15幼き頃からそばにいたお兄ちゃんは、溺愛社長でした。

進路指導

学校の進路指導の先生に呼ばれた。
「大学進学辞めるのか？」
「はい。」
「親御さんは？」
「私の選ぶ道だからと応援してくれてます。」
「本当に専門学校に行くのか？」
「はい。決めました。」
「何かあったのか？」
「まぁ。」
「大学行ってからでも良いのではないか？」
「いえ、すぐに行きたいのです。」

「また、変わったら言ってくれ。」
「はい。」

教室に戻ると、
友達が、、
「大丈夫だった？」
「大丈夫だよ。」

「ドラマみた？」
「みたみた。どうなるんだろうね？」

話を変えた。

瑞希は、友達とは仲がいいけど、深くは付き合えなかった。
気を使いすぎて、本当の友達がいなかった。作ろうと思わなかった。
浅い友達でいいと思ってた。

霧矢くんは、全てを知ってくれてた。

「瑞希。」
光輝が珍しく呼んできた。
「なに？」
「ちょっといいか？」
「うん。」

人のいない廊下に行った。
「お前大学行かないのか？」
「なんで？」
「先生が、愚痴ってて、説得してくれって」

「もう決めたから。」
「お前頭いいし、一緒の大学行けるかと思ったのに、、」

「大学に興味がなくなったの。それだけ。」

「後悔しないのか？俺と大学生にならないのか？」

「うん。」
「瑞希、俺のこと好きだったよな。」
「過去の話よ。光輝は、彼女いるでしょう。私のことはほっておいて。」

「瑞希が最近話をしてくれないから、寂しい。俺は、お前のこと、好きみたい。」

「今更言われてもときめかないよ。私今好きな人がいるから、、、」

「どうゆうこと？俺のこと好きだったよな。」

「別に光輝に話すことはないよ。教室に戻るね」

「待てよ。」

「離して、、、」


「瑞希。移動教室だよ。」
「うん行く！　　じゃーね」



放課後、また光輝が、ウロウロしてた。

「瑞希。」
「なに？」
「本当に俺のこと好きじゃないの。」
「好きじゃないよ。今、なぜあなたのこと好きだったか？よくわからないもの。」
「はあ？あんなに好きって言ってきたのに。」
「今更そんなこと言われてもね。光輝は、私が離れていったから、思うだけであって、そばにいたら、そんなふうに思わないでしょ。」

「それでも、、、瑞希が気になる。」
「だから、私はもうあなたことの好きじゃない。もう行くから。」
「待てよ。なぁ。、デートしようよ。」

「必要ないです。」

「なんで俺が、誘ってるのに、断るんだ。」

「だから、あなたのこと好きじゃないから。」

そこへ進路指導の主任先生がやってきた。
「お前たちなにしてるんだ。」
「いえ。」

「伊藤、本当に進学をやめるのか？」
「はい。」

「一度保護者の人と話をしたい。」
「わかりました。一度、学校に来てもらうようにします。」

その時に、電話が鳴った。
「先生出ていいですか？もし、都合がよかったら今から来てもらうから、、」

「ああ」

「もしもし。」

「ごめん、瑞希。今日時間ができたから迎えに来た。」

「あのね。お願いがあるの。私の進路のことで、先生と話をしてほしくて、、、」


「いいよ。今駐車場に停めるわ。向かいに来てくれる？」

「うん。」

「先生。今ちょうど学校にきてくれたから、話してもらっていいですか？」


「話が早くて助かる。」


しばらくして、霧矢くんと進路指導室に行った。

「はじめまして、瑞希がお世話になっております。瑞希の保護者の伊藤と申します。」

「えーと。瑞希さんが大学進学をやめることを聞いていますか？」

「はい。」

「専門学校に行くと、、頭の良い瑞希さんは大学に行く方が、、、」

「瑞希は、大学に行かないと言っていますし、今後のため、料理の専門学校に行くのは賛成です。」


「失礼ですが、瑞希さんとはどうゆう関係ですか？保護者にしては若いので、、」

「婚約者ですよ。瑞希とは、高校卒業と共に籍を入れます。私は、瑞希の親戚ですので、両親とも、了承してくれてます。
そして、私は、Ｋグループホープアロー代表取締役社長です。」

「Ｋグループ、、今急激に伸びている会社。」

「そうですね。この2年、利益は上がっています。瑞希は、社長夫人になるので、専門学校で料理を学んでもらおうと思っています。別に私の会社は、学歴は必要ありません。」

「わかりました。伊藤。すまなかったな。
伊藤が言わなかったのは、他のみんなに迷惑がかかると思ったからだろ？みんな大学進学で頑張ってるからな。」

「すみません。」

「いや。先生も悪かった。お前が急に進路が変わったから心配でな。」

「伊藤さんお忙しいところありがとうございました。」

「いえ。今後とも瑞希のことよろしくお願いします」

教室に荷物を取りに行った。霧矢くんも一緒に来てくれた。

「霧矢くんありがとう。」

「瑞希のためだからな。」

「これからどうする？」

「予定では、どっか遊びに行こうかと思ったんだけど、時間が無くなったから、ドライブしようか。」　

「うん。霧矢くんとドライブデート好き！！」

「じゃあ行こうか。」

教室に行くと光輝がいた。

「瑞希。話がある。」

「光輝、私は、あなたと付き合う気がない。もう、帰りたいから。」

と言って、霧矢くんと去った。