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2章:一家集団殺人事件
おまけ1:よく似た兄弟
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一家惨殺事件は容疑者死亡のまま解決ということになり、心配されたラウルの記憶も戻った。
この日、ゼロスは仕事終わりの時間をクラウルと二人で街に出ていた。次の安息日に行われるシウスとラウルの結婚パーティーで渡すお祝いを探しに来たのだ。
まぁ、目的はもう一つあるが……
それにしてもクラウルは常識的な人かと思えば妙な部分がおかしい。結婚祝いは何がいいかと思案し、出された案が「お金」か「実務品」だ。
暗府の実務品は何かと問えば「武器……だろうな」と返ってきたので即刻ボツにした。誰が結婚式に武器を贈る。縁起でも無い。
だがお金というのは生々しい。何より記念になる物がいいと思うのだが、そうなるといよいよ困った様子だ。
溜息をつき、あれこれ考えた結果、揃いのバスローブにした。日々使う物で、予備などがあっても邪魔にはならない。……汚す事も、多くなるだろうし。
そうして真新しいバスローブを二つ贈ることに決めた。肌心地だけは拘り抜いて買った物だ。
後日取りに来るとして、クラウルに連れられて来たのは西地区の奥。古くからの屋敷が建つ一角だ。
「ここだ」
「…………」
見上げるだけでも威圧感に吐き気がしそうだ。茶色い外壁の屋敷は装飾などはなく、庭も簡素な芝生のみ。鉄柵はとてもしっかりとしている。
ここはクラウルの生家。本来ならば新年に伺う予定だったのだが、タイミング悪くゼロスが体調を崩してしまった。回復した時には今回の事件が起こっていて、クラウルの心労が酷い状態になり断念。
そしてようやく今日、伺う事ができたのだ。
緊張に強ばっているゼロスの肩を、ポンとクラウルが叩く。そしてゆっくりと、中へと案内してくれた。
中もやはり無駄がない。装飾や調度品といった類いはまったくないどころか、無駄な出っ張りがそもそもない。肖像画すらないのだ。
「クラウル坊ちゃま、お帰りなさいませ」
「流石に三十だぞ、ベニー。坊ちゃんはやめてくれ」
少し照れたようなクラウルに対し、ベニーと呼ばれた老執事はコロコロと笑って「左様ですか?」なんてとぼけている。
そしてその目が不意に、隣りに立つゼロスへと向けられた。
「ゼロス様、ようこそおいでくださいました」
「本日はお招きに上がり、有り難うございます」
「なんの、硬くならずにいてくだされ。ライゼン様もとても楽しみにしていらっしゃいますよ」
ライゼン。聞き慣れないその人物がきっと、クラウルの兄で現在のローゼン家当主なのだろう。
「兄上は?」
「談話室です。軽食もご用意しておりますので、どうぞ」
招かれるまま案内される。隣りに立つクラウルはどこか難しい顔だ。
一応、招待されたのはディナーだった。これが談話室、ということはどう取ればいい。より近しいということか、さっさと帰れということか。
緊張したまま扉をノックしたベニーが受け答えをしている。
「入れ」という硬い声は、どこかクラウルにも似ていた。
ドアを開ける。その先に待っていた長身の人物を見て……ゼロスは呆気に取られた。
髪の長さが違うクラウルがいる……
目の前に子供と奥方を連れた人物は長い黒髪を背に流し、仕立てのいいジャケット姿だが、何にしても顔立ちがクラウルとうり二つだ。精悍な顔立ち、眦の切れ込んだ黒い瞳、色が白く、やや眉間に皺がある。
それどころか纏う空気まで同じだ。厳しくて硬く、初対面の相手を観察する様に見る瞳などクラウルだ。
なんだ、この遺伝子。何だこの兄弟。髪型揃えたら分からないぞ。
「良く来た、ゼロス。随分面白い顔をしているが、そんなに私はそいつに似ているか?」
「え! あっ……申し訳ありません」
不躾に顔を凝視していたのだろう。失礼を思い俯き加減に謝罪すれば、気にした様子もないクツクツという笑い声が聞こえてくる。
「いいさ、慣れている。初対面で片方を知っている者は大抵同じ反応をするものだ。時には騎士団に私が居ると駆け込んで来る者さえある。ここまでくると一つの笑い話だ」
「兄上、ちゃんと否定しているだろうな?」
「さて、なんのことか。いちいち面倒だからな、思いたいように思わせているよ」
「訂正しておいてくれ!」
隣でクラウルが気苦労の滲む様子で言う。それは、ゼロスが見ているのとはまた少し違うクラウルだった。
黒髪の青年が近づいてくる。そして柔和な笑みを見せてゼロスの前に立った。
「改めて自己紹介しよう。クラウルの兄でライゼンだ。こちらは妻のフローレンスと、息子のエミールだ」
「初めまして、ゼロス・レイヴァースと申します。クラウル様には公私にわたり、お世話になっております」
紹介された夫人はまるで木漏れ日のような人だ。多分微笑み一つでその場の空気を和ませるに違いない。
まだ幼い子供は髪色こそ黒いが、顔立ちは夫人に似ているように思う。よかった、この血筋の顔立ちじゃない。
ライゼンはしげしげとゼロスを観察している。物珍しそうな視線は多少痛いのだが、なにせ最初にそのような目で見たのはゼロスだ。文句も言いづらい。
「うん、見れば見るほどに不思議だ。何故この堅物な弟の恋人などしているんだ? 女性人気が無いわけではなさそうだし、こいつに縋るタイプにも見えないのだがな」
「兄上、人の嫁を観察するな」
グイッと腕を引かれ、やや後ろに庇われる。それにしても「嫁」とは。嫌な気はしないが、恥ずかしい。
「おっ、その顔は多少可愛い。なるほど、初心な部分もあるのか。いっそふてぶてしいタイプかと思ったが、そうとも限らない」
「兄上!」
「いいじゃないか、新たな弟候補なのだから親睦は深めるべきだ」
笑う表情はクラウルよりも多少明るい。表情も多い気がする。何よりも言葉数が多い。
「さて、少し話そうか。フローレンス、先にエミールを頼むよ」
「はい、あなた」
ニッコリと微笑んで出て行くフローレンスに連れられて、少年もまた談話室を出て行く。三人きりになった空間はちょっとだけ緊張が戻ってきた。
「あぁ、そんな緊張は不要だゼロス。感じているとは思うが、私は二人の仲を反対などしない。むしろ、恋愛など死ぬまでしないだろうと思っていた弟を落とした君を歓迎しよう。これで、私の肩の荷も下りたというものだ」
ワインを用意し、手ずから注いでくれる。浮かべる表情からもその言葉に嘘がないと分かる。
隣のクラウルは多少気苦労していそうな顔をするが、ゼロスはこの空気をそれほど嫌とは感じない。緊張が解ければ案外心地よくすらある。
「私はね、ゼロス。こいつは一生孤独だと思っていたんだ」
「孤独?」
ついでのような乾杯で酒を飲むライゼンが、ジッとクラウルを見る。一方のクラウルは恥ずかしいのか視線を外したままだ。
「これは友人と仲間へ愛情を割きすぎて、自らに残していない様子があってな。何度水を向けても『そんな暇も相手もない』というばかり。仕事柄もあるし、もういい年だからな。性別などは置いておいても孤独死だけは避けられないかと危惧していた」
「そんな事を考えていたのか、兄上!」
「考えるだろう。これでも可愛い弟だったのだから、一人で死んで行くのは切ない。生きているうちに誰でもいいから愛されて欲しいくらいは、兄心として持つものだ」
さも当然というように語るライゼンに顔を真っ赤にしたクラウルが、目の前の酒を飲み干す。……飲み過ぎなければいいのだが。
「それがここにきて、嫁とは。感謝している、ゼロス。よくぞこんな無愛想な男を選んでくれた。歓迎しよう」
「……有り難うございます」
はたしてこれが正解の受け答えなのか、既に分からないが……
なんにしても、悪い相手ではない。厳しい人だと聞いていたが思ったほどではない。反対され、「うちの弟を誑かしたのはお前か!」くらい言われるのかと思っていた。
「ところで、ゼロスはこいつの何に惚れたのかね?」
「え?」
「兄の私が言うのもなんだが、遊びも余裕もない仕事バカで、堅苦しいだろ? 一体どのような休日を過ごしているのか、まったく想像ができないんだ」
……なんだ、デジャビュか。カールにも同じ事を言われた。
でもまぁ、想像ができないのだろう。この人の優しい笑みや、情熱的な瞳を。仕事の顔を多く見ている人ならば余計に。
ふとクラウルを見上げる。今も恥ずかしいのか、耳が赤い。チラリとゼロスを見る瞳は期待半分、不安半分といったところか。
「クラウル様はとても、愛情深い人ですよ」
「ほぉ?」
「そして、意外と常識知らずです」
誰かに贈り物をする時、実用品ばかり考えるあたり。
「でも、そういう部分が好きなのです。真っ直ぐで、愛情深くて、多少強引で。それに、たまに可愛い」
「可愛い!! こいつがかい? 眼科を紹介しようか?」
「兄上!!」
冗談なのか本気なのか。このやりとりは面白い。
ゼロスの目は誤魔化せない。どんな部分を好いているか、それを話し出した途端クラウルの耳はもっと赤くなり、首筋まで赤くなっている。これはお酒のせいじゃない。
「ゼロス?」
「俺だけが知っている、俺だけのクラウル様がいる。それだけで十分、俺は満たされています」
家族にも、仲間にも、幼馴染みにも見せない甘いクラウル。恋人だからこそ気付く小さなサイン。これに気付ける距離が何よりの幸せだと、ゼロスは笑い思うのだった。
この日、ゼロスは仕事終わりの時間をクラウルと二人で街に出ていた。次の安息日に行われるシウスとラウルの結婚パーティーで渡すお祝いを探しに来たのだ。
まぁ、目的はもう一つあるが……
それにしてもクラウルは常識的な人かと思えば妙な部分がおかしい。結婚祝いは何がいいかと思案し、出された案が「お金」か「実務品」だ。
暗府の実務品は何かと問えば「武器……だろうな」と返ってきたので即刻ボツにした。誰が結婚式に武器を贈る。縁起でも無い。
だがお金というのは生々しい。何より記念になる物がいいと思うのだが、そうなるといよいよ困った様子だ。
溜息をつき、あれこれ考えた結果、揃いのバスローブにした。日々使う物で、予備などがあっても邪魔にはならない。……汚す事も、多くなるだろうし。
そうして真新しいバスローブを二つ贈ることに決めた。肌心地だけは拘り抜いて買った物だ。
後日取りに来るとして、クラウルに連れられて来たのは西地区の奥。古くからの屋敷が建つ一角だ。
「ここだ」
「…………」
見上げるだけでも威圧感に吐き気がしそうだ。茶色い外壁の屋敷は装飾などはなく、庭も簡素な芝生のみ。鉄柵はとてもしっかりとしている。
ここはクラウルの生家。本来ならば新年に伺う予定だったのだが、タイミング悪くゼロスが体調を崩してしまった。回復した時には今回の事件が起こっていて、クラウルの心労が酷い状態になり断念。
そしてようやく今日、伺う事ができたのだ。
緊張に強ばっているゼロスの肩を、ポンとクラウルが叩く。そしてゆっくりと、中へと案内してくれた。
中もやはり無駄がない。装飾や調度品といった類いはまったくないどころか、無駄な出っ張りがそもそもない。肖像画すらないのだ。
「クラウル坊ちゃま、お帰りなさいませ」
「流石に三十だぞ、ベニー。坊ちゃんはやめてくれ」
少し照れたようなクラウルに対し、ベニーと呼ばれた老執事はコロコロと笑って「左様ですか?」なんてとぼけている。
そしてその目が不意に、隣りに立つゼロスへと向けられた。
「ゼロス様、ようこそおいでくださいました」
「本日はお招きに上がり、有り難うございます」
「なんの、硬くならずにいてくだされ。ライゼン様もとても楽しみにしていらっしゃいますよ」
ライゼン。聞き慣れないその人物がきっと、クラウルの兄で現在のローゼン家当主なのだろう。
「兄上は?」
「談話室です。軽食もご用意しておりますので、どうぞ」
招かれるまま案内される。隣りに立つクラウルはどこか難しい顔だ。
一応、招待されたのはディナーだった。これが談話室、ということはどう取ればいい。より近しいということか、さっさと帰れということか。
緊張したまま扉をノックしたベニーが受け答えをしている。
「入れ」という硬い声は、どこかクラウルにも似ていた。
ドアを開ける。その先に待っていた長身の人物を見て……ゼロスは呆気に取られた。
髪の長さが違うクラウルがいる……
目の前に子供と奥方を連れた人物は長い黒髪を背に流し、仕立てのいいジャケット姿だが、何にしても顔立ちがクラウルとうり二つだ。精悍な顔立ち、眦の切れ込んだ黒い瞳、色が白く、やや眉間に皺がある。
それどころか纏う空気まで同じだ。厳しくて硬く、初対面の相手を観察する様に見る瞳などクラウルだ。
なんだ、この遺伝子。何だこの兄弟。髪型揃えたら分からないぞ。
「良く来た、ゼロス。随分面白い顔をしているが、そんなに私はそいつに似ているか?」
「え! あっ……申し訳ありません」
不躾に顔を凝視していたのだろう。失礼を思い俯き加減に謝罪すれば、気にした様子もないクツクツという笑い声が聞こえてくる。
「いいさ、慣れている。初対面で片方を知っている者は大抵同じ反応をするものだ。時には騎士団に私が居ると駆け込んで来る者さえある。ここまでくると一つの笑い話だ」
「兄上、ちゃんと否定しているだろうな?」
「さて、なんのことか。いちいち面倒だからな、思いたいように思わせているよ」
「訂正しておいてくれ!」
隣でクラウルが気苦労の滲む様子で言う。それは、ゼロスが見ているのとはまた少し違うクラウルだった。
黒髪の青年が近づいてくる。そして柔和な笑みを見せてゼロスの前に立った。
「改めて自己紹介しよう。クラウルの兄でライゼンだ。こちらは妻のフローレンスと、息子のエミールだ」
「初めまして、ゼロス・レイヴァースと申します。クラウル様には公私にわたり、お世話になっております」
紹介された夫人はまるで木漏れ日のような人だ。多分微笑み一つでその場の空気を和ませるに違いない。
まだ幼い子供は髪色こそ黒いが、顔立ちは夫人に似ているように思う。よかった、この血筋の顔立ちじゃない。
ライゼンはしげしげとゼロスを観察している。物珍しそうな視線は多少痛いのだが、なにせ最初にそのような目で見たのはゼロスだ。文句も言いづらい。
「うん、見れば見るほどに不思議だ。何故この堅物な弟の恋人などしているんだ? 女性人気が無いわけではなさそうだし、こいつに縋るタイプにも見えないのだがな」
「兄上、人の嫁を観察するな」
グイッと腕を引かれ、やや後ろに庇われる。それにしても「嫁」とは。嫌な気はしないが、恥ずかしい。
「おっ、その顔は多少可愛い。なるほど、初心な部分もあるのか。いっそふてぶてしいタイプかと思ったが、そうとも限らない」
「兄上!」
「いいじゃないか、新たな弟候補なのだから親睦は深めるべきだ」
笑う表情はクラウルよりも多少明るい。表情も多い気がする。何よりも言葉数が多い。
「さて、少し話そうか。フローレンス、先にエミールを頼むよ」
「はい、あなた」
ニッコリと微笑んで出て行くフローレンスに連れられて、少年もまた談話室を出て行く。三人きりになった空間はちょっとだけ緊張が戻ってきた。
「あぁ、そんな緊張は不要だゼロス。感じているとは思うが、私は二人の仲を反対などしない。むしろ、恋愛など死ぬまでしないだろうと思っていた弟を落とした君を歓迎しよう。これで、私の肩の荷も下りたというものだ」
ワインを用意し、手ずから注いでくれる。浮かべる表情からもその言葉に嘘がないと分かる。
隣のクラウルは多少気苦労していそうな顔をするが、ゼロスはこの空気をそれほど嫌とは感じない。緊張が解ければ案外心地よくすらある。
「私はね、ゼロス。こいつは一生孤独だと思っていたんだ」
「孤独?」
ついでのような乾杯で酒を飲むライゼンが、ジッとクラウルを見る。一方のクラウルは恥ずかしいのか視線を外したままだ。
「これは友人と仲間へ愛情を割きすぎて、自らに残していない様子があってな。何度水を向けても『そんな暇も相手もない』というばかり。仕事柄もあるし、もういい年だからな。性別などは置いておいても孤独死だけは避けられないかと危惧していた」
「そんな事を考えていたのか、兄上!」
「考えるだろう。これでも可愛い弟だったのだから、一人で死んで行くのは切ない。生きているうちに誰でもいいから愛されて欲しいくらいは、兄心として持つものだ」
さも当然というように語るライゼンに顔を真っ赤にしたクラウルが、目の前の酒を飲み干す。……飲み過ぎなければいいのだが。
「それがここにきて、嫁とは。感謝している、ゼロス。よくぞこんな無愛想な男を選んでくれた。歓迎しよう」
「……有り難うございます」
はたしてこれが正解の受け答えなのか、既に分からないが……
なんにしても、悪い相手ではない。厳しい人だと聞いていたが思ったほどではない。反対され、「うちの弟を誑かしたのはお前か!」くらい言われるのかと思っていた。
「ところで、ゼロスはこいつの何に惚れたのかね?」
「え?」
「兄の私が言うのもなんだが、遊びも余裕もない仕事バカで、堅苦しいだろ? 一体どのような休日を過ごしているのか、まったく想像ができないんだ」
……なんだ、デジャビュか。カールにも同じ事を言われた。
でもまぁ、想像ができないのだろう。この人の優しい笑みや、情熱的な瞳を。仕事の顔を多く見ている人ならば余計に。
ふとクラウルを見上げる。今も恥ずかしいのか、耳が赤い。チラリとゼロスを見る瞳は期待半分、不安半分といったところか。
「クラウル様はとても、愛情深い人ですよ」
「ほぉ?」
「そして、意外と常識知らずです」
誰かに贈り物をする時、実用品ばかり考えるあたり。
「でも、そういう部分が好きなのです。真っ直ぐで、愛情深くて、多少強引で。それに、たまに可愛い」
「可愛い!! こいつがかい? 眼科を紹介しようか?」
「兄上!!」
冗談なのか本気なのか。このやりとりは面白い。
ゼロスの目は誤魔化せない。どんな部分を好いているか、それを話し出した途端クラウルの耳はもっと赤くなり、首筋まで赤くなっている。これはお酒のせいじゃない。
「ゼロス?」
「俺だけが知っている、俺だけのクラウル様がいる。それだけで十分、俺は満たされています」
家族にも、仲間にも、幼馴染みにも見せない甘いクラウル。恋人だからこそ気付く小さなサイン。これに気付ける距離が何よりの幸せだと、ゼロスは笑い思うのだった。
応援ありがとうございます!
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