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『編み物男子部』?ができるまで。
183 楽しい日曜日 15
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朔田君と一緒にリビングの方へ行ったら、ホットプレートで焼きそばを焼いている神崎川とそれを隣で眺めている弟の颯汰がいた。
その前には坂口君にガミガミ怒られている相沢君。相沢君の口には半分だけ鶏の唐揚げが見えていた。
「豆ご飯と筍のおかか和え出来たんだけど、そっちはどう?」
俺は神崎川の方を見て聞いてみたものの、俺の目は別の物を見てしまった。
「あ……あれ?」
俺がお皿に盛り付けた鶏の唐揚げが……どう見ても半分しかなく。
「もしかして……相沢君なの?」
坂口君との口元を見て思わず聞いてしまった。
疑って……ごめん。つい……。
「あ、相沢のせいでもあるけど、皆共犯だから」
神崎川が俺にそのように答えてくれた。
どう言うことなの?
「あ、ごめん。僕言ってなかったね。実は皆で先に鳴海君が作ってくれた鶏の唐揚げを味見したんだ。だって揚げたてなんか早々食べられないでしょ?」
朔田君が俺の顔を見ながら申し訳なさそうに言う。
「あ、そうだったんだね。俺、鶏の唐揚げを持っていってくれる時にそういえばよかったんだね。気が利かなくてごめん!」
「ホントにごめん!鳴海君!一人一個だって言ったのに……この馬鹿が欲張ってさぁ、これ、四個目なんだよ!」
「んんんっ!」
怒る坂口君に喉に詰まらせそうになっている相沢君。
二人のやり取りを見て俺は思わず笑ってしまった。
「二人って本当に仲がいいよね!」
「何処がだよ!」
「んんんんんっ!」
坂口君ときっと同じようなことを言ってるんだな……相沢君。
俺は口一杯頬張ってまともに話せない相沢君を見てまたまた笑ってしまった。
神崎川に呼ばれた朔田君は神崎川の隣へ行った。そこで神崎川と朔田君が焼きそばの仕上げの話をしている。その話を一緒に聞いているのは颯汰だ。
颯汰は内容がわかったみたいで台所へ行って塩胡椒と計量カップを持ってきた。
計量カップに塩と水を入れ溶かしていく。どうやら塩水を作ってるみたいだ。
それを焼きそばに回しかける朔田君。
ジュッと音がして水蒸気が立ち込める。
神崎川が手際よく焼きそばを混ぜて味を絡ませる。
二人の息が合っていて見ていて微笑ましかった。
それを見て口に頬張ってたのを食べ終わったのか、相沢君がボソッと言った。
「やっぱりアイツ等、夫婦みてーだよな……」
「もう!ダメだよ、そんなこと言っちゃあ!」
坂口君が俺を見て相沢君を咎める。
「あ……」
俺を横目で見たバツが悪そうな相沢君。
そんな顔をする方が……バツが悪いって。
俺は悪態をつきたい気分だった。
その前には坂口君にガミガミ怒られている相沢君。相沢君の口には半分だけ鶏の唐揚げが見えていた。
「豆ご飯と筍のおかか和え出来たんだけど、そっちはどう?」
俺は神崎川の方を見て聞いてみたものの、俺の目は別の物を見てしまった。
「あ……あれ?」
俺がお皿に盛り付けた鶏の唐揚げが……どう見ても半分しかなく。
「もしかして……相沢君なの?」
坂口君との口元を見て思わず聞いてしまった。
疑って……ごめん。つい……。
「あ、相沢のせいでもあるけど、皆共犯だから」
神崎川が俺にそのように答えてくれた。
どう言うことなの?
「あ、ごめん。僕言ってなかったね。実は皆で先に鳴海君が作ってくれた鶏の唐揚げを味見したんだ。だって揚げたてなんか早々食べられないでしょ?」
朔田君が俺の顔を見ながら申し訳なさそうに言う。
「あ、そうだったんだね。俺、鶏の唐揚げを持っていってくれる時にそういえばよかったんだね。気が利かなくてごめん!」
「ホントにごめん!鳴海君!一人一個だって言ったのに……この馬鹿が欲張ってさぁ、これ、四個目なんだよ!」
「んんんっ!」
怒る坂口君に喉に詰まらせそうになっている相沢君。
二人のやり取りを見て俺は思わず笑ってしまった。
「二人って本当に仲がいいよね!」
「何処がだよ!」
「んんんんんっ!」
坂口君ときっと同じようなことを言ってるんだな……相沢君。
俺は口一杯頬張ってまともに話せない相沢君を見てまたまた笑ってしまった。
神崎川に呼ばれた朔田君は神崎川の隣へ行った。そこで神崎川と朔田君が焼きそばの仕上げの話をしている。その話を一緒に聞いているのは颯汰だ。
颯汰は内容がわかったみたいで台所へ行って塩胡椒と計量カップを持ってきた。
計量カップに塩と水を入れ溶かしていく。どうやら塩水を作ってるみたいだ。
それを焼きそばに回しかける朔田君。
ジュッと音がして水蒸気が立ち込める。
神崎川が手際よく焼きそばを混ぜて味を絡ませる。
二人の息が合っていて見ていて微笑ましかった。
それを見て口に頬張ってたのを食べ終わったのか、相沢君がボソッと言った。
「やっぱりアイツ等、夫婦みてーだよな……」
「もう!ダメだよ、そんなこと言っちゃあ!」
坂口君が俺を見て相沢君を咎める。
「あ……」
俺を横目で見たバツが悪そうな相沢君。
そんな顔をする方が……バツが悪いって。
俺は悪態をつきたい気分だった。
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