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第1章 アリスとユーリ
婚約破棄
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私には、婚約者がいた。
シャドー伯爵のルンガ様だった。
ルンガ様とは、幼い頃に決まられた婚約者だった。ルンガ様が、次男なので、我が家の婿養子になるも決まっていた。
政略結婚である。
2人で伯爵家を支えようと話をしたりして、それなり仲良くしていた。
私も家のため良好な関係を築いたほうがいいと考え、お慕いしてるように見せた。
ルンガ様、プライドが高いので、私が下手に出たほうがうまくいくのである。
どんどん、私は人を見る目が養われ、危険回避することができた。
最近、ルンガ様が、我が家に来るといつも妹のサリーも一緒だった。
ルンガ様もいつも通りで、疑問に思ったけど、聞くつもりはなかった。
もう少しお金を貯めたかったから、
知らないふりをして、いつも通りに過ごした。
大事なものの整理をし始めたけど、わたしには大事なものがなかった。
私には、ここの生活に何も価値がなかったということだった。笑うしかないないね。
ギルドに、王女様にもらったガラスのペンなど、大事なもの数点は、預かってもらってあったけど、親からもらったものなんて一つもない。
ギルドで作った銀行の口座は、どこの国でも使えるものだった。
ギルドのみであったけど、どの国でもギルドはあるから、大丈夫だった。
数ヶ月後、
両親とサリーとルンガ様が集まっている応接室に呼ばれた。
予感が的中。
「アリス。ごめん。サリーのことを愛してるんだ。」
「お姉様、ごめんなさい。私もルンガ様のことを愛しています。」
「、、、、」
「この2人は、愛し合ってるんだよ。アリス。
お前とルンガ様は政略結婚だったから、破棄して良いだろ。」
「え?」
「そーよ。政略結婚より、恋愛結婚の方が幸せになりますわ。
だから、アリス。
サリーのために婚約破棄を受け入れなさい。」
「破棄ですか?解消ではないのですか?」
「破棄だ。お前は、ルンガ様を満足させることができずに、いたからな。」
「えーと?私からしたら、ルンガ様には、尽くしたと思いますけど、、ルンガ様が心変わりしたのではないですか?」
「そうだな。お前は、地味だし、癒してくれなかった。妹のが良かったということだ。」
「そうですか。私は結婚してからと思っておりましたが、結婚前に関係を持ちたかったんですね。」
「癒されたかったということだ。」
「でも、破棄にするなら、ルンガ様の浮気ですよね?」
「私に慰謝料は頂けるのですか?」
「何を言ってる?妹と一緒になるんだから我が家に婿に入るのは変わらない。だから、必要ない。お前のそのような態度が、破棄される原因だ。」
「わかりました。」とショックを受けた顔で答えた。
そう。私が今、何を言っても、破棄は決定なのだ。別にルンガ様に、未練はない。
でも、政略結婚をしたのは、両親。
「お姉様。ルンガ様は、婿養子だから、私が継ぐことになりますから、
元婚約者が一つ屋根の下にいるのはおかしいですわ。
だから、この家を出て言ってくださいね。」
「え?」
「そうだな。サリーが継いだら、我が家は安泰だ。アリス、お前はこの家から出ていけ」
「私は貴方達の娘じゃないのですか?」
「私たちの娘だよ。血の繋がりはある。
でも、お前のこと可愛いと思ったことがない。」
「そーよ。妹のが可愛いし、少しでもおしゃれをしたらいいのに、それもしないし、、、」
「お姉様は、おしゃれもしないし、勉強もあまりできませんわ。私も、そんな出来損ないのお姉様は入りませんわ。ルンガ様も私の方がいいと。」
「そうだな。私の隣いて欲しいのは、サリーのような華やかな女性だな。アリスは、地味だからな。」
「お姉様。あなたは、この家には必要ないのよ。出て行って、、、姉妹の縁を切りましょう。」
「そうだな。お前との縁を切ろう。平民となり、生きていきなさい。」
と平民にされた、、、
まさかの最悪の予想だったのに。
用意しておいて正解だったわ。。
私はやっと解放されるわ。笑顔が溢れそうなのを我慢した。
「では、平民の書類を下さい。これから必要になるので、、、」
「平民の書類?」
「平民の書類を書いてもらわないとずっと伯爵家にいることになりますわ。
ですから、書類を作って下さい。」
「めんどくさいな。」
「あの。私と縁を切らないと伯爵の名前がついてきますよ。
私は今から、この家から掘り出されるんですよね?
娘だと思ってないなら、早く平民にしてください。」
「ああ。そうだな。書類は書かないとな。すぐに出ていけ。」
「書類を頂いたら、そのまま出ていきますわ。」
「お姉様。私達、仲の良い姉妹だと思った?
私はあんたのことが嫌いだった。ずっとね。この家から追い出したかったのよ。
今あなたは絶望してるよね。いい気味だわ。」
「、、、、」
「笑笑、、お姉様。お元気で。平民の暮らし楽しんでくださいね。」
「ええ。サリーも元気でね。
ルンガ様と仲良く伯爵家を盛り上げてくださいませ。さようなら。」
極上の笑顔で挨拶をした。
なぜ悔しがらないのかしら?
愛する婚約者も奪われ、家も追い出されたのに、、、負け惜しみかしら?
まぁ、そのうち、絶望するわ。住む家もないんだから、、
お金もない。なにも持たずに出ていくのだから、、
伯爵令嬢なのに、平民の暮らしなんてできるわけない。
そのうち泣きついてくるわ。。
その時、私の専属のメイドにして、こき使い、ルンガ様との仲を見せつけましょう!!
サリーは自分の部屋に戻り、声を出して笑っていた。
父から、伯爵離籍届と平民籍届をもらった。
「この家のものを何一つ持って行くなよ。」
「このまま書類をもらって出ていきますわ。貴方達に何か買ってもらったものってありましたか?」
「宝石やドレスがあるだろ?」
「宝石?いつ買って頂きましたか?覚えてますか?」
「サリーと一緒に買ってるだろ?」
「何を言ってるのでしょうか?私の分はサリーのものなんでしょう。ねぇお母様。」
「そうよ。貴方には似合わないのよ。」
「ですから、私はここから、持って行く物は何もありません。
心配されなくても、大丈夫ですわ。この書類一つと今きてるドレスだけですわ。ドレスも持ち出しが気に入らないなら、郵送させていただきますわ。」
「、、、、」
「では、私は、身一つで、この家を掘り出されますわ。それでよろしいですね。」
伯爵邸を出て行った。
シャドー伯爵のルンガ様だった。
ルンガ様とは、幼い頃に決まられた婚約者だった。ルンガ様が、次男なので、我が家の婿養子になるも決まっていた。
政略結婚である。
2人で伯爵家を支えようと話をしたりして、それなり仲良くしていた。
私も家のため良好な関係を築いたほうがいいと考え、お慕いしてるように見せた。
ルンガ様、プライドが高いので、私が下手に出たほうがうまくいくのである。
どんどん、私は人を見る目が養われ、危険回避することができた。
最近、ルンガ様が、我が家に来るといつも妹のサリーも一緒だった。
ルンガ様もいつも通りで、疑問に思ったけど、聞くつもりはなかった。
もう少しお金を貯めたかったから、
知らないふりをして、いつも通りに過ごした。
大事なものの整理をし始めたけど、わたしには大事なものがなかった。
私には、ここの生活に何も価値がなかったということだった。笑うしかないないね。
ギルドに、王女様にもらったガラスのペンなど、大事なもの数点は、預かってもらってあったけど、親からもらったものなんて一つもない。
ギルドで作った銀行の口座は、どこの国でも使えるものだった。
ギルドのみであったけど、どの国でもギルドはあるから、大丈夫だった。
数ヶ月後、
両親とサリーとルンガ様が集まっている応接室に呼ばれた。
予感が的中。
「アリス。ごめん。サリーのことを愛してるんだ。」
「お姉様、ごめんなさい。私もルンガ様のことを愛しています。」
「、、、、」
「この2人は、愛し合ってるんだよ。アリス。
お前とルンガ様は政略結婚だったから、破棄して良いだろ。」
「え?」
「そーよ。政略結婚より、恋愛結婚の方が幸せになりますわ。
だから、アリス。
サリーのために婚約破棄を受け入れなさい。」
「破棄ですか?解消ではないのですか?」
「破棄だ。お前は、ルンガ様を満足させることができずに、いたからな。」
「えーと?私からしたら、ルンガ様には、尽くしたと思いますけど、、ルンガ様が心変わりしたのではないですか?」
「そうだな。お前は、地味だし、癒してくれなかった。妹のが良かったということだ。」
「そうですか。私は結婚してからと思っておりましたが、結婚前に関係を持ちたかったんですね。」
「癒されたかったということだ。」
「でも、破棄にするなら、ルンガ様の浮気ですよね?」
「私に慰謝料は頂けるのですか?」
「何を言ってる?妹と一緒になるんだから我が家に婿に入るのは変わらない。だから、必要ない。お前のそのような態度が、破棄される原因だ。」
「わかりました。」とショックを受けた顔で答えた。
そう。私が今、何を言っても、破棄は決定なのだ。別にルンガ様に、未練はない。
でも、政略結婚をしたのは、両親。
「お姉様。ルンガ様は、婿養子だから、私が継ぐことになりますから、
元婚約者が一つ屋根の下にいるのはおかしいですわ。
だから、この家を出て言ってくださいね。」
「え?」
「そうだな。サリーが継いだら、我が家は安泰だ。アリス、お前はこの家から出ていけ」
「私は貴方達の娘じゃないのですか?」
「私たちの娘だよ。血の繋がりはある。
でも、お前のこと可愛いと思ったことがない。」
「そーよ。妹のが可愛いし、少しでもおしゃれをしたらいいのに、それもしないし、、、」
「お姉様は、おしゃれもしないし、勉強もあまりできませんわ。私も、そんな出来損ないのお姉様は入りませんわ。ルンガ様も私の方がいいと。」
「そうだな。私の隣いて欲しいのは、サリーのような華やかな女性だな。アリスは、地味だからな。」
「お姉様。あなたは、この家には必要ないのよ。出て行って、、、姉妹の縁を切りましょう。」
「そうだな。お前との縁を切ろう。平民となり、生きていきなさい。」
と平民にされた、、、
まさかの最悪の予想だったのに。
用意しておいて正解だったわ。。
私はやっと解放されるわ。笑顔が溢れそうなのを我慢した。
「では、平民の書類を下さい。これから必要になるので、、、」
「平民の書類?」
「平民の書類を書いてもらわないとずっと伯爵家にいることになりますわ。
ですから、書類を作って下さい。」
「めんどくさいな。」
「あの。私と縁を切らないと伯爵の名前がついてきますよ。
私は今から、この家から掘り出されるんですよね?
娘だと思ってないなら、早く平民にしてください。」
「ああ。そうだな。書類は書かないとな。すぐに出ていけ。」
「書類を頂いたら、そのまま出ていきますわ。」
「お姉様。私達、仲の良い姉妹だと思った?
私はあんたのことが嫌いだった。ずっとね。この家から追い出したかったのよ。
今あなたは絶望してるよね。いい気味だわ。」
「、、、、」
「笑笑、、お姉様。お元気で。平民の暮らし楽しんでくださいね。」
「ええ。サリーも元気でね。
ルンガ様と仲良く伯爵家を盛り上げてくださいませ。さようなら。」
極上の笑顔で挨拶をした。
なぜ悔しがらないのかしら?
愛する婚約者も奪われ、家も追い出されたのに、、、負け惜しみかしら?
まぁ、そのうち、絶望するわ。住む家もないんだから、、
お金もない。なにも持たずに出ていくのだから、、
伯爵令嬢なのに、平民の暮らしなんてできるわけない。
そのうち泣きついてくるわ。。
その時、私の専属のメイドにして、こき使い、ルンガ様との仲を見せつけましょう!!
サリーは自分の部屋に戻り、声を出して笑っていた。
父から、伯爵離籍届と平民籍届をもらった。
「この家のものを何一つ持って行くなよ。」
「このまま書類をもらって出ていきますわ。貴方達に何か買ってもらったものってありましたか?」
「宝石やドレスがあるだろ?」
「宝石?いつ買って頂きましたか?覚えてますか?」
「サリーと一緒に買ってるだろ?」
「何を言ってるのでしょうか?私の分はサリーのものなんでしょう。ねぇお母様。」
「そうよ。貴方には似合わないのよ。」
「ですから、私はここから、持って行く物は何もありません。
心配されなくても、大丈夫ですわ。この書類一つと今きてるドレスだけですわ。ドレスも持ち出しが気に入らないなら、郵送させていただきますわ。」
「、、、、」
「では、私は、身一つで、この家を掘り出されますわ。それでよろしいですね。」
伯爵邸を出て行った。
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