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『編み物男子部』?ができるまで。
85 土曜日デス! ☆颯汰side
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颯汰side
兄貴はすべてにおいて天然だ。
あ、心の中では『兄貴』って言ってるけど実際呼んでるのは『兄ちゃん』。
絶対『兄貴』とは呼べないんだ。何故かわからないけど。
俺が物心ついた頃から兄貴の笑顔はみんなを笑顔にした。
まるで天使が舞い降りたかのような美しく可憐で純粋な笑顔。
本当に俺の天使だったんだ。
いつもそんな笑顔を俺に与えてくれた。だからそれが当たり前だと思っていた。
無垢な兄貴は俺の自慢だった。
本当に純粋で穢れを何も知らない天使。
中学時代の兄貴は見ていられなかった。
誰もなにもできなかった。
兄貴はすべてを閉ざしてしまったから。
何があってそうなったのか……わからなかった。
もどかしかった。
でも俺が中学生になって兄貴を見た時、バレーに救われてるんだと初めて知った。
兄貴が高校生になって少しずつ氷解するかの如く、兄貴は感情を取り戻し始めた。
俺はそれがとっても嬉しかった。
大好きな兄貴が戻ってくる……!
そう、疑わなかった。
なのになのに……!
俺の兄貴が、見知らぬ男に喰われた!
手折ってはいけない禁断の天使を……俺の兄貴を……!
何処ぞの骨ともわからない男に……むしゃぼり尽くされてしまった!
兄貴は女性だけではなく、男性からも好かれていた。
あの美貌とあの天使の微笑みなんだ。
恋愛感情だけではなく、一部には崇拝されていた。
天然の兄貴は何一つ知らない。
好意的に思われてることも。
恋愛感情で見つめられてることも。
邪な想いで見られてることも。
自分が人を虜にしている笑顔があったことさえも。
兄貴が俺だけの兄貴じゃなくなることは……わかっていた。
でも、俺が認める相手じゃなきゃ……嫌だ。
俺が兄貴に相応しい相手かどうか見定める筈だった。
兄貴は俺の、俺だけの……無邪気で無垢な天使だったのに!
兄貴は穢れてはいけなかったのに!
誰だ?
俺の兄貴を奪ったのは……。
それも、俺に許可なく。
見つけてやる!
絶対に……許さないんだからね!
兄貴はすべてにおいて天然だ。
あ、心の中では『兄貴』って言ってるけど実際呼んでるのは『兄ちゃん』。
絶対『兄貴』とは呼べないんだ。何故かわからないけど。
俺が物心ついた頃から兄貴の笑顔はみんなを笑顔にした。
まるで天使が舞い降りたかのような美しく可憐で純粋な笑顔。
本当に俺の天使だったんだ。
いつもそんな笑顔を俺に与えてくれた。だからそれが当たり前だと思っていた。
無垢な兄貴は俺の自慢だった。
本当に純粋で穢れを何も知らない天使。
中学時代の兄貴は見ていられなかった。
誰もなにもできなかった。
兄貴はすべてを閉ざしてしまったから。
何があってそうなったのか……わからなかった。
もどかしかった。
でも俺が中学生になって兄貴を見た時、バレーに救われてるんだと初めて知った。
兄貴が高校生になって少しずつ氷解するかの如く、兄貴は感情を取り戻し始めた。
俺はそれがとっても嬉しかった。
大好きな兄貴が戻ってくる……!
そう、疑わなかった。
なのになのに……!
俺の兄貴が、見知らぬ男に喰われた!
手折ってはいけない禁断の天使を……俺の兄貴を……!
何処ぞの骨ともわからない男に……むしゃぼり尽くされてしまった!
兄貴は女性だけではなく、男性からも好かれていた。
あの美貌とあの天使の微笑みなんだ。
恋愛感情だけではなく、一部には崇拝されていた。
天然の兄貴は何一つ知らない。
好意的に思われてることも。
恋愛感情で見つめられてることも。
邪な想いで見られてることも。
自分が人を虜にしている笑顔があったことさえも。
兄貴が俺だけの兄貴じゃなくなることは……わかっていた。
でも、俺が認める相手じゃなきゃ……嫌だ。
俺が兄貴に相応しい相手かどうか見定める筈だった。
兄貴は俺の、俺だけの……無邪気で無垢な天使だったのに!
兄貴は穢れてはいけなかったのに!
誰だ?
俺の兄貴を奪ったのは……。
それも、俺に許可なく。
見つけてやる!
絶対に……許さないんだからね!
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