神様の都合で異世界に飛ばされ令嬢にされた挙句、婚約破棄されました。

7-1

聖女学園に入学することになった私ですが、最初の日はとても皆様から祝福され受け入れて貰えていました。
多くの令嬢の方々とお話することが出来てとても楽しい日々を送っていました。

3日までは……。

4日目になりいつものように校舎に向かって歩いている時でした。
向かい側から4名の女性が私の所に誓ず居てきたのです。
私は挨拶をして席に着こうとしていると突然一人の女性が話し出しました。

「全く、貴族の世界にとんでもない人が紛れ込んでいらっしゃいますわ！」
「ええ！全くですわね」
「とっとと出て行ってもらいたいものですわ」

突然の事で驚きました。
私が振り返って4名の女性を目にすると憐れむ視線を私に向けていたのです。
私は怖くなって委縮してしまいました。
こんな時こそ神通力を使って相手の考えていることを読み取ろうと思ったのです。

『はぁ～。隣国で追放されて使用人だった女が貴族の令嬢だなんて。笑っちゃいますわ』
『どうしてこんなところにいることができるのか。不思議ですわ』
『早く出て行ってもらいたいですわね』

様々な言葉が聞こえてきました。
どうやら私は彼女らに苛めをされているらしいことが判りました。
どの世界にもこういう連中がいるものです。
私の通っていた学校でも一人のリーダーが数名の人たちを腰ぎんちゃくのように連れ回し、ターゲットを見つけると虐めを始めます。
そして追い込んで仲間外れを始めるのです。
この世界でもどういうの事が起こるものだなと冷静に考えていました。

「何を黙っていらっしゃるの？さっさと出て行って下さいまし」
「いいえ。私は出ていきません。私はキンバリー家の娘としてここで勉学をしないといけないのです」
「勉学ですって？？　笑わせるわね。貴女にそんな権利があると思いで？？」
「どういう意味ですか？」
「貴女には個々は相応しくないと言っているのです。使用人だった貴女なんか。貴族の娘として認めるわけには参りません」
「どうしてそういうことを言われるのですか？私は王様の前でキンバリー家の娘として認めて貰っています。それは貴女方もご存知のはず」
「そんなこと、関係ありませんわ。私が認める、認めないを判断しているのですから。そうですわね、皆様？」
「ええ、マリーヌ様の言う通りですわ」
「元使用人ごときが貴族を名乗る資格なんてありませんわ」

マリーヌという人がリーダーのようです。
他の人たちはマリーヌの言う通りの事を私に言ってきます。
どうやら私の過去の出来事も既に出回っていらしいです。
隣にいるロングヘアーの女性の声を聞く限り、私を陥れようとして嫌がらせをしようと計画したようです。

「こんな汚い女が此処にいることにわたくしは我慢できませんわ！さっさと出ていきなさい！」
「嫌です。私は汚い女でもないし、出ていくいわれは有りません」
「何ですってっ！この減らず口がっ！！皆様、このような女に惑わされてはいけませんよ？」
「ええ！そうですわ！この女は卑劣でゲスな女なのですわ」

私は黙ってその戸たちの話を訊いているとチャイムが鳴り出しました。
周りがざわつき始めていましたがチャイムのお蔭で何とか切り抜けられたのです。
でもこの嫌がらせは今後続くのでしょう。
私を追い出そうとする彼女たちに対抗してここでの安心した学生生活を送るんだ、そう心に誓いました。