混ぜて販売をする。何もしなくても残骸を引き取る事で金になり、肥料を売っても金になる。子爵は若い時から堕落した生活をしていて、ガマガエル子爵とも二つ名を拝命している男。
特殊な性癖を持ち、それまでの妻は「人」ではなくなった事から、これもまた特別な修道院で余生を過ごしている。
「お嬢さんは喜んでいるんじゃないですか?」
「ヴッ…痛い所を突くじゃないか。まぁ誰彼構わず股を開くような娘など娘ではない。娘は他にも3人いる。問題ない」
エルブレヴィットはブリジットに適した嫁ぎ先をガルレロ侯爵に持ち掛け、ブリジットは間もなく結婚となる。
エルブレヴィットの次の獲物はこのガルレロ侯爵家そのものだ。
獲物をじっくりと温度のない目で見やる。
ガルレロ侯爵も同様である。オランド伯爵家は先々代より前の男爵時代から名前は知っているし、先代のオランド伯爵は野心家だった。亡くなったと聞いたがすぐさまあの領地をオランド伯爵家が買い取ったと聞いた。
調べてみれば新しく当主になったのは息子で9歳から隣国に行かされており、その手腕は未知数。
しかし年若い、まだ少年の顔の抜けない目の前のエルブレヴィットを飲み込んでやるとほくそ笑んだ。
「さて、今日は何のお話でしょう?随分と急いでいるようですが?」
「貴殿が‥‥その…レスピナ侯爵家の領のひとつを買い取ったと聞いた」
「おや?どこからそんな話を?まだ極秘だったんですがね」
しれっとエルブレヴィットは首を傾げたが、噂など瞬きをする間に広がるものだ。第二、第三抵当権を打っていた貴族が一括で返済があったとなれば何事かと調べると言うもの。
「ガルレロ侯爵家にその領地を売ってくれないだろうか」
エルブレヴィットは心の中で「食いついた」と呟く。
勿論表情にはおくびにも見せない。
「売ってくれ‥‥ですか。これは困りましたね」
「何故困る?言い値で良い。400億か?!500億でもいい。売ってくれないか」
「それがね、あの領はサファイヤが出るじゃないですか。オリーブ商会を解体した今、唯一の産業と言っても過言ではないので経年的な資産計画がまたやり直しになるんですよね。鉱石が目的ですか?」
「いや、鉱石ではなく‥‥」
「なら止めておいた方がいい。あの領は大街道からも外れた位置で交通の便も悪い。鉱石があるからウチも買い取っただけで、それが無ければ…ハハハ。二束三文よりたたき売りです」
ソファに背を預けてふんぞり返り、足を組んで声をあげて笑う。
エルブレヴィットは仕掛けた餌にもっと深く食いつくのを狙っている。
ガルレロ侯爵にも策はあったのだろう。切り札とも言えるたったひとつの案を提示してきた。
「私は自領からの迂回路を回るよりもその領を回って農作物を運びたいんだ。良かったら使わない廃坑になった坑道を工事させてくれないだろうか。いや、工事に関わる金は当然だがこちらで出す。サファイヤの採掘に影響のない工事をする事を約束しよう。サファイヤが出なくなればその時は買い取らせてくれないか?」
「出なくなったら?おかしいな。あと50年は出ると踏んだんだが」
エルブレヴィットは悪びれる風もなく言い放った。
メインの宝飾品に使うようなものは出なくても、小さな爪の先ほどのサファイヤなら200年後でも出るだろう。
「私も色々と流通経路を調査していてね。残念だが…あの鉱脈は3年。持っても5年で出なくなる」
「本当ですか!うわぁ…ババ掴まされたか…」
大袈裟に落ち込むふりをして膝の間に頭を突っ込み、エルブレヴィットは震えるほど笑った。
ガバリと顔を上げ、渋い表情を浮かべるエルブレヴィット。
「やられたなぁ…商会はもう解体したのに。クソっ!」
「ですから…サファイヤが出なくなれば売ってくれると言う事で。先行して工事だけは先にさせて欲しい。ダメだろうか」
「それならば…飲みましょう。あの領がお荷物になる所だった。商会もない今、流通経路を持っていても仕方ありませんからね」
「良かった。では早速来月から工事に入らせてもらうが構わないだろうか」
「どうぞ。領民とのイザコザは勘弁してください」
「勿論だよ」
エルブレヴィットと固い握手をしてガルレロ侯爵は帰って行った。
金は動かない。動かないがエルブレヴィットと皇太子は大笑いをした。
労せずに山に風穴があく。
莫大な工事費もガルレロ侯爵家が負担をするのだ。工事中は領民も金が落ちるので潤うだろう。
風穴があいた時、それはガルレロ侯爵家の終焉を意味するに同義。
エルブレヴィットは腹が痛くなる程に笑った。
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