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Re:FRAIL
もふもふ白熊
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今日で1ヶ月と2日。
そうやって毎日空っぽのスケジュール帳の日にちにバツをつけて日数を数えてしまう。
生理周期も基礎体温もしっかり書くようになって半年以上が経ったけど、私が望むような体調変化は仕事に忙殺されていた時や1人が嫌な時にしか感じられない。
だから織華があんまりなかったつわりというものは迷信じゃないのかなって思ってしまう。
悶々とそういうことを考えてしまう私は朝一から信之がいない部屋で欲求処理をして、信之と朝ごはんを食べるためにMGRに向かう。
1ヶ月と2日、信之が私を求めてこない訳じゃない。
けど、最後まで出来なくて寂しそうに申し訳なさげな顔をする信之が朝一でフラッシュバックするから、夜に指と唇で満たしてもらっても自分の寂しさを埋めるためにやってしまう。
出来てた時はしなくてもいいと思ってたけど、ここ最近ずっと生殺しのような状態にされちゃうからそれもしなくていいと言いたいけど、そしたら信之が本当に出来そうな時を逃してしまいそうで嫌だ。
だから、私が少し我慢すれば大丈夫。
それで1ヶ月乗り越えられたし、人間は慣れる生き物だもん。
ちょっと時間はかかるけど、信之のためだから大丈夫。
私はいつ来るか分からない本番の日に向けて毎日お風呂場で準備万端にする。
だから最近、雨瑞くんに肌が綺麗になったねって褒められた。
出来なくてもそうやっていい結果が出てるからそれで私は満足。
そう思いながら私はモーニングが終わる5分前にMGRに入り、ピカイチサンドセットとホットティーを信之に頼んで綺咲さんとのんびり話していると雨瑞くんがいつも通りやってきた。
そうやって私がいつも通り、目の前の日常を過ごしていると、信之がピカイチサンドセットを持って私の隣に座った。
信之「お待たせ。」
明人「ありがとう。今日は1日だよね?」
信之「うん。だから23時くらいに帰ると思う。」
明人「そっか。ごはん何がいい?」
信之「寒いから鍋がいいかな。」
明人「分かった。味噌鍋でもいい?お味噌あと少しで空になるの。」
信之「うん。明人の味噌鍋、ニンニクが利いてて好きなんだ。」
私と信之は朝ごはんを食べながら夜帰ってきた後に何をするか話していると、あの時間が来てしまった。
成「おはよー。俺も2人と同じモーニングセット食べてくー。」
雨瑞「はーい。コーヒー?」
成「うん。ホットじゃなくてアイスね。」
雨瑞「OK。」
今日はたまたま信之の仕事と休みが被った成くんと遊ぶことになってしまった。
こんなに遊んでくれるのはありがたいけど、成くんの貴重な時間を奪ってるようで最近さらに申し訳なくなってきた。
信之「今日は夜まで成紀さんと遊ぶんだよね?」
明人「…うん。私は家にいたかったけど。」
信之「家にいたらずっとコタツにいちゃうでしょ?寒いけどちょっとお散歩してしっかりお日様に当たってね。」
明人「うん…。そしたら家帰ってもいい?」
信之「だめ。1人はつまらないから成紀さんと遊んでて。明日は俺とたくさん遊ぼうね。」
そう言って信之は私と同じペースで食べていたピカイチサンドを大口3口で食べ終えて、腕時計の時間を気にし始めた。
最近はそんなことなくデートに行ってたから、久しぶりに見るその仕草が少し寂しくなっちゃう。
私はその気持ちを口から漏らさないようにホットティーで流し込み、これから仕事の信之を困らせないようにする。
信之「行ってくるね。」
明人「うん。」
私は自分の気持ちに今だけ蓋を閉めていつも通りくれる信之のキスを待ってると、それより先に信之はお腹に抱えていたマフラーで私の首に包んだ。
信之「風邪引かないように。後でね。」
明人「うん。いってらっしゃい。」
私は信之の香りに包まれながらキスをしてもらい、いつもよりご機嫌で信之を見送ると信之がいた席に成くんが移った。
成「明人はマフラー持ってないの?」
明人「あるけどあんまりつけない。」
成「なんで?」
明人「信之のマフラーつけたいから。」
秋冬の風が首筋を通るのが好きなのが前の理由だったけど、今では成くんに今教えた理由が1番の理由になった。
成「そうかいそうかい。じゃあずっと外で遊ぶ?」
明人「ううん。中がいい。」
成「じゃあ俺の家でいい?ちょこっと作業があるんだ。」
明人「そうなの?」
成「うん。散歩終わったらドラマ見てて。」
明人「分かった。」
仕事の合間を縫ってここに来てくれた成くんにひっそり感謝をして、私は信之が帰ってくる夜までの時間をまた潰すことにした。
…………
朝・ピカイチサンドセット
今日も今日とて成くん。
なんだか申し訳ない。
…………
環流 虹向/エンディングノート
そうやって毎日空っぽのスケジュール帳の日にちにバツをつけて日数を数えてしまう。
生理周期も基礎体温もしっかり書くようになって半年以上が経ったけど、私が望むような体調変化は仕事に忙殺されていた時や1人が嫌な時にしか感じられない。
だから織華があんまりなかったつわりというものは迷信じゃないのかなって思ってしまう。
悶々とそういうことを考えてしまう私は朝一から信之がいない部屋で欲求処理をして、信之と朝ごはんを食べるためにMGRに向かう。
1ヶ月と2日、信之が私を求めてこない訳じゃない。
けど、最後まで出来なくて寂しそうに申し訳なさげな顔をする信之が朝一でフラッシュバックするから、夜に指と唇で満たしてもらっても自分の寂しさを埋めるためにやってしまう。
出来てた時はしなくてもいいと思ってたけど、ここ最近ずっと生殺しのような状態にされちゃうからそれもしなくていいと言いたいけど、そしたら信之が本当に出来そうな時を逃してしまいそうで嫌だ。
だから、私が少し我慢すれば大丈夫。
それで1ヶ月乗り越えられたし、人間は慣れる生き物だもん。
ちょっと時間はかかるけど、信之のためだから大丈夫。
私はいつ来るか分からない本番の日に向けて毎日お風呂場で準備万端にする。
だから最近、雨瑞くんに肌が綺麗になったねって褒められた。
出来なくてもそうやっていい結果が出てるからそれで私は満足。
そう思いながら私はモーニングが終わる5分前にMGRに入り、ピカイチサンドセットとホットティーを信之に頼んで綺咲さんとのんびり話していると雨瑞くんがいつも通りやってきた。
そうやって私がいつも通り、目の前の日常を過ごしていると、信之がピカイチサンドセットを持って私の隣に座った。
信之「お待たせ。」
明人「ありがとう。今日は1日だよね?」
信之「うん。だから23時くらいに帰ると思う。」
明人「そっか。ごはん何がいい?」
信之「寒いから鍋がいいかな。」
明人「分かった。味噌鍋でもいい?お味噌あと少しで空になるの。」
信之「うん。明人の味噌鍋、ニンニクが利いてて好きなんだ。」
私と信之は朝ごはんを食べながら夜帰ってきた後に何をするか話していると、あの時間が来てしまった。
成「おはよー。俺も2人と同じモーニングセット食べてくー。」
雨瑞「はーい。コーヒー?」
成「うん。ホットじゃなくてアイスね。」
雨瑞「OK。」
今日はたまたま信之の仕事と休みが被った成くんと遊ぶことになってしまった。
こんなに遊んでくれるのはありがたいけど、成くんの貴重な時間を奪ってるようで最近さらに申し訳なくなってきた。
信之「今日は夜まで成紀さんと遊ぶんだよね?」
明人「…うん。私は家にいたかったけど。」
信之「家にいたらずっとコタツにいちゃうでしょ?寒いけどちょっとお散歩してしっかりお日様に当たってね。」
明人「うん…。そしたら家帰ってもいい?」
信之「だめ。1人はつまらないから成紀さんと遊んでて。明日は俺とたくさん遊ぼうね。」
そう言って信之は私と同じペースで食べていたピカイチサンドを大口3口で食べ終えて、腕時計の時間を気にし始めた。
最近はそんなことなくデートに行ってたから、久しぶりに見るその仕草が少し寂しくなっちゃう。
私はその気持ちを口から漏らさないようにホットティーで流し込み、これから仕事の信之を困らせないようにする。
信之「行ってくるね。」
明人「うん。」
私は自分の気持ちに今だけ蓋を閉めていつも通りくれる信之のキスを待ってると、それより先に信之はお腹に抱えていたマフラーで私の首に包んだ。
信之「風邪引かないように。後でね。」
明人「うん。いってらっしゃい。」
私は信之の香りに包まれながらキスをしてもらい、いつもよりご機嫌で信之を見送ると信之がいた席に成くんが移った。
成「明人はマフラー持ってないの?」
明人「あるけどあんまりつけない。」
成「なんで?」
明人「信之のマフラーつけたいから。」
秋冬の風が首筋を通るのが好きなのが前の理由だったけど、今では成くんに今教えた理由が1番の理由になった。
成「そうかいそうかい。じゃあずっと外で遊ぶ?」
明人「ううん。中がいい。」
成「じゃあ俺の家でいい?ちょこっと作業があるんだ。」
明人「そうなの?」
成「うん。散歩終わったらドラマ見てて。」
明人「分かった。」
仕事の合間を縫ってここに来てくれた成くんにひっそり感謝をして、私は信之が帰ってくる夜までの時間をまた潰すことにした。
…………
朝・ピカイチサンドセット
今日も今日とて成くん。
なんだか申し訳ない。
…………
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