あみdan

わらいしなみだし

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『編み物男子部』?ができるまで。

131 土曜日デス!続・続き ☆朔田side4

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 え?え?
 肩幅ぐらいでいいのかな?

「えっ?こ、こうかな?」

 恐る恐る足を広げてみたら……突然足を皇帝様に掴まれて……

「ひ、ひゃぁああ!」

 僕の視界の高さがとんでもないことになっちゃった!
 だ、だって……。
 ぼ、ぼ、ぼ、僕は皇帝様に皇帝様にか、か、か、肩車されちゃったぁー!

「朔田、ちゃんと俺の頭持って、足を後ろに掛けろ。今支えてやってる手を放すからな!」

 僕は慌てて皇帝様の頭を掴んでグラグラしそうな体勢をなんとか堪えた。
 足をどう後ろにかけたらいいのかわからなかったけど、皇帝様が手でどうすればいいのか促してくれた。そのお陰で足を後ろに掛けることが難なく出来た。
 それが……ビックリするぐらい身体がシャキンとしちゃって、初めて体幹を感じたんだ!

「えっ?えっ?た、高い……」

 百八十センチ以上ある皇帝様に肩車されちゃったら……僕の視界ってどれほどの高さなの?
 見たことのない高さの景色。
 身長が違うだけで見えてくる世界も感じる世界も違うだなんて……!
 初めて知っちゃった……。

 感動していたら突然鳴海君に言いつけたんだ。

「鳴海はこっち向くな!」

 僕はそんな皇帝様にビックリしちゃったけど、直ぐに理由がわかったんだ。
 だって、皇帝様が鳴海君の首に抱きついたんだもん!

「これで朔田も俺も一緒だ!」

「こ、皇帝様……あ、ありがとう!僕にとって、こ、こ、こんなにも素晴らしい、景色をくれて……」

 皇帝様って、どこまでも格好いいんだから!
 僕の疎外感もわかってくれて、こんな素晴らしい景色を教えてくれて……。
 そのうえ、こうやってみんなと一緒にさせてくれるんだもん!

 腕は組めなくったって、皇帝様に肩車してもらえて……少しだけど足に鳴海君の体温を感じられて……。
 僕は、みんなの中にいられる幸せをいっぱい感じることが出来たんだよ!

 ありがとう!皇帝様。

 そして……やっぱり鳴海君、君のお陰だよ……。
 僕にこんなご褒美貰えたのはやっぱり鳴海君がいるからだと思うんだもん。
 
 鳴海君……ありがとう……。
 泣きそうなほど、僕……嬉しい……。

 

 
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