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第05話 お任せと言う名の丸投げ
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「ご安心ください!」
更にリオーナさんの手をギュッと握り真っすぐに目を見て言葉を続けた。
「離縁の準備は終わっています。あとは日数だけ。これだけはどんなに書類を用意してもどうにもならない。解りますよね?」
「わ、判るわよ!手を離して!」
「えぇ。えぇ。離しますとも」
パッと手を離し、今度は人差し指を立ててリオーナさんにお約束。
「あと半年です。正確な日数は…えぇっと…マリエンさん何日?」
「奥様、50を超えています」
あ、そうだった。マリエンさんは50を超えると数えることが出来ないんだったわ。
仕方がないので指を折って自分で数えた。
「あと171日です。良かったですね。今年はうるう年じゃないので1日少ない!」
「うるう年…」
「はい。4年に1度1日多い日があるでしょう?」
「知ってるわよ!馬鹿にしないで!」
「馬鹿になんかしてません。そんなの…事実を確認するだけですし時間の無駄です。何度も足を運んで頂くのもなんですし取り敢えずは先を見据えて女主人の仕事、お譲りします」
リオーナさんはギッと睨んで私に確認を取る。
どうやら言質を取りたいようね。
「アンタ…マジで言ってんの?」
「マジもマジマジ。私も他にする事がありますし、あと171日でしょう?仕事でも引継ぎってあるじゃないですか?だったら今引き継いだ方が良いと思いません?それだけの日数があればリベートさん――」
「リオーナよ!!」
「あぁっとごめんなさい。やらなきゃいけない事が目白押しですから、どうでもいい事は覚える余裕がなくて間違えてしまいました。で、リボーンさん――」
「リオーナだって言ってるでしょ!」
いけない、いけない。2度も間違っちゃった。
だって、どうしても覚えなきゃいけない事じゃないし、何より仮に私が既婚者とお付き合いをすると考えた時に、流石に正妻に面と向かってメンチ切ったり、怒鳴り込むなんて恥ずかしくて出来ないもの。
そういう事が出来る人と付き合いはしたくないし、知り合いと思われるのも人生の汚点。
なら名前はもう言わずに話を進めた方が建設的だわ。
「当主である伯爵様に愛されている貴女にピッタリのお仕事。女主人の役目をお任せしますわ」
「アンタ…本気で言ってるの?」
「本気ですとも!私は愛されていないという自信しかありません!その証拠に伯爵様は目が覚めた日にちょこっと用事の合間に来られただけで今、まさにこの時!生息しているか私には解りませんもの。この役目は愛されている方が行うべきです。ぜーんぶ!!お・ま・か・せ♡」
リオーナさんはまだ疑いの目を私に向ける。
「本当に172日目…あんたはいないのね?」
「えぇ。もしかすると引っ越しの荷物を業者が運んでいる途中かも知れませんが少なくとも私、本人は居ません」
離縁した夫と離縁後も一緒にいる義理はないしね?
「でもご理解くださいね?あと171日はどうしようもないって事を」
「そうね。身1つで出て行くなんてなったらリューが何言われるか判らないし。目を瞑ってあげるわ」
「助かりますわ。基本的に私は私の部屋と、出掛ける時は裏口を使いますので会う事はないと思いますが」
「その程度なら許してあげるわ。使用人にも見てみぬふりをするように言っておいてあげる。でも覚えておきなさい?期日を過ぎても居座っていたら叩き出すわよ?それに女主人の仕事、取られたとか文句は言わないでよ?」
にこにことリオーナさんに笑顔だけで返事を返す。
何故かって言うと…
単純計算で3年で6人。
つまり半年に1度真実の愛のお相手が入れ替わっている計算になるので半年後と言わず明日は我が身を判らない人間の言葉を覚えている必要性を感じないから、リオーネさんに返事を返しても無駄になりそうだもの。
更にリオーナさんの手をギュッと握り真っすぐに目を見て言葉を続けた。
「離縁の準備は終わっています。あとは日数だけ。これだけはどんなに書類を用意してもどうにもならない。解りますよね?」
「わ、判るわよ!手を離して!」
「えぇ。えぇ。離しますとも」
パッと手を離し、今度は人差し指を立ててリオーナさんにお約束。
「あと半年です。正確な日数は…えぇっと…マリエンさん何日?」
「奥様、50を超えています」
あ、そうだった。マリエンさんは50を超えると数えることが出来ないんだったわ。
仕方がないので指を折って自分で数えた。
「あと171日です。良かったですね。今年はうるう年じゃないので1日少ない!」
「うるう年…」
「はい。4年に1度1日多い日があるでしょう?」
「知ってるわよ!馬鹿にしないで!」
「馬鹿になんかしてません。そんなの…事実を確認するだけですし時間の無駄です。何度も足を運んで頂くのもなんですし取り敢えずは先を見据えて女主人の仕事、お譲りします」
リオーナさんはギッと睨んで私に確認を取る。
どうやら言質を取りたいようね。
「アンタ…マジで言ってんの?」
「マジもマジマジ。私も他にする事がありますし、あと171日でしょう?仕事でも引継ぎってあるじゃないですか?だったら今引き継いだ方が良いと思いません?それだけの日数があればリベートさん――」
「リオーナよ!!」
「あぁっとごめんなさい。やらなきゃいけない事が目白押しですから、どうでもいい事は覚える余裕がなくて間違えてしまいました。で、リボーンさん――」
「リオーナだって言ってるでしょ!」
いけない、いけない。2度も間違っちゃった。
だって、どうしても覚えなきゃいけない事じゃないし、何より仮に私が既婚者とお付き合いをすると考えた時に、流石に正妻に面と向かってメンチ切ったり、怒鳴り込むなんて恥ずかしくて出来ないもの。
そういう事が出来る人と付き合いはしたくないし、知り合いと思われるのも人生の汚点。
なら名前はもう言わずに話を進めた方が建設的だわ。
「当主である伯爵様に愛されている貴女にピッタリのお仕事。女主人の役目をお任せしますわ」
「アンタ…本気で言ってるの?」
「本気ですとも!私は愛されていないという自信しかありません!その証拠に伯爵様は目が覚めた日にちょこっと用事の合間に来られただけで今、まさにこの時!生息しているか私には解りませんもの。この役目は愛されている方が行うべきです。ぜーんぶ!!お・ま・か・せ♡」
リオーナさんはまだ疑いの目を私に向ける。
「本当に172日目…あんたはいないのね?」
「えぇ。もしかすると引っ越しの荷物を業者が運んでいる途中かも知れませんが少なくとも私、本人は居ません」
離縁した夫と離縁後も一緒にいる義理はないしね?
「でもご理解くださいね?あと171日はどうしようもないって事を」
「そうね。身1つで出て行くなんてなったらリューが何言われるか判らないし。目を瞑ってあげるわ」
「助かりますわ。基本的に私は私の部屋と、出掛ける時は裏口を使いますので会う事はないと思いますが」
「その程度なら許してあげるわ。使用人にも見てみぬふりをするように言っておいてあげる。でも覚えておきなさい?期日を過ぎても居座っていたら叩き出すわよ?それに女主人の仕事、取られたとか文句は言わないでよ?」
にこにことリオーナさんに笑顔だけで返事を返す。
何故かって言うと…
単純計算で3年で6人。
つまり半年に1度真実の愛のお相手が入れ替わっている計算になるので半年後と言わず明日は我が身を判らない人間の言葉を覚えている必要性を感じないから、リオーネさんに返事を返しても無駄になりそうだもの。
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