私の理想の異世界チート

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224.リップ

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「うんっ!」

モニカに促されて、鏡の前の背もたれの無い椅子へと腰掛ける。

「ミユ様。今日の髪型は如何がなさいますか?!」

「この髪飾りが似合う髪型にして欲しいな。」

先程の宝飾品セットの髪飾りを、モニカに差し出し見せる。

「この髪飾りでしたら、緩くふんわりと髪を全部 結い上げる髪型は、如何でしょうか?」

「うん!それでお願い。」

「畏まりました。」

モニカが優しく髪を纏め上げ、ふんわりとした纏め髪に仕上げて、右側に髪飾りを着けてくれた。

こちらの世界には、濃い色の紅しか無いのを先日 知ったので、今日は自分で出す。

『掌の上に…塗ると薄紅色に発色して、唇がぷるぷるのツヤツヤになる薬用リップよ出ろっ!』

モニカがその光景を目にして、ちょっと驚いて居たけれど、この城に来て もう慣れっこだ……

気にせずに鏡を見ながら、唇にリップをぬりぬり……

「ミ…ミユ様っ!!
先程 唇に塗られたモノは何でございますか?!!

この様な薄紅色と艶の紅は、初めて目にしました!!」

モニカ大興奮である……

『これからもこのモニカには、私の専属侍女として、長きに渡ってお世話になるだろう……
それなら…私の事を、良く思って居てもらいたいのが人間ってものよねー』

「モニカも使ってみたい?!
あげようか?!」

「本当でございますか?!!

あっ!!しかし…主人から侍女が何かを貰うなど………」

本当は欲しいが、侍女としてはそれは断らないといけない事なのかもしれない……

『建前はどうあれ、あげたら喜びそうだな。
よしっ!!


掌の上にさっきと同じ薬よ出ろっ!
後……土魔法で、容器を造り出し…
キレイな手になる、無臭の薬用ハンドクリームよ出ろっ!』

私の掌の上には、コロコロっとスティックタイプのリップ容器とコロンっとした丸い形の、ハンドクリームの容器が出た。

「モニカこれっ♪これからも私の事を宜しくねって事で、モニカにプレゼントね♫」

「まあ!!畏れ多いです!!

でも…折角ミユ様が、用意して下さったのですから…お断りするのも無礼ですわよね……

有り難く頂戴致します。
ありがとうございますミユ様。」

「いえいえー
また 無くなったら、いつでも言ってね!」

「ありがとうございます。
公休日に大切に使わせて頂きます。」

『あっ!そっかぁ…
仕事中はつけたら駄目なんだな……
ならっ!

掌の上に…無色透明の唇がぷるぷるのツヤツヤになる薬用リップよ出ろっ!

よしっ!!』

「モニカっ!はいっ!こっちもあげる♪
これは無色透明だから、仕事中でも問題ない筈だよっ!」


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