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第1章 異世界転生と学園生活

断罪イベントからの……?

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 「黙って見てろ、ですって?それは無理な相談ですわ。わたくしも今はこのクラスの一員、1人がこのような"冤罪"で裁かれるのは心苦しいですもの。


 そう思いません?ザッシュ様?」



 「………………!え、冤罪など…………」




 あからさまに動揺するザッシュに、アミィールはくす、と笑った。



 「……………わたくしが見る限り、彼がそのような不貞な事をする御方に見えませんの。それとも、わたくしの目が節穴、とでも思いますか?

 皆様、どうですか?」


 アミィールの言葉に全員が滝のように汗を流している。当然だ、彼女を怒らせることは即ち外交にも影響を及ぼす。サクリファイス大帝国はそれだけの力を有している国なのだ。



 黙ってしまったクラス一同を睨みつけてから、くるりとセオドアの方を向いた。



 「…………貴方は何もしていないのでしょう?でしたら、膝をつくものではありませんよ。

 お立ちくださいまし」



 「は、はい」


 俺は急いで立ち上がった。周りの人間がアミィールが怖いように、俺だって怖いのだ。とても美しく、いつも憧れの的になる皇女に声をかけられて、動揺しない男などこの世にはいないだろう。


 俺が立ち上がると、そ、と手を握られた。



 「…………震えていますね、申し訳ございません。わたくしが早くこうしていれば貴方が傷つくことなどなかったのに…………」



 「い、いえ、そんな……………」




 言葉が詰まる。悔しそうな顔まで美しい。なんでこのキャラがモブなのか検討もつかない……………………あ。


 手の震えが止まっていることに気づく。冷や汗をかいたせいで寒ささえ覚えている。…………もっとも、目の前にこのような美女が居るからなのかもしれないが。


 そんなセオドアの思考など知らないアミィールはふい、とマフィンを見た。


 「マフィン様、本当にセオドア様と婚約を解消なさるのですよね?」


 「も、もちろんです、………いくらアミィール様の目が正しかったとしても、火のないところに煙はたちませんわ!」


 「そうですか。………………セオドア様も、それに納得していらっしゃる?」



 アミィールの言葉に、セオドアは頷いた。
 いくら両親が漕ぎ着けた婚約だとしても、このような騒ぎが起きては婚約云々言ってられないだろう。自分を信用してくれず、あまつさえ処そうとした女を好きになることは到底出来そうもない。



 そんなセオドアの言葉を聞いて、アミィールはふわり、笑った。 そしてセオドアの手を離さずその場に膝をつく。




 「でしたら、セオドア様。

 _____わたくしの配偶者になっていただけませんか?」


 「______!」




 アミィールはそう言って、俺の手の甲に唇を落とした。





 *  *  *


 それで_____今に至るわけなのだが。



 ……………………はい?



 頭が完全にショートした。

 なんだこの少女漫画みたいな展開。
 というか、少女漫画だとしたら逆じゃないか?王子がお姫様にやる奴じゃないか? 


 沢山の疑問がある中、それを考える余裕はまるでない。



 い、イケメン系女子ーーーー!!
 こんなに流れるように男に求婚する風習はこの国にないーーー!サクリファイス大帝国ではこんな求婚する風習があるのか!?


 というか、この流れで求婚ってなんだ!?



 完全に混乱するセオドアを見て、アミィールは満足気に笑う。



 「ふ、巫山戯るな!」


 「!」



 そんな中、声を荒らげたのは____ザッシュだった。


















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