スノー・ランド~イエティと呼ばれた少年と精霊を宿した姫~

フミナベ

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世界会議開催

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【ソレイユ国】

【炎帝】の登場で風の国のエアリナ達との争いが終結し、クリス達はウル達と一緒に無事にソレイユ国に辿り着いていた。

ソレイユ国は、その名の通り白夜現象で日が沈まない国だった。

町中は奥にあるソレイユ城の左側には山があり滝になっており、その山の水が町中の左側に作られたレンガでできた池だと勘違いするほどの幅広い水路に流れていた。

水路には柵が設けられており、その隣には幅5mの歩道と反対側には一定間隔にツツジの花が長方形に植えられて間には木が一本ずつ植えられ、通り抜けが出来るように所々に木が植えられてない場所もあった。

町の右側は、商店街みたいに一階は店で二階は自宅形式のレンガでできた店同士がくっついているためレトロな雰囲気があり、店の人達も活気に一定間隔にツツジの花が長方形に植えられて間には木が一本ずつ植えられている。

気温は高く、老若男女が水着みたいな薄着で男は上半身が裸で、女性はビキニみたいな服装をしており、皆、鍛え抜かれた体をして日に焼けていた。

そんな町中をクリス、アイリス、ウルの三人が前を歩いており、その後ろにユナイト、ユーリア、チェリー、チェリーの部下で今回ウルの護衛役になった騎士団団長のキリムが歩いている。

「こんなに暑いのに、町の人達は活気に溢れているね。」
クリスは、目を輝かせながら町並みを見ていた。

「ええ、そうね、クリス。だけど、それだけじゃ…。」

「大丈夫か?モー太郎。もう少しの辛抱じゃ。」

「モ~。」

アイリスが言い掛けた時、クリス達の前から80代と思われる小柄のお爺さんが熱中症で倒れたと思われる立派な牛を背中に担いだ状態で牛を心配しながら平然と歩いており、クリス達とすれ違った。

クリスは目の前の出来事に驚愕して足が止まり、お爺さんから視線を外さずにはいられなかった。

「……えっと、僕の目の錯覚じゃないよね?」

「ええ、安心して私達も見えていたから目の錯覚じゃないわ。それに、ここでは日常の光景なのよ。私も、初めて訪れたときは驚いたわ。」

「です。ここ【ソレイユ国】は、この世界は弱肉強食。つまり、強ければ生き弱ければ死ぬとの認識が強いので、皆さんは幼い頃から常日頃から鍛えています。おそらくですが、何も武術を体得していない青年でも、その鍛えられた肉体だけで他国の騎士団と渡り合えるほどの実力があると思われています。」

「まぁ、そうですよね。あの鍛え抜かれた肉体を強化されたら、頑丈さだけでなくスピードや敏捷性など基本スペックが大幅に上がり差が出ますからね。」

「あの、クリスさん。私に敬語は使わないで欲しいのですが。クリスさんは、私やアイリスお姉様と血縁関係なのですし。それに、同じ精霊を宿していますので。どちらかと言えば、私の方が、年下なので敬語を使わないといけない立場だと思うのですが。」

「いえ、それは流石に。ウル様は一国の姫様なので…。」

「クリス様、ウル様のご要望を受け止めて頂けないでしょうか?」

「クリス、ウルがそう言っているのだから良いじゃない。それに、あなたリースとは普通に喋っていたじゃない。」

「あ、そういえば、言われてみればそうだった。リースは、フレンドリー過ぎてリースが姫様なこと忘れていたよ。」

「まぁ、気持ちはわかるわ。」

「フフフ…ですね。」

「ん?ウルもリースと仲が良いんだね。他国だから、警戒していると思ったのだけど。」

「はい、私が物心がついた頃、アイリスお姉様がリースお姉様を連れてアクア国の首都ウォーター・ランドに遊びに来て下さっていましたので。その頃から交流が始まりました。リースお姉様は、とても明るく話しやすい方でしたので、人見知りの私でも、すぐに親しくなれました。」
ウルは、嬉しそうに微笑んだ。

クリス達は、ソレイユ城に辿り着いた。

ソレイユ城は、巨大な要塞みたいなレンガでできた城で入口にメイド二人がクリス達を待っていた。

「お待ちしておりました。アイリス様、ウル様、他の皆様。では、ご案内を致します。」
メイド二人は頭を下げた後、左右の扉を開き、一人が先頭を歩いて案内をし、もう一人はクリス達全員が入ったら扉を締めて最後尾からついていく。

城内の通路は明るく広く、左右に数多くの鎧が飾られていた。

右側にある大きな扉の前でメイドが立ち止まった。

「ここです。護衛役の方々は、いつも通りに代表者の後ろで待機して下さいませ。」

「わかりました。」
チャリーが答えると、メイドはノックをした。

「アイリス様、ウル様方をお連れ致しました。」

「おう、ご苦労。入らせろ。」
扉の反対側から【炎帝】の声が聞こえ、メイド二人は左右の扉を開いた。

部屋は広く、中央に長方形の大きなテーブルと椅子が置かれており、上座に【炎帝】が腕を組んだ状態で腰掛けていた。

左右の席には他の者達も腰掛けており、クリス達に視線を向ける者やクリス達に興味がなく違う場所を見ていたり、欠伸をする者など。

アイリスは、その中にいるエアリナを睨んだが、エアリナは気にしておらず自身のネイルを眺めていた。

アイリスを先頭に部屋に入る。

クリスは、部屋にいる人物達を観察しながら部屋に入った。

だが、すぐに視線が三人に向いた。

(【炎帝】様は勿論だけど、その左右にいる女性は、この中では別格な気配がする。左側の女性は膨大な魔力を秘めていそうだし、右側の女性は武術に長けている雰囲気がある。おそらく、右側の女性がおばあちゃんの教え子のルージュさんだと思うけど。)

クリスは他の人達も観察しながら歩いていると、リースが笑みを浮かべながら手を振っていた。

クリスは、苦笑いを浮かべながら小さく手を振った。

アイリスとウルもリースに気付き、アイリスは不機嫌な表情を浮かべ、ウルは微笑んでいた。

アイリスとウルは自身の席につき、アイリスの後ろにクリス、ユナイトとユーリアが、ウルの後ろにチャリーとキリムが見守った。

「よし、これで全員が集まった様だな。では、これより世界会議を開催する。」
【炎帝】は、見渡して確認し宣言した。
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